『雫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
その雫は
やがて石に穴をあける
そう、あきらめないで。
ぴちゃん、ぴちゃん。と、
雫が、水を打つ音が響いている。
暗い部屋、開けっぱなしの浴槽から、
湿った空気が流れ込み。
男は何をするでも無く、瓶を煽っていた。
背後にはガラス張りの棚。
輝くバッヂ、年季の入った帽子に並んで、湿気を吸って丸まった賞状が、気づかれないまま転がっている。
いったいいくつ、月はのぼったのだろう。
空になった瓶は、これで何本目だろう。
そんな風に考えながら。
窓から覗く上弦に、重ねるように煮干しの腹を並べ、そのまま喰っては瓶を煽る。
つまんねぇな───。
まとまらない思考を押し退けて、
無意識にソレを口にした瞬間。
衝動に任せて瓶が宙を舞った。
割れる破片、散らばるガラス。
頭が冷え、立ち上がった男の頭に、
帽子が落ちてくる。
足元に転がる賞状に、一滴。
血の雫が染み込むのを見て、慌てて姿勢を正し腰に手をやる。
期待した感覚は無い、代わりにあったのはツマミに用意した袋の潰れた感覚だけ。
呆然とソレを見て、その手のひらに雫が落ちた。
あぁ、ちくしょう…
切り傷ってのは、こんなに痛ぇのか───。
【雫】
パタパタ パタパタ
ビニール傘に雨粒があたる
それは傘の上を伝って
雫になって滴り落ちる
雨の夜
君を待ちながら街灯の下それを見る
落ちる雫とは裏腹に
私の心はふわふわと浮き上がって
待った?と君の声
ふわふわの気持ちが喜びで弾ける
足元で雨の雫もキラリと弾けた
(雫)
時のしずく。。それは、あなたを想う、ほどに。。
「雫」 #344
涙も、汗も、唾液も、血液も
あなたの雫なら全てがほしい
真っ先に思い浮かべたのは涙。
雫。
涙の雫。
嬉し泣きなんて、人生で3回あるかないかなのに、傷ついて、悲しくて、苦しくて、泣くしかなくて泣くことは、
もう数えきれない。
泣く人嫌い。
そんなすぐ泣くな。
泣いても解決しない。
そんなことを言われるけど、泣くことがどれだけ自分を楽にするのか、ありのままを解放させてくれるのか。
理解するべきだ。
あー泣きたい。
そう思ったら、枯れるまで泣くべきだ。
大事な大事な、自己防衛。
雫
だいぶ書き忘れててめつ
あ、19日に生誕しました☆
しばし休業中
木の枝から、木々に積もった雪解け水の雫が滴った。僕は思わず首をすくめた。呼吸が荒い。
「大丈夫ですか?」
山の上の方から、声が聞こえた。やはり、登山靴以外で山を登るべきではなかった。危なく死ぬところだつた。
「だ、大丈夫…」
凍ったような硬い声で、僕は答えた。200メートル以上、滑り落ちたようだ。木の幹にぶつかっていたら、ただではすまなかっただろう。
雫
見上げた夜空に
滲んだ月
お月様、あなたもあたしと一緒ね
新年度が始まり、新たなメンバーを迎える。コロナ禍を経てなお、消滅しなかった我が課の『歓迎会』。
飲み放題付きのよくあるコースがテーブルに並ぶ。サラダ、刺身、ポテト、唐揚げ…課長はもちろん動かない。若手は並べられた皿を眺める。大丈夫任せて、ここは中間年齢の私の出番。慣れた手つきでそれぞれ手際よく取り分ける。
さて、ここで困るのが、唐揚げ。皿の端に鎮座するレモン。輪切りなら箸で絞れるが、今回はくし切り。周りの同意を得て、おしぼりで手を綺麗に拭いた後、レモンをくの字に曲げる。
途端に瞬間に広がる爽やかなレモンの雫たち。最後の一滴までしっかり搾り出し、また手を拭く。
手に残る微かなレモンの香り。にぎやかな居酒屋の雰囲気を忘れさせてくれる。この瞬間がたまらなく好きだ。
申し訳無いけど、この楽しみは若い子には譲れない。
綺麗な水に雫ひとつ
毒が入れば毒になる
とはよく言うけど
毒だったものに1滴1滴水を増やして
でっかいプールになれば
泳いでも、多少飲んでもまあ死なん
その心意気で
ちまちま良いことを集めてつくる 自分池
自分が恥ずかしくて逃げるように駆け込んだ
同じ気持ちだと思っていた
通じ合っていると思っていた
全て勘違い、舞い上がった気持ちが真っ逆さまに墜落した。
なんてみっともない、なんてひとりよがりな日々!!
持ち帰ったお弁当箱を流しに叩き込む。
悔しさに膝を抱えるほど弱くはない
笑い飛ばせるほどの強さもない
日常に消化して忘れ去ってしまえばいい
耐えきれずこぼれおちた雫はハンバーグに溶けていった。
早く私も幸せになりたい。
殺したいほど憎くい人がいる。
みんなと一緒に歩いてる。みんなにいる味方が私にとっては全員敵です。
私を殴ろうとする人が
1人、
2人、
3人、
4人、
5人 、
10人、
50人、
100人、
1000人、
すれ違いざまに、話している時にみんなが私を殴る隙を伺ってる。唾を吐かれて嫌な顔されて、みんな私の敵なんです。みんな私のことが嫌いなんだ。私も嫌いです。私の事。先生助けてください。私辛いです。私、今すぐここで死んじゃいます。
って言ってやろうかと考えた。言わなかった。迷惑だし。大袈裟。被害妄想。
雫。
涙の雫は?
雨の雫は?
雫が沢山降れば
雨?
「雫」
春が過ぎそうになり夏が近づく
毎日忙しい日々であなたを考える時間も少なくなった
換気扇の下でタバコを吸う時間だけ思い出してしまう
クリスマスの夜バイト先の喫煙所で一緒に吸ったラキストの味
片思いのまま離れ離れになってお互いの夢に向かっている
きっと雨が降ったらまた思い出してしまう
雨の中のガソリンスタンド
梅雨は大っ嫌いだったけど雨にうたれながら一緒にバイトしてた日だけは大好きだった
もう一生会えないかもね、もう隣がいるかもしれない
梅雨なんて来なければいいよ
あなたの努力と頑張りが
雫のように輝き、
幸せに生きられますように
【雫】
[雫]
雨が降ると雫が沢山ある、よく見るとめっちゃ綺麗、私はよく学校でよくそこの道で見る、彼氏と仲良く雫を静かに見てる何故か気になるんだよね、けど綺麗だから許される…また雨降ってくれないかなぁって思いながら今日も始まる
《雫》
嫌なことは笑って返す
自分ではない誰かを演じて笑わす
道化の僕
涙だって笑いに変える
なのになのでかな
雨の日は雨に打たれながら
たくさんの雫が顔を伝う
(こんな日でないと泣けないから)
15年の付き合いになる親友がスレッズでボンボンドロップシールを譲渡し合ってて
あー、本当にこの子は母親になったんだなぁと変なところで実感が湧く。
雫
雫が溢れた。
ひとりで、電車に乗り込む。どれだけ俺の頬が濡れようと、俺の目が赤く腫れようと、喧騒はそんなことは気に留めもしない。人混みの中で、俺は一人切りだった。
「ユキト?その、大丈夫か?」
顔を上げて、後悔した。気が付かないでほしかった。いや、気がついても、気がつかないふりをしてほしかった。
「レン、大丈夫だよ。目にゴミが入っただけだから」
自分でも言い訳がましい、とは思う。俺は思い切り目をこすった。
「そっか」
レンはそれしか言わなかった。
しばらくの、気まずい沈黙があった。電車の走る音だけが耳に響く。周りの喧騒なんて、もはや気にならなかった。
ただ、涙というのは、そのうち収まるもので。
「レン、今日はこのまま帰るの?」
「うん。部活、オフでしょ。てか、同じ部活だし」
「そりゃそうか」
ふっと笑いが溢れた。レンも隣で笑う。
電車に揺られて一時間ほど。車両には、俺たちしか居なくなっていた。窓の外には、緑色しか見えない。車掌さんが、最寄り駅の名を呼んだ。俺たちは、電車を降りる。
ド田舎の、誰もいない野ざらしの駅のホーム。いつもの景色。
屋根も何もない、剥き出しの鉄骨のような階段を、二人で登った。いつもそこにある青空が、今はやけに眩しかった。
階段の一番上に着いた。
ふと、ポツリと何かが顔にあたった。
「雨?」
「え?でも晴れて…」
レンが言いかけたその時、ザーと雨が降ってきた。
「うわっ」
無数の雫が、青い空から落ちてくる。
その光景が、どこかスローモーションに見えた。
「あはは、ユキト。お前、びしょ濡れ」
レンが俺を指して笑う。
「お前もだろ」
俺は、足元の水たまりの水をレンに足でかけた。
「高校生にもなって、子どもだな」
そう言いつつ、レンも手すりの水をこちらにかけて、負けじと応戦する。
「うるさい。高校生は子どもだろ」
二人で全身びしょ濡れになりながら帰った。