『雫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
雫が零れて頬を伝う。
違う。これは涙じゃない。雨だもん。
泣くなんて、私らしくないじゃない。
別に大丈夫。私には友達、沢山いるから。寂しくなんてない。
別にあんた一人くらい、いなくなったって大丈夫。強がってるわけじゃない。だから早く行ってよ。
「…本当は寂しいくせに」
うるさい。寂しくなんてないって。だから早く。あんたの親が待ってるんでしょ。
「…わかった。また連絡するから」
あいつが乗った車のエンジン音が、雨音の中離れていく。
…最後まで、素直になれなかったなぁ。
全部わかってる。これは私の涙だって。本当は寂しいんだって。本当は、離れたくないんだって。
でも、あいつに囚われるつもりはない。
過去に囚われたくないし、過去を呪いたくない。
私もあいつも、今を生きてる。
またいつかの未来で、再開することがあれば…。
『雫』🧡
先輩にアドバイスをもらったとき。
コソコソと陰口言われたとき。
自分のミスで失敗をしたとき。
僕はたくさんの後悔をする。
そのたび1粒の雫が落ちる。
でも、この雫は。
僕を強くする成長への証。
【雫】
その一雫が
水溜りを作り
川へ流れ
海へ辿り着き
空へ昇ると
雲となり
また雫となって
ここへ戻ってくる
〚雫〛
自分は、雫って言う言葉をちゃんと知ったのは
最近。自分は雫の事を涙の魂だと思ってる。雫
は水の魂とも言われているんだけどね。でも、
涙の魂って言った方が素敵じゃない?水の固ま
りって言うよりも涙の魂って言った方が綺麗じ
ゃない?って思った。感じ方は、人それぞれだ
から口出しは出来ないけれど。雫って言葉は可
愛いと思う。でも、意味としてはよく分からな
い。雫って雨水が落ちるとも言われてた。さっ
きも言ったけど、感じ方は人それぞれ。何人も
共感出来る人がいて、共感出来ない人がいる。
やっぱり、世界って素敵だ。
髪のカーテンに囲まれ目の前には君の歪んだ顔、目からは涙が雫のように僕の頬に落ちてくる。
ああ……嗚呼!!
なんて綺麗なんだろう!!他人の泣き顔は嫌悪感が凄かったが君のはとても素敵だ!笑った顔よりも泣いている顔のほうが綺麗だなんて気づかなかった。早く気づけばよかったな……。これからどうやって君の泣き顔を見ようか楽しみだ。
---ああ。
今日、貴女の心にひとしずくの言葉が落ちました。
「私は今、幸福なのだ」と。
そうです、貴女は幸福です。
俺が生きていた時代のように、命の危険に日々晒されるわけではない。食べるものも着るものにも不自由しない。毎晩温かい寝床でぐっすり眠れる。優しく見守ってくれる多くの縁者や友人がいる。
貴女は気づいてくださったのですね。この時代に、この家系の家族に生まれたことこそが、俺たちからの何よりの贈り物だったということに。
【雫】
午後三時、さて、そろそろ出かける時間だ。
今日は朝から小雨の天気、今の空模様はどうかなと窓から外を覗いてみれば。どんより曇ってはいるけれど降ってくる雨の雫はもうなく、すでにやんでいるみたいだ。良いタイミング。
「行ってくるよレディ・グレイ、帰ったらディナーにするからね」
ルームメイトの猫にハグとキスで挨拶し家を出る。雨上がりのほどよく湿った空気が心地良い。
ライオンのようにやってきた春もすっかり羊に身を変えて、のどかで穏やかな今日このごろとなった。暑くもなく寒くもないパーフェクトな気候。川沿いを歩くと風にあたるけれど、やさしく撫でられているような感じでうっとりしてしまう。なんとなしに歩調をゆるめてまわりを見渡せば、薄暗い曇り空ににじむほのかな街灯の光や、ポツポツと点在する店の明かりがロマンチックな雰囲気を醸し出してくれている。そして川沿いに等間隔に植えられてあるドッグウッドの色鮮やかな赤い花。どれも今が満開で、灰色の風景にとても引き立って咲き誇る姿に目を奪われる。青空も悪くないけれど、こんな雲一面の空にも大いに心惹かれてしまう。無彩色だから色んなものが映えて見え、いつもとほんの少し違った世界にいるような気分になれるのだ。上機嫌で空を眺めていると、馴染み深いあるものがモワモワと頭に浮かんできた。なんだろう……?――そうだ、レディ・グレイ!彼女をルームメイトに決めたのは、彼女の全身を包むフサフサした長い灰色の、今の空と同じ色の美しい毛色に一目惚れしたからだった。考えてみると今の自分の状況は、好きなもの、心地良いもの、素敵なものばかりに囲まれている。なんて最高な巡り合わせのお出かけだろう!気づいた小さな幸せにほっこりし、レディ・グレイの不興を買わない程度にゆっくり寄り道して帰ろうと決めた。
春の日の、罪のない誘惑の悪戯である。
恋人の涙を、飲んだ。
毎日一緒にいるのに、「寂しい」と言ってあまりにも泣くから。
その雫を、指ですくって、
唇につけた。
恋人は、最後の雫を落として一瞬固まり、やがて状況を理解したのか真っ赤になって、また固まってしまった。
かわいいな、と他人事のように思って自分の唇をなめた。思ったよりしょっぱくなかった。
【雫】
『雫』
白銀の鎧を纏う騎士が黒い馬を操り荒野を駆ける。
王都近辺の森まで来ると、歩みを止めた。
「へシアン!」
不意に誰かが自分を呼び止める声がした。
金色の髪を持つ美しい乙女が
こちらへ駆け寄ってくる。
木々の間から差しこむまばゆいばかり
の黄金の光が、乙女をそっと照らす。
へシアンはその姿に目が眩んだ。
「姫様」
それは、とある事情から王城ではなく
この森で暮らす王女リディルの姿であった。
「まあ、どうしてここに?」
彼女は花が綻ぶような笑顔を見せたかと
思いきや、突如、顔を曇らせた。
彼の腕から滴り落ちる赤い雫を
見逃さなかったのだ。
「へシアン!貴方、怪我してる」
「ただの切り傷ですので、お構いなく」
「ダメだよ。傷を放っておくとそこから
悪い精霊が入ってきて、命を落として
しまう事もあるんだから」
へシアンはリディルに半ば強引に連れられて、
小屋までやって来た。
きれいな水をバケツに汲んで持ってきた
リディルはへシアンの傷から滴る
血を洗い流して、腕に包帯を巻いた。
「申し訳ございません、姫様」
「いいのよ!それよりも
あまり無理はなさらないでね」
「……承知いたしました」
暫くすると、今度は彼の愛馬を近くの
小川まで連れて行った。
疲れきった馬は、むさぼるように水を飲む。
リディルは、愛情をこめて黒馬の鼻先を撫でてやり、
体を草で拭いてあげながら、へシアンに問いかけた。
「兄さんは元気にしてる?」
「……近頃の殿下は、食事も睡眠もあまり
取られず、芳しくないご様子です。
国王が病床に伏せられてからずっと 」
「やっぱり、そうなのね……。以前お会いした時
よりも、やつれて顔色が悪かったもの」
リディルはそっと目を伏せた後、
澄んだ瞳で騎士を見上げた。
「へシアン、兄さんは貴方の事を
とても信頼しています。
だから、貴方が常に傍にいて支えてほしいの。
わたしはあの人の傍にはいられないから……」
「姫様……」
リディルはへシアンの手を掴んで
ぎゅっと握り締める。
「お願いへシアン。兄さんにも、貴方にも
無事でいてほしいのよ。
健やかに生きてくれたらそれだけで十分なの」
その言葉は祈りの様にも思えた。
ずっと抱え込んできた想いを打ち明けた事で
リディルの視界は霞み、頬に一筋の涙が伝う。
へシアンは、はっとして息をのんだ。
その雫を拭おうと手を伸ばしたが、
既のところで止めた。
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城へ辿り着いたへシアンは、
主の前に跪き恭しく頭を垂れた。
「竜の雫を取り戻しました」
「ご苦労であった、へシアン」
ドレイク伯爵は彼の働きに満足気に頷いた。
近衛騎士団長へシアンには忠誠を誓う主が二人いる。
一人はこの国の王太子、
もう一人は目の前に立つこのお方。
「偶には比奴にも血を吸わせてやらんとな」
伯爵が己の瞳と同じ色を持つ赤い宝石を掲げると、
それはシャンデリアの煌めきを浴びて妖しく光った。
竜の雫
かつてこの地を支配していた竜が王家の先祖である
勇者に女神の剣で貫かれる際、瞳から流したとされる
古の宝石
竜の血が流れていない者が手にすれば
災いが降りかかるという呪われた石だ。
たった一滴の雫には様々な想いが込められている。
苦悶、憤怒、恐怖、悲哀、自責の念 ────
ふと彼は、
森で出会ったリディルの姿を思い出した。
家族のため、そして自分のために
涙を流してくれた優しき姫。
彼らを欺き、偽りの忠誠を向ける己に
彼女の涙を掬う資格などない。
騎士は心の中で自嘲して、頭を垂れたまま
大理石の床を静かに見つめていた。
「雫」
私の雫
頬をつたって
私の心に
沈んでく
雫の海
それでも
止まらなくて
私の海は
上昇中
雫
春のおわり
買い物帰りの
いつもの公園前
玉ねぎと人参が
重くてちょっとひと休み
桜が
静かに舞う
きょうは風が
穏やかだ
花びらは雫のかたち
ホントに
美しいよねえ
あなたは
#雫
忘れないでって
桜の雨
キミの肩を濡らすのは
忘れないよって
キミのなみだ
僕の心を濡らすのは
ポツリポツリ
染みてく雫には
キラリ思い出のカケラ
渇いてく未来が怖くて
桜の下で目を閉じた
空から降り注ぐ、無数の粒が。
防がれる事無く、身体を濡らしていく。
...ふと、上を見上げると
まるで私の涙を隠すように、一つだけ頬を伝った。
---二作目---
木の葉に残る一雫、月明かりに照らされて、淡く輝くの
#雫
279作目
お店でアクセサリーを見ている時、いつも雫型のものを無意識に探してしまう。それくらい私は雫のモチーフが好きだ。なぜならば、水を連想させるそれが、私の愛しい彼の姿を連想させるからだ。
雫と一口に言っても、様々なものがある。例えば、雨の雫。生き物は水が無いと生きていけないから、生命を育むそれは恵みの雨とも言われることがある。まさに、私にとって彼は心を癒してくれる恵みの雨のような存在だ。もう一つ例えるなら、涙の雫。嬉しい時、悲しい時、悔しい時など、色々な感情で涙を流すけれど、特に幼い頃の彼はよく泣いていたのを思い出す。
何かいい物があったら買おうかな、と思いながらショーケースを眺めていると、まるで海の水と星の砂を閉じ込めたような、青い水にラメの入った雫型の美しい首飾りを見つけた。それを見た瞬間、これを着けてこちらに微笑む彼の姿が脳裏を過ぎった。私はすぐにそれを買い、プレゼント包装をしてもらった。そして喜ぶ彼の姿を見るのが楽しみだなぁ、と思いながら店を後にした。
テーマ「雫」
昨日は雨が降った。
だけど翌日の空は雲ひとつ無い晴天を見せた。
「お手伝い、ありがとうございますっす。主様。」
「ううん。全然大丈夫だよ。」
花を見ると、
昨日の雫がついていてキラキラ光っていた。
「わぁ、綺麗…」
それを見ている主様の横顔は、もっと綺麗だった。
「主様の方が綺麗っすよ。」
オレはサラッと流すように言った。
その言葉を聞いた主様は顔が真っ赤になった。
「あ、アモン…」
恥ずかしいよ。と言う主様は可愛かった。
「やっぱり可愛いっすね。主様は。」
こんな顔が見れるのなら、もっと雨が降ってくれればいいのに。って思ってしまう。
「大好きっす。主様。」
この言葉があなたに聞かれないように。
小声で呟いた。
雫が頬を伝い、心の奥深くに沁みていく。あなたのいない世界で、孤独が私を包み込む。
雫
ポツポツ ポツリ ポツポツリ
弾ける雨音 オーケストラは
楽しげにメロディー奏でるよ
ひらひら ひらり ひらひらり
春の欠片🌸 その上で
愉快な雫の演奏が明日の朝まで続いてく
ぽかぽか ぽかり ぽかぽかり
お日さまさんさん さんさんと
昨日の雫が 光ってる
ぴかぴか ぴかり ぴかぴかり
空から振った ダイヤモンド
神様がくれた プレゼント
ゆらゆら ゆらり ゆらゆらり
僕らも さぁ 踊ろう
雫のみんなが星々のよう
きらきら きらり きらきらり
星の舞踏会 始まるよ?
クレッシェンドしてく気持ち
ポツポツ ポツリ ポツポツリ
また会う日まで さようなら
はなびらにのって とんでいく
また会う日まで さようなら
とおくのみらいで まってるよ―
まだ始めて数日ですが、
もう、このお題更新の時間が楽しみでなりません
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こぉん こぉん ここぉん
規則正しいリズムで鳴る音色
不思議と誘われ足を向ける
こぉん こぉん こぉん
音の鳴る方へ歩を進め
人気のない道に辿り着く
こぉん ここぉん こぉん
絶えず鳴る音は美しく
疲れた心を解すよう
こここぉん こぉん こぉん
澄みきった心に染み込む雫
忘れられぬ癒やしの音色
「水琴窟」 ⊕雫
「雫 あるいは涙壺幻想」
おや あなた一人 残ってしまわれたか
皆さん条件を満たして出て行かれましたよ
簡単な事です そこに置いてある壺に
ひとしずく 涙を落とすだけ
コツを教えましょうか
今までの人生で
一番辛かった別れを思い出せばいい
それでも駄目なら 欠伸をひとつ
かれこれ3日も寝ていないのだから雑作もない事
わたしですか
わたしはこの身体だから 涙は出ないのです
先の戦さでね 何も残っておりませんので
あなた わたしの為に泣いているのですか
優しい方ですね
さあ 壺に涙を一滴落として
ドアを開けてお戻りなさい
私もやっと地に還れます
残された妻と子供だけが心残りで
10年 此処に漂っていたのだから
いちどはっぱなどにつくと
雫は落ちないと、違う場所に行けない
自由に動けない何でだろう...か