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 ---ああ。
 今日、貴女の心にひとしずくの言葉が落ちました。

 「私は今、幸福なのだ」と。

 そうです、貴女は幸福です。
 俺が生きていた時代のように、命の危険に日々晒されるわけではない。食べるものも着るものにも不自由しない。毎晩温かい寝床でぐっすり眠れる。優しく見守ってくれる多くの縁者や友人がいる。

 貴女は気づいてくださったのですね。この時代に、この家系の家族に生まれたことこそが、俺たちからの何よりの贈り物だったということに。

4/21/2024, 10:38:14 AM