『雫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『雫』
言葉にならなかったものが涙として外に出てくる
自分なんて大切じゃないと思ってしまえば
もう、動けなくなった
言えない思いはどこに消えてゆくの
今、雫が落ちる、ぱたぱたと
雫
初めて見る海に大はしゃぎの5歳の息子。
ママ!みてみて!お水がこっちにくるー。
キャハハと笑って波から逃げたり
追いかけたり
最近戦隊モノを覚えたきみは
ゆうちゃん、お水としょうぶするー
って、
タァーッとか
ドゥゲシッとかいいながら
キックの真似事をして
たたかっている。
そんな言い方、どこで覚えたんだか。
ママ ママー みてってばぁー。
私の方ばかり見ているものだから
大きな波が来て顔までびしょ濡れ
さっきまでのヒーローは なきべそ顔
「あらあら 濡れちゃったねえ
こっちにおいで。」
ハンカチで髪を拭いてあげながら
半泣きのゆうとの頬を伝う雫を指で拭って
ペロリと舐める。
ビックリして目を丸くするゆうとに
「あまぁい」
といって笑顔を向ける
ホント?
ワクワクしながら
自分の濡れた指を舐めたキミは
からいーー ママのうそつきっ!!
ニコニコしながら息子にいう
ホントに甘いのよ ママにとってはね。
なんて幸せな初夏の午後
「雫」という一文字にはどこか清らかな印象を抱く。実際にはただの液体の滴りだというのに、不思議なものだ。雫と聞くと、月の光に照らされる水滴とか聖水の一滴だとか、そういう澄んだものを連想してしまう。色のついた液体だろうと雫は雫だというのに。
音もなく、手にしたナイフの先から水滴が落ちて床を汚した。深く赤い色をしたこれもまた雫ではある。しかし神聖には思えない。或いは、神聖な人物から流れたものであれば清らかなものなのだろうか。
膝を折り、床を僅かに濡らしたそれを指で拭って舐めた。鉄臭い。酸味、だろうか。なんとも形容し難い味をしている。先程切り裂いた女の匂いを思い出した。
冬場は窓ガラスに結露のためか、やけに水滴がついていたはずなのに、最近はその雫も見なくなった。
春から夏場は梅雨の時期も重なり、傘から滴る雨粒を鬱陶しく憎たらしく、その雫を見ていた。
気がつけば夏も終わり秋、朝露なんて言葉がある白露や寒露の時期になっていた。
窓ガラスについた雫も、傘から落ちる雫も、草花に降りた雫も、同じ水滴なのにそれぞれの味がある。
今、頬を伝ったこの雫、これにはどんな味があるだろう。
【雫】
私は感情の形が見える。
大抵仲良くなって、信じれるようになってもこの能力?を言うと憐れむような、薄い青色で三角のような形が見える。
最近はそれがわかって来たから、言わないようにする。
理解して欲しいけど、してもらえないから
言わない。
簡単なことだけど、とっても難しい。
最近クラスに、転校生がやってきた。
誰にでもやさしくて、人当たりがよい。
なんでも理解してくれるけど、その子の趣味とか、好きなものは多分誰も知らない。
ふと話してる時、その子の感情の形が見えた。
雫のような形をしていて、透明。
ガラスのようなものになっていて、
ところどころくすんでいて、
まるで今まで見たことないけど、なんとなく寄り添うような、そんな形をしている。
なんなんだろう。
同じような形なら、悲しむような感じの、水色の雫型がある。
でも、何か違う。
どこか独りぼっちで、いろんな感情が混ざり合うような。
複雑で、人が入り込めない。
なのに、人のことを気にして、近くで寄り添う。
まるで自分を犠牲にするように、
...
その透明な雫を見た時から、数ヶ月がたった。
その子はやっぱりやさしくて、未だ感情の形が変わらない。
怒りもしないし悲しみもしない。
でも、ただあるのは、泣きそうなくらい優しい透明と雫だった。
/雫
ぽた、ぽた、と雫が垂れる。赤い雫だ。
それが、僕の左手首からとめどなく流れて、一粒ずつ床へ垂れる。
「……痛いなぁ」
右手の包丁を床に落として呟いた。
こんなにも痛いのに、死ねる気配はない。傷口が浅かったのかと思うが、赤に染まった奥には白い神経が見える。これ以上切れば失敗した時に左手を捨てることになる。そうなると更に自殺の成功率が下がる。
「はぁぁあ……また失敗、かな」
大きくため息を吐き出しながら床に寝転んだ。
鼓動に合わせて溢れる赤い血を眺めて、またため息が漏れた。
「……お前、またやってんのか。懲りねぇな」
少しして、彼が帰ってきた。
「懲りてないわけじゃないよ。前回の反省を活かしてるはずなのに、何故か失敗するだけ。ねぇ痛い。どうにかしてよこれ」
笑うと彼は引きつった顔をした。引いているなと思うとそれもおかしかった。
「ねぇ、手当して」
血まみれの左手を差し出すと、彼がそっと手を取ってくれた。
私の頬から一粒の雫が流れた。
汗?それとも涙?
雫が滴る、、。
と綺麗な表現をしたくなるような。
泣いてる君の姿があまりにきれいで、、。
目に止まったんだ。
なんで泣いてるのか、悲しい事でもあったのだろうか。
綺麗と思ってしまってなんだか申し訳ないと思いつつも見惚れてしまった。
そんな君と目が合って僕は胸の奥が熱くなった。
一目惚れというのはこういうことかな。
泣いてるから気まずかったのかすぐ逸らされてしまった。
『あの!これっ!』
思わず僕はハンカチを差し出した。
ハンカチ持ってた僕ナイスと内心思ったりして。
君は少しびっくりしていたけど、そっと受け取り、
「、、ありがとうございます。、、」
と小さく言いお辞儀した。
これから何か始まるであろう僕たちの出会いに心が躍る。
泣いてる理由よりも、今はただ隣で君が泣き止むまでそばにいさせて、、、。
-shizuku-
コンクリートロード
この道を行けば
あの町に続いてる…
気がする…
コンクリートロード
大好きな町は時とともに
僕の成長と一緒に姿を変えてゆき
山は削られ森は切られ動物は姿を消して
大きなマンションが数多く並び
たくさんの壁になって風を止めて
僕は季節を忘れる大人になり
空に近い心を棄てました、
【雫】
久しぶりに
親友の泣いているところを見た
いや、初めてかもしれない
頑張って泣かないようにしていたが、
耐えられなかったのか
気づけば頬に雫が伝っていた。
泣いた理由はわかったけど
解決法が見つからない。
我慢するというのが最初に浮かんだが
我慢し続けるのは良くない
でも我慢しか対処法が見つからない
大人に相談しようにも、
なぜ辛いのかも分からないだろう
多くの大人が「頑張って克服しろ」「勇気を出せ!」
と言う未来しか見えない
あなたの唯一の心の置き所が私ならば
隣を空けておきます。
いつでも休めるように
だから、無理しないでください
あなたの無事を心から祈っています。
――――――私もあなたが心の置き所なのだから
雫
私の名前は、森崎ききさ15歳。
私は、今仲よさそうにして嫌いな人に言いたいことがたくさんある、それはお前らがさ私のことを邪魔者扱いみたいにするから修学旅行の時の班一緒にならなかったんだよ、本当の私は暗くてずっと笑顔じゃなくて元気でもない、でもそれだと仲間はずれにされる。
だから、私は学校でキャラをわざわざ作ってんだよ。
私に人の気持ち考えろて言う前にお前も私の気持ち考えろ…
その考えとともに雨と涙の雫が頬を濡らした。
#雫
色々な案が浮かんでは消え
廻っては消えていった。
だが、良く目にする商品名とは強烈だ···
〖一番雫〗
おやっとさぁ
隕石を砕いて熱する
水蒸気が出てくる
冷えて滴るひと雫
46億年前
その雫があつまり海となり
わたしたちの命を育み
漆黒の宇宙の闇の中で
地球を青く光らせている
「雫」
#83
【雫】
雫…水や液体の滴りのこと。
若し、この意味が本当だとしたら、
雨の滴りも雫となる。
雪がとけて水になって、雫となる。
そしていずれは下へ落ちて消えていく。
その量はほんの一滴かもしれない
なんだ…一緒じゃないか
『涙』と…
涙は目から流れて頬をつたって顔から落ちていく。
一滴…二滴…三滴…四滴…
あれ?
ははっ
可笑しいな
もう終わったことなのに
雫
止まらないや
「この子の名前は"雫"ね!」
私は雫が嫌いだ
ぶりっ子だし私のことを真似してくるし、とにかく扱い方が面倒くさい。
めんどくさがり屋の私は極力人と関わりたくないし、
喋りたくもない。
雫はずっと喋っててうるさい。
そんな雫が私は嫌いだ
雫
目の前で泣いている人がいる。
近づいてみるとその人は、小さき頃の私だった。
「何故、泣いてるの?」
そう聞いても答えは帰って来ない。
何もすることがないので隣で泣き止むまで待つ。
落ち着てきた頃、小さき日の私が話し始めた。
「お母さんと離れちゃったの。そしたら不安になってきて…私一人なんだなって思ったらなんだか涙が出てきて…」
そういうとまた、うわぁーんと泣き出してしまった。「大丈夫だよ。」そう言えばいいのだろうが、何故か大丈夫だよって言えなくて。
地面に落ちていた2粒の涙は、いつの間にか、4粒になっていた。
『雫』
黒い虚空のお星様
冷たい宝石みたい
鎖した空の棺から
青い命が零れて燃える
涙に融けた熱視線
□□を失くした神様が
彷徨う今際の端の隅
夜空へ沈む小舟には
迷子の歌が積まれている
一滴、一滴こぼれ落ちる
それは、私の心
悲しいことも嬉しいことも、全部こぼれ落ちるの
下には水たまり、色々な気持ちで濁ってる
もう、こぼしたくない でも、こぼれ落ちる
だれか、わたしを拾って下さい
お題「雫」
雨が好きだ。と言っても、土砂降りは嫌いだ。
優しく肩を濡らし、髪を滴る。
あたりにはあたたかくねっとりした空気が漂い、桜の上を滴が跳ねる。
優しい、優しい__。
あの雨が好きだ。
今日も、雨が降っている。私の席は窓際なので、窓を優しく打つ雨の音で気がついた。
あの日も、雨だった。
わたしには、幼稚園の頃からの親友がいた。
中学を卒業して、別々になるまで__。
ずっと一緒にいた。
大好きだった。ずっと一緒でいたいと思っていた。
彼女もそう思っていた。
だが、彼女が持っているわたしへの愛は、ちょっと違っていた。
彼女はわたしに恋していたのだ。
卒業式まであと数日の帰り道、あの雨の中で、伝えられたのだ。
目に涙を浮かべ、鼻と頬を赤らませて。
いつもより早く満開となった桜が、ゆっくりと雨を垂らしていた。
正直、驚いた。
冗談だと思える雰囲気ではなかったから、戸惑った。
でも
彼女と気まずいまま卒業したくなかった。
それに
あなたとなら、いつまでもいれる気がした。
だから_
2人で泣いた。顔を濡らす雫が、雨なのか、涙なのか__。
雨を優しいと思ったのは、それが初めてだった。
高校を卒業したら、2人は、××で暮らす。頭のいい彼女は、国立大学を受けるのだ。
わたしもそこへついていって、どこかで職を探して、2人で一緒に住むのだ。
〇〇が、合格しますように__。
窓の外の桜を見ながら、願った。
遠くで声が聞こえる
あれは、誰の声か
辺りは、静まりかえって声が聞こえるはずもない
だが、確かに声が聞こえた
「助けてください」
「奇跡があったら」
「神様」
神様もこんな時ばかり大変だなぁ
そんな事考えながら
あぁ…そうか
大切な人が旅立とうとしてる
此は、心の叫びだ…
手を握り語りかけるあの日の記憶
そんな、記憶を静に語りかける
聞こえているだろか?
こんなにも、あなたは、愛されていた
あなたの手に涙の雫がこぼれている
愛されていたあなたの為に溢された
雫