『雪を待つ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
そろそろ降るかな?
今日は降るかな?
キラキラした目で雪を待つ子どもたち。
冬は寒くて正直苦手だけれど。
めったに積もらない雪にわくわくしていた時が
自分にもあったな、と懐かしく振り返る。
雪が積もったら。
かわいい雪だるまを作って、全力で雪合戦をしよう。
雪を待つ
彼方まで見通せた世界は、
ソレによって、何も見えなくなる。
ただ、一面の白銀世界と化し、
新たな世界を見出す。
もとよりある世界を上塗りするように、
ソレはもとの世界を染め上げる。
あるものを一新し、
どこか悲しく感じるはずなのに、
私は、それがただ恋しくて。
ただ純粋に、あの白銀の世界が、
幻想的な風景が、私を魅了する。
あぁ、ただただあの雪が、
待ち遠しくてたまらない。
私の地元は数年に一度だけ雪が降る
だからなのか、ひさしぶりに雪を見れた日は子どものようにはしゃぐ
普段は恥ずかしくてなかなかおもいきり楽しむことができないけれど
雪が降ったその日だけ素直に楽しめるんだ
だから私は雪が私の街に来る日を楽しみに待っている
去年
僕らを引き寄せた白い絨毯
僕にとってあの日は人生最高の恥と
思い出の日となった。
僕は久しぶりの外出で気分上々で凍った道を歩いていた。
まさか転びまくるとは知らずに、、
少しの動作だった、犬にちょっと吠えられただけだった。
僕はそのちょっとにビビりまくり
冷んやりとした道に尻もちをついた。
さらに道が凍っていたため手とズボンが切れた。
僕は顔を真っ赤にし尻もちを着いたまま座り込んでいた
そのとき、君に出会ったんだ。
こんな出会い方もあるのかと思った。
僕は彼に救ってもらい
僕らは恋をした。
今年
まだ僕らを引き寄せた絨毯は作られていない。
さすがに去年は恥ずかしかったが
今年も外出をしようと思う。
今度はひとりではなく
君とふたりで
【雪を待つ】
真白の世界、何もない世界、だけどそこに確かに存在している世界
ずっとずっと前から諦めていたような気がする
いつの間にか消えてしまって無くなってしまった探し求めていたもの
冷たくて苦しいのにどうにもできなくて足掻くことすらできなくて、いつか本当に何もなくなってしまうような気もしていた
でもそんな世界でも誰かが雪を降らせてくれることを望んでいた気もする
雪、静かで何も無い私にそっくりの雪
でも雪が降るならそれはきっと春がいつか訪れる現れのようだと少しだけ思いたかったのだろうか
よくわからないけど今はこの世界で待っていよう
ーーーーいつかーーー
いつか、雪が降ってくるまでは
「雪を待つ」
いくら待っても
君はきっと、来てくれない。
僕は、冬というものを経験したことがない。
冬の時期は土の中にもぐっていたから。
今は夏、そして、ようやく今日初めて、土の中以外の世界を見た。
眩しくて暑くて、目がチカチカしそうになっちゃう。
興奮のあまり、僕はジージーと鳴き声をあげた。
すると、近くにいた鳥達の声が聞こえてきたんだ。
「暑いね~」
「こんな暑い中、セミの声なんて聞いてたら、余計に頭痛くなっちゃうよ」
「わかる~早く冬にならないかな~」
鳥達が僕の悪口を言ってるようだが、お構い無しで僕は鳴く。
「冬は冬で寒いけどね」
「でも、シーンってしてて夏と真逆じゃない?」
「確かに、雪が降ると尚更だよね、人も出歩かなくなるしさ」
鳥達の言っている、冬、は、なんとなく経験自体はしてるからわかるけど、雪、って、なんだろう?
鳴きながら鳥達の会話を聞き取ろうとしたが、
「もー、うるさくてたまらない!」
「場所移そう」
と、飛び立ってしまった。
雪、って冬にしか降らないものなのかな?
僕は、外に出ると短命らしいんだけど、雪、みれるかな?
大声を出しながら、僕は雪というものを待つことにした。
【雪を待つ】
振りほどいた腕と、足もとから融けていく雪はただ、冷たく靴下になだれ込む
下手な結露の落書きも途切れ途切れにあらわれた白い息も、もう見つめることはない
それでもわたしは、それらをまるごと綺麗だと笑った君の顔に、見とれていた記憶を
いまだに思い出せる喜びを残して、ただ胸に浮かべている
ゆきふらばわがつみがゆるされむ
室生犀星の詩だっけ?
いつ聞いたかも覚えてないのに、なぜか忘れられない。
雪国生まれではないから、
たまの雪には純粋にはしゃぎたくなるんだけど、
降り続くうちに世界が真っ白になっていくのは怖い。
外界が見えなくなるぶん、自分の心に意識がいってしまうのかな。
雪のニュースに浮かれてたことが嘘みたいに、心がとつぜん静かになる。
言えないこと、忘れたふりをしていたこと。
雪が降る日は、妙に思い出してしまう。
雪を待つ
朝起きて
窓から外を眺めた
真っ白な雪達が輝いていた
寒いけど、冷たいけど、輝く雪の力に
なんだか、パワーをもらえた朝。
パワーをもらえたから、待ったかいがあった。
さぁ、今日も雪に負けず輝いて頑張ろう
★ぴゅあれい★
雪を待つ
待ち合わせの時間はとっくに過ぎていた。
時計の針は約束の時間から二周近く回っていたが、それでもまだ君のことを待ちたかった。
久しぶりだから、と張り切って着てきた服もすっかり冷えきって、手袋をしているのに指先がかじかむ。吐き出した息が白い。
だんだんと空には雲が立ち込めて、雪が降るかもしれませんね、と今朝のニュースキャスターの言葉が思い出さされる。
なら、雪が降るまでは、君のことを待とう。
早く雪よ、降れ、なんて体は訴えるのに、頭が、心が雪なんて降るな、なんて考えるから、思うから。自分でもバカだなぁ、なんて思う。
だから、君が来るまで待とうなんて、もう思わない。ただ雪が降るのをずっと待っていた。
雪を待つ
今年最初の雪が降ってきた。
雪国ではない街で育った私は、大人になった今でも
雪が降って嬉しくなってしまう。
ニュースによると、この街で雪が降るのは4年ぶりらしい。
次もまた4年後なのかな、と考えながら
今日も一日過ごすのだった。
雪を待つおじいさん。
いや、服を着て下さい。
元気なのは良い事ですが。
テーマ:冬を待つ #33
※この物語は#20からの続編です
月日が経つのは早かった。
僕はラクラ・クームとして生きていた。色んな場所へ行き、色んな人を見た。
この国の現状を知り、変えなければならないことも多くあることを実感する。いつもミデルは、僕の隣りにいてくれた。僕のことを信頼してくれていて、僕も彼女のことを同じく信頼していた。
「ねぇ、もうすぐで一年が経つね。私達が出会ってから」
ミデルはそう言って枯れ葉のカーペットを歩く。
「私、ラクラとこんなに仲良くなると思っていなかったよ〜」
ふふふっと笑うミデルは、いつにも増して上機嫌だった。なぜなら待ちに待った冬が来るからだ。
ミデルは、一年前見たイルミネーションが忘れられないそうだ。イルミネーションは冬にしか見られない。
「そういえば、ラクラ言ってたね。私に嘘ついていることがあるって」
「え?」
僕はミデルを見た。
「ほら、あの小屋に行ったときのこと。まぁ、言いたくなかったら言わなくてもいいんだけどさ〜」
僕は思い出した。そうだ、あの時。僕は自分の本当の正体をミデルに言おうか迷ったのだ。
そして事実を言うことができなかった。
それから一年も経ってしまった。そういえば、最初の頃は僕を探して色んな人が動いていたそうだ。
ラクラ・クームとしての僕じゃなく、ラック・クラームの僕を。
しかし、最近では動きも静かになったようだ。王宮のものを見かけることは少なくなった。
ふと、リオのことや母上、父上のことを思い出した。
元気だろうか。心配になった。
ミデルに本当のことを言ったほうがいい。そう思った。でも、あと少しだけ。この冬でラクラ・クームとしての仕事は果たせそうなんだ。
だから、少しだけ時間が欲しかった。
「ミデル、その話もう少し待ってくれるか? ちゃんと話すから。……冬が始まる頃に話すから」
ミデルは、目を丸くして僕を見ていた。そして
「わかった」
そう深く頷くと指を絡ませた。
「冬を待つよ。待ち遠しい」
『雪を待つ』
赤と黒の吹き溜り
罪業に潰される嗚咽
遠く響く哀悼の鐘
如何に美しく
如何に醜いか
知らしめるだけの無音
私、雪を見た事がないの
ほんとだよ
はやくはやく見たいの
見たことない世界を
この目で確かめたいの
多分私は、今この世界で
1番ワクワクして
雪を待ってる
窓から外を眺める。
ガラスに息がかかり
結露で曇っていく。
今か、今かと待つ君は
子供のように無邪気で
とても可愛らしい。
ホワイトクリスマスまで
あと何時間……?
『雪を待つ』
『冬の待人』
白くなった窓ガラスに人差し指を一本
軽く押し当てて優しく引く
一本の指の軌跡は
少しだけ向こう側を見せてくれる
空は冬の分厚い雲を纏って
白を落とすか迷っている
そのうちツンとした冬の空気が
部屋の暖かな空気とぶつかって
小さな軌跡をまた曇らせていく
だけどこっそりと窓の雫が静かに落ちて
向こう側の続きを見させてくれた
そこからそっと覗き込んで待ち続ける、
空の白を待ち続ける、
私はそんな冬の待人。
雪を待つ
冬と言えば、雪だるまとか冬にぴったりな事したいな。
まずは雪が降るのを待つ事だろうね。
雪を待つ
雪が降ったら、雪合戦をする。
雪が降ったら、雪だるまを作る。
雪が降ったら、ちょっと触れてみて
「冷たいね」なんて言ってみる。
子どもみたいに、雪が好きな私。