振りほどいた腕と、足もとから融けていく雪はただ、冷たく靴下になだれ込む下手な結露の落書きも途切れ途切れにあらわれた白い息も、もう見つめることはないそれでもわたしは、それらをまるごと綺麗だと笑った君の顔に、見とれていた記憶をいまだに思い出せる喜びを残して、ただ胸に浮かべている
12/15/2022, 1:52:05 PM