『開けないLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
開けないLINE
君と喧嘩して
一度もLINEを開いた事は
なかった。
今はちょくちょく
開くようになった。
また君からLINEがくるかもしれないから
去年亡くなったパパとのLINE
開けたくないんだ
まだ連絡取ってる途中でありたいの
感覚としては
ママの作った最後の料理がなかなか捨てられなくて
に近いかもね
おあいこ
テレビのニュースで『高校で銃乱射事件が起きた』と報道していたらしい。
でも、それはちょっと大げさ過ぎると思う。
実際、私はあの憎たらしいヒスパニックのパウラをコルトで二発撃っただけなのだから。
たった二発で銃乱射?
しかも六・三五口径のオートマチック弾。
頭に向けて撃てばそりゃ運が悪けりゃ死ぬかもしれないけど、胸と右腕を撃っただけ。
死ぬほど痛いかもしれないけど、死ぬことはない。
私が彼女を撃ったのは、彼女が私の容姿をバカにしたからだ。
メガネだの、オタクだの、そばかすの地味女だのと、とにかく私を侮辱した。
だから、ある時私は兄の拳銃コレクションからコルトを借りてジャケットのポケットに忍ばせて学校へ行った。
最初は脅すつもりで、彼女に銃口を向けた。
ところが彼女は怯えるどころか、「そんな小さな銃でしか自分を守れないだなんて、まさにアンタにお似合いだね」と笑った。
だから、私はまず、彼女の胸(心臓の近くは避けた)の辺りに一発、それから右腕に一発撃った。
教室中で悲鳴が上がり、教員も生徒も教室を飛び出して行った。
「痛い、痛い」と泣き叫ぶ彼女は無様だった。
だけど、私はスッキリしたのと同時になんとなく罪悪感も感じてきていた。
私は彼女に「死にはしない、たぶん。これでおあいこにしましょう」と言ってその場を離れた。
パトカーが来るまでの間、私は空腹を感じたので、誰かの机の上にあった可愛らしいお弁当を食べた。
そして、ひいひいと床に転んで苦しんでいる彼女の元に寄り、「食べる?」とおかずの一つを彼女の口に差し向けた。
「アンタ、イカれてるわ」
私は「アンタほどじゃないけどね」と言って、おかずを食べた。
美味しかった。しばらくはきっとこんなご馳走はありつけないだろう。
LINEの送信取り消しをしたくなったら
私は自分で居られていない
自分で勝手にそう解釈してる
友達と呼べるか ただの知人と呼ぶかの境界線
今は ただの知人と呼べる人しかいないみたい
学校で話すことも減って
LINEは2,3ヶ月前が最後
唯一話してるのは母親
と言っても業務連絡
自分 また孤立してるな笑
そう感じてるこの頃
頼れるところがないって
こんなにしんどかったっけ
体調が微妙に気持ち悪くて
ここに来ても書く体力がなかったです
ごめんなさい
でもこんな状況にある今だから
ちゃんと戻ってこようと思ってます
書いてない間も、ハート ありがとう
元気ではあるから、大丈夫です。
_ ₁₁₅
開けないLINE
開けないメッセージ。
既読なんかにしたらまたなんか言われそうで、どうしても見ることができないキミの通知。
どうしようと悩んでいるうちに、他の通知と混じって消えてしまった。
これで、良いのだろうか。
キミのと関係は。
開けないLINE
あぁ わかってる
うん 知ってる
あなたたちの言葉は
見なくても通知音でわかる
たまには一人の時間が欲しい
みんなとの時間も楽しいけど
一人の時間だって楽しいし
私には必要なんだよね
返すことが義務のように感じる
この気持ちも開けてはいけないのだろうか
画面に表示されているLINEの通知
─何時くらいに帰ってくる?
何気ない日常の会話。いつもの確認。
あなたの携帯に届いた、私からの連絡。
私の愛しい人は昨日仕事からの帰り道に事故にあって今は病院のICUにいる。
これがあなたにとって私からの最後の言葉になんてしないでよ。
「開けないLINE」
私をのぞいてみんな開けているようだ
どうしよう…バレてしまう
授業が始まる前にこれからクラスメイトとなる皆と少しだけ話したが誰も私より知識があるとは思えなかった
一人は「何もしてないのに動かなくなる」と
もう一人は「寂しかったから」と
最後の一人は「腰痛で毎日つらい」と愚痴をこぼしていた
そんな人達だったからつい自分は充実したスマホライフを送っていると吹聴してしまった
それなのに…
様子のおかしい私に気付き頬に大きな傷がある教官が近付いてくる
私は頭が真っ白になりスマホ教室を飛び出した
開けないLINE
開けないLINE…だって、それは、君からの別れ話だと察してるから…だから、わざと開かないで、君が別れたくなくなれば良いと思った。君は、何時だって、我儘で、自分勝手で…正直良い所なんて一つも無いのに、だけどそれでも、そんな君が大好きだった…ぶっきらぼうで、不器用で、想いを伝えるのも下手な人だったなぁ…ヤバい…そんな事ばかり考えてたから思わず涙が…開けないLINE…ううん、違う、もう開かなきゃ…そう、私も、君とお別れしなきゃ…サヨナラ、ホントは、きっと、ずっと大好きだった…もし、もっと、君と長く付き合えてたから、君の好きな所とか、沢山探せたのかな…
君からのLINEはすぐに開けない
君が好きだから
君の反応が気になる
私の反応でどんな反応してくれているのか
気になってしまう
君からのLINEはすぐ見たいけど
すぐ見たらキモいって思われるかななんて考えて
開けないLINE
キモいかななんて考え無しに
いつかLINEをすぐ返せたらいいな
─────『開けないLINE』
「開けないLINE」
お風呂掃除と
洗濯やっといて
あと卵と牛乳も買ってきて
よし、一旦気付かなかったことにしよう
LINEを開けたらいつも通知が1だけ残ってる。
その1は彼からのLINE。
きっと別れ話なんだろうなぁ…
そう思って何かと見れてない。
もうすぐで付き合って5ヶ月。
私たちは記念日にお祝いなんてする派じゃないんだけど、4ヶ月の時は彼がサプライズケーキを作ってくれた。不器用な彼の初めての手作りプレゼント。あの時は嬉しかったなぁ…最後に会ったのいつだっけ?もう…私たちも終わりなのかなぁ…
勇気をだしてLINEを開けてみる。そこには
『僕と結婚してください』
そんなこと、LINEで伝えんなよバカ…
彼からの不器用なプロポーズだった。
#66 開けないLINE
日常生活に溶け込んだLINE。
中には、電話番号の検索や友だち追加など、プライバシーを気にして設定をいじっている人もいることだろう。
これから話に出てくる男もそうだった。
こんな話がある。
LINEの通知音が鳴り、
男は自分のスマホを手に取った。
「ん?なんだこれ」
表示されていた名前は、見たことのないもの。
本文は、何故か表示されていない。
男の交友関係は、家族、少数の友人など最低限なもので、仕事関係の相手には社用のスマホがあり、そちらを使用している。
つまり、不審な人物からトークが届いたのである。
何も操作しなかったため、やがて画面は暗くなった。
(もしかして、これが…)
友人との酒の席で聞いた、都市伝説のような話。
全くの与太話だろうと本気にしていなかったが。
暗いままの画面をじっと見つめたまま、途方に暮れていると。
「うわ!」
軽快な音と共に、スマホの画面にはLINEからの通知が表示された。送信元は-
同じ相手。今度も本文なし。
とりあえず、このままトーク画面を開くのはマズいと思い、通知からではなく、ホーム画面からLINEを起動させる。
友だち追加したのに忘れていたか、相手が名前を変えたのに気づかなかっただけで知り合いかもしれない。
自分の交友関係の狭さには目を瞑り、そんな一縷の望みをかけて友だちリストを見ていく。
名前は-
なかった。
「ねえ、開けないの?」
---
あけないの?ひらけないの?どっちなの?
悩んだ結果のホラー風味。もちろん、フィクション。
夜中に投稿するつもりが寝落ちしました。残念。
#開けないLINE
怖くて開けない友達とのLINE。
開いたらなんて書いてあるか。
今日で49件目。
そろそろ見ないと、
私はゆっくりとLINEを開いた。
━━━━━━━『友達やめよ』
手放すものが
どれほどかけがえがないものかは
充分に解っていたから
喪失感は
予測もし
覚悟もしていたけれど
どれだけ時を経ても
燦然と煌めき続ける
あなたとの想い出の前では
いつまでも
立ち尽くしてしまう
時に流されない
想いの強さが
また
新たな哀しみとなる
☆ 新たな哀しみ (264)
何故だろうかわからない。
昔から終わるのは突然だと言われているが突然すぎる。
通知では長文かつ不穏な文面。
確かにうだつの上がらない自分が悪いのだろう。
楽しい思い出や
にやける思い出や
もういいかなって自暴自棄になる思いとの葛藤。
いろんな考えを逡巡させながらやっとLINEを開いた。
【開けないLINE】
LINEの一番上にピン留めした、兄とのトークルーム。疲れた身体を引きずって狭い自室に戻るたびにうっかり開きそうになるのを、必死に自制する。
日本を出る前、最後に交わした会話は、売り言葉に買い言葉みたいな激しい喧嘩だった。唯一の生きた肉親である兄は、私のことを自分の娘みたいに思ってる。たいして年齢も変わらないのに歳上ぶって、ちゃんと大学を出なさいなんて真っ当なお説教をしてくる兄のことが気に入らなくて、大嫌いと怒鳴りつけて家を飛び出してしまった。
そのまま仲良くなったパティシエに電話して、兄の許可も得ずに海外へと渡ってしまったのだから、「疲れた」なんて愚痴をLINEで吐くわけには絶対にいかなかった。師匠が兄に連絡はこまめに入れているから、兄だって私が連絡をしなくても余計な心配はしていないはずだ。
兄に連絡するのは、私が一人前のパティシエになれたとき。いつか、私が作ったケーキを兄に食べてもらう。そうして「美味しい」って笑わせてみせるんだ。
師匠からお墨付きをもらうまでは、このLINEは開かない。その決意を固め直して、私はレシピノートを確認し始めた。
未読なら、まだ助かる。
既読と知られては、不利だ。
トークを長押しして、プレビューだけ覗いて、
あとは何が起こっても知らないふりをする。
そうやって逃げてきた。
もう、開けない。
明日ひま?
それだけじゃ
あなたのLINEは開けない
空のカレンダーは
あなたと会うために空いてるわけじゃない
//開けないLINE
今日の感情。曇り時々雨。
理不尽が嫌だった。ないがしろにされた自分がかなしい。
一日だけで、たくさんのもやもやが溜まる。
じゃあもういっそ、吐き出してしまおう。
誰かに愚痴るのもいいけれど。
いっぱいになる前に、くしゃくしゃでいいから。
こころの、お掃除をしよう。
そしていつか振り返って、こんな日もあったと笑えるように。
飛行機にして飛ばして。
振り返らず、その時まで前へ。
「開けないLINE」