『閉ざされた日記』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『閉ざされた日記』
人の気配の無い街に人の生活の名残だけがある。金目のものはあらかた漁り尽くされて、割れた食器やこどもの玩具、もういない人たちの写真などが土に還るのを待っている。砂埃の混じる風が可愛らしい表紙の冊子を捲っていく。拙い文章で書かれた日記はある日を境に文字が埋められることはなくなった。風がいたずらに吹き乱したあとの日記をもう誰も読むことはない。
閉ざされた日記…。
決して開くことがないであろう日記をいつも持ち歩く。
その日記にはあなたとの思い出が綴られているから…。
いつか閉ざされた日記が開く時は…。
あなたと一緒に空の上で一緒に開きたい…。
それまで私が大切に保管しとくね。
『閉ざされた日記』
引き出しを開け、6年越しに閉ざされた日記を覗いてみる。当時の自分が感じていた気持ちや経験を読み返すと、すごく若くて青くて微笑ましかった。6年後の私、悪くない生活をしているよ。キミのおかげでね。
______やまとゆう
祖母が亡くなった時、私は祖母の面影を求めて祖母の日記を手元においた事がある。
でも結局焼いた。
そこには祖母の記録もあったが、日頃の愚痴、マイナスのことも多く書かれていたからだ。
閉ざされた日記は、閉ざされたままにしておくのが良い。
閉ざされた日記。要は普通の日記だな。
とはいえ時代は変わった。日記といえば本やノートに手書きというアナログな手法から今はSNSで他人と交流が普通なのかもしれない。
昔も交換日記なんてのがあったけどそれが交換と普通の日記とは違う名前で呼ばれていたように、昔は他人に見せないほうが主流だった。
それがネットの発達で他人に公開して交流するのが普通になった。価値観の変化とは恐ろしいほど速く自然に行われるものだ。
しかし古い人間はその変化についていけない。日記をさらして他人と関わることが怖いのだ。
古い人間、それはもちろん私である。SNS で行われる人々のふれあいに憧れながらもそれに混ざることができない。
めんどくさい他人と関わる意味がない。そんなことを言いながらその実彼らに憧れながら勇気が足りず前に進む一歩を踏み出せない。
必要なのはほんの少しの勇気。ただそれだけが足りないのだ。
最後のほう太宰とかの文学をちょっと意識して書いてみた。私って書くとそれだけでなんか文学っぽい気がする。浅すぎるか。
閉ざされた日記
毎日書こうと思う日記というのは、だいたい3日坊主である。ある意味閉ざされた日記。
それは、埃をかぶっていた。
あの頃、日記や思いつきをメモしていたノートが見つかった。
私は泣きそうになった。
あの頃の、まだ無邪気に夢や幻想を語り合っていた頃の記憶。
あの頃の、友人とテストの点や部活の大会の結果、カードゲームで競い合った記憶。
あの頃の、親や先生に怒られたり褒められたりした記憶。
そんな様々な記憶が、氾濫したように押し寄せてくる。
だが、開きたいとは思わない。
ここで、埃をかぶって永遠に封印しといたほうがいいのではなかろうか?
そっちの方が、今のモノクロのような刺激もない生活、ただただ単位のための勉強や、将来役立つかわからないようなバイト………
そんなモノクロの今を、あの頃の毎日キラキラしていたあの時と比べるような気がするのだ。
だが、好奇心には抗えなかった。
そのノートの、表紙をめくった。
そこには、こう書いてあった。
「卍漆黒を封印せし魔導書卍」
そっと、表紙を閉じた。
2度とこのノートは開かないと決意しながら。
「閉ざされた日記」
今はもう誰も住む人もなく
朽ちかけたままの家に
好奇心旺盛な若者たちが肝試し
見つけた古い日記
懐中電灯のもと何気にパラパラ…
パラパラ…
何が書かれていたのかは…
私は日記が続かない。いつもに三日坊主になってしまう。
なので、続かなかった日記が数冊ある。それが閉ざされた日記にあたるのかもしれない。
日記ではないが、閉ざされた記憶がある。
昨晩…今朝…久しぶりに義父の夢を見た。
義父はなんでも自分の管理下に置きたがる人で、私の携帯のアドレスも、メールの内容も平気で見る人だった。
夢の内容は、義父に嘘をついて人に会う約束があり、会う途中に義父にバレる夢だった。
烈火の如く怒鳴り散らす義父に対抗する術もなく、ただ茫然と立ち尽くすしかなく、また生活の全てにおいて義父の管理下に置かれる絶望感を感じているという内容だった。
今でこそ義父の一挙一動がありえないし、虐待にあたると思うが、当時の私はそれが当たり前だと思っていた。
なんて後味が悪い夢だろう…
そんな義父が嫌で、自立して生活している。義父との様々な出来事をズタズタに切り刻んで心の奥底にしまったはずなのに…
大学進学をきっかけに引越しをすることになって
大掃除をしていた時、押し入れに直していた中学時代の教科書やノートなどを見ては懐かしい気持ちに浸っていた。
数冊ゴム付きのノートがあって気になったら、中学時代描き始めた最初の日記だった。
そんなことあったあった!って当時を振り返る
これは新居に持っていこうかなぁ
当時の私にあって安心させてあげたいな〜
頑張ろう
気合いを入れ直して大掃除を再開した。
No.68
お題[閉ざされた日記]
表紙から裏表紙まで真っ黒な日記があった。
中のページは白いが、書かれている内容は真っ黒――闇だった。
その日あった出来事、そして、「今日もあいつはああだった」「どうしてこれすらダメなのか」「ふざけるな」「許せない」……そんなことばかりが書かれていた。
久しぶりにその日記を見つけた。
「そういやこんなの書いてたなぁ」と感慨深い気持ちにすらなった。
あの時の私は病んでいて、この黒い日記に書き殴ることで精神を保っていた。暫くして限界を迎え、少し休むことになり、今はこうして落ち着いている。
ここに至るまでは大変な道程だったが、今なら「いろいろあったなぁ」と、まるで他人事のように思うことができる。
もう大丈夫。日記は閉ざされ、二度と開かれることはない。
燃えるゴミの袋に投げ入れると、口をきゅっと絞めた。
『閉ざされた日記』
禁酒をしようとしているが続かない
2週間が最高記録
医者に止められてるわけでもないが、何かいい方法は無いものか
失効したクーポンの券を握りしめるみたいに、可能性について考えている、価値も、なにも、わかってる、でも、なんになるん、それが、なんになるん?口に出しても出さなくても、過去も、今も、何もないのに、辛くも、楽しくもない日々は、誰に認めてもらえるだろうと、白い長い道を、山頂の扉を開くまで、考えてみることにする
『閉ざされた日記』
あのひとを亡くした日から
書かなくなった
日記帳
開けば瞬時に
折々の想い出が
溢れ出てくるから
いまはまだ
読み返すのは
あまりにも
辛すぎる
涙が乾いて
懐かしさと愛しさだけで
読める日が来るまで
その日まで
封印して
机の引き出しの一番奥に
仕舞い込む
# 閉ざされた日記
『閉ざされた日記』
森の奥に迷い込んだ僕は、廃れた家を見つけた。いかにも使われていない廃屋だった。
屋根は落ち、壁には苔が付き、屋内から木が生えていた。
その家の中で一番奥の部屋にそれはあった。木漏れ日に照らされたテーブルの上に置かれた一冊の日記。
それは簡単に読めないように、鎖と鍵で固く閉ざされていた。
だが、その鎖も風化しており、触れただけで簡単に崩れてしまった。
僕は日記を開いた。
ボロボロの紙には懺悔が書かれていた。
『私は愛してはいけない人を愛してしまいました。彼は素敵な人でした。見た目が美しいだけでなく、誰にでも優しく、何より私に優しかったのです。彼は私を愛している、私を守ると言ってくださいました。それが、家族に向ける愛だと私はわかっておりました。ですが、いつからか、彼を1人の男として愛してしまったのです。彼は何があっても私を守ってくれる。私を信じてくれる。その優しさを私だけの、私だけのものにしたかったのです。だから私は‥』
ページをめくった途端、紙は破れ砂となり、風に吹かれて行ってしまった。
どうして持ち主は、こんな日記をテーブルの上に置いたままにしたのだろうか。
まるで誰かに読まれるのを望んだように。
だが、それと同時に、読まれるのを拒否したい気持ちもあり、鎖と鍵を掛けたのだろうか…。
風に飛んでしまった日記の書き手の気持ちはわからない。
帰ろう。そう思ったとき背後に人の気配を感じた。
こんな森の奥の寂れた家に。
誰だろう。そう思って振り向いたが誰も居なかった。
『会いたかった…兄様』
そう嬉しそうに呟く声が聴こえた気がした。
-fin-
閉ざされた日記
わたしは日記を書いていた。
日記で望むと
日記に家族の不満を述べると
その願いがかない
不満がなくなることがある
家族が、
たぶん母が日記を読んでいる
と知った
カー、恥ずかしい
もう書かない
閉ざされた日記
好きな子の日記帳が教室の机の上に無造作に置かれていたら、そりゃ読みたくなるでしょうよ。
たとえその日記帳の上に伏せた籠が棒に支えられて置かれていて、日記帳を手に取ったらカゴに捕まるタイプの罠だったとしても、籠くらいならすぐ脱出できるし、命に別状はないので大丈夫だと思う。
もしその籠が鉛とかでできていて、内側にびっしりトゲが生えていたら危ないけど。そんな殺傷力のある籠はそもそも籠として機能しないし、おれは無印良品に売っているような普通の籠の方が好きだなあ。
で、日記帳である。なんで学校に日記帳持ってきてるんだ。家で書けや。
忘れて行ったのだろう。外は真っ暗で部活も終わるこんな時間じゃ、優雅に日記帳読書、いや読書という言葉は書を読むだからこの場合読日記帳か、分かりにくいわ、ともあれ紅茶とか淹れて小指なんか立て飲みながらゆっくり日記を1ページ1ページ読んでも誰も咎めるものはいないのだ。
でも実のところおれは紅茶そんなに飲まない。麦茶が最強だと思っている。
話題を逸らそうとしても無駄だ。おれはこの日記帳を読みたい。おれにとってこれは彼女の攻略本だ。何が好きか、何が嫌いか、そしておれのことをどう思っているか。
おれのこと? 日記に書くほどおれは彼女の視野に入れているのか?ただ隣の席の平凡なクラスメイトで、たまにグループワークするとか、それくらいの関わりで。おれについては何も書かれていないかもしれない。それはそれでショックだな。
それに本人に無断で日記帳を読むなんてやっぱりできない。しかしこんなところに置かれていたら、おれじゃなくても他の人の目につくかもしれない。
それなら中身を見ずに、本人の机の引き出しにそっとしまっておいてあげるのがベストじゃないか。でもそうすると、どう足掻いても日記帳には触れることになってしまう。うっかり手が滑って開いちゃったらどうしよう。
「丸山くん」
何か、こう、素手で触ってしまうのに抵抗があるならハンカチとか、シャツの袖とかを間に挟んで処理しても良いし。おれは危険物処理班か。そうだ。これは危険なものだ。でもいくら間接的に触れたとしてもその質量は手で感じてしまう。日記帳を持ってしまう事実は変わらない。
「丸山くんてば」
じゃあ引き出しを開けておいて、日記帳を棒か何かでつついて、引き出しに落とすようにするか。待て、そうすると彼女の引き出しを開けるというこれまたハードルの高いことをやらないといけない。
「何してるの?」
顔を上げると、日記帳の持ち主である花村さんと目があった。
「うわあああ!」
後ずさりしたら自分の椅子につまずいてバランスを崩し、そのまま着席してしまった。
「すみませんすみません何も見てません」
おれは持っていた筆箱を振り回した。これで日記帳をつついて引き出しに入れようとしたのだ。チャックが閉まっておらず、振り回したついでにシャーペンが数本飛び出して床に散らばった。おれは何をしているんだ。
「見てないって、何が?」
花村さんは日記帳を持ち上げ、表紙を開けて中からキャンディを取り出した。
キャンディ?
「友達からもらったの。ブック型のお菓子セット。かわいいでしょ」
花村さんはにこっと笑って、キャンディを一粒おれに渡した。
「遅くまでお疲れさま、学級委員くん」
日記帳、もといお菓子の箱をカバンに入れて、彼女は教室から出て行った。
そういうことか。おれは手のひらに乗せられたキャンディを見る。透明なフィルムに包まれているのは、水色のハート型キャンディ。
彼女からおやつをもらうなんて、初めてだ。
記念に写真を撮り、包みをあけて匂いを堪能し、意を決して口に入れる。甘い。
日記帳ではなかったけれど、これはこれで悪くない。
【お題:閉ざされた日記】
【閉ざされた日記】
閉ざされた日記を
紐解くと
あの日常が浮かび上がる
どす黒い感情が
とぐろを巻く
やり切れない感情が
とぐろを巻く
持って行き場のない感情が
とぐろを巻く
労わるようにそっと撫で
また日記を閉ざした
自分だけが知っている驚くような事実や心情がそのまま書かれていて、他人がみれば感情を害して自分の評価を損ないかねないような秘匿された日記なんてのはそんなにはなくて、毎年のように新年も今頃になると、習慣になりきらず、開かれることなく無意識の片隅に忘れられてしまったような日記帖ばかり。
たいがいが無駄に日付が入った丈夫な雑記帳になってしまう...
私の人生における暗黒時代に日記を始めその日記は読めていない
明るいことを書くための日記だったけど開くとその時の状態が思い起こされて落ち込みそうだから
色んなものをその日記に置いてきてしまったからそこに戻ってしまっては抜けられなくなりそうだから
開ける時は私が真に強くなった証拠ね