『閉ざされた日記』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
閉ざされた日記って普通の日記なのでは? 日記って普通誰かに見せるものではないような。
とはいえ今の時代はSNSとかで見せるのが普通なのかな。
それとも閉ざされた日記って物理的な意味? 鍵のついた日記ってなんかかっこいいね。ゲームなんかにありそう。
お嬢様なんかが日記を書いてる印象ある。それこそ鍵のついた日記でさ。
日記というと船長の日記が真っ先に思い付く。なんか事件があって船長の部屋を調べたら、「これは日記か」なんて言って事件の経緯が明らかになるやつ。
ゲームのセーブが日記形式なやつもありそう。具体的なゲームのタイトルは思い付かないけど、セーブしてゲームに戻るときにパタンって本を閉じてゲームを再開するやつ。
閉ざされた日記、それは誰にも言えないがどこかに吐き出したい感情の行き先。そして私はそっと本を閉じた。パタン。
会議室で手帳を拾った。
落とした人の名刺でも挟まれていないかと
何の気なしにページをめくると、
カレンダー一面にびっしりと書き込まれた色とりどりのマークが目に飛び込んできた。
星、二重丸、ハート、バツ。
クマや葉っぱ、水滴、爆発マークやハイヒールみたいなマークもある。
ひらがな一文字を丸で囲んだもの、日付をマーカーで塗り潰したもの。
見てはいけないものを見た気がして、慌てて手帳を閉じる。
これはスケジュール管理帳なんかじゃない、
きっとこの人の日記だ。
日々の出来事や感情を、自分だけのマークで記録しているんだ。
勝手に開いてしまってごめんなさい。
総務に落とし物として届けるので、あなたの思い出が早く手元に戻りますように。
#閉ざされた日記
中学の黒歴史
捨てずに捨てられない
閉ざされた日記
呪われた呪文に古の一族の秘密
思い出すだけで頭から火が出そうになる。
閉ざされた日記
三日坊主という言葉がある。やろう!と志してはみたものの続かないことをしめす言葉だとか。
それでも三日出来ればすごいという話。
昨年の秋頃、義理実家の母から連絡があり「押し入れを整理してたら息子(夫のこと)の成績表とか絵とかが出てきたのでいるのか判断して」とのことだった。断捨離中で判断に困ったそうな。
面白そうなので夫、息子と共に参戦!
成績表や幼稚園の出席手帳、作文などなかなか思い出深い数々。そんな中、母がニヤリと笑ってあるノートを出してきた。
「これね高校時代の息子の日記よ」なんて面白そ…いや興味深い。
ページを開くと日付は1月1日。「今日から日記をつけようと思う。絶対三日坊主などにならずなしとげる」という決意表明が書かれていた。そして次のページをめくると…
真っ白。めくるもめくるも真っ白。
は?決意表明どこいったよ!一年の計は元旦にあるんだぞ。心の中はツッコミの嵐。
横を見ると夫が「よく取っといたなコレ。」と苦笑い。息子は「一日坊主じゃん!ヒヒヒヒヒ!」と息もつげないほど笑っている。
母も笑いながら「これはとっとくでしょ!」と得意満面。
今の夫からは想像もつかない飽きっぽさにこんな時もあったのねと思う反面、あぁこれから息子に「継続する」ということに関する セリフに説得力がなくなったわぁと今後の子育てに影響がでた出来事でした。
まあ面白かったのでよし!
閉ざされた記憶
小学生の時のあの絶望な記憶
仲良くなって長い間信じてたのに、突然裏切って最低だな、
そのせいで、信用するのも怖いし、今でも嘘であって欲しいと思う。
この記憶は、思い出したくない、隠された記憶。
閉ざされた日記
あの時
書けたね、
誰にも吐き出さず、
傷つけず。
あそこに浮かぶのはなんだろう――――そんな好奇心だった。
ごくごく微量な空気。膨張し続け、終焉と誕生を繰り返して。光年のかがやきと反射が暗闇の安寧と秩序を助ける空間。虚無や時空を喰らうおそろしいものもある。それらをうまく巧みに避けてきたのだろう。
すぃーーっと寄って。
いきものだ。
なまものと書くあれ。しかしどうして、ぴくりとも動かず、ふぅらふぅら、抵抗も摩擦もなく微々たるもの引力に取り合われてゆっくりと進んでいる。
これらは同じ造形をしていた。
頭部に胴体、四肢。皮膚の上にひらひらしたものをまとって。
対のように絡まって、離れず放さず。
引き出しを引いてページをめくるように、全知を探って。――――ああ、そうだ、人間。
疑問。
見渡せどこれらの星はない。船もなければ、残骸すら見当たらない。どこから、どれくらい、漂っているのか。
気になってはみるが、はたして能力も術も持ち合わせていない。全能に取り揃えはなかった。
惜しいこと。
とすれば、これらのすべてはこれらの中にしかない。存在し得ない。
すべて、すべて。すべて、がだ。
どこで生まれ、どこでどのように育ち、どうして二体で、何があって漂うのか。誰で、識別される音は何で、所縁が何か。
記録は記憶はその情報は、これらの中に綴じて閉ざされている。
それらが開けるのはいつだろうか。
何が起因となるのか。
……ううむ、気になる。甚だ爆発的な好奇心に殺されかける気分になるほど。気になる。気になってしまう。
よしんばどこかの星に着けたとして。
閉ざされたまま永久凍土か。開く術を滅するように即火中か。
悩む、悩み悩み。
手引きは無作法か。つくりかえるか否か。
――――標をつけよう。
あとで、留まったら追ってみよう。
不動か焼滅か。それとも還るか。育つか。
手を入れず。任せてみよう。
何かの変化が、これらの望んだ臨んだものが、開けて全知の一部となる日を幸いと願って。
この記録はページにせずめくらず。
手の甲にでも記しておこう。
#閉ざされた日記
この文章を読む人など本当にいるのだろうか。
この画面の向こうに、これを読んでいる人がいるような気がしない。
こうやって打ち込んだ文章は誰にも読まれず気付かれずアプリの中に残るだけ、という方がしっくりくる。
誰も読まず気付かれない文章になんの意味があるのだろう、と思う時がある。
でも2023年は
どうしても文章を書くことに慣れたい。
日常的に書けるようになりたいのだ。
誰にも読まれず気付かれず、どこにも届かない。
逆に考えればそれは自分のためだけのものだ。
この閉ざされた日記だけが、本当に私だけのもの。
本物の贅沢だ。
「心の日記帳」
開けない 開けない
心に記すこの日記帳
あの日閉じてしまった
心の扉
開かない 開かない
硬く閉ざされたこの扉
痛いままの心
貴女が居なくなってから
誰よりも思ってた
大切に思ってた
開けない 開けない
心に記す 一つの思い
涙で濡れた
ただ一つの日記帳
その染みは消えない
例え貴女が現れても
開かない 開かない
貴女が私を解ってくれる日迄
硬く閉ざされたこの扉
代わりに誰か開こうとしても
貴女の代わりは
どこにも居ない
2023年 7
閉ざされた日記
机の奥底で見つけた日記帳。
なんの変哲のない日記帳だけど、開くことができない。
鍵なんて付いていないのにだ。
日記をつける習慣がない私の物ではない。
けれど、どうしてだろう。
この開かない日記帳を見ていると、何故か懐かしさが込み上げてきた。
何かとても大切なことを忘れている気がして、心がざわめいた。
この日記には、私の反省が詰まっている
「嫌なこと書けばスッキリするんじゃない?」
という言葉で始めたものだった
正確には
自分が出来なかったこと
それが原因で怒られたこと
直したつもりが違うところで間違えたこと
または
できない自分を責めるもの
諦めてしまった夢
本当にこのままでいいのかという葛藤、悩み
等など
全部書き残そうとするから、自分が壊れる過程が見える
この閉ざされた日記は、
私が何をすれば壊れるか
私が何をされたら壊れるかが書かれている
「思い出させるだけ思い出させといてそれはないだろ」
亡くなった祖母の家を掃除していたら、古びた引き出しの中から一冊の日記帳が出てきた。開いてみようと思ったら、日記帳には小さな錠がついている。けれど、肝心の鍵はどこにも見当たらない。
たぶん鍵は無くしたんじゃないかしら。母さん、前にそんなこと言ってたし。一緒に掃除を手伝っていた母親がそう呟いた。
なんだ、どうしたと、二階を整理していた父親と伯父がやって来る。祖母の日記帳を確認した途端、おふくろこんなのつけてたんだなぁと、伯父が感慨深そうに息を吐いた。
祖母は自分からはあまり話をしない穏やかな人だったけれど、そんな人が記していた日記には一体どんなことが書いてあるんだろう。日記の中だけでは実はすごいお喋りとかだったら、ちょっと楽しい。
ねぇ、みんなして何やってるの? と後ろから声がした。庭で遊んでいた伯父の娘とその相手をしていた弟が、いつの間にか部屋の入口前に、不思議そうに首を傾げて立っている。
ほら、これと、私が二人の子供達にも見えるように掲げれば、何それ、何それと、興味津々な様子で近付いてくる。
黙したままの日記帳を皆で囲む。祖母がどんな心情を隠していたのかは未だ謎のままだが、それでもその日記帳は今だけはきっと微笑んでいるんじゃないかなと思う。
【閉ざされた日記】
あなたとの日々は永遠ではなかった
桜が散るとあなたは去ってしまった
離れ離れになっても
私のことを時々思い出してくれますか?
もしかしたら会えるかもしれない
どこか淡い期待を抱いていた
どうしてもあなたに会いたい
そんな気持ちに蓋をして
もう続きを書けない心の日記に
鍵をかける
「閉ざされた日記」n
閉ざされた日記
母が亡くなった。
病院から連絡が来たので一人娘である|菜奈《なな》は仕方なく向かうことに。
父は3年程前亡くなっているので、必然的に手続きをするのは娘の菜奈になったという訳だが、悲しいというより、少々面倒に思っていた。
病院に到着後、直ぐに母と対面することになったが、随分痩せ細り変わり果てた母と久しぶりに対面したので、母だと言われなければ誰だかよく分からないくらい変貌していたけど、唯一左頬にあるホクロで母なんだと認識する。
菜奈は両親とは絶縁状態のようなものだったので、だこらこそ、3年前実の父の葬儀にも参加することは無かった。
幼少期から両親は喧嘩ばかりの環境で、菜奈を構ってくれることも無く、家で会話という物は存在すらし無い、そんな家庭で育つ。
努力していい点をとっても褒められず、家の手伝いを
しても「ありがとう!」の一言すら貰えず、何時も否定ばかり言われて育ったせいか、菜奈は自己固定感の低い人間に成長した。
家庭で備わるはずのコミュニケーション能力なんて備わってないから、人と会話も上手く出来なくて、友達すら出来ない菜奈は次第に閉塞感を感じるようになり、いつしか家に帰らなくなっていったのである。
お陰で自由になれたはずだったけれど、きちんと学校を出ていても、教養が無いせいで知り合う男性にはことごとく騙され、菜奈の生活に影響を及ぼした。
それでも、どんな時も笑っていたいと、挫けずに一人で必死に生きてきたのだ⋯⋯何もなかったけど。
だから久しぶりに母に会っても何の感情も抱かなかった。
だって愛情の一欠片も貰っていない赤の他人のような存在だから。
ところがそんな母の病室から、母が書いたのであろう日記が出て来た。
手に取り開いてみると、そこには菜奈に対する謝罪の言葉がつらつらと記してある。
(もう⋯⋯今更遅いっての!!)
そう思ったものの、何か心に響くものがあったのだろう⋯⋯菜奈は泪してしまう。
目を通した日記を閉じてからも、暫の間その涙は止まず、菜奈自身⋯⋯その感情を抑えることは出来なかった。
(ごめんね⋯お母さん、産んでくれてありがとう)
産んだことすら恨んでいたけど、今日ばかりは閉ざされていた日記を読むことで、母の気持ちを知ることが出来たのである。
(もっと早く知りたかったな⋯⋯)
色々な想いを胸に、これから先、この想いは一人で抱え生きていこうと誓った。
――三日月――
閉ざされた日記
20代のころ、感情を畳んでしまい込む日記を
気まぐれにつけていた。
だいたいが仕事場の愚痴と彼氏(今の旦那)の
愚痴。あとは自分へのダメ出し。
閉ざされた場所では、どうしても負の感情ば
かりが出がちで、スッキリもせず淀んでいる。
この『書く習慣』の少し開かれた場所だと、
多少の人の目を気にして少しポジティブにも
なれ、与えられたお題を通して、人様の様々
な感情とともに流れ出る。丁度よい日記だ。
閉ざされた日記……
それはかつて私が使っていたリア垢と言う名前の
鍵垢
ある時、いきなり閉ざされ持ち主さえ開けれなくなった
イー○ンマスクさん!!お願いだ!
もう数年使ってないし使わないからひと思いにけしてくれ!
この日記はもう鍵を掛けて誰にも触れさせない。
読む頃にはもう私はこの世にいない
閉ざされた日記。
楽しいこと、辛いこと、色々な出来事がつまってる。
いつから書かなくなったんだっけ。
あー、今日何かだめ…。何が悪いとかないんだけどね。
頭働かないし、やる気でないし。
明日はよくなってるといいな…
「あの子っていっつも喋らないよね?」
「どうしてなんだろうね。」
「ひとりが好きなんじゃない?」
みんなが言う“あの子”は
私のことを言ってることくらいすぐ分かった。
私ぐらいしか一人でいる人はいないからだ。
私はひとりが好きなんじゃない。
ただ人と話したいけど話せないだけなんだ。
私はいつも日記を持ち歩いてた。
今も持ち歩いているのだけど。
私は,小学生の高学年になった頃から日記を書き始めた。
その頃から友達が離れていった。
最初の頃こそとても悲しくなった。
家で泣いたりもした。
今はそれももう慣れた。
そう思っているのに...。
私は一緒に話せる友達を求めてしまう。
ドンッ体に少しの衝撃があった。
振り返ると一番カッコイイと言われていた人がいた。
「ごめん。大丈夫だった?」
「...こちらこそ...ごめんなさい。」
心配の言葉をかけてくれた彼には申し訳ないが
私はその場から急いで消えたくて急いで家に帰った。
夜寝る前に書く日記が
習慣になったのはいつ頃なのか
「あれ?日記がない?!やばいやばいどうしよう。」
カバンを見ると日記がない。
あぁ急いで帰ってきたから忘れたんだ最悪。
誰も見られないといいなぁ
そう思いながらベッドで目を閉じた。
私はいつもより早い電車に乗って
人一倍早く教室に向かった。...はずなのに
私の席には彼がいた。
「あっ...あの。」
「あぁごめん。おはよ。」
「おはよう...ございます。」
「これって君のだよね?」
そこには昨日探してもなかった日記だった。
「私の...です」
「そっかごめんね。
俺がぶつかったから忘れてったんだよね?
俺が昨日預かってたんだ」
私は日記の中身を見たのかが気になったが
聞く勇気がなかった。
「これもごめんなんだけど少し中身みちゃった。
これからは俺と話そうよ。
ダメかな?朝のこの時間だけでもいいから。」
日記が見られたことが恥ずかしくすぎて
顔を真っ赤にして大きく頷いた。
「それともう日記は書かないでよ。
今日あったこと思ったこととかは俺が聞くからさ。
休み時間も俺と話そう。」
その彼の言葉から
私は何年も続いた日記を書く習慣に
終止符を打つ事にした。
閉ざされた日記それは私の生きた証
でももうこの日記を開くことは無いかな
だって彼がいるから
─────『閉ざされた日記』