『閉ざされた日記』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「閉じされた日記」
毎日人の悪口や愚痴を書いていた。
罵詈雑言ばかり、これでもかって。
そうして1ヶ月過ぎた頃に、日記を読み返して見たら
怨念のような負のパワーが充満している日記帳になっていた。
「嬉しい」や「楽しい」のワクワクした言葉が一つもない「嫌い」や「消えろ」ばかり書いていた日記帳は私の負の言霊でいっぱいになっていた。
怖くなってその日記帳を細かく破り捨てた。
自分の中のキライな部分をただ殴り書きするのは大人げないと反省した。
宇宙のすべてが記された本が並ぶ場所
ただ一冊、読めない本がある
とびきり上等な茶色い羊皮紙の表紙
厚さは辞書一冊分くらい
ページを開いてもただただ熟したような
こんがり茶色がかった紙がつづくばかり
ページが進むごとに紙が新しくなっていることに気づいたとき
これは神さまの日記なんだって誰かが呟いた
「閉ざされた日記」
時は違えど
近頃の娘たちも
交換日記とやらを
するらしい
そしてやっぱり
誰を省いた
誰を入れた
そんなことを繰り返しがち
SNSのイザコザと
交換日記のゴチャゴチャと
令和の時代も文したためて
意外と大人になって見つかったら恥ずいのは
交換日記なのかもしれないなんて
鍵付きとか持ってたよなー
閉ざされた日記 しなやか作
【閉ざされた日記】
眠たい授業
空へ登っていく
今日という日
掴めそうで掴めない
足音
蛇口から水が落ちる
髪を纏める
ヘアゴムは緩い
三行で終わる
今日を知らない
誰も
「閉ざされた日記」
小学校の頃に交換日記が流行っていた。
仲のよい友達数人とたわいもない内容だが、
何冊も回し書いた記憶がある。
実家を離れる時に自分の荷物は処分したのだ
が、その中にその時の交換日記が一冊だけあ
った。
たぶん、一冊が終わった時点で持っていた人
が保管していたのだろう。
惜しみながらもその日記を処分したが、それ
が足りない一冊にならないことを願っている。
想い出を恋しく思うのは
美化されていくからですか?
僕は日記を付けている。主に植物の観察記録と星々の運行状況、そして彼女の日記だ。
彼女の――――婚約者の記録はいつ頃つけ始めたのか、正確なところは過去の日記でも定かではない。間違いなく婚約する前なことは確かだが、いつ付け始めたのか、はじめは一行にも満たない内容だったのが徐々に増えていったことだけは覚えている。
今では植物と星の観察を押しのけて、彼女の観察記録が幅を利かせている始末。これは自分でも驚きの結果だ。
僕は日記を論文の種にすることが多い。
星々のこと、植物のこと、発見したことやちょっとした推論を論文として纏めて投稿するのは面白い。
彼女の観察記録の論文もそのうち書こうと思っている。
でもこれだけは公には発表しない。
彼女にも、彼女の観察記録を付けていることは僕が死ぬまで内緒だ。
でも、折角論文とするのだから、僕が死んだ後彼女だけに届くようにしようと思っている。
それまでは、僕だけで閉ざされた日記だ。
妻が亡くなった。
遺品の中には、俺には見せてくれなかった
一冊の日記があった。
鍵付きの日記は、鍵がどこにあるかわからない。
それから数年、持ったまま放置をしていた。
ある日、引き出しを開けてみると、
見覚えのない鍵があった。
もしかして、と思い日記にはめてみると、
開いた。
中には、妻と俺の毎日の話が書かれていた。
夕食の話や仕事から帰ってきた時間、
どちらが家事をしたなどやくだらない日常会話まで。
最後のページには弱々しい力で文字が綴られていた。
───────────────────────
癌。
お医者さんにそう伝えられた。
それから数年。
力に衰えが見えてきて。
もうあの人とは、生きられないのね。
貴方がもし、これを見ているのなら。
私は何かを察して、貴方の引き出しに
鍵を入れたのね。
これを見ているなら、どうか、どうか、
──────私の代わりに、最後まで生きて。
───────────────────────
気づいたら手紙は涙でしわしわになってしまった。
ああ、なんて君は最後まで
俺を愛してくれる人なんだ。
静かな部屋は、時計の音だけが響いた。
【閉ざされた日記】
小さな頃、倉庫に入るとワクワクした。
秘密基地みたいで、私だけの場所だったから。
ある日、いつものように、倉庫に行き色々と漁っていると、そこには、1冊の古びた本があった。
ボロボロで、南京錠がついてて。
私は、罪悪感なんてもの一切なく、すごく気になってしまった。
アニメの魔法少女のお話で、見たから。
〝きっとこれを開くとキラキラ光って変身できるんだ!〟
って思った。
……小さな頃の話だからね!今はちゃんとわかるし!
まあ、そんなこんなで南京錠を開ける方法を考えた。
ハンマーで叩いてみたり、足で踏んでみたり、謎の呪文を唱えたり……でも、開くことはなくて。
「そうだ!」
そう言って、本を持って祖父のいる部屋に行った。
「おじーちゃん!この本開けて!」
祖父は不思議そうな顔をして、本を見て
『あぁ。この本か。懐かしいなぁ。じいじと一緒に見るかい?』
「いーの??」
そう言って、祖父は、南京錠の鍵を祖父の部屋の引き出しから出して開けてくれた。
中身は日記だった。
祖父が会社に行って、好きな人に出会い、結婚するまでが書かれていた。
その途中で、古びた写真が出てきた。
「これは、なーに?」
『これは、じいじとばあばだよ。』
と恥ずかしそうに話してくれた。
その後も色々と話してくれた。
公園でお弁当を持っていってのんびりとしたこと、車で景色のいい場所まで行ったこと…
どの話しもすごくキラキラとしていてた。
祖父も『あぁ。あんなこともあったな。』『こんなこともあった。』と、とても嬉しそうに話してた。
あれから何年か経って、祖父の日記は祖父の思い出と一緒に、大切に大切に…時々掃除をして、私の本棚に鍵をつけて保管している。
ひきこもりがちに、しんどさが募る!ネガティブになる!数年経過、気の緩まないご時世❗敢えて私は
冬病と病名(笑)なら春には完治?ウキウキ😃🎶に期待して今を乗りきれば良いのか……
みんな、乗りきれる意気込みに健やかに過ごして欲しいと切望‼️
夜ごと 秘密を書いた日記は
見返すのも嫌で 日記に鍵をかけ どこかの地面に埋めました
しかし 今もその日記はこの部屋にあります
私の頭の中に存在するのです
私には 秘密をひとりで抱えて生きていく気丈さがありませんので そこに毎夜書き綴っております
【閉ざされた日記】
『それはもう読まない』
例えばそれはカビの侵食が抽象画に見えるように
記憶の奥に垢がたまって言葉さえ失うように
一見清らか人の包丁を持つ立ち姿の恐ろしさ
草木の生えない大地がまた増える 積み上げられた
日常の記憶の束 きっとそれはもう読まない
閉ざされた日記
皆さんは「閉ざされた日記」と聞いてどういうものを連想させられますか?
ミステリアスなものを連想する方もいらっしゃいますが、私の場合は違います。
小6から中1にかけて私は日記を書かくことにハマっていました。
日々、起きたことを書き綴りました。
ですが、書いていた期間は私の一番の「痛い」時期といえるでしょう。
その日記がある日、戸棚から不意に出てきました。
私はそっと、元に戻しました。
そう、閉ざされた日記
閉ざされた日記
あなただけ…
あなただけ…
ノートにぎっしり
あなたの名前を
描いてたの…
でも…
あなたは知らないの…
あなたには知られたく
ないもの…
こんなに
あなたしか見てないなんて
…
いいでしょ…
わたしだけの
閉ざされた日記なんだもの
貴方を思う余りの溢るる言葉を綴り続けた。
淡い記憶と儚い心を消さないように。
然し想う事を辞めた時
日に日に短くなる文と消滅する音が有った。
恋心とはそこ迄なのだと綴った。
--《閉ざされた日記》
「閉ざされた日記」
あーあ……… こんなにホコリ被っちゃって
…………………………
日記書くことなんてなくなったなぁ
ちがうねぇ。かけなくなっちゃったんだ
笑っちゃうよねほんと
「閉ざされた日記」
暗黒の黒歴史。
わが脳裏に刻まれた閉ざされし日々よ。
愚か極まりない無数の愚行(バカ)の数々。
嗚呼二度と立ち戻るまい。
(漆黒の薔薇を添えて……)
黄色いテープで線引き
誰もが持ってる笑顔の裏に
重たい鎖と南京錠
絶対に許さないよ
甘い欲(アメ)を出されても
恐れは輪郭を這う
にっこりおかめは本日も完璧だわ
#閉ざされた日記
閉ざされた日記
小学生の頃に、友達と交換日記をしていた。
私の発言が原因で、友達と絶縁した。
整理整頓をした時に、日記を見つけた。
その日記を再び開くことがなかった。
元々の持ち主は、あの子だから家まで行った。
幸い誰もいなかった。だから、ポストに入れた。
そのあとは私も知らない。きっと日記は捨てたと思う
あの子にとっては嫌な気持ちになるから。
もしそうだとしたら、閉ざされた日記とも言える。
『閉ざされた日記』
幼き頃の憧れを
言の葉にのせて
叶えたい夢を
言霊に託して
自分を見失うたび
手に取って 読み返す
本棚の片隅
ホコリ被って 追いやられ
気付けば
白紙のページが増えて
見失った道程の行く先を
閉ざされた日記の隅に見る