『閉ざされた日記』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
日記を読み返していた。書き始めは中学1年生。あまり物事を継続的に行うことができない性格なもので、三日坊主もいいところ、2日目にはめんどくさい気持ちが勝ってしまうタイプだった。
ところが日記に関しては違ったらしく、日付が途切れることなく続いていた。新しい友達ができた、部活の先輩が怖い、生活指導の教員がうるさいなど、他愛もない日常が綴られていて、懐かしさで胸がいっぱいになった。こんなことを考えて過ごしていたのね。
ふと、ページを捲る手が止まった。あれだけ毎日しっかり書いていたのに、日付がごっそり抜けている期間があったのだ。中学3年生の終わりから高校1年生の終わりくらいまで。それ以降は大学の卒業まで日付が続いている。
何だろう、遅めの厨二病でもきて、後で恥ずかしくなって捨ててしまったのだろうか。考えてみても思い
出せない。…やっぱり思い出せない。この期間の私がいったい何を考えて過ごしていたのか、分からない。
社会人になると同時に忙殺され、日々を綴る余裕も無くなってしまい、日記の習慣は消えてしまった。それから何十年も経つ。遠い昔の話だ。
遠い昔の私、どうして書かなかったの。あるいはどうして消してしまったの。今の私の記憶にはもう残っていないみたいなの。日記がなくちゃ思い出せないじゃない。ああ、昔の私を知る手段、閉ざされてしまったわ。
『閉ざされた日記』
閉ざされた日記
誰にも届かない言葉たちが
殴り書かれて
乱暴に放置されて
なんの救いにもならない
毎日の理不尽が
記憶のままにぶちまけられている
「馬鹿、私のせいじゃない」
あの頃の私はいつも
何かに怯えるように
一人ぼっち 泣いていた
そんな日々 遠い記憶
君の手がとても温かくて
泣きそうになった
君が居れば他には何も
いらないと思った
幼すぎた私と君には ちょっと早過ぎたみたい
そんな悲しい恋だったけど 幸せな恋でした
あの日君が教えてくれた 涙の温かさ
乾いた心に君が触れて 愛が溢れた
暗闇の中にいた私を 優しく照らす様に
温かい君の手がいつでもそこにはありました
そんな日々でした
そんな恋でした
「閉ざされた日記」
「閉ざされた日記」
過去から逃げるように
自分の心の奥底に沈めていた
閉ざされた日記を、
僕はそろそろ向き合うべきだ。
私のあの日記帳にはあなたとの思い出が書かれている。
昔の私は今もきっと書いていると思っているのだろう、
だけどそんな事は無い。
君とはもう思い出は作れないのだから。
君の返事を待っているあいだは辛うじて書けていたけれど、
もう今となっては見ることすら嫌なんだ
だから私は日記を閉じた
半分もいかなかった君との思い出
そんな思い出が詰まってる、
もう見ることは無い、閉ざされた日記。
そんなことを今思い出したんだ
-閉ざされた日記-
閉ざされた日記
学生の時にポエム調で
日記を書いていた
今もあると思うが
多感な頃の物なので
開くのが怖い気もする
当時の自分が精一杯
生きてきた記録だから
いつかは開いてみたい
こころ
停止
届かない
届けない
想い
前にも
後ろにも
進めず
無変動の
安定
書かない
書けない
日記は
今日も
閉ざされたまま
こころ
停止
# 閉ざされた日記 (10)
閉ざされた日記
それは、空白のページ
閉ざされた日記
それは、心を亡くした者の日記
お題
閉ざされた日記
閉ざされた日記
○月✕日 天気(晴れ)
今日は、とてもいい事があった。
その日1日とても嬉しい気持ちだった。
○月△日 天気(雨)
今日は、友達と喧嘩をしちゃった。言い合いになって、相手に酷いこと言っちゃった。会いたくないって言っちゃった。まさか、あんなことになるなら、言わなきゃ良かった。
○月◇日 天気(晴れ)
今日は、お母さんとお父さんとピクニックに行った。とっても風が気持ちよかった。
また行きたいな。
□月◇日 天気(晴れ)
今日は、色んな大人の人と会った。なんでも、この近くに珍しい色合いの子が引っ越してきたみたいで。私も会ってみたいなぁ…
□月○日 天気(晴れ)
友達が引っ越しちゃった。また、会おうねって言ってお別れしたけど、悲しいなぁ…
ほんとにまた会えるよね?
△月◎日 天気(??)
最近、すごく寒くなったと思う。この部屋だけなのかな?日当たりが悪いもんね。お散歩の時間をもう少し増やしてもらおう。
△月◇日 天気(??)
今日ね、お母さんが来たんだけど、すっごく泣いてた。なんで泣いてるの?って聞いたら、ごめんねって謝られた。なんで謝るの?
◎月△日 天気(??)
今日ね、寝てたらすっごく気持ちいい夢を見たの。
お花畑がいっぱい広がってて、楽しそうに遊んでる子がいっぱい居たの。また見れたらいいなぁ
◎月◇日 天気(??)
今日もお花畑の夢を見た。どんどん近づいていってる気がする。あとどれ位なんだろう……
◎月□日 天気(??)
今日やっと見れたよ。にこにこしてて、優しかった。おじいちゃまやおばあちゃまがいてとっても楽しい夢だった。あぁ、このままこの夢を見ていたいと思ったわ。
____日記はここで途切れている。
▽月▽日 天気(快晴) 健康状態:____
今日、小さい患者さんが旅立ってしまいました。私の初めての担当患者さんで、子供の相手をするのが得意な私は直ぐにその子打ち解けました。その子は、毎日日記を書いているようで、とっても嬉しそうに話してくれました。どんな日も、笑っていない日などないくらいに、笑顔の花を咲かせてくれた彼女。お友達も別れるのは寂しかったでしょう。少しでも、彼女に気持ちが届きますように。
_𝐞𝐧𝐝_
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作者の小七です。
今回のお話は、病気を患っている少女の日記でした。
彼女は、日記に色んなことを書いて鍵をしました。
彼女は、○んでしまいましたが、彼女の日記の内容は彼女が○んでも続いていました。
果たして、彼女は本当に○んだのでしょうか。
閉ざされた日記。
閉ざされた日記には
何を書こうか?
私の秘密?
バレたら
困る事があるから
閉ざされた日記には
書かない。
笑顔の裏の
素顔でも
書けないかも。
なんでしょー?
私のこころは自分にまで虚偽を行い、本来のこころの奥底の卑屈な自分、弱い自分、醜い自分を現れるのを閉ざしている。
こんな気持ちを日記に書いて記録に残そう。
いや、書いたらすぐにこの日記を閉ざすだろう
yoshi
【閉ざされた日記】
死んだらHDD壊してくれって言われたけど、あいつのシュミ大体知ってるしあいつもう親居ねーしなんで壊してくれって頼んだんだろう?
そういえば日記付けてるとか言ってたな。誰にも見せたくなかったんだっけ
ちょっとなら……いや よそう
俺はあいつの友達だ ならこれは誰にも見られない、閉ざされた日記としよう。今後誰にも見られることの無い日記に
決して、、、結ばれることのない関係
なのになぜか、、、貴女との出逢いは
奇跡のようで。。。
ただ貴女を見るだけで、、
目が合うだけで、、
たった一言の言葉を交わすだけで、、
今日も貴女に会える、そのことだけで、、
ボクの心は。。。
決して実らぬ出逢いの貴女を想い
小さな喜びを綴った日記も
今はもぅ閉ざされたまま。。。
【閉ざされた日記】
日記を書くと恥ずかしくなって、いつも途中でやめてしまう
ノートに赤裸々に書かれた自分と対面すると、
醜いものにみえて閉じてしまう
でも今思うと、あの頃の自分が見えていた世界も、人も、考えていたことも、あの時だけの大事なものだった
どんなに恥ずかしくても苦しくても、
今の自分にしか書けないものを残していきたい
私の家には,日記がある。
その日記は,絶対に開けてはいけない。
開けてしまうと,居なくなる。
ある日弟が学校から帰ってきて
「これなーに?」
と聞いた。
弟の手には絶対に開けてはいけない日記があった。
正直私も気になっていた。
開けていけないと言われると開けたくなってしまうのがヒトの心理だ。
今まで放っておいていた兄達も,一緒になって
「なになに?」
と言っている。
私も一応聞いておいた。
「それは…?」
すると,インターホンが鳴りました。
「誰だろう?
珍しい。」
「はーい」
「こんにちは」
「その日記!
私のなんです!」
と言いました。
あの人と私の黒歴史。
わざわざ開いてため息ついて
消しゴムかけて、ビリビリ破った。
「閉ざされた日記」
君と出会ったこと
君と行った場所
君と言ったこと
君と別れたこと
私には人に言えない真っ黒な腹のうちを書きなぐったノートがある。
それは2005年から始まり、鬱憤が貯まる度に開いて、我慢ならない感情を文字で表現してきた。
しかしそれも頻度が減っていき、今は年に一回開くか開かないかくらいに変わっていった。
あと数ページで終わる、その日記。
最後のページに鬱憤を書き終えたその時は燃えるゴミにだして、私が抱えてきたこれまでの暗いもやもやをゴミ焼却場で燃やし尽くしてほしい。
読み返すには毒が強すぎて、自分の醜さを実感してしまうから。
見た通りだよ。三日坊主だったろ? 四日目の日記なんてそんなもんだ。お題で慌てて戻ってきてるんだよ。
幼稚園から書いていた絵日記、いつからただの日記になったんだろう。小3ぐらいからかな。
何冊あるんだろう。
パラパラとページを捲る。
昔の楽しかった思い出、読んでもあまり思い出せない出来事。
でも当時の感情は確かに伝わってくる。
とっておいて良かったかも。
ふと、急に日記の文字が綺麗ななっていたことに気づく。
中学生になったのかな?
……だめだなぁ、ここら辺は読めない。
殴り書きの文字
鉛筆で真っ黒くなったページ
ぐしゃぐしゃになった紙の端
乱暴に破られた跡
薄目でそれらを確認して、閉じる。
この日記は当分開けないかな。
思い出したく無い過去だってあるんだから。
#閉ざされた日記