『鐘の音』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
鎮魂の音が響く。
祈りは何も変えられない。
変化は行動だけが起こすものだから。
それでも鐘は響く。人は祈る。
78年後の今も、届け、届け、と。
変わらないことでしか、変えられないことがある。
【鐘の音】
大好きでしょうがなくて、
いるはずもないけど探してしまう。
君は今どこで誰といるのだろう。
現実を直視したくなくて目をそらすけど
現実味のない妄想じゃ満たされないこの心は
あなたでしか埋めることはできないのだろう。
クリスマスの鐘が鳴り響き、静かに雪が降ってゆく。
お題〈鐘の音〉
鐘の音
鐘の音と言えば除夜の鐘
結婚式で流れる鐘の音
色々あるよね
鐘の音
ーカラーン、コローン
教会の前をたまたま通りかかったそのとき、結婚式をしていて、ウェディングベルが鳴り響いていた。
教会から出てきた新郎新婦のとても幸せそうな顔を見て、少しうらやましくなった。
私にはそんな相手がいないし、ただいま片思い中の人がいるだけだから。
「あーぁ、早く私にも素敵な人ができないかなぁ」
「・・・その役、僕がやってもいい?」
ーーー!?
独り言にまさかの返事!というか返事をしたのは、私の片思い中の人!?
「やっ!えっと・・・前からずっとあなたのことが好きだったから・・・つい勢いに任せてこのタイミングで言っちゃって!!」
ーカラーン、コローン
突然のことにまだ理解が追いつかない私を祝福するかのように、教会の鐘が鳴り響いた。
音がした。
綺麗な音とそうじゃない音と。
この世界は音で溢れている。
人や動物などの生き物の音。
雨や風の気候の音。
扇風機やゲームの音など機械的な音。
思い出の鐘の音。
沢山の音が溢れている。
けど、僕には音が聞こえない。
もう一度聞きたかったあの鐘の音は
僕の耳には届かない。
思い出として記憶として、
僕の心の中にはあの鐘の音が残っている。
ベッドに横になるやいなや
遠のいていく意識……
…何か…聞こえた気がする……
眩しいな…
ゆっくり目を開けた私のそばに
優しいまなざしがあった
あれ…?
あぁそうか
戻って来たんだ
こっちの世界へ
さっき聞こえたのは
帰還の鐘の音だったんだ
「おかえりなさい。
どうだった?
今回の地球は?」
〜鐘の音〜
夢の中では
この人生を始める直前にいた
その世界に行っている
そこから又別の世界に
行くこともある
夢の中でこれが夢だとわかる
明晰夢
何でもできてしまう
時間というものがないから
場面転換も速い
僕達が目醒めていくと
この現実が
夢のように感じられてくる
そして
こっちが夢だったんだと
感覚で捉えられるようになる
前奏曲 嬰ハ短調〈鐘〉(S.ラフマニノフ)
有名なフィギュアスケーターが使用していた楽曲だ
が、初めて聴いた時、衝撃を受けた。(試合では、編曲された管弦楽版を使用)
腹の底にまで響く重低音。荘厳。高低感はあるもの
の、一貫して低く重みのある音。聴いたことのない
タイプの楽曲だった。
音に飲み込まれ、心して聴かないと持っていかれる、そんな気さえした。
最後に鐘の音が入っている。
景色が浮かぶ。曇り空の草原。風で葉が揺れ、そこに鐘の塔が立っていて、左右に揺れながら音を鳴らしている。不思議なのは、それが日本ではなく、外国の一風景として浮んだことだ。作曲家が外国人だからかもしれないが、直感でそう思ったわけで、何故かは自分でも分からない。
そんな風景を想像した。
「鐘の音」
『朝6時のアラーム』
くるぶしを蚊に刺された 朝6時のアラームの少し手前だ おはようはまだ言えない 言いたくない 枕に飛び込め バンジージャンプだ 夢にスリルを持ち込んで 海面散歩も悪くない 気持ちよくなった頃に例の6時のアラームだ オーケストラヒット 絶妙なヤツ
はいはい、わかった 起きざるは得ないのだ さあさあ今日も一日生きよう 生きてやろう
鐘の音について
鐘の音と聞くと、優海が保育園の帰り道に鳴らすお寺の鐘を思い出す。
大きな木を揺らして鳴らすのが大好きで必ずやる優海。
最初は大きく鳴らすけど、うるさくて近所のおばさんが出てきた事があるから、それからは小さく鳴らしている。
本当は大きく鳴らしたいのにね。
階段を登ってからある鐘だから
鳴らし終わった後はこれも必ず、段からジャンプする。可愛いなぁ。
それから線路沿いを通って、いつもの定位置で電車を数台見る。
抱っこで上がっていた段も今は簡単に登れるようになった。
線路沿いを一緒に歩く光景が浮かぶ。
2人で歩いてたら頃から今は宣海を抱っこしながら手を繋いだり繋がなかったり。あ、おしっこもしてるね笑
もぉ時期、宣海も優海も歩きながら帰る道になるんだろうなぁ。
鐘の鳴る音って、どんな音?
穏やかな音なのか、激しい音なのか。
心に響くのか。
私にとってはどんな音なのだろう。
あなたにとってはどんな音なのだろうか。
目を閉じると、どこかで鳴っているような気がした。
「だぁるまさんが。こぉろんだ。」
私はいつの間にここに居たのか。
日の暮れかかった路地裏に一人、少女があどけない声で笑っている。
「だめだよお兄さん。動かないと暮れちゃうよ。」
少女は華やかな花柄の和服を身にまとっており、草履を履いていた。足元には鞠が数個転がっている。
黒猫は少女に頬を擦り寄せ、こちらをその澄んだ黄色い目で見つめた。
「…動かないとって、」
だるまさんが転んだのルールを言っているのだろうか。確かにそんなルールがあった気もするような。
また少女は顔を伏せ、息を吸い込む。
「だるまさんが、こぉろんだ、」
少女の声に促されるがままに1歩踏み出す。
振り向いた顔には満足気な笑みが浮かべられていた。
「うごいたね、」
止まってるよ、と喉まで出かけた時、後ろの影が動いている事に気がついた。
影のみが意志を持って動くことなんて。これじゃあまるで夢じゃないか。
「うごいたなら、仲間になれるよ、だれかが背に触れるまで、鬼が誰かに代わるまで。」
黒猫がにゃあ、と小さく鳴いた。
冗談じゃないぞ、あの少女の手を取ったならきっと僕は帰れなくなる。
「僕は、早く、帰らないと、」
子供たちの終わりのチャイムが鳴る。
鐘の音が鳴る。
「カラスが鳴くから、」
鐘の音
「行ってきます」
「ただいま」
家を出る時、帰る時、当たり前にチリンと鳴らす鐘。
仏壇にあるソレは誰かが持ち上げないと、鳴らない音。
私には当たり前の習慣だけど、私の友達にはない習慣。
結婚しようと、決めた相手が実家に挨拶に来た際に、
「仏壇にご挨拶させていただいてもいいですか」
と。
金髪で定職にもつかない体たらくな人だけど、私にはこの人しかいないって思った人。
その人を初めて尊敬したなんて言ったらいけないけれど…。
「作法は…」と言いかけた未来の夫。
「挨拶していただけるだけで充分ですから…」と、両親。
ソレから結婚し、子供にも恵まれて、実家に帰る時は両親用と仏壇用にお土産を用意する。
チリンとなる小さな鐘の音が、私の人生を決めた音。
手を伸ばす。これが世界だ。
目を細める。これも世界だ。
世界とはあまりにも狭過ぎる。
息を吸い、気紛れに息を吐く。
鼻腔を通り、舌で感じる。
熱が世界に伝った。
世界を変える。変えてしまう。
変えたところで、求めるモノは何も無い。
ふと、耳に音が伝わった。
視線を動かせど何も無い。
何処ぞの「鐘の音」が世界を拡げる。
求めるモノは、此処には無かった。
俺と彼女のための追悼の鐘の音が鳴り響く。
参列者たちは悲しみに暮れるが、俺たちにとっては鐘の音は別の意味を持っていた。
俺と彼女は軍人だった。互いによき相棒であり、安心して背中を預けられる間柄だ。
二人で一人と言っても過言ではないだろう。
そんな強い信頼関係で結ばれていた俺たちだが、本当はその先へと進みたかった。
しかし、軍務において、私情はときに自分たちだけでなく仲間の命をも危険に晒してしまう。
だから、俺たちはどちらも本当の想いを口に出さないでいた。
ある戦場で、俺と彼女は共に命を落とした。
俺と彼女の遺体は回収され、教会で葬儀が行われた。
鐘の音が鳴り響く。追悼の鐘に参列者達は涙を流しながら俺たちを見送った。
だが、俺と彼女に悲しみはなかった。
軍人という立場から解放されたこの先の世界では、もう気持ちを偽らなくていい。
祝福の鐘の音に包まれて、俺たちは手を繋いで新たな世界へ旅立った。
#鐘の音
鐘の音がさっきから頭の中で鳴り止まない。
あゝ、私は死んでしまうのかな。
そんなことをぼんやり考えていたら、急に母の声がした。「目覚ましうるさいよ!もう早う起きなさい!」
あ、そっかー。だ、よねー。
目覚まし時計を止めて、ふとカーテンを開けると、空は真っ黒だった。まだ夜じゃないか。よかった、また寝られる。私は安心して、深い眠りについた。
僕たちが住むこの村には時計がない。村の真ん中にある僕の身長よりもはるかに高い鐘。二時間に一度、最も外れにある僕の家までしっかり響き渡る。
それが、この村の時間であり掟だ。毎日、毎年寸分違わず鳴り続ける。その鐘の音を頼りに朝起きて、仕事をして、ご飯を食べる。太陽がすっかり沈み月が輝く夜も、森の中の狼や梟が蠢き出す真夜中も一日たりとも休まずに。その事実を誰も疑う者はいない。
その鐘を整備し続けるのは僕の一族の使命であり責務だ。こう言えば聞こえはいいだろう。きちんと作動しているか確認するために1秒も満たない行為のために、誰が喜んで六六六六段もある階段を毎日昇降したいと思うのだろうか。
他人に押し付けたいような嫌な使命を拒否することも出来ずに、今日も階段を登り続ける。それが僕の日常で、村に住む住人はそれを静観し続ける。
そんな日常を、今日壊すのだ。核を視界に定め、手に持った木槌を掲げて振り落とす。僕は、僕の非日常を取り返す。
お題:鐘の音
今日は、彼とデート!
お昼を食べたりゲームセンターでプリクラを撮りそれで少しゲームセンターで遊んだ。
だんだん夕方になり鐘の音が聞こえた。
彼とバイバイする時間が来てしまった…
彼は笑顔で「また逢おう!」って言ってくれた。
その言葉が嬉しかった!
次はいつ彼に逢えるのか楽しみだ。
キミのことを知るたびに
ボクは我儘になっていた
2人の時間が増える毎に
愛しさは大きく膨らんで
苦しみとの狭間で揺れる
この感情は何と言うのか
最初はそばにいるだけで
それで充分だったはずだ
支配をしたくなる欲望も
不安な心も必要ないんだ
振り払ってはくれないか
純粋な愛を残したいのだ
『鐘の音』
あなたへの感情を押し殺したら
あなたへの愛は消えると思った
無理だった
「鐘の音」
鐘の音
その音が鳴る時
私は貴方と永遠の愛を誓う
病める時も、
健やかなる時も、
どんな時も支え合うことを誓って。
来世でも貴方に逢えますように、
そっと貴方に耳打ちした。
そして私達は、
本当の永遠を誓ったのだ。