『鋭い眼差し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
物心ついた頃には既にたくさんの同胞たちと世界を共にしていた。
狭くて身動きもまともにとれない、そんな場所に押し込められていると気付いたのはもっと後のことだが。
いつも通り1日1回の食事を待っていると、果たして扉から登場したのは知らない顔。
僕たちを見るや否や瞳に涙をためるその女とは裏腹に、怪しい人物だと認識した僕たちは一斉に睨みつけたり唸ったり吠えたり隠れたりして応戦する。
この女性が実は後に救世主として崇められることになるのをこの時の僕たちはまだ知らない。
熱が上がって、日が下がっていく中
鋭い眼差しにあてられて
何もかもが狂っていく
重いナニかが俺にのしかかった時
何もかもがどうでも良くなって
貴女が俺の全てになった
遠くを見つめる君
じっ と動かないまま
視線の先を追っても何もない
一体何を見ているのか
何が見えているのか
教えてくれ
何のことかと言いたげに
愛犬は真顔で僕を覗き込み
首を傾げた
【鋭い眼差し】
「模試の結果配るから、呼ばれた順に受け取りに来なさい」
通っている塾で、少し前に行われた模試の結果が返って来た。
鬱屈とした気持ちで結果を受け取れば、志望校はA判定。
何かの間違いかもしれないと名前の欄を見るが、そこには『安藤 円香』と自分の名前。
残念なことに、自分の模試の結果だった……
普通ならば、喜ぶべき志望校のA判定。
だけど、私にとってこの結果は必ずしも歓迎すべきものじゃない。
原因は母にある。
母がこの結果を見れば、喜んでこう言うだろう。
『この調子ならもっと高いレベルを目指せるわね。
高く高く、もっと高いランクに挑戦していきましょう』
そして志望校のランクが上げるのだ……
かと言ってB判定なら、見るからに不機嫌になる。
『はあ、アナタなら出来ると思ったのに。
がっかりだわ』
と、しばらくの間グチグチと嫌味を言われる続ける……
たまったものじゃない。
本当は、はっきりと自分の行きたい学校を言えればいいんだろう。
けれど、私にはそんなものは無い。
やりたいものが無いない。
がんじがらめの私。
どうすればいいんだろう
「ねえ円香、模試の結果どうだった?」
私が思い悩んでいると、友人の咲夜が声をかけてきた。
彼女は最近塾に来たばかりなのだが、帰り道が同じなので自然と仲良くなった。
いい子なのだが、勉強が出来ない子である。
「あ、A判定だ。
いいなあ」
咲夜は羨ましそうに、私の模試の結果を見つめる。
全然よくないのだけど、咲夜は羨望の眼差しで私を見ていた。
咲夜には行きたい大学がある。
なんでも彼氏と同じ大学に行きたいらしいのだ。
けれど、今のままだと受かりそうにないので、こうして塾に入ったのだそうだ。
「私なんてEだよ、E!
このままじゃマズイ、マズイよ!」
私の答えも聞かず、咲夜は言葉を続ける。
咲夜はこうやって、よく愚痴りに来る。
けれど、私は不快ではなかった。
咲夜と一緒にいると、自分も元気になるような気がしたからだ。
「はああ、ヤバいなあ……」
だけど、今日の咲夜は少し元気がない。
思うように結果が出ないからかだろう。
咲夜は私の目の前でうなだれる。
「ねえ円香、これから一緒にエレベストに行こうよ」
彼女は本当に疲れていたらしい。
唐突に世界一高い山に行こうとお誘いを受ける。
だけど私は考えるよりも先に、口が動いた。
「いいね、行こうか」
どうやら私も疲れているらしい。
突拍子もない問いを、特に疑問に思うことなく了承する。
けれど不思議と後悔はない。
どうやって行くのとか、山は危ないとか思わなくもない。
でもそれでもいいと思った。
勉強しなくていいなら、なんでもいい。
それにだ。
エベレスト、いいじゃないか!
どうせ登るなら世界一だろう。
私は詳しい事を聞こうと顔を上げると、そこには母が立っていた。
母は、模試の日は必ず塾に迎えにやって来る。
少しでも早く結果を見るためだ。
母の姿を認めた私は、無言で紙を渡す。
見る見るうちに母の顔は笑顔になるが、その笑顔も今日限り。
ここぞとばかりに、私は自分の決意を伝える。
「ねえ、お母さん。
私、これからエベレストに行くから」
私の言葉に、母は目をパチクリする。
私の言っていることが分からないといった様子だ。
「お母さん、高く高くっていってたよね。
だから私、世界一を目指すことにしたの」
「円香、何言ってるの?
あなた疲れている――」
「お母さん、もう決めたの。
私はエベレストを登る。
勉強はもういらないの」
「円香!」
「お母さん、私は――」
「えっと、あの取り込み中の所、すいません」
咲夜が申し訳なさそうに、私たち親子の間に割って入る。
咲夜はこれまで見たことないくらいバツが悪そうに、私たちに言い放った
「あの……
『エベレスト』のことなんですけど……
それ、塾の近くのファミレスで出てくる、特大パフェの事です」
◇
「はいエベレスト2個ご注文承りました。
少々お待ちください」
注文を受けた店員が、店の奥に引っ込む。
咲夜は、それを目で追いかけて、店の奥に引っ込んだことを確認してから、私の方を見る
「円香、良かったね。
塾、休めてさ」
咲夜は、まるで自分の事の様に喜んでくれていた。
「勉強が辛そうだったからね。
これを機に羽を伸ばすといいよ」
あの後、母は『追い詰めてごめんなさい』と謝ってきた。
母は自分の事ばかり押し付けていたことを反省し、私に自由にさせてくれると言ってくれた。
『自由にしていい』と言われても困るけど、私の心が軽くなった。
勘違いとはいえ、少しだけ咲夜には感謝だ。
「それにしても、こんなところにファミレスがあるなんて知らなかったわ」
「おやおや?
円香さんは勉強ばかりでこういった事は不慣れなようですね」
「そうなんだよね。
咲夜先生、色々教えてくれない?」
「おお、まさか円香に教える日が来ようとはね」
「明日、矢が降るかもね」
「それ、私のセリフ」
ふふふと笑い合いあっていると、さっき注文を受けた店員が戻ってきた。
手に持っているのは、巨大なパフェ。
それを危なげなく運び、私たちの目の前にどかんと置かれる。
まさにエベレストにふさわしい威容である。
向かい側に座っている咲夜の顔が見えない。
「でかいでしょ?
まさにエベレストだよね」
「これどうやって食べるの?」
「早速授業の時間だね
これはね――」
こうして、咲夜先生によるエベレスト登頂講義が始まった。
高くそびえたつエベレストがどんどん解体されていく様子はとても面白い。
手慣れた様子から、彼女が私より遥かに高い位置にいることがわかる
自分にできるのかちょっぴり自信がないけど、でもそれ以上にワクワクしていた。
イヤイヤ登るだけだけの『高み』だったけど、たまにはこういう『高み』のもいいかもしれない
私はそう思いながら、眼の前にある高い高いエレベストの解体を始めるのだった
鋭い眼差しの先には私の友人がいる。さっきまで友人とじゃれていたら、彼女が来てしまった。彼女は私の首にそっと腕を回してハグすると友人をじっと見つめる。
その腕にそっと手を当てると彼女の血の流れるのが手に伝わる。
「あっち…いこ、」
そう私が言うと彼女は顔を紅らめて頷く。
もともとそんなに強気な性格でもないのに私のこととなると強がってくれる。
彼女といると本当に飽きない。
・鋭い眼差し
私だけしか見えない貴方が大好き。
他の人は知らないその表情が大好き。
可愛くて、愛おしくて、ちょっとだけ怖いその目が大好き。
出来れば一生見ていたいけれど、そんなことを望んだら貴方を困らせちゃうから。
だからこの感情は死ぬまで黙っておくね。
今日も小さな願望を隠して貴方に眼鏡を渡す朝。
流行ったと言えば…
一昔前の韓国ドラマ…
仕事柄、話を合わせない訳にもいかず
当時めちゃくちゃ流行っていた
とある韓国ドラマをみてみた
けれど、やはり何が面白いのか?
もう、ひたすらに長い…
「私には合わないな…」
そう結論を出し、その後韓国ドラマを
目にする事は無かった…
次に見たのは数年して韓国ドラマが
少し落ちついた頃だった
タイトルは忘れたが俳優さんが
「鋭い眼差し」で演技する事に
一気に引き込まれた…
今だに目に焼き付いているのは
左右が違う方向を向いている状態の
黒目をゆっくりと焦点を合わし
真っ直ぐに前をみた時の鋭い視線…
目で演技をする素晴らしい役者さんは
日本にも沢山いるが、違う意味での
黒目を自由に動かせる人はその俳優が
最初で最後だ…
想像して欲しい…両目ではなく
片目ずつ眼球を自由に動かせる人…いる?
︰鋭い眼差し
見捨ててごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、だからゆるして、ごめんなさい、駄目な子でごめんなさい、ごめんなさい、強くなくてごめんなさい、一人で生きられなくて、もっと強くて賢くていい子だったら良かったのに、そうしたら手を煩わせることもなかったのに、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、吐いてるのをただ眺めていただけでごめんなさい、ごめんなさい、どうしていいか分からなくて、ごめんなさい、お年玉全部渡すから、貯金してた分全部渡すから、だからどうか叫ばないで、ごめんなさい、ごめんなさい、うるさいなんて思ってごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、泣かないで、嘔吐かないで、もう、もう黙って、もう「お願いだから」って言わないで、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、耐えられない、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、反応鈍くて、もう、もう、もう、“お願いだから”あたしに当たらないで。
白昼夢を見る。
お金が足りないと騒いで泣き狂っている母にどう対応してもいいか分からず、父に言えばいいのにという言葉は失言だと経験済みで、今できそうな最善はどれかと考えを巡らせた。それで結局、焦って「お金あげるよ」と言って、数年にかけて貯めていたお金を渡した。母は働いていないのに「いつか返すから」と言って、内心働いてないのにどうやってお金返すっていうの?と思いながら「いやいいよ、返さなくていいよ」と畳み掛けるように言い返した。母は口にタオルを詰めて、ウーウー唸りながら札を数え始める。そんな姿を見た私のこの気持ちは、なんと形容するのが正しいのか、分からない。心配と不安と得体のしれない化物を目にしたような恐怖心、だったろうか。
「お願いだから起きて!!!!」と体を掴まれて揺さぶられた。母と母の不倫相手と出かける予定だったのに起きられなかった。何故か妙に起きられなくて、全く起きられなくて、何故かはいまいち分かっていなかった。ただぼんやり「行きたくないなぁ」と思った。母と不倫相手の間に生まれた擬似的な子供、のような役割を果たすことに嫌気が差し始めた頃だった。
母は恋人の前で可哀想でか弱い女を演じる。そして母性に溢れていて子供のことをこれだけ愛していますよというアピールもする。鬼の形相で私を叱りつけるときとは大違いだ。父といるときでは決してしなかったようなことを私にする。優しく語りかけ、額に手を当てて、優しく撫でる。
私というおもちゃの出来は良かっただろうか。貴方のコンセプトに合っていただろうか。可哀想なヒロインを目立たせる一役を買うことができただろうか。役に立った?どうだった?あたしってひつよう?
貴方がお人形を愛でている姿を見たことがなかったから、私のことも、きっとなんとも思っていないのだろう。知っているよ、貴方のことなら――――そう言いたいけれど、私はあなたの事を何も知らない。あなたがとんでもないメンヘラ女だったなんて全く知らなかったし気づかなかった。私の目は節穴で、きっと今後も知らず知らずのうちにメンヘラに付け込まれていました、なんてことが起きるんだ。現にそうだ。
それともあたしには父の血が流れているからモラハラ気質なのかな。ねえ母さん、私はモラハラとメンヘラのハイブリッド?ああ嬉しい、あたしってやっぱりおとーさんとおかーさんのこどもなのね。貴方達が血を混ぜたこと、なかったことになんてできないからね。
貴方は愛があれば家族になれる血は関係ないと言って不倫相手と家族になりたがっていたけれど、やっぱり血液って大事だと思うの。愛がないのにどうして私は家族を家族だと思ってこれたと思う?血が繋がっていたからよ。愛がなくても血が繋がっていれば私は家族の繋がりを感じられた。
血液もない、愛もない、それでどうして家族なんて言えるのかしら。
気の毒に思うわ。父からDVを受けて、精神的にも肉体的にも金銭的にも辛かった、それはそれは見ていられないほど過酷な日々を送っていたこと。気の毒にはね。
私はパニックになるとすぐ「見捨ててごめんなさい」「私が悪かったから」って、ごめんなさいと誰に乞うてるのかも分からず口にしているの。でもねえお母さん、あなたの目も節穴だったのね。気の毒に思うよ、私達アダルトチルドレンだものね?愛着障害だものね?悪い人に捕まっちゃったんだよね?だから私みたいな子供が育っちゃったのよね?
母は父のモラハラを悪化させていった一員であることを自覚しているのだろうか。
ああ可哀想に、父さん、母さん、まともじゃないなんて。あーあ。
気の毒に。「どうして父親を憎まないの?」と思っているのですか。私に無関心な人間と、私に過干渉な人間、一体私がどちらに執着するか明白でしょう?その賢い頭を使ってごらんなさい。私より優秀で、お勉強ができて、容量も良い脳みそ使って考えれば分かるよね。「どうして分からないの!!」と怒鳴りつけたその口で、答えてちょうだい。冷ややかな鋭い眼差しで責め立てた、その目で私を見てみてちょうだい。
ねえ、ねえ、あたし、父の血が流れていることが嬉しいの。人を殴って言葉で追い詰める暴力人間でも、プレッシャーかけて人を怯えさすような人間でも、まともに会話ができなくても、私のお父さんだから。ねえ、不倫相手のことを父親だなんて呼べない確固たる事実があって、あたしこんなに嬉しいの、この気持ち、あなたにつたわってる?
本当に良かった!ろくでなしで。だって良い人だったら私の良心が痛むじゃない。蛙の子は蛙よ、私、あなた達みたいになりたいの。あなた達のように生きたい、人を踏みつけて知らんぷりして笑っていられるような人間になれば証明になるんでしょう?「私はお父さんとお母さんの子だから」って。ねえ、家族愛の話みたいでとっても素敵!
一番言われたくないことって何かなあってずっと考えてる。後ろめたくて隠したいことをつついてしまえば貴方は分かりやすくキレ散らかすから。なんて幼いんだろう、なんて未熟な人間だろう、実に愛らしく馬鹿馬鹿しい。
ガキがガキをつくったからこうなっちゃったのかな。未熟な人間が家族を築こうとするのは悪夢の始まりね。貴方達は始めちゃったんだものね。鋭い眼差しで誰かが私達を睨みつけているわ。
《鋭い眼差し》
ベテラン刑事 凄腕スナイパー 居合斬りの達人 ミクロン単位で精度を出す旋盤工 面相筆を持つ絵付け師 神の手を持つ外科医 枯枝の百舌鳥 虚空の鷹 獲物を狙うネコ科の猛獣 人間と対峙する罠に嵌った狼王ロボ
→短編・一瞬の邂逅
信号待ちで道路端に立って、視線を感じて見上げたら、マンションの窓辺から奇抜な衣装の人形が鋭い眼差しでこちらを見ていた。とんがり帽子を被り、マントを羽織っている。
「魔女や……」
つぶやく私に合わせて、隣の女性まで顔を上げる。
「いや! ホンマや! おばちゃん、毎日ここ通ってるけど気が付かへんかったわ」
「ハロウィンですかね?」と私。
ちなみに彼女の言う「いや! ホンマや!」は「いとをかし」と同じような強い感動を表す関西弁である。
「エライご面相の人形やなぁ。どうせやったら美人のねぇちゃんにしたらエエのに!」
私たち二人に釣られて同じ方面を見た男性まで会話に加わる。
「今時分、そんなん言うたらセクハラや言われんで」
女性の早い切り返しを最後に信号が変わって、私たちは再び赤の他人に戻った。
魔女人形はハロウィン関係なく窓辺に置かれており、あの束の間の邂逅以来、私は彼女に黙礼するようになった。
奇妙な会話を交わした二人もたまには見上げているのだろうか?
テーマ; 鋭い眼差し
鋭い眼差しが飛んでくる
悪い事をしたり
人に嫌なことしたり
神様は見てる
見られてることを意識して
何でも感謝して生きなくちゃ!
じいちゃんの 鋭い眼差し 掻い潜り
目指せ仏壇 五味焼きカステラ
鋭い眼差し
誰だ、誰だ、誰だ
新月の闇に隠れた暗殺者?
なぜだ、なぜだ、なぜだ
悪いことなんて
みんながしているはず
百万の、鋭い眼差し
銃弾は、心を粉々にする
百万の、鋭い眼差し
SNSは、いつだってヒットマン
現代の、ヒットマン
「上目遣いが睨んでいるようにしか見えない」とひとりの友人に言われたものの、他の友人達からは「そんなことはない」と言われて自覚した。
嗚呼、お前は友人じゃなかったんだな。
愛の擬人化たるお前の、瞳の奥に光る刃に、気付いているのは私だけ。
お題:鋭い眼差し
先日 久々に日光へ出かけた。
まだ紅葉はしていなかったが、金木犀
の良い香りを漂わす「日光東照宮」で
「護摩供行」を目にする事ができた。
公開する時刻が外に書いてあり、お堂
に入るのも自由だったので一種のショ
ー的なものだと思った私にその光景は
衝撃だった。
供養の炎に向かって一心不乱にお経を
唱え、皆の為に護摩供養をする修行僧
の姿。
気迫とは違う 無の境地…なのか、私
なんぞにはわからない 結界がある様
にさえ感じた。
鋭い視線…ではない。
心で炎を見ている…修行僧の瞳は違う
世を見ている…とも感じた。
心の中で手を合わせ、感謝をしながら
の貴重な体験だった。
鋭い眼差し
舞台の上には 一人の男
脇を固めるは 二人のギタリスト
背後には ドラムとベース
男は暗闇のなか 止まぬ歓声を浴び
不敵な笑みを浮かべたまま
マイクスタンドに手をかけた
幕が上がり 光が照らす
歓声は最高潮に達する
男はその鋭い眼光で客席を睥睨し
曲が始まった
愛と死を歌い
舞台に生き 舞台で散った
僕の愛しのロックスター
櫻井敦司よ、永遠に
重低音が BUCK-TICKする
お父さん。
あなたの鋭い眼差しが、幼い頃から苦手だった。
寡黙で、真面目で、厳しいお父さん。
男手一つで私を育ててくれた、お父さん。
彼氏を紹介したときは、今までに見たことないくらい
とても鋭い眼差しで彼を見ていたっけ。
結婚式を挙げるときも、やっぱり鋭い眼差しで
「俺は行かん」なんて言っちゃって。
結局、式の日は私の花嫁姿を見てずっと泣いていたね。
昔から厳しくて、怖くて、でも優しいお父さん。
その鋭い眼差しが私を見守ってくれていたんだなぁと
あなたがいなくなった今、思います。
私にとってあなたはいつまでも一番のお父さんです。
娘より。
瓦礫の中で立ちすくむ
少年の目を見ろ
目を逸らすな
日に一度
もどかしさに身悶えながら悩め
心の奥底から祈れ
#鋭い眼差し
あ あれ?
い どうしたの?
あ いや、プリンがさ
い …
あ ないんだよね
い そう…
あ 帰ったら食べようと思ってたの
い そうなんだ
あ …
い …なに?
『鋭い眼差し』