『部屋の片隅で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
〚部屋の片隅で〛
うちで飼ってる2歳のヤンチャな猫が、窓の隙間から脱走した
しまったと思った
猫は一度外の空気を吸ってしまうと味をしめ、それ以降は何度も脱走しようとするからだ
「ヒャッホーイ!外だ外だ!草と土の香りが野生の本能をくすぐるぜ!」
猫はすっかりハイになり、庭中を駆け回っている
遠くに行かれたら困るので家族総出でなんとか捕獲した
その後、小さな猫一匹の度重なる脱走劇に私達家族は悩まされていた
しかし、そんな悩みはすぐに消え去った
ある日突然、猫が部屋の片隅から動かなくなったのだ
「どうしたの?」と聞くと、猫は怯えるような目をしながら言った
「僕、おじいちゃんに言われたんだ。『次外に出たら、金輪際ちゅ~るやらないぞ(☞゚∀゚)☞』って。だから僕もう絶対お外出ない!」
おじいちゃん、それは流石に怖がらせ過ぎだよ
片隅に光を灯そう
ほら、ポッとあたたかい
片隅から部屋を照らそう
みんなを明るく映しだすよ
あなたの光で
わたしの光で
どこもかしこも
心の中も
優しく輝きますように
「部屋の片隅で」
#265
部屋の片隅に息子が片付け忘れのおもちゃが置いてる。息子がいる時は気にならないが、息子がその場から離れ寝室で寝てしまうと、どうして片付けてくれないの?とおもちゃの声が聞こえる気がする。片付けるのはパパである自分の役目、おもちゃの声が聞こえてるのは自分だけなんだろう。とふと思う。整頓されたおもちゃを毎日いつもの場所に戻す。そんな毎日がずっと続いていくのだろうと思う。息子が成長すると自分でお片付けできるようになるのかな。そんな日も近づいてきてるのである。
部屋の片隅で
「今日も元気そうだね」
一人暮らしの部屋の片隅で呟く。
そこには丸っこい緑の葉を茂らせたホンコンカポックを置いている。この子がうちに来てから2年ほど経っていて、この前高さを測ってみたら140cmを超えていた。
物言わぬ緑に話しかけながら、はたきで葉の埃をそっと払うと、艶のある葉がさらに光沢を増した。
このホンコンカポックは元カレからのプレゼントだ。
「花ってキレイだけどすぐ枯れちゃう」と私が溢していると、
「初心者向きって言ってたよ」と彼は子供みたいに得意気な顔で買ってきてくれた。嬉しかった。
でもその彼とは、ちょっとしたケンカがこじれて、半年前に別れてしまった。それもこの子は見ていた。
別れた時はつらくて捨てようとしたけれど、結局捨てられなくて今も一緒に暮らしている。
私はこの子を相手に話す癖がすっかりついてしまい、いろいろな話をしては落ち込んだ気持ちを慰めてもらっている。
まだ、彼との別れは納得できていない。でもいつまでもこのままではいられない。
「ねえ、もう捨てたりしないからさ。そろそろ吹っ切ってしまおうかな」
あんたはそばに居てくれるもの。
私はスウェットのポケットからスマホを取り出した。そして目を閉じて深呼吸を一つすると、リストから彼の連絡先を消した。
#111
『いってらっしゃい』
家の玄関先で見送りをした後は忙しい。朝食の後片付けに始まって、洗濯を回し、その間に食器を洗い、洗濯物をベランダに干し、あとは各部屋の掃除。
この家は一人で暮らすには大きくて、掃除をして回るだけでも大変だ。各部屋に掃除機と雑巾をかけ、次いで階段の雑巾がけと玄関まわりもほうきで掃く。
これだけで、正午をとっくに過ぎる。
天気が良ければ、今日はバルコニーの欄干に布団を干そうかとも思ったが、家の窓から見える外は薄暗い。雨が降っているとやはり洗濯物が気になるので、早めにベランダから取り入れる。
取り込まれた洗濯物にアイロンをかけ、クローゼットにしまう。休む間もなく夕食の準備だ。
料理をしていると、だんだん辺りが暗くなり始める。電気をつけたいが、私では手が届かないし、そもそも電池が切れているため家の明かりはつかない。薄暗がりの中で、出来上がった料理をテーブルに運んでいると遠くの方で、ガチャン、と音がした。
「ただいまー。あれ?この子、朝こんなとこにいたっけ?…ま、いっか。手洗ってくるね、そしたら一緒にご飯にしよ!」
動物を模した形の人形を、小さな料理たちが並ぶ食卓に座らせながら、彼女は言った。
彼女の部屋の片隅にあるドールハウス。
箱庭のなかで、今日も人形は忙しそうだ。
(部屋の片隅で)
ものに溢れた部屋の片隅で、小さな人形を見つけた。
それはお前がまだ幼い頃にあげたもので、あの頃はまだお前に愛情というものがあったのだろう。
けれど日に日にお前は私の妻を写したように育ちし、そして私に妻のいない現実を見せつけてくる。
私はお前が嫌いなわけでも、憎いわけでもない。
妻が命がけで産んだお前が愛しくないわけでもない。
それでも妻が生きていてくれたら…と、そんな醜い心でお前の父親として接することができなかったのだ。
やがてお前は美しい女性として成長し、いずれは他家へと嫁ぐ日がやってくるだろう。私は妻を失った日からお前を手放す想像を怖れたにすぎない。
私を父と思わなくてもいい。だが一つだけ願うのならばお前はどうか健康に、そして幸せになるがいい。
お前の幸せを願わないことはない、ということだけは私の本心だと覚えていてほしい。
〜とある伯爵の娘への手紙より〜
【部屋の片隅で】
我々の国家は今終わりを迎えている
世界の果ての暗闇に築き上げられた我々の国家は
突如光に照らされ轟音に包まれた
すべては我々よりも遥かに巨大な存在の仕業である
それは国家の防壁となっていた物を取り払い
何もかもを巻き上げるような強烈な嵐を起こした
生の儚さを不意に知った 嵐を前に我々は無力であった
我々は国民であったことを誇りに最後を受け入れた
…ほこり目線なら今こんな感じなのかなと空想しながら
部屋の片隅にある本棚を動かしその裏側へ掃除機をかけた
部屋の片隅で
部屋の片隅ってあまりいい印象がない。
何でかな?
忘れ去られたモノとか、出会いたくないモノとか。
片隅が何だか可哀想。
あっ。でも可哀想じゃない世界があるね。
可愛いしろくまさんとか、
ねこさんとか出てくるやさしい世界。
ウチにはそんなやさしい片隅はないけどね。
paki
部屋の片隅で
僕のベッドの片隅にはたくさんのぬいぐるみが置いてある。どれも大事なぬいぐるみである。
ぬいぐるみ達は代わりばんこに僕の寝床に置いて一緒に寝たり、お話をする。
ほぼ僕のぬいぐるみ遊びだけどね。
それでも大好きなアニメキャラのぬいぐるみはすごく大事にしている。
アニメのグッズを買ったり、ゲームセンターでゲットしてきたぬいぐるみがほとんどだけどね。
部屋の片隅にちょこんとぬいぐるみがあると安心するし、落ち着くんだ。
ぬいぐるみがないとさびしい。
だから自分の部屋にいることが多くなるんだ笑笑。
終わり
【部屋の片隅で】
ひくりひくりと声を殺して、君が泣いている。泣かないで、私がいるよ、そう君の頭を撫でてあげたくても、透明な私の手は君の身体をすり抜けてしまうのだ。
ごめんね、ずっと守るよって言ったのに。一緒にいるよって約束したのに。君の左の薬指にはめられた銀の指輪が心臓に痛い。私が死んでもう三年になるのに、君は今でも私が贈った指輪を纏い続けている。
朗らかで、賢くて、決して折れない心の持ち主……そんな君はただの取り繕われた幻想に過ぎなくて、本当の君が寂しがり屋の愛されたがりだってこと、私だけは知っていたのに。
(お願いだから、もう。私のことなんて忘れてよ)
一人きりになった瞬間、堰が切れたように涙をこぼし始める君のことを、だだっ広い部屋の片隅で見守り続けることしか、今の私にはもうできないのだ。
『電球』
電球が切れそうだ 世界が眠りにつく頃に 僕はまだ
ぼんやりオンラインゲームをしてる 眠らない世界は忙しいね 心を支配されそうだから 眠れそうだったら眠りたい 部屋の片隅に積まれた雑務 日に日に山脈になっていく 電球を替えたなら 掃除をしよう
いい機会だ そうしよう
部屋の片隅で
私の部屋にはたくさんのぬいぐるみがいる
兄弟姉妹と遊ぶことはあったが1人で過ごすこともあったためぬいぐるみ達と一緒に遊ぶことも多かった
その中でも一番の友達はポンチョを着た子だ
その子は最近初めてイベントに連れて行ったが一緒に楽しめてよかった
部屋の片隅で
どんな世界でも
片隅に追いやられると
その世界の全体像が見えてくる
部屋の片隅からでも
何となくわかってしまう
果たして自分の部屋は
どうなのか?
兎角変化を嫌っているのだ
変化は恐怖に感じる
引きこもりの方々は
そんな風感じるのか?
引きこもりする人達は
自分の事をよ〜くわかってらっしゃる
自分も今まさにそんな感覚だ
でも踏み出さなきゃ
それはポジティブな事なのか
それともネガティブな事なのか
あと数年後には「死」を迎えるわけだが
部屋の片隅で
またそんな事を想ってしまう
部屋の片隅に
秘密基地を作った
檜のアロマは
友人との思い出の香り
捨てられない絵本は
あの人が
子供達に
ふざけながら
読み聞かせていた思い出
部屋の片隅の
ちょっといい場所
友やあの人を
心地よく思い出せる場所
部屋の片隅に眠るアルバム。何年も開いてなかったからかな、掃除していたら懐かしい思い出がほこりにまみれて出てきた。あなたと過ごしたあの日々が
懐かしさを思い出させてくれる。滲み出る
笑顔。優しい日々。陽の当たるカーテンレールの
片隅で泣きながらアルバムをギュッとにぎる
時計の針は戻らない
寂しくても悲しくても
2人で決めたことならば
辛くても
乗り越えていくしかないよね。
「部屋の片隅で」
彼女は部屋の片隅でひとり、悲しみにくれていた。彼女は失恋し、心が折れてしまっていた。
そんな彼女に、突然、彼が声をかけた。彼女は彼に対して少し警戒心を抱きつつも、彼の言葉に耳を傾けることにした。
彼は彼女に優しく話しかけ、彼女の気持ちを理解しようとした。彼女は彼の優しさに触れ、少しずつ心を開いていった。
やがて、彼女は彼に惹かれていく。彼の優しさ、思いやり、そして強さに惹かれたのだ。
彼女は彼に対して素直になれず、距離を置いてしまったが、彼は彼女を待っていた。そして、彼女が自分の気持ちに気付いたとき、彼もまた彼女に想いを寄せていた。
二人は互いに惹かれ合い、やがて愛し合うようになった。部屋の片隅でひとりだった彼女が、彼の愛によって幸せを手に入れた物語である。
みんな世界の中心になりたがるけど、片隅からのほうが広く世界を見られること知らないのかな。
俺の世界は、まだ6畳ワンルームだけだけど。
「随分前に、『狭い部屋』と『静寂に包まれた部屋』っつーお題なら出てた」
部屋シリーズもこれで3回目。
「部屋三部作」でも計画しておれば、かつ過去投稿分に容易にアクセス可能であったなら、
「狭い部屋」で導入部を、「静寂に包まれた部屋」で展開部を書き、今回の「部屋の片隅で」により幕引きができたものを。
「……何書いたっけ」
某所在住物書きは頭を抱えた。「部屋」のネタのストックは存在せず、このアプリは過去作にスワイプ地獄でしか辿り着けない。
「文章にタグ埋め込んで『過去作ジャンプ実装』、ぜってー俺の他にも欲しいと思ってるヤツいる……」
それとアンケート機能と広告削除オプション。
物書きは天井を見上げ、部屋の片隅でため息を吐く。
――――――
昔々のおはなしです。まだ年号が平成だった頃、約10年ほど前のおはなしです。
都内某所、某小さな安アパートに、花と山野草いっぱいの自然豊かな雪国から、心優しい田舎者が越してきました。
名前を附子山といいます。
数年後、2023年現在から見て8年前、諸事情あって、未婚ながら改姓して、藤森になります。
詳しいことは過去作7月22日あたり投稿分参照ですが、ぶっちゃけ辿るのがバチクソ面倒。
細かいことは気にせず、おはなしを進めましょう。
「ぱいか?」
さて。当時まだまだお金が無くて、節約に節約と節約を計4枚くらい重ねて、日常1週間をコツコツ周回しておった附子山です。
「豚バラ軟骨煮込み用?」
食材の買い出しに近所のスーパーマーケットを訪ねたところ、見慣れぬお肉の半額が、ひとつ、残っておりました。
豚バラ軟骨だそうです。別名をパイカといいます。
消費期限、明日の昼だそうです。
すごく安いのに、そこの嫁様もあの夫様も、誰も一度も手に取らない、視線に入れない。
何故でしょう。 骨が固いからです。
「軟骨」など社交辞令。「煮込み用」こそ事実。
こやつは圧力鍋や炭酸水、重曹等の手助けが無ければ、普通鍋で5時間程度煮込まないと、固くて固くて骨が食えぬのです。
上京したばかりの自炊初心者な附子山、その社交辞令が分からなかった。
「なんだろう?随分、大きい」
そうです。4日前のお題、12月4日投稿分、己の未来の後輩が豚バラ軟骨の固さを知らず買ってきた、アレのいわゆる過去エピソードです。
「鶏軟骨みたいなものかな」
鶏軟骨の唐揚げイメージで、附子山パイカをお買い上げ。半額豚バラ軟骨を、200グラム入り1パック、買い物カゴに入れまして、
「良い物を手に入れた」なんて、何も知らぬまま、ちょっぴり笑顔などして。
部屋の片隅で試しに1個、小さな塊を煮込んでようやく、パイカの「パイカ」に気がついた。
「か……ッ!」
軟骨が、固いのです。鶏軟骨の比じゃないのです。
煮込めど煮込めど20分、30分、
1時間煮込み続けても崩れない。
附子山、ようやく理解しました。
長時間煮込まなければいけない強敵だから、皆半額でも手に取らなかったのだ。
「これが、『豚バラ軟骨』……」
どうしよう。この固い固い骨っコが、まだ約160グラムあるのです。
「どうする、どうすればいい……?」
骨の周囲の肉は美味いが、この骨っコはどうしよう。
自炊初心者の附子山、固い固い白を見つめて、部屋の片隅で口をパックリ。開いた口が塞がらない。
ただ途方に暮れるばかりです。
最寄りの肉屋に駆け込んで、コレコレ困ったと事情を話し、「パイカはじっくり煮込んで5時間」と攻略法を、サクサクほっこり焼きたてコロッケ2個購入で聞き出しまして、
附子山がその日晩ごはん用に買ったパイカは、翌日の昼食になりましたとさ。
おしまい、おしまい。
『部屋の片隅で』
足りなくて
満たされなくて
そんなことが多々あって
どうしたってそちらにばかり
視点が向いてしまうのです
部屋の真中
不平不満
部屋の片隅
自分自身
きっと見えてないだけで
それ以上の幸福を
自分は得ているはずなのに
『生きてることが証明』と
言われたところでピントはこない
部屋の片隅で、何かがあなたを待つ。あなたは部屋に入り灯を点す、あなたは、それには気付かない。そして、911をダイヤルされる。