『過ぎた日を想う』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
過ぎた日を想う。
懐かしい、若かりし日を想う。
ぼくの傍らには、いつもきみがいたね。
いろんなことを一緒にした。
花見、旅行、登山、海、スキー、
クリスマス…。
こうして我らの滅亡を目前にして、
過去のなんと美しいことか。
今、我々は滅びる。
「…おはよう、母さん」
トントンと階段を降りてくる少年。
母さんと呼ばれた女性は、
「まあなんて顔。夢見でも悪かった?」と
声をかける。
少年は、食卓のパンをかじりながら
「うん、なんだか、
滅亡だとか滅びるだとか、暗そうな夢」
母は、チーズオムレツを
少年の前に並べながら、
「それじゃまるで、テラの今みたいね。
滅びゆくテラの、最後のメッセージでも
受け取ったの?本当に夢見使いに
なれるかもね」
少年は嫌そうな顔をしながら、
「やだよ、夢見使いなんて。
火星の中心の神殿で、
朝から晩まで経典読むんだろ?
俺はエンジニアになるの」
と、少年は時計を見て、
「あ、もうこんな時間!じゃ、
もう学校行くね」
慌てて家を飛び出した。
外は赤茶けた火星の大地。
テラーー地球からの移民政策が始まって
もう130年。自分の意思で地球に残った人も
いるとかいないとか。地球は、
たくさんの記憶と共に、
滅びようとしていた。
『過ぎた日を…』
ふとおもいだされた
遠い日の記憶
貴方に出逢ったあの日から
全てが変わってしまったのね
過ぎた日を想えば幸せだったと
真夜中にため息をつく
初めて手を繋いだ日
初めてキスをした日
初めて愛を確かめた日
どれも幸せだったのに
永遠なんて有りはしないのね
黒い縁取りの小さな写真
そこで貴方は笑っていて
だけどそこにはいなくて
小さな箱のなかに
独り押し込められた
貴方だったモノは
今日 私から離れてゆく
過ぎた日を想えば
貴方との日々を乗せた雫が
床を静かに濡らして
時が止まったままの私を
小さく写していた
あの日々が、とても素晴らしいものだったのだと気付いた。
失ってから初めて気付く、大切なもの。
どうか、どうかまた。あの日のように、笑って走り回りたい。
早く風邪治れ。健康に戻りたい……。
『過ぎた日を想う』
彼女は窓辺で遠くを見つめていた。過ぎ去った日々を思い出していた。彼女は、あの日のことを忘れることができず、時が止まってしまっているように感じていた。
彼女は、あの日一緒にいた彼を思い出す。彼女は、彼との思い出を大切にしていた。しかし、彼は今、彼女の元にはいない。彼女は、彼に会いたくてたまらない気持ちを抑えきれず、思い切って彼にメッセージを送った。
すると、彼は返信を返してくれた。彼は、彼女との思い出を忘れていなかった。彼女は、彼が自分を思い出してくれたことに感動し、彼に会いたいと言った。
彼は、彼女と再会するために、遠くを旅してきた。彼女は、彼の姿を見て、涙がこぼれ落ちた。彼女は、彼と再び一緒にいることができて、幸せな気持ちになった。
彼女は、過ぎ去った日々を思い出すことができるようになった。彼女は、彼との思い出が大切なことを再確認し、今後も彼を忘れずに生きていくことを決めた。
過ぎた日を想う彼女の物語は、再会を果たした彼との愛の物語となった。
善き日の残像
後ろ向きに過去を見ると
気が滅入ってしまうので
せめて斜め上を向いて
※過ぎた日を思う
過ぎた日を想う
いま、この瞬間。
何気なく過ごしている日々は
いつかの私にとって
戻りたい、やり直したいと願うような
過ぎた日になる。
そんなことはとうに分かっている。
きっとどれだけ全力で今という瞬間を生きても
どんな形であれ過ぎた日のことを想うのだろう。
過ぎた日のことを想うことは悪いことでは無い。
周りにいてくれる大切な人たちを想って
大切な時間をしっかり心に刻みながら
未来の私が、少しでも温かい気持ちで
過ぎた日を想えるように。
今を生きる。
中間テストが終わった。
そう、終わったのだ。
クラスのみんなは、
「あの英語の大門4、難しね?解けた?」
とか、
「社会はイケた。自分の中で一番高得点かも」
とか言っている。
そんな中、私は、
「終わった…なにもかも……死んだ…」
テストの"時間が"全て終わったのではなく
テストの"得点が"全て終わったのだ。
あーあ、あの時こうしてたら…
_2023.10.7「過ぎた日を想う」
【過ぎた日を想う】
金木犀の香が鼻腔をくすぐる。柔らかい甘さに満ちた秋の香り。そうするといつも、君のことを思い出す。
別れたのはもう、十年以上も昔のことだ。君の声も、顔も、随分と記憶から薄れてしまった。だけど君と初めて会った秋の日、どこからか漂ってきた金木犀の香りだけは、何故だか忘れられずにいる。
お互いのことはお互いに好きだった。それは自信を持って断言できる。なのに君はある日突然、私の前から姿を消した。まるで死に際の猫みたいに、何の痕跡も残すことなく。
君が今どこにいて何をしているのか、生きているのか死んでいるのか、私にはわからない。それでも君と過ごした日々は私の人生で最も幸福な時間で、君と出会えたことは私の人生で最も僥倖な奇跡だった。
胸を締めつける溢れんばかりの多幸感と、ほんの小さな執着めいた痛み。金木犀の香りに過ぎた日を想うたびに、私はいまだに変わらぬ君への愛を再認識するのだ。
月の光が
わたしの影を
独りの影を
浮かび上がらせて
心の奥底まで
射し込んでくるから
過ぎた日の
あのひとへの想いを
ひとつひとつ
辿り始めてみたりして
甘く柔らかな想い出だけを
ぎゅっと抱きしめ
独りきりの淋しさを
慰める
# 過ぎた日を想う (297)
《過ぎた日を思う》
また去年に戻りたい
先生が居ないと授業中寝そうなの
でもね、去年は先生が色々な雑談してくれてたから全然眠くなかったの
先生が今も担任だったら良かったのに…
#No.1
「過ぎた日を想う」
私の隣の席では、今年度入社してきた新卒の女の子が働いている。
どのような若者がくるのか不安だったが、とても素直で要領もよく、一生懸命仕事に励んでいる。
近頃年を取ったせいか、自分が彼女と同じ年の頃何をしていたのかを思い出してしまう。
私は大学生時代、バイトとバンド活動に力を入れすぎたため、辛うじて卒業できたものの就職活動は全くしなかった。
そして、地元に残ってもしょうがないと思い、バンド仲間に誘われ上京。
テレアポのバイトを始めたが、あまりの過酷さに退職し、ちょうど10月頃は無職状態だったと記憶している。
やることもお金もないため、Youtubeにアップされている『クレヨンしんちゃん』を見て、自分にも将来こんな家族が持てるのだろうか、と色々と見つめ直すきっかけになった。
いつの時代も「最近の若い奴は…」と愚痴る大人はいるが、新卒できちんと就職している子たちを見ると、私にはただただ尊敬の念しか湧かない。
過ぎた日を想う事は、今に始まった事じゃない。けれど、今私は、とても幸せで、恵まれて自分で選んだ事なのに、物悲しく思うのは、何故なのだろう?
「明(めい)様。如何なされました?」
「えっ?」
「何処か遠くを見つめていらしたので、如何されたのかなと思い……」
「ごめんなさい。大丈夫よ。
………凛、お願いがあるの」
「はい。何でしょう。明様」
「この花瓶の花が、何時もより早く弱かっているの。水を変えてきてくれる?」
「はい。かしこまりました。」
「………一人だわ……」
私は明。この国の王様の側室だ。
元々は宮中の女官だった私は、王様に見初められ、側室になった。
王様の奥様、王妃様はとてもお優しく、側室である私にも優しく接してくれて、気を使って下さる方。
まさに、国の母、として相応しい人。
「…それに比べ……私は……」
私は王様の事を慕っている。心を完全に許してはいけない。そう、思っていたのに、私は王様を思ってしまった。
いらっしゃらないと、心悲しくなる。
側室は、ただ待っているだけ……。
なんだか、悲しく思うことがある。
「私……、今の立場で、何かを成す事が出来るのかしら……」
私の顔に、一粒の涙がながれた………その時
「明。息災か?」
声のした方に顔を向けると、そこには王様がいた。まだいらっしゃる時間ではないのに。
「お、王様……、はい。息災です」
私は自分の座っていた場所を王様にお譲りしようとしたが、
「あ!席は移動しなくて良い。そのままで」
そう言うと、王様は静かに私の所へやってきて、私の前に腰を降ろした。
「明の使いの者に、たまたま会ってな、何をしているのか聞いたのだ…。そしたら、明が少し一人になる時間を設けているのだと聞いてな、少し顔を伺いに参ったのだ…」
凛は、気付いていた。気付いて、花の花瓶の水を変えに行ってくれたのだ。
「私は大丈夫です。王様……」
「…強がっているのは、私にも分かる。……私を、恨んでいるか?」
「えっ……?」
「私は明から、女官という仕事を奪い、自由も………奪った。こうして待つ事しか出来ないと思うような立場にさせた。
……………すまない。
……それでも、私は、明の事を好いているのだ。これは私の我儘。恨むなら、恨んでくれて良い」
「う、恨むだなんて、そんな事はありません。」
少しの沈黙が流れる。
まだ明るい部屋の中が、静寂に包まれる。
王様と過ごす、貴重な時間なのに………
私は、言葉を浮かべる事が、出来なかった。
昔、君に怪我をさせた
小学生の頃、いつも優しくしてくれた兄
中学生になりいじめを受けるようになってしまった
だが、クラスの陽キャが助けてくれた。
ありがとうを最後迄伝えられなかった
過ぎたことを思ってても意味ないか!
# 144
#過ぎた日を想う
君との別れから早くも5年の月日が過ぎた。
この5年、君に会いたいと思わない日は無かった。
だけど、君の最後の言葉を思い出すと君に会いに行くことも出来なかった。
だけど、遂に君に会いに行けるんだ!
君と同じ病気に罹ったと分かった時、周りからは気を落とすなと言われたけど、むしろ僕の心中は歓喜の一言に尽きる。
約束通り寿命まで生きたんだ。
君もまた会えたねと笑ってくれるよね?
仕事の帰りにふと金木犀がの香りが香っていることに気づいた。今年の夏は暑過ぎて季節の感覚がよくわからなくなっていた私でも、秋がきたのだなあと想う。
もちろん急な朝と夜の寒さだったり、田が黄金色に輝いていたり、そういうものでも季節を感じているのだけど。
そういう新しい季節を感じる度に、過ぎた日を少しずつ忘れてしまう。ノウゼンカズラの鮮やかさとか、水族館の魚の群れとか、プールの水がとんでもなく冷たかったこととか、おばあちゃんがまだボケてなかったこととか。
ふとした幸せやときめきも忘れてしまうのは、よりよく生きていくために必要だし、全部の事象を覚えているととても辛いと思う。
だけどたまには思い出したい。ちゃんと幸せな時間があったということ。
#過ぎた日を想う
あの日の林檎を取り出して
甘い思い出と煮詰めてみるの
ジャムはいかがかしら
嫌になるほど甘いのよ
あの日の少女は甘さ至上主義
瑞々しい林檎に心惹かれて
誰かの囁きに背中押されて
甘い果実を片手に誰かと外へ
楽園はいつかの日
林檎の赤さを覚えているわ
ねぇ聞いてあの日の貴方?今はアップルパイも作れるの
甘いものは好きだけど
いつの間にかベリーのジャムがお気に入り
甘酸っぱさに心躍るわ
ふと目覚めた。そして眠っていたと気付いた。
上がってきた部下からの報告書に目を通したのは覚えている。取り纏めて明朝一番に上司へ届けるつもりだった。
『こんな所で寝て、お前。仕事熱心も大概だよ。』
その上司が背後に居るものだから、思わずびくりと体が跳ねる。文机に肘をぶつけた。
自分相手に気配を殺しきれる者はそう居ないが、その一人が直属の上司なのだからタチが悪い。
まあ、そうでなくては、別の意味で頭が痛いに違いないが。
『いいよいいよ。仕事は終えてくれたんだし。』
お疲れさま。貰っていくね、と件の報告書を揺らして立ち上がり、出て行きながら言葉を次いだ。
『あ、そうそう。先刻お前の家に使いを遣ってね。』
久方ぶりに父と会えると、子供たちが喜んでいる頃だよ。
告げられた突然の休暇に再度驚き、慌ててその背中を呼び止める。振り向いた上司の目は、緩く弧を描いていた。
『頑張ったらね、その分ご褒美が有るものらしい。』
私も欲しいから、邪魔をするんじゃないよ。
そう言って今度こそ、彼は去っていった。
今まですっかり忘れていた、うたた寝の夢の断片が蘇る。
大切な御方。もう会えない人。
あの上司が甘えることを許されたであろう、最後の人。
幼かったあの頃のように、あの子に口添えしご褒美を呉れる女(ひと)が居るのです、と彼の人へ伝えたい。
…いや、次は必ず伝えよう。きっと死ぬまで繰り返し、夢で会うだろうから。
ごゆっくり!と、見送ってくれた部下の笑顔を背に家路につく。上司がその恋人へするように、早く帰って妻の髪の香を吸いたい。
【過ぎた日を想う】
#過ぎた日を想う……
懐かしい想い
切ない想い
やり切れない想い
甘酸っぱい想い
色々な想いの季節を
くぐり抜けての今の私…
いつも一生懸命
自分に素直に
思いやりを持って
駆け抜けてきた
嬉しかったこと
悔しかったこと
辛かったこと
楽しかったこと
あなたと育んできた時間です
最期まで大切な時間にしたいね
あれもこれも過ぎたこと
過去のこと
一分一秒前も過去と言えるが、どこまでを今と言うかはあなた次第であって
だから
あなたを縛るくらいなら一旦過去に置いてみて
忘れたくない、忘れられない、忘れたい
どんな感情も今あるものから目を逸らさないために
過去があるから今があるのは当然
でも今があるから過去があるってことも、覚えておいてね
傷も不名誉も過去にしたら多少は食べやすくなるからね
なんでも食べて一緒に強くなりましょう
ね。
『追憶』
思い出があり余る 幸福は立ち尽くす 足元を下世話が通る それはもうだらだらと 脳は働くこんな時ほどよく働く 過去は過去と言えないほど鮮明 あざやかだけど嫌な思い出 黄ばんだ衣装ケースに大事にしまう 嫌なことでも捨てないようにと 大人の人に言われた気がする 紙飛行機は弧を描く 飛んでいく先は僕の思い出