『逆さま』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
大人になりたくなんかない
私が、いつも思うことだ
まだ、大人じゃないし、
そんなの考えるのは、早いかもしれないけど
本当になりたくないんだ
子供だったら、許されたことも
大人だったら、許されない
世の中は、大人に完璧をすごく求めてくる
大人なんだから、ときっと言われるだろう
私は、完璧な大人になんてなれない
これからのことを考えると、苦しくなる
お金がなけりゃ、生きていけないし
高卒でなけりゃ、働くところが狭くなる
そして、人付き合いもうまくこなさなきゃいけないし
この世の中は、私にとって生きにくくて、たまらない
ただの、愚痴
?︙…………どこよ、ここ。
猫︙やァヤぁ素敵なオ嬢さん♪…懐中時計を持ってイルネ
そレを直して元の世界に戻してあゲヨうか?
鼠︙ケケケケケケッネコ、カッテにシャベルな
猫︙ん゙ニゃっ…ヤぁやァ居たノカい鼠君
?︙ねぇこんなのおかしい話よ。
猫︙なニが可怪シイんだい?
鼠︙そうさ、ソウサ、オカシイ?
?︙……だって、貴方達猫と鼠じゃない、どうして猫が鼠に怖がっているの?
猫︙怖ガってナンかないさ
鼠︙ケケケケケケッ強がり、ツヨガリ、ケケッ
猫︙おマえ…少シバかリ身体がコの俺様よりでカいかラっテちょうシにノッテると身体の皮を剥イでジャムを塗っテ
タベてやル
?︙ねぇっ喧嘩なんかしてないでここから出してよ
ほら、懐中時計はあるわ。これが直ったらこのティーポットから出られるんでしょう?
鼠︙ケケケッミセテミロ、ケケッ
猫︙あぁ、本当だ。二日ばかりズレている鼠君ソレじゃあジャムを持っテきてこワレるまで直そウか♪
?︙何を言っているのよっ壊れたら元も子もないわっ!
鼠︙ケケケッオマエこそナニを言ってイルンダ?
ココデハ不思議が普通、猫も、鼠も、懐中時計だって
踊って狂って大騒ぎ。
猫︙おやオや、新シいお客サンだ♪
【131,お題:逆さま】
まるで上下逆さまで宙に浮かんでいるような、そんな感覚
じっとりと汗をかいた手のひらが気持ち悪い
頭の方にだけ集中して血が集まるから、ズンと重くなって吐き気がした
いつまでこれは続くんだろう...
...ピッ、ピーーーーッ
「もう終わりだぞー...って、誰か吉野が降りるの手伝ってやれー」
「わっ!寧音ちゃん大丈夫?」
先生の笛の音がなって、みんなそれぞれの位置に戻っていく
そんな中私は鉄棒に足をかけたまま、逆さまの姿勢で固まっていた
「大丈夫っすか吉野サン?」
「これが大丈夫に見えるなら、お前は今すぐ眼科に行った方がいい」
「寧音ちゃんは運動苦手だもんね~苦手なものは仕方ないよ」
足離していいよ~と言われ、親友の葵依に体重支えてもらいながゆっくりと鉄棒から降りる
なんとなく葵依の支え方が上手くなって来ているのが腑に落ちない
「登ったはいいが降りれない、なんて何だか猫みたいっすね」
長い間鉄棒にぶら下がったままだったので、痺れた足を引き摺りながら歩いていると
猫宮がそんなことを横から茶化してくる、実際に名字が猫であるお前に言われたくない
「お前ら早く並べー」
「「すいませーん」」
列の一番後ろに3人で固まって並ぶ、この様子だと次は短距離走か、気が重い
先生のスタート合図で、前の運動神経のいい男子達が疾風のごとく駆け出すのが見えた
あれだけ早く走れたら気持ちいいのだろうか?、なんてことをふと考える
「ねぇねぇ、今日学校終わったらカフェ行かない?」
「カフェ?近場にそんなのあった?」
「ふっふっふ、実は最近新しく出来たんだって~、あっ猫宮くんも行こうよ」
そいつは誘わなくてもいいだろ、どうせ勝手に着いてくるし
なになに?何の話しっすか~?と、近付いてきた猫宮に同じ内容を話す葵依を見て
なんとなくこの日常感溢れる光景に頬が緩んだ
「えっ俺も行っていいの?」
「もちろん!寧音ちゃんも良いって」
しれっと了承したことになっているのは置いといて
下らない日常ってこういう事なのかな、とふと思う
もう少しこの光景を見ていたい、いまはその欲に従うことにした
...そのお喋りが熱中しすぎたせいで、この後先生からの怒声が飛んだのは言うまでもない。
『逆さま』
実は逆さまだったのです。
今朝、慌てて履いた靴下の表と裏が。
だからでしょうね。
足がムズムズしていたのは。
実は逆さまだったのです。
昨日あなたに言った「大嫌い」というセリフが。
だからでしょうね。
今になってこんなに心がズキズキするのは。
実は逆さまだったから、
あなたにお願いしたいのです。
昨日の私のあのセリフ、もう一度だけ逆さまにしても、いいですか?
#逆さま
「みてみてー!」
無邪気な声に振り向くと、クラスの子どもが足を広げて
間から私の事を覗いていた。
「あはは、何やってるの?」
「せんせい、みっけ〜!」
「見つかった〜」
そういうとゲラゲラと笑い出す。
保育士になって6年。
子どもの面白いと思う物は色々あるけれど、
大人よりも面白いと思う物が多いと思う。
「せんせいもやって〜!」
「いいよ」
同じように足の間から覗いてみる。
なるほど、天と地がひっくり返っている。
「本当だ、面白いね〜」
「でしょ!」
ごめんね。面白さは分からなかったけれど、
面白いを共有して、君の得意気な顔を見る事ができて
先生は楽しいよ。
君のその顔のが何倍も面白くてかわいいけれどね。
純粋無垢に今を全力で生きる子どもたちへ。
色んな事を知ってしまって大人になった先生から。
今、面白いと思う物はきっと大人になったら
面白くなくなるかもしれない。
それでも、一歩立ち止まって世界を逆さまに見てみると
意外といいことあるかもよ。
会いたいのに遠ざけたり
伝えたかったこと言えずに
その場の温もりが冷めないように
明るい表情で
家で独り
寒い部屋と切なさは
誤魔化せなくて
本当はもっとずっと
一緒にいたかったよ
「逆さま」
旦那が
亡くなった時
長女は私に言った
パパは
ママのこと好きだったよ
私がずっと
孤独だったことを
気づいていたんだ
私が
片思いの
夫婦だと
感じでいたことを
気づいていたんだ
14歳だった娘は
23歳になる
逆に
励まされた話
「逆さま」
全てが逆さまな世界なら
あなたは私を愛してくれるだろうか
【逆さま】
世界を逆さまに考えてみよう。
全てを逆さまにしよう。
人は四足歩行で歩き、動物は人間の言葉をしゃべる。
車は空を飛び、飛行機は地底を進む。
水=火となり、火=水となる。
、、、、ちょっと意味わからないよね。
つまり、何もかもが逆になった世界を想像するということ。
そうしたら、君はどう感じる?
放課後の教室。
辺りには気配がなく、まるで真夜中の学校のよう。
茜色の夕日がさす教室に、スラックス姿の男子が2人。
1人は椅子に座り、学級日誌を書いており、もう1人はチャラそうに机の上に座り、日誌を書いている男の子の手元を見ている。
『どうって、、別に何とも思わないよ。いいんじゃない?逆さまになっても。人間は順応する生き物だから。』
そいつはニコと笑い、机から降り日誌の俺の前に来る。
『お前、、いいやつだな!』
満面の笑みで俺を見る。
俺は無心で日誌にペンを走らせる。
昔から表情を読みにくいと言われてきたが、毎回自分でも自分の表情筋を疑う。
『、、別に、僕は自分の考えを述べたまでだし。でも、何で急にそんなこと聞いてきたの?』
途端に黙り込むそいつ。
誰もいない教室に、俺のペンが走る音だけが静かに聞こえる。
『それは、、その、、』
何か言いにくい雰囲気を感じとり、俺はペンを置いて俺を見下ろしているそいつと目を合わせる。
『あ、、え、、と、、、』
そいつは目をキョロキョロと泳がせる。
『何?』
急かすと、観念したように頭をガシガシかいて真面目な顔で俺と目を合わせた。
『俺、、ゲイなんだ。』
は、、
声こそは出なかったが、口がだらしなく開いた。
『そ、、か。』
それだけしか出てこなくて、頭が追いつかなかった。
ゲイ。
保健の授業で少しだけ習ったが、ゲイは男の人が好きな男の人のことだ。
俺はその辺に理解はあるが、自分はそうじゃないから実感というか、本当にいるんだという感情だ。
『、、、引いた?』
『、、いや。ちょっとビックリしただけ。お前はお前でいいと思う。』
そいつは嬉しそうにはにかんで、俺を見つめる。
その目は、何だが情熱的だった。
『俺、お前が好きだ。』
次は驚きはしなかった。
薄々勘づいていたから。
時々向けられるその情熱的な瞳。
俺と話すと楽しそうな声のトーン。
俺は親友の方が強かったけれど、そいつは恋愛の方が強かったらしい。
『うん。』
『俺、、これだけ言いたかった。いつも俺の話を受け止めてくれるお前が好きだ。否定もしない、肯定もしないお前が。頑張りを認めてくれるお前が。好きだ。』
でも、、さすがの俺でも自分の感情は感じ取れなかったようだ。
そいつとは、長く親友をやってきた。
親友がゲイでも、何でも俺は受け入れる。
例え、俺が親友としてそいつを好きでも。
恋愛的な感情にならなかったとしても。
これからそうなるかもしれないから。
お前とこれからも一緒にいたいと思ったから。
見た目によらず、人の細かいところまでよく見てて、良い褒め方をしてくれる。
俺の大切なやつだよ。
『こんな俺、、キモいよね。ごめん。』
立ち去ろうとするそいつの手を、咄嗟に掴む。
振り返るそいつの顔は、夕日のせいか茜色に染まっていた。
『俺、お前がゲイでも、お前が俺のこと好きでも、受け入れる。これからも、ずっと一緒な。』
『っ、、、うん。ありがとう。俺、やっぱお前好きだ。』
『少しずつ、お前のこと知って、好きになっていきたい。お前の気持ちは届いたから。』
『おう。』
その日。俺の中で世界はひっくり返った。
いとも容易く、逆さまに。
逆さまに落ちていく気分
放り出された気分
高い高い崖から真っ逆さまに
暗闇に落ちる時の恐怖は
今日は何故か感じないみたいだ
なにもかも捨てて
なにもかもから捨てられて
1人で昏い海の中を
彷徨っていくのか
何が幸せなのだろう
人に依存して過ごすことか
人との関わりを絶って1人で生きることか
期間雇用社員として
戻って来た会社
今、上司の課長は年下
もちろん承知です。
失礼の無いように接します。
とあるトラブルを
(厄介な作業だぞ)と
心引き締めて取り掛かり
なんとかソツなく終わらせたのに
「これではだめです」と言われ
すべての作業を取り消しにして
勤務時間帯が過ぎたので、と帰宅を命じられ
課長に全部渡して帰りました。
翌日、
どうしたものかと見てみると
私の考えた案で処理しているではないか
なぜ素直に
「そのやり方が良いですねそれにしましょう」
と言わないのか?
なぜどうしようかと相談しないのか?
なぜ謝らないのか?
メンツとか意地なのかな。
考えたら逆に課長が可哀想になって来た。
昨日は一人でぐちゃぐちゃのトラブルを処理して
帰宅は随分遅くなったんだろうな。
思い直して
私は課長を応援する事にした。
がんばれ!!
ーーー逆さまーーー
逆さま
いままでの人生が、自分のものではないような、
今の自分の居る場所がわからない。
深い深い穴に、真っ逆さまになって落ちていく。
真っ逆さまに落ちるのはとても恐いけど、大丈夫、それは現実じゃない
今君が見ている夢の中の出来事だよ
落ちながら、くるりと一回転してごらん
できるさ、だって夢の中にいるんだもの
ほらね、楽しいだろう?
何も心配いらないよ
全部楽しんじゃえ
だって、すべて夢なんだから
逆さまの世界
何もかも違う関係
どんな場所、立場であっても
私は今のように
きっとあなたに恋をする。
「逆さま」
人々の話し声が、薫風と共に流れ、僅かに鼓膜を揺らす。しかし、それよりも鮮明に聞こえるのは、筆記音。低い焦茶の机を挟んで、足を折りたたみ、向き合う先、相手の目線は伏せられており、忙しなく、手が走っていて、そこに会話は無く、久方ぶりの逢瀬とは思えないけれども、不満なんてありませんでした。
貴方は無口で、何を考えているのか、とても、私には分からないけれど、その分貴方は、言葉が美しい。同じものを見ても、貴方の感じたこと、それを伝えるために紡がれた言葉、それらに心を奪われているのです。
貴方の言葉は宝石で、それを無闇矢鱈、手に入れようだなんて、傲慢がすぎてきっと罰が下るでしょう。だから、貴方の言葉がこの世に生まれる瞬間を、今この時、知るのは私だけという身に余る光栄だけで、十分なのです。
貴方の紡ぐ、逆さまの文字を追う。
今日は、どんな宝石になるのでしょうか。
なんでこんなに優しいの?
安心しすぎて
子どもに戻った気分になっちゃう
なんでこんなにあたたかいの?
心を許しすぎて
もっと近くにいたくなっちゃう
逆さまだよね
もっと もっと
大切にしたいのに
私ばっかり大切にしてもらってる
逆さまだよね…
【逆さま】#30
明るい、暗い。
丸い、四角い。
暖かい、寒い。
上がる、下がる。
どれも逆さまな言葉なのに、同じに見える。
『逆さま』No.8
#逆さま
「第一回許せない逆さま選手権ー」
「いえー。」
「洗濯物。」
「おい、挨拶無しにジャブ喰らわすな。」
「旦那氏、洗濯物は裏返してくだされ。」
「ふっ、めんどくさいでごわす。では嫁子殿。ケチャップは蓋を下にしてドアポケットに立てて仕舞って下さいませ。」
「却下。どうせ傾く。あとで振りたまえ。では夫君。食洗機の箸は先端を下にしておくれ。しかし、スプーンやフォークは今のまま先端が上向で宜しい。」
「鋭意努力致します。では妻よ...今、着てるパジャマ裏表じゃね?」
「うそっ、!?」
「嘘じゃねえって、首無いもんほら、見てみ?」
「ぐっ、ふ、タグ前に付いてるわ、ありがとっ」
「いや、ずっと気になってたんよ。最初の"選手権いイェーイ"からずっと。はぁあーすっきりした。」
「良かったやん、んで洗濯物は?」
「ううっ、忘れて無かったか。」
「裏表逆さまにすると早く乾くし、汚れが落ちるんですーっ。」
「わ、かったから。全部?」
「全部、じゃなくて良いけど厚手のものとか。汗かいたなとかはひっくり返しておいた方がいいんじゃ無い?」
「了解。」
「他には?」
「無い?」
「無いねぇ、」
「短い選手やったなぁー。」
「優勝は?」
「パジャマやろ。」
「パジャマっ、今日なんか首、チクチクするなって思ってたんだよね。全然気が付かなかった。」
「俺はすぐ分かった。首が何時にも増して無かったから。」
「おだまりっ!」
「おだまりwww」
脳天直下に逆さまに落ちる君の姿を見た。
君は目を見開いて、信じられないものを見るような、驚きと戸惑いとそして悲しみに満ちた瞳をしていた。
伸ばした手の指の先、それは君を掴むためのものではなく―――君の身体を押した僕自身の腕の影。
僕が、君を突き落とした…?
はたしてそれは夢だったのか、現実だったのか。
ただいつもは隣で眠る君がいない。
それは紛れもない確かな事実で、空白のベッドの冷めた熱をまさぐる手には白い百合の花が握られる。
それがどんな意味を持つのかもわからずに、
僕は手のひらを握りしめてその白い花を散らした。
【逆さま】
あなたとわたしのせかい
ぜんぶ逆さま
あなたはいつも人だかり
わたしはいつもお一人様
あなたは真っ昼間
わたしは真っ暗闇
でもなぜかどうしてか
逆さまなはずなのに
交わったマーブル色の世界
ふたりだけのせかい