『逆さま』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「逆さま」
天と地の狭間
鏡の奥は逆さまの世界
無空状態 静かな場所
まだ誰も居ない世界は天と地をいつかひっくり返す
そこにもし足を踏み入れたら
どんな感じに見えるのだろうか?
逆さまに見えるだろうか??
真っ直ぐに見えるだろうか?
不思議な感覚に動けない
動けないじゃない
居心地いい空間になるはず
絶対!
今日は遠くからの景色が
逆さまに見える気がしてならなかった
眠った瞬間の重なる空の映像
圧迫された重たい身体が軽くなる
逆さまの世界に引きずり込まれる
空の景色に近づいて
天から地へ
地から天へ
循環してぐらつく空間が存在している事に……
逆さまの空間も存在している事も……
空想の世界ょ!
誰もが憧れる逆さまの世界
それくらいの想像の夢空間!
本気にしないでね!
遊びで書いてるだけだから……
「好きして欲しいな」
...さてさて。
君にこの言葉の意味が、理解できるかな?
---二作目---
...全部、全部。
本当の気持ちを、裏返して。
「死にたい」を「生きたい」に。
「辛い」を「幸せ」に。
「苦しい」を「楽しい」に。
「大丈夫じゃない」を「大丈夫」に。
ただでさえ弱い俺は、弱音を吐いちゃいけないから。
本音を言っちゃいけないから。
自分の心を偽るようにひっくり返して。
それで毎日毎日、笑顔で笑うんだ。
...ね?だからさ。俺はお前の事。
「好きじゃないよ」
#逆さま
141作目
好きな相手にほど
天の邪鬼
気付けばいいけど
中々、気付かない
険悪になる
険悪モードの前に
少しでいいから
考えてみて
(2023.12.06/逆さま)
逆さまに見えた。
エメラルドの双眸から覗く見慣れた深淵は反転している。
風切り音が肌を、脳を、全てを切り裂いて行く。
全身が音を立てて崩れ去り、秋らしい寒風に流されて魂ごとぜんぶなくなる。なくなっていく。
双眸から覗く愛すべき世界は、赤々しく染まり、僕の視界を染めきった。
鼻を刺す鉄の匂いがどうしてか心地良い。
もう見えない現世に安堵して、僕は眠りについた。
<逆さま>
【逆さま】
鉄棒に両方のひざの後ろを引っ掛けて、ぶら下がってみる。
見える景色が全部逆さまだ。
バネの付いた遊具も、風に揺れているブランコも、名前も知らない大きな木も、いつも見ている空も。ぜーんぶひっくり返る。
逆さまになっていると頭に血が上ってきて、嫌なことも忘れられそうだ。
嫌なことも逆さまにすれば、良いことになるかも知れないよね。
「パパ、もう帰ろう?」
砂場で遊んでいた息子が俺の元にやって来る。困り顔の息子も逆さまに見えた。その隣には息子の友達が三人居て、俺を見ながらひそひそと何か話している。
俺は名残惜しく思いつつも、鉄棒から下りた。息子の友達たちに手を振ってから息子と一緒に公園を出る。
泣きそうな顔をしている息子の頭を撫でたら、勢いよく手を払いのけられた。ああ、なんかショックだなあ。夜中にまた一人で公園に来て鉄棒にぶら下がって、嫌な気分を逆さまにしようかな。
#逆さま
泣きたいのに笑ってるの
叫びたいのに黙ってるの
抱きしめたいのに
背中を向けた…
大好きなあなただから
全て受け止めて包んで
なんて勝手にそれが愛だなんて
自分が受け止めて欲しかっただけなのに
そして勝手に疲れ切って…
声をあげて心の声を伝えたい
嘘のない言葉を聞いてよ
水鏡に映るワタシにはもう
逆さまの世界で笑うあなたしか
見えない
哀しいけれど。
拳の中に隠した小石を
今投げ捨てたとき
初めて涙があふれた
いつ逆さまにおっこちてしまうか分からない。
そんな綱渡りを今まさに行っている。
その向こう岸には何が待っている?
天国という名の安心が待っている?
どちらにせよ、苦しみが伴うのなら。
今いる綱の上を全力で走っていく。
落ちてもまた這い上がればいいと。
幸せ薄く、淡々と写るその眼に宿した世。
君の眼がその光景をさらに歪ませ、暗くさせ、痛みの棘を光らせる。
空を飛ぶ鳥のように、自由に見えた私等は疲れ果てていく。
ただ何事も厄介事が人を悩ませる。
自由なのに移りゆく曇り空ばかりに気を煩わされて。
これからは別の角度から空を眺めてみたい。
この大空に尋ねて、心にうかがう。
逆さまに描いた世はきっと我が志しに溢れている。
おそらくそれはその理論やこの暗い何かを突き抜けていく。
己に抗いたい、この帳を超えて。
だから、嘆くことをやめて、明るい方を見てみよう。
ほら、空が開ける、君の想像の中にそれは宿り、佇む。
逆さま(2023.12.6)
冬の朝の空気は肌を刺すほどに冷たいが、どこまでも澄み切っているようで、私は好きだ。冷たい空気を胸いっぱいに吸い込んで、大きく吐き出すと、白い息がさらさらと流れていく。太陽はまだ地平線から少し顔を出したところで、白っぽい朱色の光が世界を照らしている。
あぁ、綺麗だな。最後にそう思えたことに満足して、私は虚空へ一歩を踏み出した。
冷たい空気を切って落ちていく中で、大好きなあの人の顔が逆さまに見えた気がして、私はふっと微笑んで目を閉じた。
逆さま
iPhone逆さまにして打ってみてる
いつもと反対方向にフリックするから最初はとても混乱する
でも少しずつ早くなってる
出来たところで何の意味も無いけどね
ずっと逆さまの文字見てると気持ち悪くなってくる
隣の人に見られたら嫌だしそろそろやめよう
ちゃんと文章になってるかな
読み返す時のお楽しみ
逆さま
iPhone逆さまにして打ってみてる
いつもと反対方向にフリックするから最初はとても混乱する
でも少しずつ早くなってる
出来たところで何の意味も無いけどね
ずっと逆さまの文字見てると気持ち悪くなってくる
隣の人に見られたら嫌だしそろそろやめよう
ちゃんと文章になってるかな
読み返す時のお楽しみ
🔔あの人の言ってる事、この人言ってる事
逆さまです👂️
🔔逆立ちしたら、
あの子見つけて友だち見つけた‼️
ある日、思ったことと逆さまなことを言ってしまう世界になっていた。
先生は朝「さようなら」と言っていて、
昼食時は「ごちそうさま」と言っていた。
僕の好きな子は僕に「好きだよ」と言ってきて、
周りの人からは「凄い」「かっこいい」と
たくさん言われた。
次の日から僕は不登校になった。
感情が、重たく固く育っていく。
おまえは、いつもどこか寂しそうで、放っておけなくて。どこかに閉じ込めてしまいたくなる。
この“好き”は、隠さなくちゃならない。
今日も、本音は言わずに、おまえに優しい言葉をかける。
おまえが無垢に笑うから、俺はそれを噛み締めた。
あの世とこの世が。
逆ならば、逆さまならば。
僕は幸せを知れるのだろうか。
〝逆さま〟
王宮の使者が来たんです。王様がお呼びだって。
行きたいわけないじゃないですか!今度はどんな無理難題を吹っ掛けられるんだろうって、馬車の中で冷や汗を一斗もかきながら、急に痛み出した腹を撫でて我慢してましたよ。
控えの間で召使いの話を聞くに、先日献上したお召し物の着心地が悪くて仕方ないと。襟ぐりがチクチクするし、ボタンもうまく留められないと。私だっていっぱしの腕前を認められて御用職人を務めているんです。自分の作った服が出来損ないだと言われたら腹が痛いだのいっちゃいられない。
ドレスルームで王様のお越しを待つ間、何が問題だったか悩んでいましたね。素材か採寸か縫製か、あるいは型紙のひきかたに間違いがあったのか。必死で考えを巡らせながら控えてたもんですから王様の御前で頭を上げた瞬間、鼻から変な声が出ましたね。ぐふ、って。
確かに私の作った服を御召しではいらっしゃったけれども、それが前後どころか表裏も、おまけに上下も逆さまで身に着けていらっしゃる。
……これ、正直に話していいんですか?
はい、馬鹿には見えない服を作れとの仰せでしたので。
ええそりゃ縫った本人には見えますよ。でなけりゃ針も通せない。けれどそれを着せた召使いも、お召しになった王様も実は見えてはいらっしゃらなかったんでしょう。見えないだけで触れられますし、着られます。それがあだになってしまったんですな。
もう喉が震えてふるえて、気を抜くと吹き出してしまいそうなのを全力でおさえつつ王様からお服をお預かりして、あちこち縫い直してるフリをしながらこっそり袖をつまんで表裏を元に戻してお返しした訳です。
え?じゃあ王宮の皆も国民も王様の裸を見たのかって?
そんな畏れ多いことさせるわけないじゃないですか!
私が一緒に仕立てて王宮にお納めした下着は全て「馬鹿には盛装に見える下着」ですからね。
************
「逆さま」
************
所感:
才能も忠義心もある職人を召し抱えた、幸せな王様。
逆さま
幾ら待っても
君からの通知は無い。
だからネットで
親しい人ができるのは嫌なんだ
君の訃報をTwitterでしか
知れないから。
彼は「自分」だ。
鏡写しとは違うけれども、彼は確かに私だ。ネクタイとリボン、スラックスとスカート、性別が違うだけで、顔立ちは一緒だ。
どう話を切り出せばいいか悩んでいたら、彼の方から口を開いた。
「驚くのも当然だろうね、僕もそうだし。とにかく、僕がここに来たのもなにか理由があるかもしれないし……なかったらなかったで、その時に考えようか」
「そう……だね」
よく口が回る。とめどない思考の渦を彼は口に出して整理するタイプなのだろう。私は書き出す方が好きだ。
「それはそうと、性別が違う自分を見てどう?僕は面白いと思うけど」
「ええ……?まぁ、同じかな」
「ね、そう思うでしょ?」
楽しそうに笑う彼は、部屋の主のようにくつろぎ始めた。当たり前のように振る舞うせいで気が付かなかったが、流石に見逃せなかった。
「仮にも初対面の女の子の部屋なんだよ?こう、もうちょっとさ、ね?」
「四捨五入したら同一人物でしょ?ほら、課題片付けてあげるから許してよ」
「ゔっ……理系教科を人質に取るのは卑怯でしょ」
結局任せてしまった。
慣れてくればちょっと癖のある自分として見られるようになったし、悪くないと思えてきた。得意教科とか、利き手は正反対。性格はそこまで極端に反転していなかった。
得意なことがはっきりしてるから分担もうまく行ったし、互いの意見をすり合わせるのも割と楽だった。
「手伝ってくれてありがとう。助かったよ」
「いいよ、僕は君でもあるし」
自室で二人で好き勝手してた。
話の続きを書いていると、背後になにか気配がする。
「!?」
「進捗はどう?僕はいい感じ。ほら」
「綺麗だね……って、ねぇ、これ、何かの小説とか参考にした?」
「うん、ちょっと君の話を借りたよ。題材として面白かったし」
「まって、これ、おもてにだしてない」
掠れて汚くなるのが嫌だからボールペンで書いた。よく間違えるから修正も追いつかなくて……しかも自分がわかればいいからと、かなり癖字で書いていたやつ。
「記憶のかなり奥にしまってたみたいだもんねぇ。どんな媒体にも打ち込まれてないし」
字の時点で終わりを悟ったのに、しっかりと内容まで読まれている。
ちょっと、いや、かなり刺激の強い内容だから恥ずかしいどころの話じゃない。
「……嫌じゃないの?自分がこんなことの題材に使われて」
「僕は平気だよ……それより、申し訳ないことをしたね」
「え?」
「君の世界に土足で上がり込むようなマネをした……と言えばいいかな」
ゴミ箱という文字が、彼の作品に重なるように出てきた。触れようとした瞬間に、手首を掴んでいた。
「え?」
「その……消さないでほしい。絵柄も動きがあって綺麗だし、自分の話がこうやって描いてもらえることないから、とても嬉しいよ」
「そっか……ありがとう。でも、怖い思いをさせたことは謝らせてほしい。本当にごめんね」
「大丈夫だよ、だから、気にしないで」
重たい沈黙が流れる。互いの作品が、存在が同時にあることが不思議に思えてきた。
彼と私は同じ存在なのかもしれない。
だけどそこに互換性はないし流れる血も歩んできた歴史も全く違う。
「あぁ、わかった」
「んん?」
いつの間にか手を繋がれていたが、それは気にしない。勝手にマッサージし始めてるし。
彼と私は、形や方法は違えど創作に関わっている。表に出すことはあまりないが、自分だけの世界を持っている。
「文と絵だけでも違うからね。全部同じになるわけない。というか手が冷たすぎる……暖かくしときな?」
「ありがとう、と言いたいけど勝手に触るなんて……」
「いやだって我ながらもちもちだし、描くときの参考になるかなって」
好きにさせていたら保湿クリーム塗り込み始めた。
「楽しい?」
「うん。すごく楽しい、興奮する。冷たい目で見てるけどさ、次の作品の構想練ってるでしょ?」
「まぁそうだけどさ、もう少しこう、異性に対する配慮というものをね……うわっ!?」
「指先冷たかったのに、こんな温かいとか……しかも全身やわらかいし」
セルフハグの定義には当てはまらないだろうけど、彼の言葉を借りるなら四捨五入したら自分だ。
「大丈夫だよ。君はこのままでいい」
雨の音と、彼の声が耳に優しく馴染んでいく。撫でる手が心地よくて、自分のすべてが溶けていく。
手放したくはないけど、それは叶わないこと。いつか終わりが来るからこそ、この関係が甘美なものになる。
「帰らなきゃダメなんだよね……寂しいね」
「僕もだよ。君と会えて本当に良かった。楽しい時間を過ごせた……ありがとう」
自分と自分が交わる。まだ想像力に現実的という枷がなかった、幼いときに書いていた話。
元のシナリオとは大きく変わってしまったけど、「自分」にとって満足がいくものになることは間違いない。
「……僕はまた来るよ。君と一緒に、良い作品を生み出したいから。おやすみ、ゆっくり休んでね」
鏡の向こうに吸い込まれた彼は、微笑み、手を振ってくれた。
『ウロボロスの輪』
お題
「逆さま」
水の入ったコップを逆さまにすると水がこぼれてしまう。
人間も悲しいことがあった時、逆立ちをすれば水(涙)はこぼれるのだろうか。
どうしようもなく泣きたい時、逆立ちをすれば泣けるのだろうか。
辛いことがあった時、どうしようもなく泣きたい時、イライラが度を超えてしまった時、人が泣きたくなる理由や瞬間は沢山ある。
そんな時逆立ちをすれば泣くことよりもその状況の可笑しさに笑ってしまうかもしれない。
【逆さま】
逆さま
不思議な夢を見た。
そこはお祭りが行われていた。
道行く人の多くが浴衣や甚平を着ている。勿論、洋服を着ている人もいる。
とても、楽しそうな雰囲気だ。
だが、どうもおかしい。
空気が少し肌寒い。
周囲の木々は枯れかかっている。
誰も彼も皆、お面を被っている。屋台で良く見かけるようなキャラクターものだっだり、ひょっとこやおかめのようなお面も。
しかも、歩いている人達はなぜか後ろ歩きしている。
そして、良く見ると浴衣や甚平はあわせが逆で死装束となっている。洋服も前後ろ逆だ。
だけれど、何事も無さそうにお祭りを楽しんでいる。
私は違和感を覚えてしまっていた。
そして、自分の姿を確認しようとして目が覚めた。
逆さまな世界だった。
一体、あの夢は…???