『踊りませんか?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「私と踊りませんか?」
そう朝練に行く電車の中で隣に座って言った彼女の口調であるとか表情だとかを私は今も覚えている。彼女の口調は少し歯切れが悪かったし、頬はいつもより茜がさしている気もした。
「私と……踊りませんか」
彼女は繰り返した。彼女の方を向いただけで返答をしていなかったことを私は思い出した。
「いいよ」
私の返答を聞くと彼女は頬を緩めて笑いながら
「ありがとうございます」と、言った。朝日が彼女の髪を極端に白くしていた。言い終えると彼女は話しかけてきた時から差し出していたチラシを私に押し付けて、鞄を抱えて目を背け気味にした姿勢で寝たふりを始めた。
「私ちょっと寝不足なので寝ますね。府中に着いたら起こしてください」
「分倍河原発車のタイミングで起こすね」
「わかりました」
彼女が押し付けてきた校内社交ダンス大会のチラシはやや時代錯誤なものに見えた。そして、大会自体は私にとって感興をそそるものではなかった。ただ彼女が私を選んだということの方に意味がある予感がした。きっと彼女は何か策を仕掛けてきている気がした。その策にわざと乗って策の相貌を明らめたいと思った。多摩川橋梁を渡る音と振動が不思議と心地よかった。
踊りませんか?
疲れたときは無性に踊りたくなる。
踊るのは楽しくて好きだけど、別に得意なわけではないし、周りからは下手だと思われるだろう。だから、人前では踊りたくない。狭苦しい自室を最大限に広く使って、なんとか体を動かす。思い切り踊ることはできない。
そんな私が「踊りませんか?」とあなたを誘ったのは、なぜだと思う?
あなたなら一緒に楽しんで踊ってくれる。あなたと踊れば疲れが吹き飛ぶ。そう信じているから。
アイドルやダンサーみたいに、もっとかっこよく踊れたらいいなって思うけど…。そんなレベルの高いパフォーマンスより、あなたが笑顔で踊ってくれたことの方が、美しく見えた。
踊りませんか?
人の手のひらの上で踊るのは
もう嫌です
そう言って私に手を差し出す彼。
私があなたの掌の上だけで満足するとでも?
本気でそう思ってるなら、その目は節穴ね。
〚踊りませんか?〛
"良ければ、踊りませんか?"
と言葉が僕の頭に鳴り響く。
君の手も身体も僕より大きくて美しい。
それは、どちらも男だからか。
綺麗な透き通った瞳と金色に輝きながら、風にふかれる髪。
そして、君は僕に手を差し伸べた。
"良いですよ"
そんな会話が聞こえてくる。
窓の中から。
【踊りませんか?】
夢が覚めるまで...
2人だけの
愛のDanceHoleで
今日も夜に想う
ただ君が愛おしくて
「ねぇ、私と踊りませんか?」
この綺麗な星空と月明かりの下で
君と過ごせたらなんて思ってしまう
踊りませんか?
※ガッツリ主ベリ 男主 ちょいラトフル あくねこ。
それでも良い方は見てくださいませ。
コンコン
ノックの音がした。俺は「どうぞ。」と、一言。
「失礼します」と言いベリアンがやってきた。
俺の愛しい恋人だ。
「どうした?ベリアン。」
「はい。今日、実は急遽開かれるダンスパーティーに私達も行くことになっているのです。」
「なるほど、、、メンバーは?」
「はい。ラト君、フルーレ君、ルカスさん、ユーハンさん、アモン君、ボスキ君。そして私です。」
「なるほどな。残りは留守番か。」
「はい。どうされます?行きますか、?」
「嗚呼。行こう。みんなを食堂に集めてくれないか?」
「分かりました。」
ベリアンはにこりと笑い、俺の部屋から出ていった。
ダンスパーティー、、俺は昔からダンスを習っていたし、それなりに常識もあるから大丈夫だとは思う、だが、心配だからベリアンの傍に居ることにする。
_____________
「みんな。集まってくれて有難うな。」
「ベリアン。メンバーは伝えてるか?」
「いえ、まだです。」
「分かった。俺からメンバーを伝えよう。」
「みんな。ダンスパーティーがあることは知っているな?」
みんなが頷く。
「メンバーは、ベリアン、ルカス、ボスキ、アモン、フルーレ、ラト、ユーハンだ。」
「他は留守番を頼むな。」
みんな承知したようだ。頷いてる。フルーレは、、、自信がなさそうだが、、まぁ、ラトが入れば大丈夫だろう。
「よし。それだけだ。解散。留守番組は頼むぞ!!」
そう言い残して俺は自室へ戻る。
支度をしなくては、、
「主様、、」
扉越しに声が聞こえる。
「ん。ベリアンか。どうした?」
俺は扉を開け、ベリアンを部屋に入れる。
「あ、あの、、もし、貴族の方々に何かされそうでしたら、必ず私達を呼んでくださいね、?」
「ああ。勿論だ。」
何だそんなことを言いに来てくれたのか。なんてホッとしながらも返事をする。
「ベリアン。ベリアンも同じだぞ?俺の大事な恋人だ。何かされそうだったらすぐに言えよ?」
「!はい。」
嬉しそうに、恥ずかしそうに照れるが笑う。そんな顔が堪らなく可愛い、
そうこうしてる内に出発の時刻だ。
「行ってくる。」
そう言い残して俺たちは外へ出る。
_______________
いよいよダンスの始まりだ。
俺は誰と踊ろうか迷っている。
色んな令嬢サマたちからすごく誘われているが丁寧にお断りしている。
やはり俺が踊りたい人は、
「ベリアン。」
君だ。
「はい?どうかされました?主様」
「ベリアン。俺と一緒に踊りませんか?」
嗚呼。言いたかった言葉がやっと言えた。
跪いて、手を差し出す
彼女は微笑み、手を取った
辺りは拍手でいっぱいになり、音楽が流れ出す
夢のような時間ー
…なんて、彼女は思っているでしょうよ
そうでしょうよ
知ってるわ、私は
あなたたちのその、『夢のような時間』の下にある
数々の通行人たちの心のことを
あなたたちに幸せになって欲しいから殺した、通行人たちの叫び声を、恋心を
知って欲しいなんて、思わない
同情なんて、して欲しくない
ただ、笑っていなさい
私たちの犠牲の上で、幸せに
そうなって欲しかったから身を引いたの
踊りなさい、歌いなさい
ほぅら、夢のようでしょう?
好きな音楽流しながら
濃いめのハイボールおかわりして
深夜の映画鑑賞会
最高に幸せなひとときを
一緒に楽しんでくれる人
どこかにいないかなぁ…
#踊りませんか?
「こんばんは。麗しいお嬢さん。」
「……こんばんは…?」
「こんなに素敵な夜を貴方様と過ごせるだなんて、俺は贅沢者ですね。」
月に照らされる大きな人影。黒い髪に黒い瞳。夜の光を反射して輝く。
「わ、わたし…が…?」
「?ええ。」
目の前にいる人とは!比べのものにならないぐらいの私。こんな、醜い私?太ってて可愛い子も居るけれど、あれは顔が元々可愛いから。
「こんなに、暗くなるまでお勉強されてたのですか?」
「え、あ、はい。塾に通ってて…」
「ふふ、そうですよね。」
「…?」
信号が青になってしまう。こんなにカッコいい方…きっと誰かと勘違いでもしているのだろう。暗くて、顔が良く見えていないのだろう。きっと。
でも、勘違いじゃなかったら?多分、私は一生後悔する。見た目だけで判断してほしくない、と思うが私も今同様にこの方の見た目に惚れてしまったようなものだ。
でも、弁解したい。それだけではない。柔らかい物腰、ミステリアスな雰囲気…なんだか、全てが浮世離れしている感覚。
「もう、行ってしまわれるのですか?」
「…私に何が御用があったのではないですか?良ければ、聞かせてください。」
「やはり素敵な方ですね。何を隠そう、私めは貴方様をお助けに参りました。お父上のことでお悩みになっているのでしょう?」
「…は、い。」
何でそれを?どこで知ったんですか?聞きたいことは沢山あった。たった2文字、返事をするので精一杯だった。
「さあ、行きましょう。お姫様。もうあんな愚者に悩まされる必要はないのですよ。」
「それは、魅力的です。…でも母と弟を残しては…躊躇してしまいます。」
「それはそれは、貴方様のお優しいに感銘ですね。では、今夜だけでも…」
「私と共に踊りませんか?」
あは、あははは。ははっ。はっ…あは…はぁ……。また、切れちゃった。もっともっと欲しい。欲しいの。辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い。もっと気持ち良く。踊りたいから。踊りっ、おどっ…はぁはぁ、ふふふ、あはは…ふへっ。
「踊りませんか?」
いいえ 踊りません。
私は私の踊りたい時に
踊りますし
踊る相手も選びます。
タイミングが
合いませんでしたね。
そうして縁を切っていく。
早朝
肌にひりつく寒さ
早起きをしない私にとっては
少々堪えるものがあるが
踊りませんかと
自然の誘いを受けて
私は今踊っている
風が吹き、葉が舞い、光を浴びる
足をならして
私は踊っている
みんなで一緒に踊りませんか?
え、ダンス経験がない?
踊れる自信なんてない?
いえいえ、問題ありませんよ
ダンス経験は関係ありませんから
自信がなくても大丈夫
気付いたときには、あなたは踊りだしています
特別、何かをする必要はありません
みんな、ただ椅子に座って観ているだけでいいのです
今日のショーはとても楽しいですよ
そう、踊るのは体ではなく心です
心踊るショーを観て、今日は存分に楽しんでください
靴を響かせろ。手を叩け。
服が靡く。髪が舞う。
肢体が雅やかに空を撫でる。
酒を飲め。歌を唄え。
影が回る。景色が回る。
どんちゃん騒ぎで夜を明かせ。
俺たちが踊りゃあ、
恥ずかしがり屋な月だって踊り出すさ!
太りづらい体質のシュウが、頑張って頑張って食べて体重を増やしてでっぷり重くなったのとは対照的に、小さい頃からふっくらテプテプしていたレンがダイエットを強行。
努力が実り、スラリとスレンダーなスタイルに変貌した。
痩せたらすんごくきれいになる、そんな典型的な子だったんだ。レンは。
学校いちのモテ男だったシュウの周りからは、女の子が水が引いたようにいなくなり、代わってレンに男子が群がり始めた。
でもレンは、袖にするばかり。相手にしない。
なんで?もったいない、よりどりみどりなのに、と友達が口を揃えて言うものの、フン、と鼻を鳴らすだけ。
「あたしの見かけだけ見て、好きだなんだって騒いでる連中にキョーミない。どうせまた太ったら、目もくれなくなるんだよきっと」
昼休み。屋上でランチタイムに入っていたレンが口にすると、
「レンちゃんのそーゆーとこ、好きだっ」
物陰から急に現れたのはシュウ。ボイーンと豊満になったボディを持て余し気味にレンに近寄る。
「わ、びっくりしたあ」
「約束通り僕、太ったよ! 付き合ってよレンちゃん」
「シュウくんはいくらなんでも太りすぎだよー。身体に悪いから少し絞ったら?」
「他の子みたいに、痩せて元に戻って、元のルックスがいいとか、言わないんだね」
「まあ別に。中身はシュウくんだから同じでしょ。変わんないよ」
シュウはニコッと笑った。そして、
「……ねえレンちゃん、踊らない?」
と誘った。
「え。何急に、突然」
「ほら、放送で流れてくる曲。昔、小学校の時踊ったフォークダンスの曲だよ。男女で輪になって踊って、レンちゃんと手を繋いで踊れる、と思った矢先、曲が終わっちゃって、すんごくがっかりしたんだよー」
レンは呆れ顔をした。
「よく憶えてるね、そんな前のこと」
「そりゃあ、ね」
ふくよかな顎をたわんと揺らして、得意げにシュウはウインク。
「踊ろう、レンちゃん」
太っても痩せても、お互いスタンスが全然変わらない二人って、そういないと思わない?
特別なんだよ、僕らはやっぱり。
だから踊ろう。恋愛っていうダンスフロアで、手を繋いでさ。
シュウはレンに手を差し出す。恭しく。
レンはしょうがないなぁと笑顔になって、「一曲だけだよ?」とその手に手を重ねた。
#踊りませんか
「秋恋3」
君にうなだれて惑いながら
そっと泣くから
気がつかないふりをして…
悲しみを置いて行くから…
気がつかないふりをして…
朝が来るまで忘れるから…
そっと笑っていて…
揺れ惑いながら笑ってて…
【踊りませんか?】
僕たちと踊りませんか?
高校に入って1週間、
部活何にしようかな、って考えていたら、
ダンス部の男の子が誘ってくれた。
それから数ヶ月
私は今みんなの前で舞台に立って踊っている
部活のみんなで大会に出たのだ。
あの時男の子が誘ってくれなかったら、
今私はどうしていたのだろう、、
今私はあの子のおかげでダンスというものに
出会えた
そして今、私は2年生になり
新1年生に『私たちと一緒に踊りませんか?』
そう聞いた
幻か終わらない夜 風の盆
見えない舞い人に誘われる
♯踊りませんか?
「--Shall we dance?」
星空の下
悪魔が手を差し出す
罪に濡れた赤黒い手を
気まぐれだと分かっている
深い理由や訳は何もないのだと
それでもその手を取ってしまうのは
希望も赦しも与えられないこの現実を
忘れさせてくれるような
そんな気がしたから
ただ、それだけだった