『踊りませんか?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
いつか祖母から聞いた素敵な話。
楽しそうに口を開いた。
「おじいちゃんはね。
社交ダンス会で『私と踊りませんか?』と
声をかけてくれて、それがきっかけで
仲良くなったのよ」と。
そんな祖父が紳士だったとは、ね。
私にも王子様が現れるかな?
お題 : 踊りませんか? #32
「踊りませんか?」
昔大ヒットした、『Shall we ダンス?』という映画がある。
海外リメイクされるほどの人気で、とても評価が高い。
いつか見て見ようかな、とずっと思っていたが、機会がないまま年月が過ぎてしまった。
この投稿をきっかけに、あらすじだけ確認をしてみた。
役所広司演じる主人公が、社交ダンスをきっかけに人生を見つめ直す、というストーリーのようだ。
同じ監督の作品で、大学の相撲部を描いた『シコふんじゃった!』は面白かったのを覚えている。
期待できそうなので、今度の土日に早起きしてアマゾンプライムで見てみようと思う。
窓を叩く雨音で、目が覚めた。
時刻は午前四時。
隣に彼女はいなかった。
(こんな雨の日でもか…)
再び眠りに就こうとする怠惰な脳みそを気持ちで叩き起こし、おおよそ役に立たなそうなビニール傘一本を持って、外にくり出した。
彼女は、ダンサーだった。
ほんの二週間前に、公演中のアクシデントが原因で怪我をした。
医者からもたらされたのは【二度と踊ってはいけない】という残酷な知らせのみ。
それ以来、彼女は朝目を覚ましては、満足に動けもしない身体に鞭打ち、外へ踊りに出掛けた。一刻も早く、またあの舞台に立てるようにと。
そして、どこで踊っているのかもわからぬ彼女を捜し出し、保護するのが私の役目だった。
宛もなく豪雨の中を歩いていると、案外と彼女はすぐに見つかった。
あの日、彼女が二度と踊れなくなった劇場。
まだ誰もいない早朝の劇場。
その前で、お世辞にもダンスとは言えない、痛々しい動きでよろめく影がいた。
彼女だった。
彼女は私に気がつくと、ゆったりした動きで、微笑みながら言った。
「ごめんなさい、まだ踊り足りないの。」
―そう。ね、私も一緒に踊ってもいいかな?
「あら、あなたダンスできたの?」
―練習したんだ。君と踊りたくて。
「まあ、嬉しい。ええ勿論。いいわ、踊りましょ」
嘘だ。ダンスなんて本当はできない。けれど、これ以上彼女を雨の中一人で踊らせたくはなかった。
予想通り、殆ど役に立たなかったビニール傘を置いて、私は彼女に手を差し出した。
観客席から見た、男達の仕草を思い起こす。
見様見真似の、エスコート。
息を吸って、吐いて、雨音に掻き消されないように、ハッキリとした声で、私は言った。
「レディ、私と一緒に踊りませんか?」
とあるダンサーのお話。
男女ペアで好評だったダンサー2人。
ダンスをこよなく愛する2人を世界中の誰もが愛していた。
しかし、年月が経つにつれ訪れる老いには勝てなかった。
「まだあなたと踊りたかった。」
と彼女は言う。
「なら、僕が君に呪いをかけよう。」
彼は彼女の耳元でそっとつぶやいた。
「あなたに呪われるなら本望よ、、」
そう言い残し、彼女は橋を渡っていった。
月日が流れ、彼は彼女の待つ場所へと向かっていた。
そして彼女を見つけ手を取りこう言った。
「僕と踊りませんか?」
私はダンスは嫌いだった。
きっかけは中2の体育の授業。
2人1組で創作ダンスを踊ることになった。
私はその時一番仲が良かった裕心と組んだ。
まずは課題となった曲を聴き、そこから振り付けをつけていくものだった。
幸いにも裕心はダンスの経験があったため、スラスラと振り付けていった。ダンス未経験の私にとっては心強かった。
そうして発表の時、みんなの前で2人で踊った。
そのとき、周りからクスクスと笑い声が聞こえてきた。
<若歌のやつ下手くそやん笑>
<ただの引き立て役〜>
などの声も聞こえた。私は苦しくなって逃げ出したくなった。それでも裕心は何も触れずにそのまま踊り終えた。
その後は覚えていない。裕心は気付いていたのだろうか。でもこの時はそんなことも考えたくなかった。
そして現在-私たちは高2になった。
すると突然しばらく動きがなかった中2のグループLINEからの通知が来た。
見てみると、あの時のまとめ役のような存在だった人が送った
[久しぶりにみんなで集まろーぜ]
という文面を見た。
私はそのとき何故かダンスのトラウマを思い出してしまった。
また何か言われるのだろうか。
そう考えると行きたくなくなったが、誰も覚えていないだろう。その一心で行くことにした。
約束の校舎の近くにあるファミレスで集まった。
裕心とは高校は離れてしまったため久しぶりに会えるのが楽しみだった。
そしてみんなが集まると真っ先に私に声をかけてきた人がいた。
裕心だ。
[ねぇ、若歌だよね!久しぶり!]
そう声をかけてくれた。
[うん!久しぶり!]
と返した。
そうすると裕心は口を開いた。
[ねぇ若歌。会ってからそうそうごめんなんだけどさ]
そう言った。私はあいずちを打つ。
[また、2人で踊らない?]
私はびっくりした。中3のときも仲が良かったからずっと話していたが、ダンスの話題などまっさら聞かなかった。でも、私はすかさず
[うん!踊ろ!]
そう返した。ダンスのトラウマはある。だけど、裕心と踊るなら全く関係ない。そう思った。
[私、知ってたんだよね。中2の発表のとき、若歌が辛くなってたこと。ずっと言えなくてごめんね。]
そっか、気づいていたんだ。やはり裕心は気づくのが早く優しい私にとってアイドルのような存在だった。
それから数年後。私たちは今、ステージの上で踊っている。
裕心にあの時誘われていなければ、私がここに登ることはないと思っていた。
私は後悔などしていない。トラウマなんて気にしない。
私が選んだ道なのだから。
【踊りませんか?】2 #second-story kogi
【踊りませんか?】
いや、そんなこと言われなくても俺たちは毎日毎日踊ってんだって。
今日も、急に欠員が出ちゃってね。そんな日に限って、想定外のことが立て続けに起こるもんだから、いつもどおりってわけにはいかなくて焦りに焦っちゃって。
だからさ、今日に限らずそうなんだけど
「てんてこ舞い、てんてこ舞い」ってね。
いつも、心ん中じゃ踊ってんだよ。
でも、そんなときほど終わった後は「いやぁ、大変だったなぁ〜」って言いながら、いつの間にかその場にいる全員が笑ってんだ。
おかしいよな。さっきまで、あんなにみんなイラついて荒れてたのが嘘みたいだ。「何だかんだいろいろあったけど、まぁ楽しかったよな」みたいな空気感しか残ってない。
「てんてこ舞い、てんてこ舞い」って心ん中はバタバタしながら、それでもその状況をそれなりに楽しんでやってくんだ。それが、俺たちが誇りに思う日々の仕事だ。これがまさに「心躍る」ってやつなんだろうな。
さぁ、明日も心躍らせていきますか!
踊りませんか? 僕と一緒に、何百もの屍体の上で、殺された人たちの絶叫にあわせて。
ここは大きな舞台の上。
私たちは、大昔の外国の貴族たちを演じ、綺麗なドレスを着て、酒を嗜みながらダンスを踊る。
私が1口、酒を口に含んだ瞬間が合図。
「踊りませんか?」
1人の、黒髪のクールな男が話しかけてくる。
演技だとわかっているのに、私は彼にときめいて、セリフが出なくなってしまった。
頭ではわかっている。次のセリフも、どんな仕草をしなければいけないのかも。
私は、顔を赤らめて、ただ本心でこう言った。
「えぇ、喜んで」
Shall We Dance?
素敵な
美しい
邦画があった。
社交ダンスの物語。
主人公の
女優さんは本当に美しくて、
元、プリマドンナ
身のこなしや、
所作が
さすがと言ったところ。
素敵な
男性に
踊りませんか?
なーんて
誘われたら
舞い上がって
きっと
足踏んじゃうだろうな〜
と
夢みがちな、
お花畑の脳内は
いつもの
通常運転な私。
現実は
せいぜい、
街の盆踊り、
関西弁で、
なぁー
踊らへん?
と
引き摺り回されて、
疲れ果てるのが、
オチだ!
いいえ。
やらなければならない事が山積みです。
【踊りませんか?】
踊りませんか?
ごめんなさい…いま
そんな気持ちになれなくて
帰ります
場違いなところに来ちゃうなんて
わたしとしたことが…
もう…
いや…
あのー
背後から声が聞こえる…
こわい
帰ろう…
あのー綺麗やね
会えて嬉しかったで
見知らぬあなたの声
…振り向くともういなかった
でも…
一瞬で不穏な空気が
消えた
ありがと…
#踊りませんか?
ラッタッタ ラッタッタ 踊りましょ?
息が切れるまで狂い舞う
ラッタッタ ラッタッタ 踊りましょ?
曲が切れるまで狂い咲く
ラッタッタ ラッタッタ 踊りましょ?
誰か一緒に 狂いましょ?
チックタックチックタック
永遠の魔法が解け始め
チックタック チックタック
永遠の呪いをかけられる
ラッタッタ ラッタッタ踊りましょ?
貴方も永遠に狂いましょ?
手を取り一緒に壊れましょ?
さあ、
これから
心踊る生き方
始めるよ!
みんな
それぞれだけど
それがいいんだ
そうするとね
自分に近い感覚の
踊りが好きな人たちに
出会うからね
この先出会う
みんな!
ぼくと一緒に
踊りませんか?
私は誘われた。知らない人から「踊りませんか?」と。でも、推しグループの曲だから良かった。
#踊りませんか?
街灯ひとつない満月の美しい夜だった
言葉はない、ただ手をさしのべて
恭しく一礼している
一度手を伸ばすが、戸惑い引っ込める
辛抱強く待つ相手に
身を委ね
手を差し出す
シルエットのみだが、楽しそうに優雅に踊る
12時の鐘が鳴り響く ·············ガチャ
「影絵で遊ぶの禁止って言ったでしょ?明日学校!!」
Shall we dance?
僕は一瞬で心を奪われてしまった。
ふわりと揺れるドレスを見に纏う、君のその美しさに。
「僕と踊りませんか?」なんて気取って手を差し伸べる。
落ち着いた笑みを浮かべ、頷く君。
あぁ、そうか。
踊っているのは、僕の心じゃないか。
〝踊りませんか?〟
僕と貴女で踊りませんか?
幸せのダンス
愛してあげる幸せのダンス
私と貴方で踊りませんか?
狂ってるダンス
苦しませている狂ってるダンス
【踊りませんか?】
ダンスの勧誘を受けた。
驚いた。こんな私が誘われるなんて...
私はダンスの経験は皆無。
昔に少しダンスの体験をしたくらいかな?
なのにこんなことが…
ともかく体験くらいはしようと練習をしている
ところに来た。
若い人からおばさん達までたくさんの人がいた。
それに母親と一緒についてきた子供もいた。
少し雑談したあと練習が始まった。
みんな笑顔で楽しそうにしていた。
ダンスはそこまできついものではなさそうで
やってみたい考えが出てきた。
次の日、同じ場所に来た。
健康にもいいだろうし何より楽しそう。
付近に来た。
そして入ることを決め練習をした。
皆嬉しそうにしてくれた。
次の週も、また次の週も、またまた次の週も
次第に迷いなく踊れるようになった。
先生に褒められた。
もっと頑張れそうな気がした。
ウキウキで帰っているとクラクションと共に
なにかに轢かれた。
目が覚めた。 ここはどこ?
痛い。体が痛い。死にそうなほど痛い。
助けて。苦しい。息が...!
助けて! 死ねない。死なない。
こんなに苦しいのに! 嫌だ!殺して!苦しい!
怖い。痛い! キツイ。 頭が痛い。
頭蓋骨にガンガンと響く。 痛い!痛い!助けて!
消えたい...! お願...い。殺...し...て.........
目を開けると夜の街中に居た。なんで?
目の前に女の人が居る。何故か輝いて見えた。
私だけ苦しむなんて嫌だ。
こいつも道ずれにしてやる。
私は女に近づいて言った。
「踊りませんか?」
貴方の手をとって、世界の真ん中に躍り出た時に、私はこの物語が始まるのを感じた。
「レーベ、君の黒い目、金色の髪。そして、その溢れ出る水面のように、清廉な女性」
「オルフェス様、私は貴女に逢って、初めての夜、その苛烈さに、ほとばしる情熱を感じました。秘やかなる心をお伝えすることをお許しください」
オルフェス様は、白いオベロンのようなスパッツに、高いブーツの音を鳴らして、ロンドを踏む。
私は、顔に暗い憂鬱を隠していた。
明日、お父様はオルフェス様を、裏切ることになっている。
オルフェス様は、第三位の王位継承権を持つ。
けれど……彼女はその、高貴な男装からして、王の期待から外れたのだ。
私は密偵だった。
彼女に取り入って、彼女を殺す。
理由は、隣国との政略結婚を拒み、王の思い通りには行かぬとわかったから。
だけれど、私は彼女の手を取った瞬間、彼女との数年間の思い出が、溢れ出して止まらなかった。
「オルフェス様……私は、はしたない女でございます」
全てを吐き出してしまいたかった。
だけど、このロンドの一曲の間ぐらいは、幸せを続けたかったのだ。
これが、オルフェスの従姉妹レーベ・ウォルフガング令嬢の冷酷な境遇である。
里香はその時初めて、意識を取り戻した。
(私、踊ってる……!?)
信じられない!
貴婦人みたいな、ドレスを着ている。
そうして里香は、なぜか二人の有頂天の最中に、転移してしまったのだった。
以前のお題 お祭り
この時投稿したものは
本当なんだ
みんな楽しむのが好きなんだ
楽しみ方も
どんどんクリエイトしていくんだ
そして
皆繋がってる
もし一人離れた場所にいたとしても
みんなの楽しい気持ちを
共有している
そんなところに
僕たちはいたんだよ
〜踊りませんか?〜