誰にも言えない秘密』の作文集

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誰にも言えない秘密』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/5/2024, 1:48:09 PM

誰にも言えない秘密
私だけの秘密
君にだけは知られちゃいけない秘密
けど一人で抱え込んでおくには重すぎて
時々とても胸が苦しくなるの
いいかな、秘密じゃなくしても
いいかな、君に打ち明けても
焦る気持ちを抑えるので必死なの
君をすれ違いざまに抱き締めてしまわないように
いつまでも目で追い続けてしまわないように
自分を抑えるので必死なの
でも
やっぱり秘密
私だけの秘密にしておこう
誰にも言えないまま、私の中だけに留めておこう

6/5/2024, 1:47:54 PM

「誰にも言えない秘密」

『隠していることを言わないと出られない部屋』
見上げた先に掲げられていた文言を絶望的な気分で見つめた。彼に隠していることなんてひとつしかない。言える筈もないと、彼だけでなく誰にも言ったことが無い。彼は首を捻って此方を見た。「なんかあるか?」と聞かれてなんと答えたら良いのか分からなくなる。だが、先程まで二人で散々四方の壁に攻撃したが部屋はびくともしなかった。死ぬまで二人此処に閉じ込められているわけには行かない。いい加減に腹を括らなくてはならなかった。此処で彼を自分の巻き添えにしてしまうくらいなら、隠し事を吐いてしまった方が良い。彼には不快な思いをさせてしまうが、なるべく早く、忘れてくれると良い。大きくひとつ深呼吸をする。彼が気遣わし気に眉を寄せる。
「おい、クレア、大丈夫か?」
そんな風に俺を心配しないでくれ。罪悪感で死にそうになる。仕事ならどんな事でも言えるのに、これを口に出すのはひどく恐ろしく思えた。
「お前が好きだよ、ジャブラ」
到底彼の顔なぞ見られなかった。カチリと音がして壁の一部がゆっくりと小さく開いた。そこが扉だったらしい。俺の方が近かったのは幸いだった。剃で扉に体当たりする勢いで部屋を出る。出た先は見慣れた職場で、これ幸いと自室へ走った。しばらく顔を合わせられない。彼だって俺の顔なぞ見たくもないだろう。

扉が開くや否や部屋を飛び出して行った背中を呆然と見送る。扉が開いたと云う事は本当の事だったのだろう。否、この謎の部屋の力など無くとも、あんな顔をされれば疑う余地も無かった。不意を打たれて反応が遅れたが、告白にはきちんと返答を返さなくてはならない。いつまでもこのわけの分からない部屋に居る意味も無いので外れかけた扉を潜る。出た先は見慣れた職場だった。あの様子では行き先は彼の部屋だろうか。人の多いところには居なさそうだ。部屋の扉を叩くと返事があった。
「俺だ。開けてくれよ」
「……何の用だ」
「何って、まだ返事してねぇだろ」
ややあって扉が開く。
「お前のそういう真摯なところを好ましいと思っているよ。……廊下でする話じゃあないな」
そう言って部屋に迎え入れられる。此処に来るまでの間に考えていた。彼をそういう目で見た事は無い。だが、想像してみても嫌悪感は湧かなかった。彼が自分のどういうところを好いているのかも聞けた。クレアはさっきからずっと処刑を待っているような顔をしている。
「言うつもりは無かったんだ。あんな部屋さえなければ……。お前だって、不快だったろうに」
「なんでだよ」
「男だぞ、俺は」
「あ〜、なるほど」
確かにこれまで告白した相手は皆女性だった。そこに深い意味も無かったものだが、彼にとってはそうでは無かったのだろう。
「別に男だからダメだとかはねェよ」
クレアの顔が僅かに明るくなる。
「じゃあ、俺にも希望があるってことか?」
俄然声のトーンが上がるのに、彼の本気を感じて照れ臭くなる。
「試しで良い、付き合ってくれないか」
逃がさないと言うように腕を掴まれる。
「お、おう」
気圧されてしまって、そう頷くしかなかった。

6/5/2024, 1:46:29 PM

狭い部屋

昨日のお題の方を先に。

…きしむベッドの上で 優しさ持ちより  
きつく身体 抱きしめ合えば
それからまた二人は 目を閉じるよ
悲しい歌に 愛がしらけてしまわぬように

若すぎる二人の愛には触れられない秘密がある
今の暮らしの中では 辿り着けない
ひとつに重なり生きてゆく恋を
何度も愛してるって聞くお前は
この愛なしではいきてさえゆけないと…

狭い部屋を連想させる駆け落ちしたのかな…

1991年リリース 尾崎豊 I love you 

その18年前のやっぱり狭い部屋から聞こえて来るのは…

貴方は もう忘れたかしら
赤い手ぬぐい マフラーにして
二人で行った 横丁の風呂屋…

若かったあの頃 何も怖くなった
ただ 貴方の優しさが 怖かった…

1973年リリース かぐや姫 神田川

若い恋愛とは何時の時代も
変わりなく 変わらないのが
素晴らしいと思える

狭い部屋と
若い二人と
お金はなくて
夢はある…

で 結局の別れ
そして 二人は重ならなかった人生に別れを告げて 狭い部屋を出る

別れの訳は話さず
そっとキーを置く
2度と愛は戻らないと知る
二人で青春のドアを閉める

そして 狭い部屋を後にした
あれから何年

彼は彼女は
幸せに暮らしているだろうか
五番街のマリー

誰にでも
そんな狭い部屋の
想い出があると思っている

だから 寛容になれる
だから 優しくなれる

優しさとは
許すことが出来る
懐の深さを言うのだろう

人は想い出の数だけ
優しくなれる 

そうなれるだろう
そうなれる道を



2024年6月5日

心幸



「誰にも言えない秘密」

嘘をつかないと言う人は嘘をつく
信じてと言う人は信じてはいけない
秘密などないと言う人は腹にイチモツ
墓場まで持って行く秘密がある

自ら賢いとか賢く生きるとか
自ら正しいとか正義とか言う
人は何も知らない人

マウントするなと言う人は
承認欲求が人より高めの自惚れ
何故なら気位が高いから
下に置かれる事に腹を立てる
そのくせ 他人に対して
良いもの持っているとか
いったいあなたは何様だと耳を疑うような
言葉を平気で言う そして 同じことを言われれば 頭から湯気でも立ち昇る勢いでキーキー騒ぐくせに 他人のそれは許せない
許せないことがやたら多いくせに
他人には寛容さや優しさを求めていて
優しくありたいとか口走る

己を似て人を量れない人は全てに置いて足りない

本当に気高い人は 他人のマウントなど気にも止めず 何時も自由で飾らずらしさを大切にする

幼稚な人ほど
優しくありたいと言い
そのくせ 自分の傷にだけ敏感で
他人の傷には鈍感

共感力の低い人は
他人の意見を言葉を読み解けない
悪者探しから始める

誰にも言えない秘密の
私が人を見る時の基準

2024年6月5日

                 心幸

6/5/2024, 1:44:25 PM

お題:誰にも言えない秘密


私の仲間はとても素敵で楽しい人達でした
毎日歌を歌って、話して、笑って 、一緒に居るだけで
とても楽しかったんです 。

こんな時間ずーっと続けばいいと思いました。
多分彼らも同じだと思います 。

でも、始まりには終わりがある

私たちバンドは ××月 ◯△日 遂に終了 。

私たち…否、私以外の皆んなは終わっても差程
悲しい表情は無かった。
だって…終わっても、終了しても私たちが一緒に
居られると彼らはそう思っていたから 。

私たちは元々は愉快な花。
やるべきことを終えたら元に戻る 。

そんなこと誰にも言えなかった 。
みんなの悲しい、辛い表情を見たくなかったのもある
ずっとずーっと笑っていて欲しかったから 。

そして私たちは花へと戻った 。
歌えもしない、話すことも出来ない花に 。

これは私が隠していた誰にも言えない秘密の話。


大好きなグループをテーマに考えてみました!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

6/5/2024, 1:43:38 PM

誰にも言えない秘密/

秘密ねぇ。
あったらあったで厄介なものだけれど
無いなら無いでつまらないわよね。

細い指で筆を持ったお姉さまは
紅を引きながら言う。

恋心だって心に秘めるでしょう?
お宝だってどこかへ隠すわよね。

つまり価値があるのよ秘密には、ね?

よし、とお化粧を終えたお姉さまは
鏡越しにわたしを見て微笑んだ。

おめかしして何処へ行くのですか?と聞くと

にっこりと笑い白く華奢な指を一本
そっと私の唇に当てた。

ほのかに春の花のような甘い匂いが香る。
その香りに惑わされるようにわたしは立ち尽くす。

お姉さまは着物の裾を整え
では、行って参ります。とすすすと通り過ぎ
残り香を残し消えてしまうのであった。

6/5/2024, 1:43:12 PM

誰にも言えない秘密でも、君にだけは話そうか。
聞き上手な最愛の友が、文句も言わずに向かいに座る。真剣な眼差しで首をかしげて、どこまで分かっているのだろう。でも君は私の秘密を知ったとて、ジャッジをしない、言いふらさない。
二本足には言えない秘密でも、四つ足の友には明かしてしまう。

6/5/2024, 1:42:41 PM

私の全てが剥がれたら
不安に歳悩まされ
てしまう
秘事は上手く隠していても
気をつけ慎重に張り詰めだすほど
周りが不意打ちかのような
尋ねさがあるから
いつか私の正体が知られたら
ただ 逃げていいと
自分で決めている

どうか見抜かないで
嘘はつかない ただ話さない
それだけ

(違法とかしてないよ そんな
人生抱え人もいるな 私は咎めはない
それ 私がその人の人生だったら私がそいかもだから
だが 他者に償うも出来ない過ちさをひらきなおり 生きていかないで 二度と同じ過ちを繰り返しさないで精一杯生きてほしい
また被害者が憎しみが癒やされなくても 許していくも難しい
も いたたまれない気持ちが
ずっと四六時中ではない
何かが あれば なんて
考えが なんか すいません)

6/5/2024, 1:42:25 PM

『誰にも言えない秘密』


ベッドですやすやと気持ち良さそうに眠る彼の髪を、優しく撫でる。
何度も染めている髪は、傷んでいてパサパサしている。
その髪を思う存分撫で、そのまま頬に指を滑らせる。
つるりとした頬の感触を楽しんだあと、そっと自分の唇を近付ける。

これが、私のささやかな楽しみだ。
私が毎日、眠っている彼の髪を撫で、頬に口付けしていることを、きっと本人は知らないだろう。
仕事へ行く前や、仕事から帰って来た時、彼が眠っていれば必ずこの行為をしている。


「いつも早々と帰るけど、何か用事でもあるの?」
「ペット飼ってるんです」
「えー!そうなの?何飼ってるの?」
「犬……ですね」
「そうなんだ、写真とか無いの?」
「すみません。最近飼ったばかりで、写真無いんです」
「そっか、じゃあ今度見せてね」
「はい」


「あの子の家って、ペット禁止じゃなかった?」

6/5/2024, 1:41:55 PM

誰にも言えない秘密

人には人には言えないこともあるだろう?

清廉潔白に生きてる人のほうが珍しいのでは?

私は友人、家族にも言えないことがある。

この秘密は墓場まで持って行くつもりだ。

誰の前でも優しい人の私。

実際の私は獣ような人間だ。

けれど、これを知られたら友人だろうが、家族だろうが離れていくだろう。

理性で繋ぎ止めているからまだ人間でいられる。

この秘密が露呈するときは私が人を捨てる時だろう。

どうか一生秘密が誰にも知られませんように。

居るはずも無い神に祈りながら、私は今日も私を演じて生きていくのだろう。

6/5/2024, 1:40:35 PM

今日は、地区総体で好きな人がいなかった!
だから、頭で好きな人が出てくる。
どうして、告白出来ないのだろうっていつも思ってる。けど、告白したら返事がくるのが怖いって言うのが分かった。でも、告白しないと返事は分からない。先延ばしにしたら、好きな人取られちゃうから嫌だ。

6/5/2024, 1:40:11 PM

《誰にも言えない秘密》

「愛してる」

その言葉が嘘だってことは、分かっていた。

でもね、私はそれでもいいの。

ほら、おいしいでしょう?私の料理。

これで、離れてもずっと一緒よ。

あなたの中に、私自身が入っているんだもの。

血の滲む指を見て、私はうっとりと笑った。

6/5/2024, 1:38:00 PM

____隠してること、ある?

″ いや?ないと思うけど 。″





____本当?

″ え?何?急に ″



____んーん!ないなら良かった!

″ ふふっ、心配症なんだから。 ″


















・ ・ ・ ーーー ・・・

6/5/2024, 1:36:55 PM

誰にも言えない秘密なんて、誰にでもある。

「じゃあ、貴方にはあるの?」

「あるよ。もちろん」

「おぉ、ちなみに何?」

「誰にも教えられないって言ってるでしょ~」

「そっかそっか。ちなみに私もあるよ」

「えぇ、それってなに?」

「あ、貴方も人のこと言えないね!」

「あ……」

貴方の顔を見て、照れくさそうに笑う私は、きっと偽物。

私は、人に嫌われるのが、怖い。

それがバレるのが嫌で、バレて気を使われるのが嫌だから、笑顔で隠してた。

だから、貴方にも教えられない、誰にも教えられない秘密。

「秘密があるからこそ、自分にしか分からないことが分かるようになるよね。秘密を、大事にしてね」

そういう貴方は、天使のような笑顔で私を包み込んだ。

天使の裏に隠されている秘密は、可愛らしいものなのか、それとも悪魔なのか。

それが分かるのは、貴方自身だけらしい。

6/5/2024, 1:34:19 PM

【誰にも言えない秘密】

聞くに堪えない

黒歴史でも

秘すれば花と

勘違い

6/5/2024, 1:33:35 PM

『誰にも言えない秘密』


言えないよ、いとこが好きだなんて…

LINEなんて二回しかしてないのに…

相手は忙しそうだからあまりLINEは出来ないし

それにこんな薄情者誰が愛してくれるのか…

一回だけでいい…

【 愛してる】っていとこに言われたい。

6/5/2024, 1:31:14 PM

誰にも言えない秘密

実は私 既婚者で
半年前まで随分年下の子と不倫してました

夫とはもう10年近くセックスレスで
だけど私は女として見られたかったのです

そんな時に出会ったその子は
私に好意を抱いてくれて
私はその子と体の関係を持ったのです

私の容姿は良い方で
学生時代から異性からの告白が多くありました
今も実年齢よりもだいぶ若く見られます

随分年下のその子も私に年齢差を感じないほど可愛いと
会う度に私の身体を満たしてくれました

私はその子から女として扱ってもらえる事に
とても満足していました

女にも当然性欲はあります
けれど夫は私に触れてはくれません
不倫はいけない事なのは充分承知しています
でも だったら
私はどこで自分の性欲を満たせば良かったのでしょう

夫と離婚して 子供の進路を絶って
働き詰めでも少ない給料で
生活をしていくべきだったのでしょうか

そうしていたら 堂々と好きな人を作って
身体の関係を持っていれば良かったのでしょうか

毎日朝から晩まで働き詰めで
くたくたに疲れる毎日に精一杯で
好きな人とセックスする体力なんて
残ってると思いますか

私の行為を責める人に聞いてみたいです
特に既婚男性に
あなたの妻は女ですか
あなたは妻を女にしてあげていますか

6/5/2024, 1:28:26 PM

そうなの
あの人とのこと
誰にも言えないから
辛くて……

言ったら
たくさんの人を
傷つけてしまう

世の中的に
許されない……

墓場まで持って行く
誰にも言えない秘密

6/5/2024, 1:28:19 PM

誰にも言えない秘密…✨

ヒ・ミ・ツ

なので 残念ですが

教えられません😁

6/5/2024, 1:26:44 PM

#澄浪さんの好きなひと (BL)

Side:Ichiru Suminami



友人の恭士の紹介で最近知り合った外園さんは、俺の想像していた以上に大きな秘密を抱えている人だった。

ただ…その秘密を知ってしまったあの夜から、外園さんは突然姿を見せなくなってしまった。


「…CHiMAさんのSNSの更新も、ピアノの演奏動画の投稿も先月から全部止まってる…。外園さん…どうしてるんだろう」

「外園君、ああいう失敗めちゃくちゃ引きずりそうだもんねぇ…。僕も最近全然顔見てないなぁ」

「えっ…。外園さん、あれから1回もここに来てないの?俺がたまたま見ていないわけじゃなくて?」

「そうそう。さっき伊智瑠が来る前にも僕ら3人して今日は来るかな〜とか話してたとこ」

「オレ、外園さんがここにいないと何か寂しい!4人もいいけどやっぱ5人がいい!」

「僕も同感。また来てほしいのになぁ…」


外園さんを入れて5人でイツメンだったのに、またもとの4人に戻ってしまった。

俺達の間だけで共有していることとはいえ誰にも言えない秘密を知られてしまったのだから、外園さんの精神的ショックはきっと俺が想像している以上のものだろう。

…もし、外園さんとこれっきり会えなくなったら…?


「…嫌だ、想像したくない…!」

「うおぉっ!急にどうしたんだよ兄貴!?」

「あ…ごめん、声に出てた?」

「…もしかして外園さんのこと、考えてたんですか」

「あはは…うん、実はね」

「僕ら以外の人に滅多に心を開かない伊智瑠が、外園君のことはそんなに気に入ってるなんてねぇ。それは推しだから?」

「確かにCHiMAさんは俺の人生史上最高で最強の推しだけど…でも…」

「うん?」

「外園さんがCHiMAさんだから好意的になってるんだとか、CHiMAさんのほうにしか興味がないんだなとか思われてないかなって、時々怖くなるんだ」


…そう。あれからずっと、怖かった。
こちら側が外園さんをCHiMAさんと知ったうえで接することで、外園さんがまた心に距離を置いてしまうことが。

もしかしたらそれが今、現実となってしまったのかもしれない。

…それでも、会いたい…。


「…あの…こ、こんばんは…」

「ほ、外園さん!?どうしたんすかそんなくたびれた顔して!」

「噂をすれば何とやら…!久しぶりだね、外園君!」

「…外園さん、どうも」

「…!」


待って…待って、一旦待ってほしい。

今、この1ヶ月間ずっとずっと聞きたかった穏やかな声が聞こえた気がする。

おそるおそる振り返ると、間違いなくそこには外園さんがいた。俺の聞き間違いではなかった…!


「…外園さん…!」

「み、皆さんお久しぶり…です。あの…その…」

「もおおおお外園さん!連絡ないから心配してたんすよぉ!!?」

「おっと、篤月に先に全部言われてしまいました…お久しぶりです」

「さぁさぁそこに立ってないで、久しぶりに5人全員揃ったことだし一緒に飲もう!」

「…は、はい…ありがとう、ございます」


外園さんが遠慮がちにカウンター席に近づいた時、彼と俺の視線が一瞬重なった。

外園さんは最後に見た時よりもさらに疲れきった顔をしていて、この1ヶ月の間に彼に何があったのかと俺は不安になった。


「外園さん…もし良ければ、この1ヶ月の間に何があったのか教えていただけませんか?」

「…え…?で、でも…そんな、大したことはない…ですよ?」

「…そんな顔をして、何もなかったというほうがおかしいですよ。絶対に何かありましたよね」

「せ、世古くんまで…」

「外園さぁ〜ん…なぁんで教えてくれないんすかぁ〜…」

「…篤月、酔うの早すぎ」

「酔ってなぁ〜い!!」


それから数分後、外園さんは恥ずかしそうに俯いて沈黙を破った。


「…実は…その、き…曲が書けない…って、もがいてただけなんです…。仕事から帰ったら疲れて寝るの繰り返しで、書く時間もあまりとれなくて…」

「…え…っ?」

「だ、だからっ…決して皆さんを避けてたとかじゃ、ないんです…。それは絶対、ないので…!」

「外園さぁああん!もう二度と会えないかと思ったっすうううううう!」

「わわっ…!あ、篤月くん…!?苦し…」

「…コラ、篤月。外園さんに抱きつかない。伊智瑠さんが妬く」

「世古くん…さすがに弟に妬きはしないよ」


正直、誰にでも素直に絡みに行ける篤月がこの時は少し羨ましいと思った。
でも…そんなこと言えない。

何故なら、俺にとっての外園さんが俺の心を生まれ変わらせてくれた推しでも、外園さんにとっての俺はまだ知り合って間もないただの飲み友達でしかないからだ。


誰にも言えない秘密…というよりかは、もう既に外園さん以外のイツメンにはバレバレになってしまっているけど、こちらがどんなに想っていても相手が同じように想ってくれるとは限らない。

だからこの息苦しくなるほどに溢れ出して止まらない感情は…まだ外園さんには隠しておこうと思う。




【お題:誰にも言えない秘密】


◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・外園 摩智 (ほかぞの まち)/CHiMA (ちま) 攻め 25歳 リーマン ノンケで童貞

・ミナミ/澄浪 伊智瑠 (すみなみ いちる) 受け 31歳 ショーバーのパフォーマー ゲイのネコ


・澄浪 篤月 (すみなみ あつき) 21歳 伊智瑠の弟 恭士の経営しているバーのウェイター バイのタチ

・名渚 恭士 (ななぎ きょうじ) 31歳 伊智瑠の友人 バー "Another Garden" のオーナー バイのバリタチ

・世古 諒 (せこ りょう) 21歳 篤月の彼氏 大学生 元ノンケ

6/5/2024, 1:26:26 PM

夜中に寂しいと言って君は会いにいくと言った
あの夏のわたしは最強だった

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