言葉はいらない、ただ・・・』の作文集

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言葉はいらない、ただ・・・』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/29/2023, 1:27:13 PM

言葉はいらない、ただ…力強い抱擁があればいい。
 それだけで、想いは伝わるから。

8/29/2023, 1:25:35 PM

言葉はいらない、ただ…


言葉は大事だよ
言葉で人は傷付くし
言葉で人は死に追いやられる

でも言葉がいらないときってどんなときだろう

どんな相手かが大事なのかも

知らない人が言葉なくそばにいたら怖いよね笑

言葉なくてもそばにいて欲しい人
人生で何人かできたら
それはきっとけっこう幸せ

                あきかぜ

8/29/2023, 1:18:31 PM

撫でて欲しい。
抱きしめて欲しい。
会いに来て欲しい。
あなたが欲しい。
あなたがする何かが私を満たしてはくれない。

「あなた」だけが満たしてくれる

8/29/2023, 1:17:44 PM

「あー、38.2度…かなりの高熱だね、大丈夫?」

成人してから初めて風邪をひいた。額に冷えピタを貼ってぐたぁ、とベッドに寝転んでいる。
彼がずっと看病してくれている。心配そうな顔をしつつも彼は私に話しかける。
「同棲始めてから初めてじゃない?風邪ひくの」
「うん…うつしたくないからさ」
「そっかぁ、気遣ってくれてたんだね」
「ちょっと喉見せてみて、場合によってさ喉の薬も持ってくるから」
そんな痛くもないけれど、私は彼に従って口を大きく開けて喉を見せる
「んー、そんな赤くもないね。痛くなーい?」
「うん、咳と頭痛くらいだから大丈夫だよ」
「そっかぁ、わかった。薬とってくるね」
と言って彼は部屋から出ていこうとした時
私は無意識のうちに彼の服をギュッと掴んでいた
「どうしたの、海暗?」
「い、行かないで…」
そう言った時、少しだけ視界がぼやけるのが分かった
「でも、薬取りに行かなきゃ。俺はどこにも行かない、だから大丈夫。ね?」
「大丈夫、なんて。そんな言葉はいらないの。私はただ…貴方に隣にいて欲しい。
私、そう言って貴方がどこか行ってしまわないか、とても、心配なの…」
「…海暗。」
「何…?」
「俺は、海暗を裏切らない。だから心配しなくていい。安心して」
視界がぼやけるのが分かった。
「……分かった。でも、早く戻ってきてね。」
「もちろん。んじゃ、ちょっと待っててね」
ガチャ、とドアを閉める音が聞こえた
さっきの言葉、彼に放った言葉はいらないっていう言葉を思い出してふと呟く。
「…子供の時の名残かな...あの時のは」
私は昔のことを思い出した

ー海暗。一人で大丈夫よね?お母さん、仕事行くけど一人でいれる?
……分かった。お母さん、お仕事頑張ってね。
ありがとう、海暗。あと、ごめんね
一緒にいてあげられなくて。風邪治ったら一緒にどこか行こうか。
うん、約束。
それじゃあ行ってくるね。何かあったら言ってね。
うん、行ってらっしゃい。

「…海暗?寝ちゃってた?」
「あ、戻ってたんだ。言ってくれればよかったのに。」
「うん、薬飲んでもらおうと思って起こそうと思ったけど、魘されてたから。
…昔のこと思い出したの?」
「そうなんだ。今日みたいな風邪ひいた時に、誰も一緒にいてくれなかった。
そりゃあ、仕事とかあるから仕方ないけどさ。だけど一人は辛かったな。
だからさっき貴方にあんな事言っちゃった。ごめんね。」
そう言うと彼はギュッと私を抱きしめる。
「それを先に言ってくれれば良かったのに、海暗は一人で抱え込もうとしすぎだよ。」
「そう、かな?えへへ、ごめん」
「謝んなくていいよ。寧ろ謝るのはこっちの方だよ。早く気づけばよかった。」
「……ううん、大丈夫。あ、体温もっかい測ってみる?
熱引いてる気がするんだ。」
「そうする?はい、体温計」
私は昔の事を思い出した時から熱が下がっている気がしていて早速測ってみることにした
結果、36,5度。まさかこんな早く治るとは。
「風邪ってこんなすぐ治るもんなんだね…」
「そうだね、でも今日は寝てな?」
「そうする、でもそうすると色々任せちゃうね」
「困ったときはお互い様だよ。気にしないで」
「そう?なら頼る」
「分かった。おやすみ。」
私はそう言われて静かに眠りについた。
貴方は頬に手をやり、こっちを寝るまでずっと見ていてくれた
それにとても私は安心した。
………昔から私はこうやって欲しかったんだ。
大丈夫、とかいう励ましの言葉より。
治った後の約束より。
こうやって一緒にいて欲しかったんだ。
そう思いながら私は貴方とずっと一緒にいる夢を見ていた。

8/29/2023, 1:16:00 PM

『言葉はいらない、ただ・・・』

いろんな人と挨拶を交わして席にカバンを置く。
机の横に掛けるだけだからそのままにして、
汗拭きシートを取り出しつつ、話す。
和「りのんちゃん、ゆめっちおはよ~」
璃音「なごちゃんおはよ」
夢「汗だくじゃん笑」
和「自転車だったからさー」

朝の挨拶をしたら、いつも通り時間割の話と、
各々喋りたいことを話す。

夢「今日のポケモンスリープ全部イモムシ…」
和「また?笑笑」
璃音「そーゆー時もあるさ〜」

和「あ、璃音ちゃん、今日朝学は?」
璃音「多分英語〜」
夢「\(^o^)/」

璃音「今日、コレ持ってきた。食べる〜?」
和「後でもらうわ!」
夢「眠くなったらもらう〜」

そんなこんなしているとチャイムが鳴る。
休み時間も雑談して、お昼も一緒に食べて、放課後になる。

夢・璃音「また明日〜、ばいばーい!部活がんば!」
和「うん、がんばる〜。気をつけてね〜」

そう言って、2人は帰っていく。
4階の奥の階段のすぐ横の教室。そこが部活の活動場所。
和「お疲れ様でーす」
弥璃「おつかれちゃちゃ〜、今日部活休みだって。」
和「あ、そうなんですか?分かりました〜」
弥璃「べにと、きいと、しゃけと、ひでさんはもう帰った」
和「こだちゃん先輩も帰りますか?」
弥璃「そだねー、帰るかな」
和「分かりました、お気をつけてぇー」

そんなこんなで、先輩も帰った。
この部屋は演劇部員しか使えない。
部活がなくても、勉強には使える。

和磨「お疲れー、今日部活休みだってね」
和「らしーよ」
和磨「ちゃちゃは勉強してから帰るの?」
和「テスト近いからね〜」
和磨「じゃあ俺も勉強しようかね」
和「いーんでない?」
7時間目も終わったばかりでまだざわざわしている廊下。
クーラーも止められてじわじわと暑くなる教室。
和磨と私は教室の窓とドアを全開にして、
窓側の机に座って勉強道具を広げた。
そのまま、廊下のざわめきを置いて、それぞれの課題に取り組む。

だんだんと日が落ちて、廊下の喧騒は止む。
今日は木曜日だから、4階に残っている人は居ない。
ただ、私と和磨を除いて。

私達は言葉を交わさず、只々勉強を続けた。
私は、左手を置くはずのところに文鎮を置いて、
右手でシャーペンを持つ。

和磨は、右手を置くはずのところに文鎮を置いて、
左手でシャーペンを持つ。

空いた2つの手を、人目を避けるように机の下におろして。
太陽が沈んで、
月が顔を見せ、
自転車を漕ぎやすい時間になるまで。

左手と右手は繋がれたまま。

8/29/2023, 1:10:55 PM

抱きしめた腕の温もりや仕草、恥ずかしげな微笑みに、君の気持ちが現れている

僕の気持ちも態度に出ているかな

黙っていてもわかってしまう

君は僕が好きで、僕は君が好き

ただ見つめ合うだけで、心が溶け合ってゆく…

8/29/2023, 1:06:39 PM

言葉はいらない…ただ
素直な心で傍においで

言葉はいらない…ただ
その唇を濡らして微笑んで

言葉はいらない…ただ
思うがままに躰を踊らせて

言葉はいらない…ただ
君のすべてを僕に預けて

言葉はいらない…ただ
君だけを愛している

8/29/2023, 1:06:14 PM

夏の去りぎわのにおいが、そこらじゅうであふれてつめたくて、ついきみと過ごした冬を思い出した、自分の首からもいだマフラーをそうっと掛けてくれたときの、柔軟剤のにおい、きみそのもののにおい、ささやかな体温、白い息、赤くやわらかな布の繊維、心がつめたいといつも思い返す、きみのくれたかけがえのないかがやき

8/29/2023, 1:05:53 PM

私はある家の長女として産まれた。

上に兄が1人居たが病気でお星様になってしまった。

そんな兄は、私の9つ上で私が小学生の時は荷物持ちとかさせられないように途中まで一緒に登校してくれたり、悩んでる時は夜中でもメールやLINEの返事をくれたり、調理師免許を持ってることを活かして特性のお子様ランチを作ってくれたり…とにかく優しい兄だった。
ただもう兄はいない。

私と兄は、父親が違う。いわゆる異父兄弟
母親は同じ。

でも、そんな両親に私は必要とされてない
母親には存在を否定されることを昔から言われ続けて、兄がいなくなってしまった時は「兄ちゃんの代わりにあんたが…」というような母親。
父親は、暴力を振るう男。

兄がいた頃は、父親からも母親からも兄が守ってくれていた


「兄貴へ
今はもう話すすべもないし、会うことも出来なくなっちゃったね。ただ、そっとそばで見守っていてください。強くなってみせるから」

8/29/2023, 1:00:13 PM

テーマ:言葉はいらない、ただ…… #289

言葉はいらない、ただ……
愛が欲しかった。

ごめんなさいとかそういう言葉じゃなくて。
私の手を握って笑ってくれたり、
絵本を読み聞かせしてくれたり、
歌を一緒に歌ってくれたり、
料理を一緒にしたり……。

それがなぜ、
他の子にはあって、
私にはないんだろう。
そう何回考えただろう。
それは私が悪い子だから?
それは私が『お荷物』だから?
それは私が……嫌いだから?

私が何が悪いことしたなら、
私はごめんなさいって謝ります。
でも、そうじゃないんだったら。
私は愛が欲しかった。
言葉はいらない、ただ……
それだけだから。

8/29/2023, 12:55:49 PM

言葉はいらないの。ただ、
きみからの愛情が欲しいの。
きみだけに求められたいの。
わたしで妥協して欲しいの。
きみだけがそばにいて欲しいの。
きみだけは離れないでいて欲しいの。
きみはどんなときでも眩しいわたしの太陽。

でも、
きみからすればこれは執着でしかないんでしょ。
わたしなんて必要ないんでしょ。

8/29/2023, 12:55:22 PM

言葉はいらない、ただ…
ううんなんでもない。
やっぱり君は知らないままでいて。
さようなら。きっと次は…

8/29/2023, 12:54:15 PM

言葉はいらない、ただ…





冷たい風が熱っていた体を冷ましていく。二人揃って、ベランダに出て、ぼーっと薄暗い空を見つめた。
長い沈黙。カロンっと音を立てて、棒付きの飴を舐めるキミを横目に見た。遠くを見つめる姿は、思わず見惚れてしまう。
短い黒髪に毛先の部分だけ青に染めていて、耳につけている銀色に光るピアスはよく似合っている。
ふと、目が合った。喉の奥で笑うキミは、僕の頭をまるで犬のようにわしゃわしゃと撫で回す。

「わっぷ、何?」

「間抜けな顔、してんじゃねーよ」

「えっ、してないよ」

思わず顔をペタペタと触る。その仕草を見て、余計に笑うキミ。
僕は恥ずかしくなり、咳払いをした。

「笑いすぎだよ、もう」

「いいじゃん、可愛いんだから」 

「可愛いと言われると複雑なんだけど」

「んー、可愛いは可愛い」

またわしゃわしゃと頭を撫でる。やめてと小さく言っても、撫でるのを止めない。
仕方がなく、撫でられるがまま。キミが満足いくまでだ。
顔を見ると優しい表情。僕だけに見せる、この表情が好き。
他の誰にも見せない。いつもどこかつまらそうな、心ここに在らずの表情。
そんなキミに僕は興味を持った。だから、近づいて仲良くなったのだ。

「ここまでの関係になるとは思ってはいなかったけど」

ぼそっと呟くと、キミは耳をこちらに傾ける。

「何か言った?」

「ううん、なんでもない。……あっ、朝焼け」

僕の声に前を向くキミ。空が綺麗な色に染まっていた。
冷たい風が吹いて、身震いをすると腕をグイッと引っ張られて、あっという間に抱きつかれる形に。

「あったけぇー。流石、子供体温」

「ねぇ、バカにしている?」

「褒めてんだよ、バーカ」

喉の奥でまた笑う。そして、飴をガリっと噛んだ音が聞こえた。

「寒くなってきたから、部屋に戻ろうよ」

「んっ、そだな」

キミはふわーっと大きな欠伸をすると、部屋の中へと戻って行った。
その背中を見つめながら、僕は胸に手を当てる。

「言葉はいらない、ただ……僕はキミのそばにいたいんだ。それが叶わない世の中なのは、わかっている。いずれは、終わりが来る。でも、まだ……まだこの時の幸せを感じさせて欲しい」

8/29/2023, 12:50:24 PM

言葉はいらない、ただ・・・
愛してほしいの、
抱きしめてほしいの、
隣で泣いたり、笑ったりしてほしいの、
それだけでいいから…

8/29/2023, 12:43:47 PM

言葉はいらない…ただそばにいて欲しい
私だけを見て欲しい
好きになって欲しい

8/29/2023, 12:41:24 PM

「言葉はいらない、ただ‥‥‥」
 見つめ合う二人、四畳半にキッチントイレバスシャワー付き。何方とも言わず寄り添う二人。井抱き合い、頰寄せあって、情熱的なキスが始まる。
 さあ、これから少子化対策がはじまるぞ、と言う正にその時、彼女が、ぷー、彼も負けじと、ぷー、お前、昨晩、何食ったとばかりの放屁大会が始まる。
 噴き出した笑い声と、そのたびに強烈な臭いにむせび合う二人。恋は同情、似た者同士、止め処なく、へをこきあう二人、愛は忍耐、言葉は要らない、ただ二人のオナラのにおいが、立ち込めるだけだった。  
               徳博

8/29/2023, 12:41:22 PM

「愛しているとか、尊敬しているとか、嫌いとかそんな言葉はいらないの。表面上の言葉なんて誰でもいえるから。私、言葉を信じてないの。ただ、行動で示してくれない?それが一番手っ取り早いでしょ」
 あなたの心を行動で表して。よろしく。と言って去っていった、彼女はいままでで一番、俺に影響を与えた人かもしれない。
 今まで付き合ってきた彼女たちは、言葉で何度も好意を確認してきた。だから、声かけを怠らなかったのに、彼女は必要としていなかったみたいだ。
 家の都合といえば、良いかもれしないけれど、俺と彼女との間には恋愛感情はない。家の繋がりを得るために互いの利益を追求するために、結婚したのだった。仕事をバリバリやってきた彼女は、物事をきっちりとこなして、真っ直ぐな感情を俺に向けてきた。
 でも、何を考えているのかは、よく分からないけど。ひとつだけ言えるのは、彼女は俺を愛していないってことだけ。でも、義務感とかでは絶対になく、俺は彼女を大切に思っているし、きっと彼女も俺を大切なパートナーくらいには思っているだろう。
 ちなみに男女の営みなんて、やっていない。最初の方こそやるのかなー、と思っていたけれど、結婚初日から彼女は規則正しい生活で、寝室に俺がいった頃には熟睡しているから、ここ二年間やっていない。
 客の対応もとても丁寧で、こなれている。女主人としての役割も十分果たしている。俺が望むことは、他にはない。
 俺は、商人気質なところがあって、金のニオイがすると、すぐに飛びついては、良い商談をしてくる。失敗はない。そのおかげで、かつては、貧困を極めていた俺の家は名を世に轟かせるようになっていた。
 俺の中の一番は、金だ。金があって困ることはない。金があって初めてこの世界は回っていくのだから。そしてもう半年ほど、家を空けて、家の切り盛りは彼女に任せて、遠いところを飛び回っていた。
 いつくかを拠点にして動いていた俺の元には、毎日何かしらの連絡が入ってくる。忙しくて、でも忙しいのが好きな俺は、彼女のことなんて忘れて仕事に耽っていた。

 ある時、こんな電報がきた。 
「あなたの大事なものをいただきに参ります。時間は十日後の十二時に」
気にすることもない、ただの連絡だと思った。自分を好まない人が勝手にやっているだけだと。無視していたのだが、数時間ごとにその連絡が入ってくる。一体誰が出しているのか分からない。しょうもないと分かっていたが、念のため、俺は今まで稼いできた金が盗まれないように、信頼できる警備員を用意して、その時を待った。
結果は、特に何もなかった。
「そうかそうか、こちらの構えにびびって計画を中止したんだ」と手を叩いて笑った。

 そして今日、約八か月ぶりに家に帰ってきた。
ただ、いつも出迎えてくれる彼女がいない。家の中ががらんとしていて、埃の溜まった家具たちだけが、物寂しく目に映った。
 え、彼女はどこにいるんだ。
 家のなかを探しても、どこにもいない。連絡を取る手段もない。彼女との再会を期待するのは望み薄だった。
 彼女がおかえり、と言ってくれるのを心のどこかで待っていたんだと、気がついた。いつもは、ああ、とかで終わらしていた気がする。
 彼女がいなくなって、改めて彼女の存在が必要だったかを知った。何をするにも彼女を探してしまっている自分がいる。
 彼女の部屋に勝手に入ってみると、置かれているものがほとんどなかった。帰ってくる気がさらさらないのだと思い知らされた。元からあった楠木でできた机の上には、綺麗におりたたまれた彼女らしい几帳面な字で書かれた手紙があった。
「お帰りなさい。突然ですが、私は盗人さんに盗まれてしまおうかと思います。もともと昔馴染みなので、何も問題はありません。離縁届けは書いて提出しました。あなたの字を真似て。勝手にするのはいけませんよね。でも、これが良いと思ったのです。あなたがいつ帰ってくるかも分からないし、近況報告もなく、私を気遣った行動がないので、きっとあなたは私のことが嫌いなのだろうと判断いたしました。愛し愛される関係を望んだのではありません。しかし、尊敬し思い合える関係にはなりたかったです。仕事柄仕方がないことですが、あなたはほぼいらっしゃらないし、なんでしょうね、上っ面でなければ会話もしたかったのです。最初のあなたの愛しているので言葉は、感情がこもっていませんでしたから、それがなければ、したかったのです。きっと私の努力も足りなかったのでしょう。
 他人が羨ましくて仕方がなくなりました。一応、盗人さんに連絡をあなたに入れてもらったと思います。内容は全て任せてしまいましたが。あなたと別れると決めた十日後の十二時までは、ダメとその人に言われたので待っていましたが、どうやら時が来たようです。
さよなら。お世話になりました。         」

 良い関係を築けていると思っていたのは、俺だけか。
大事なものって、お前のことだったか。確かに大事だ。
今なら、本当にわかる。無くしてから後悔するなんて、馬鹿だな俺。ごめん。ごめん。何度言っても蔑ろにしてしまっていた事実は覆らない。
 ごめんな。本当に。
 きっと君は俺の元に戻ってくる気持ちはもっぱらないだろう。

 ならば、また彼女に許してもらえなくとも、彼女が幸せになれることをひっそりと願っていたい。

8/29/2023, 12:36:31 PM

「言葉はいらない、ただ・・・」

 おそらく、言葉はいらない。それは本能なのだと思う。海を渡る蝶がいるように、私達の遠い遠い祖先である原人も海を渡った。いまなら、いくらでも移動手段はあるけれど、何故、海を渡ったのだろうか?
 疫病や急な環境変化、人口増加による食料不足、他民族との争い、原人たちが海を渡った理由は、いくらでも想像できる。それ以上に、この海の向こうには、何があるのだろうという好奇心かもしれない。
 ただ、いまは国籍の問題がある。原人の頃のような自由さはない。それでも遠くへ行きたい。できるだけ遠くへ。それは私の中に眠っている原人の遺伝子なのだと思う。さらに、自然と調和した私でありたい。
 海や山や、ジャングルや、そこで生きている動物や植物、そうした写真やテレビ番組が、どうにも好きでたまらない。人と関わるより自然と向き合う生き方がしたい。できれば、この地球環境を守っていきたい。

8/29/2023, 12:36:10 PM

わたしに花をくれたのは、あなたがはじめてだった。

幼稚園の帰り道、道端に咲く花が帰宅したテーブルに置いてあった。

うれしかった。
ただ、ただ言葉に出来なかった。

中学生になったあなたは、私に似合うだろうとほんのりと色づく、オレンジのリップクリームを買ってきた。
絶対似合うと思って、とか、かっこいい綺麗なの目指してるって言ってたから、とわくわくするあなたに、気づいたら微笑んでいた。
なめらかに、薄い唇をなぞったリップクリームは。
私の一番の色になった。
いいねこれすごく、と言う私に、満足気に息子は笑った。
これは私の、幸せの色だ。
永遠に私を導く、女神の後光だ。

「言葉はいらない、ただ……」

8/29/2023, 12:35:30 PM

言葉はいらない、ただ…そこに猫がいるだけだ。

布団に入って目を閉じると、鈴の音が近づいてくる。
頭と壁の間を、何かが通る気配。
やがて左手に頭突きをされる感覚。
脇を開けてやると、腕と胴の間でどさりと何かが倒れる音。
そして二の腕を揉みながら、ちゅぱちゅぱと肉球をしゃぶる音。ごろごろと鳴る喉。
それを聞きながら、とても満たされた気持ちで眠りにつくのだ。

言葉なんて、いらないだろう?
僕はこんなにも幸せなのだから。

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