『言葉にできない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「言葉にできない」
なんて言うような感情が、僕の中で数え切れない位に渦巻いている。
親友との再会、春の匂い、変わりゆく街並み。
それは思いも寄らぬ瞬間に現れ、深く心に残る、傷のような、あるいは証のようなもの。一つ成長したな、と思えるほんの少しだけの時間。
僕はそんな感情を集めるのが好きだった。
忘れてないようにと、頭の中で何度も言葉にしようとする。
だが大抵出来ない。考えを自分から次々に重ねて分からなくなるからだ。
なけなしの知識を絞っても、打った文字は支離滅裂で目も当てられない。今もそうかもしれない。
それでも僕は今日も拙い文章で、一瞬一瞬を切り取っていく。
思い通りにならないもどかしさもまた、集めるのが好きだから。
最初は、憧れだった。憧れ、だったと思う。
とにかくその背中は大きくて、どれだけ頑張っても、追い付ける気なんてしなくて。
先駆者は間違いなく彼らで。その後ろに続いたのは、自分じゃなくて。
追い付けない背中に、並び立てない隣に、追い付き並ぼうとする彼らが羨ましくて。
いつだって、劣等感を抱いていたと思う。
ただ、負けたくなかった。負ける気だって、しなかった。
そんな気持ちばかりが膨らんで、やっぱり子供だな、なんて落ち込んで。
でも、諦めたくなかった。諦められるほど、浅い気持ちなんかじゃなかった。
ただ、我武者羅にできることを突き詰めて。時々、冷静に振り返って修正して。
そうやって過ごしていたある日、チャンスは突然訪れた。
嬉しくて、嬉しくて、無我夢中で頑張って。
少しでも、その背中に近づきたかったから。
まるで夢の様な時間。お伽噺みたいな展開に、じんわりと幸せを噛み締めていた。
それだけで、十分幸せで。こんな幸運は二度とないって、思っていた。
ーーーけど、それは自分だけだったらしい。
「おーい、そろそろ始めるぞ!」
「はーい!」
最初は、憧れだった。次は、劣等感。
そして今はーーー。
こうして並んでくれていることが、”言葉にできない”くらいに幸せだ。
言葉にできない
言葉にできない
言葉にできない想いを歌にのせて
小心者で臆病者だから
本音を言う事が出来ない
ねぇ、なぜ嘘つくの?
ねぇ、なぜ認めないの?
ねぇ、なぜ御免なさいって言わないの?
ねぇ、なぜ有難うって言わないの?
ねぇ、そんなに自分が大事なの?
未だに言葉にできない
私の心の疑問符
言葉に出してしまうと
崩れてしまう関係だと
判っているからこそ
だからこそ
言葉に出来ない
言葉にできないことはとても多い
心のなかは複雑で
ひとつの感情だけじゃなく
いくつもの感情が混ざっているから
混ざった部分の感情は
言葉に表すのが難しい
感情も色みたいに
目で見てわかれば
簡単に伝わるのに
#言葉にできない
【言葉にできない】
口からでた単語は
空を舞っていく
伝わって欲しくて
言葉にするのに
会いたいと思うのに
好きだって言いたのに
あなたが居なくて
言葉にできない
やっと長い戦争が終わった…やっと……終わったんだ……
我が国は勝ったんだ…人々は勝利をたたえ満面の笑みを浮かべている…
この戦争で僕は最後まで生き残った…
人々は傷だらけとなった兵士たちを褒めたたえたが……
戦場から帰ってきた兵士の顔はとても暗かった……
まるで死人のように……
軍服には誰のものか分からぬ返り血がついている……
僕たちが見たあの光景は一生忘れることはないだろう……
今でも僕の脳裏にはしっかりと張り付いている……
人の心などない戦場で……
ひたすら走って攻撃をする兵士が次々と倒れていったこと………
岩の裏に見知らぬ人の死体があったということ……
先輩が目の前で涙を流して撃たれたこと……
一番の友が僕をかばって動かなくなったこと……
自ら死を選んで自害するものがいたこと……
僕自身が命乞いをする敵を撃ったこと……
子供も大人も関係なく戦わなければいけなかったこと…
あの場所はこれまでにないほど残酷で悲しくて…
何もなくて…
言葉にできないほどの場所だったことを…
僕は一生忘れないであろう……
多くの人々が国同士の戦いに巻き込まれていたことを………
この意味もない馬鹿げた戦争に怒りを覚えたことを………
大切な人を失わなければいけなかったことを…………
言葉にできないこの感情はなんだろうか………
なぜ罪もない人々を死へ追いやられなければならなかったのか……
なぜ人々は私達人殺しを褒めたたえるのか……………
なぜ人々は今も戦うことをやめないのかということを…………
僕が感じているこの気持ちはなんなんだろうか………
『言葉にできない』
「ねぇねぇ、披露宴でこれ流すのどう?」
目の下をクマで真っ黒にした男は、そう言いながら私にパソコンの画面を見せた。
エンターを押すと、私と彼の子供時代からの写真のスライドショーとともに、柔らかな男声の歌声が流れてくる。
「どう見ても生命会社のCMだからやめなさい」
そもそも披露宴の予定はないし、さらに言えば結婚の予定も今のところない。
「ていうか、君、仕事の納期じゃなかったの? 明日締め切りって言ってなかったっけ」
「ううん。締切は今日中。明日の始業までは今日」
真顔で何か真っ黒々な事を言っている。
この男、普段はリビングで仕事をしているが、締切が近づいてきたり修羅場になると普段物置にしている小部屋に籠もりだす。通称缶詰部屋。そこにはノートパソコンとマグカップがギリギリ乗るサイズの机と、背もたれのない椅子だけが荷物の隙間に置かれている。
その缶詰部屋から出てきたから仕事が終わったのかと思いきや、作っていたのは全然関係ないスライドショーだったらしい。ほんとに何やってんだ。
「うええええもう疲れたよぉおおおお終わらないよぉおおおお」
ソファに座る私の腰に抱きついて駄々をこね始めたあたり、限界も近い。そういえば、8割がた終わってたのにクライアントの上層部の一声で全部ひっくり返ったとか言ってたな。
「君、もう締切延ばす方に力注いだほうがいいんじゃないの」
「もうやった。だめだった」
もう二度とあそこと仕事しない……と呻く恋人の頭を撫でて、どうしたもんか、と空を仰ぐ。もちろん見えるのは我が家の天井であるが。
同業でもなく、同業であっても守秘義務という物があり、私が彼の仕事を手伝う事は出来ない。
「明日、終わったら一緒に寝てあげるから頑張れ。それで、起きたら角のレストランでディナーコース食べよう」
明日は平日で、本来私は仕事に行く。在宅仕事の彼と違って私は出社が必要なのだ。普段はそれで問題ないのだが、こういうメンタルが弱ったときは一人が寂しいと泣き出すので、今回は先手を打って有給をとる事にした。私、とても優しいのでは?
「ほんとに? 一緒に居てくれる?」
「いいよ。有給消化しろってこないだ怒られたところだし。だから頑張りな。君ならなんとか出来るさ」
「うう、頑張る……。僕なら出来る……出来る……」
虚ろに呟きながら缶詰部屋に戻っていった後ろ姿はさながら幽鬼だったが、なんとか集中力が戻ったのならばいいことである。
あそこまでの修羅場は数年に一度レベルなので、今回は本当に案件運が悪かったのだろう。
後で眠気覚まし用の苦いコーヒーでも持って行ってやろうと思いながら、私は夜更かしの為に読みさしの本を開くのだった。
2023.04.11
小田和正の呪いが強すぎた。
My Heartとエイプリルフールの二人ですけど名前出すタイミングなかったな。
言葉にできない
ことが多すぎる。
語彙力の問題なのではない。
シンプルさが足りないからだと思っている。
何もかもに原因があると考え、
何もかもに説明を求める。
何もかも知ったような顔をして、
賢くなったと勘違いした自分の頭が、
言葉を奪っていく。
言葉にできなくて、にんまりする、
幸せな思い出ばかりが増えていくことを希望します。
言葉にできない
言葉にできないときは、
無理に言葉にしなくていい
テーマ : 言葉にできない
このテーマ見て思い出したのは
好きな人の事
僕の今までの人生
このテーマに関しては、たくさんいろいろな事を思い出した 思い描く事もできた
何を書こうかなって
どれにしようかなって考えてる時に
1つだけ思い出した
言葉にできないかはわからないけど
自分の中にある考えとしては言葉にできない思い出
これは僕が小学生だった頃の話
…あ!怖い話じゃないよ
ただ、人によっては気分を害するかもしれないから、そこは気をつけて欲しい
僕ね
小学生の頃 いじめにあってたんだ
結構 いや、かなりひどかった
教師も見て見ぬふりで
むしろ「弱いお前が悪い」という始末
もう、どうすれば良かったのかも分からない状態だった
今、考えれば解決策なんて山ほどあったなって思うけど当時は何も考えられなかった
それでね
ある日、早退する為に教室にランドセルを取りに行ったんだ
ロッカーに入れてたんだけど、そこにランドセルは無くって
「( '-'* )?」って感じで周囲を探したんだけど、何処にもなくってね
そしたら、1人の同級生が
「RNLのランドセル、汚れてたから洗っておいたよww」ってベランダの下 指さしてて
ベランダの下に金魚とか育ててる水槽みたいな大きい水溜まりがあったのね
そこに僕のランドセルが浮かんでて
んー…言葉も出なかった
あ!まさにこれが【言葉にできない】だねww
…ふざけました…続けます… はい…
それで、仕方ないからランドセルを拾いに行って
びしょびしょになった教科書やらノートやら、破れないように慎重にすくいあげていたのさ!
なんか、惨めだなって
どうして、自分だけこんな目にあうんだろって
涙が溢れちゃって止まらなくなっちゃって
このまま屋上まで行って飛び降りようかなって考えてた
そしたらね
その時、一緒に教科書をすくってくれる人がいたんだ
見た事ない人で
でも、名札は付けてて
当時の僕より一個上の学年の先輩だった
2回も言うけど見た事はない人だった
先輩、一緒に手伝ってくれたんだ
ランドセルとか教科書とか
凄く嬉しかった
優しい人だった
そのランドセル落下事件から
しばらくの間、先輩と過ごしてた
めっちゃ楽しくて、嬉しくて、とにかく幸せだった
先輩が心の拠り所だった
でも、僕が学年を1つ上がる頃
先輩を見かける事はなくなった
引越し?とかかなって思って寂しくなっちゃったけど
当時、良くしてくれてた先生がいて
その先輩の事 聞いたら
「知らない」って言うんだ
「そんな名前の子 どの学年にもいない」って
「は!?」ってなった
だって、僕は確実に先輩と過ごしてたから
それから、今に至るまで先輩とは会えてない
…先輩がね
寂しかった僕の心が見せた幻覚だと言うのなら
触れた手の感覚は今でも説明ができないよね
テーマに戻ろっか
あの時の、先輩は一体どんな存在だったんだろうって思えば思うほど
僕には
【言葉にできない】
言葉にできない苦しさ
言葉にできない虚しさ
言葉にできない悲しみ
もあったら
言葉にできないうれしさ
言葉にできない楽しさ
言葉にできない感謝
それら言葉にできないのは
気持ちが大きく膨れ上がってしまってるから
これ以上膨らますこともしぼませることもどっちも
限界だから一気に出したら
自分が苦しくなるから
気持ちを美味く伝えることが出来たらどんなに穏やかで苦労しないことか
そう思ってしまう自分がいた自分の気持ちをつたえられないから
お題[言葉にできない]
No.24
僕は彼女が口にした言葉を聞いて、驚きに固まった。
その言葉を理解した途端に僕の口から溢れそうなほど幸福が胸から湧き上ったというのに、言葉にならなかった。
のどがカラカラと渇いてそもそも声など出そうにもなかったけど。
それならば、幸福を伝える言葉が唇から出ないならばと、彼女の唇に重ねた。
いやもうこのフレーズならオフコースしか浮かばないです。ラーラーラ、ララーラー言語化できなぁい♪
口をひらいて、とじて。
ぎゅっと抱きしめる。
この気持ちが届きますように、と。
(言葉にできない)
テーマ《言葉にできない》
「痛い、、痛いよ、」
言葉にできない。この思いはどうすればいいのだろうか。
「、、、どうして」
前に進もうとも、足が上手く動かない。
もう少しで届きそうなのに届かない。
「んんんー!」
「川崎さん?」
「せ、先生!?」
「ほら、安静にしてなさいって言ったでしょう?足、怪我してるんだから。」
「すみません、、」
「それで、なに?この本が取りたかったの?」
「はい、」
「どうぞ。お母さんが来るまで大人しくしててね。」
「ありがとうございますたぁ、」
このテーマで正直何も思いつかなかった、、
適当オチだけど、こんなん見てくれた人ありがとう。
言葉にできない感情ばかりで
言葉に出来る程の感情は少ない
泣くのは疲れた
自己嫌悪ばかりで 怒られて
否定否定否定否定否定
みんな、自分もうるせぇんだよ
心は繋ぎ目だらけだ
色んな感情ばかりでうるさい
嫌い 好き 嫉妬 嫌悪 ウザイ 怒り 悲しい 恐怖 不安
喜び 期待 他にもいろいろ
あんたらに対して思う事がコロコロ変わるのがウザイ
どれが本当で何が嘘なんだ
全部本当なのかもしれない
でも全部嘘かもしれない
矛盾だらけで気持ちが悪い
自分自身にもそうだ矛盾だらけで
言った言葉に対しても嘘があって本当もあって
悲しくて泣いてもいつでも涙なんて止められる
悲しいのだって無くせる
イライラだって消せる
痛みだって薄れてった
でも感情なんてなければいいなんて思って蓋をしても
漏れ出してしまう
もう嫌だ感情も息するのも明日を待つ夜
生きづらいから死にたい…なんて思っても死ねない
助けてなんて言えない
なんでこんなに弱いんだろうね、、
表すこと不器用な感じあるよ…
だから時おりキツイよ
言葉の現実が意味が想いが
素直何て持ってないから
愛情に貰うも捧げるも
器用でない
キツイよ…
お題/言葉にできない
「ごめん」
ひとこと。たった、一言だけ。僕の言葉を詰まらせるには、それで充分だった。
聞きたかった「どうして」も、ぶつけたかった「ふざけるな」も、何も、出てこない。呼吸が、ままならない。ただ喉から掠れたように漏れる息の音だけが、部屋に響く。
「……ごめん……」
僕の耳に届く、あんたのその声が、僕のすべてを奪う。
言葉を奪う。
「ごめんなぁ……」
抱き締められた身体は冷えている。ただ背中に回された手が、服越しのほんのりとした暖かさを伝えてくる。
「守れなくて、ごめん……」
ちがうのに。僕はあんたに、そんなことを言わせたかったのではなかったのに。
けれどやはり言葉は出てこない、頬を流れる水と、嗚咽だけが喉の奥から引っ張り出されて。
僕は恐る恐る、背中に震える手を回した。
痛くて 辛くて
逃げたくて 夢であってほしくて
後悔して 誰かを恨んで
恐ろしくて すがりたくて
泣きたくて 隠れたくて
放っておいてほしくて
そばにいてほしくて
痛みの感覚がだんだん狭くなって
逃げられないと悟って
覚悟を決めて
それでも怖くて 怖くて
夜中だというのに煌々と照らされる室内に
マスクの助産師たちに囲まれて
「大丈夫ですよ!あと少しの辛抱よ!!」
「はいっ!いま!!ちからいれてっ!」
「‥‥おぎゃあ!おぎゃあ!!」
この部屋に存在しなかった命という存在が
たったいま この世にうまれおちた
この世で初めて会う君は
もうずっと前から私とともにいて
この私の臆病なとことか
弱いとことか、情けないとことか
全部知った上で 私に抱かれている。
あぁ まだことばを持たぬ我が子よ
あなたの母親だというのに
ただ涙があふれて
この母も なにも言葉にできない