『視線の先には』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『視線の先には』
憎らしいほど空が青い今日、私の視線の先には家を出た母の姿があった。髪を巻いて、キラキラと輝きを放つ黒いパンプスをはいて、唇を紅く染めて女を謳歌している母は、私たちと暮らしていた時よりもずっとずっと綺麗で、ずっとずっと幸せそうだった。
私は今、父と2人で暮らしている。私には今年27になる兄がいるけれど、兄は父に負担をかけまいと早くに家を出た。兄は、父と2人で暮らす私を気にかけて、定期的にいくらか送金してくれる。私ももう子供じゃないし大丈夫だよと伝えても、俺がしたいからと言って辞めようとしない。大丈夫なのかと問うと、友人とルームシェアをしているから、勿論大変なことは多いけれどやっていけていると返答が帰ってきたため、兄の善意に甘えることにしている。
母は9年前、私が高校生になったばかりの春に突然家を出ていった。夫婦喧嘩が多かったわけでもなければ、金銭面で困っていたわけでもない。家族間のトラブルがあったわけでも、仲が悪かったわけでもない。むしろ仲つむまじい家族だったと思う。
それでも母は誰にも何も言わず、小さな置き手紙を1枚だけ残して夜中に家を出ていった。
父は状況が理解出来なくて、受け入れられなくて、お酒を頼るようになった。
酔って暴力をふるうなんてことは一切なかったけれど、アルコール依存症になり、精神を病み、父は壊れていった。反抗期、受験期まっさだなかだった兄はそんな父と母を見て、日に日に家に帰ってこない日が多くなっていった。
私は父を支えようと必死に力を尽くしたけれど、何一つ上手くいかなかった。バイト漬けの毎日で勉強に力が入らず、眠れない日が続き、ついにはご飯が喉を通らなくなった。父と母は、周りの反対を押し切って結婚したらしく、祖父母とは縁を切ってしまっていて、顔も知らなければ連絡先も知らず、誰も頼ることが出来なかった。
そして私は限界が来た。
限界が来て、夜中に家を出て、死のうとした。そんな時に、兄が久々に帰ってきて、私を見て、頭を下げてきた。目が覚めた。今まで好き勝手して押し付けてごめん。そうやって兄は私に何度も頭を下げ、抱きしめてきた。私は別に兄を恨んではいなかった。反抗期というのもあったと思うけれど、兄だってショックだったに違いないし、兄には気持ちを整理する時間が必要だと思ったから。崩壊した家に帰りたくない気持ちも痛いほど分かるから。
兄が力を貸してくれるようになってからは、信じられないくらい楽になった。兄は受験勉強をしながら、バイトをして、父を病院に連れていった。
そして、2年という年月をかけて、父は完治した。
とはいえ、またいつ発症してしまうかは分からないし、また父が壊れてしまわないか不安ということもあり、現在、父と私は2人とも働きながら2人で暮らしている。
25歳を迎えた今だって、あの時の記憶はハッキリと残っているし、母の顔も忘れていなかった。とはいえ、もう何年も会っていなかったから、引っ越した先で母を見つけるだなんて微塵も思っていなかった。
私には、母に声を掛けるべきなのか分からなかった。聞きたいことは沢山あった。どうして出ていってしまったのか、どうして戻ってきてくれなかったのか、どうして連絡さえしてくれなかったのか、どうして貴方の隣に今、母にそっくりな女の子がいるのか。
私は母のことが憎かった。もう二度と会いたくないと思っていたし、どこかで野垂れ死んでしまえばいいのにとさえ思っていた。
はずなのに、どうしてか今、涙が溢れて止まらない。
どうして。どうして。どうして。
いい歳した大人なのに、涙が次から次へと流れ、頬をつたり、虚しく地面にこぼれ落ちていく。
どうすることも出来ないこの感情を消したくても消せなくて、忘れたくても忘れられない。
「お母さん」
そう小さな声で呟く。こんな人混みの中、小さな小さな声で呟いた言葉に母が気づいてくれるはずもなく、母の姿はやがて消えていった。
私はただ立ち尽くし、涙が止まるまで、そこから離れられなかった。
『視線の先には』
あなたのことを見るたびに目が合うの。
少しは意識してもいいですか?
あなたの視線の先に映っているのは誰ですか?
視線の先にはいつも君がいた。
たぶん、ずっと君を目で追っていたんだと思う…
君はいつもうつむいているから知らないと思うけどずっと見てるんだよ?私。
君の言葉一つに、君の行動の一つに、仕草に、ずっと目が離せない…感情をあまり出さなくて何考えているか分かんない君が見せる笑顔に心を鷲掴みにされて離してくれない
…だから、私のほうが君のこといっぱい知っているのに他の女の子の前で素の笑顔なんて見せてたら嫌だよ…
その子のこと嫌やなっていってのに、なんで仲いいの?
もっと君の隣で笑って、話していたい。こんなこと言ったってどうしよもないのも分かってるけど…
君は私のこと、どう思っているの?
君の特別になりたい…な。もし、叶うならばだけどね笑
まっすぐにどこかを見つめる目。
その視線の先には、
何もいなかった。
なのに、彼はそこに何かがいて、意思の疎通でもはかろうとしているかのように見つめている。
やっぱり動物には、人間にはない感覚があるのかなと思いながら、彼にちゅーるを差し出した。
邪魔されて気分を害したのか、手に軽い猫パンチを喰らった。
【視線の先には】
一回画面から目を離して
何が見えた?
それは理想的なもの?
自然でもみたら変わるかもね
視線の先には
ポチャン…
「汚い赤…」そう言う彼女は白いワンピースに…
「ねぇ、なんで見てるの?なんで生きてるの?」そう言いながら、僕の目線にあわせてかがみこむ君。ふわりと風が吹けば、優しい柔軟剤の香りと鉄のような臭いがした。僕は、問われても声が出ない。というか、出せない。出せなかった。
誰も居ない僕の家。いや、居ない訳じゃなくて魂の抜けた抜け殻が2、3個残ってるだけ。
…「ねぇ、なぁんで?生きてるの?しぶといね〜。」
そう言いながら、彼女は笑顔で何かを僕に振りかざした。
(そうか、そうだったのか。僕が声を出せないのは、首を切られたから。声帯を切られちゃったのか…ハハッ。目の前が真っ暗だ。もしかして、目もやられちゃったのかな。)そう心で思っていたら、彼女の小さな笑い声だけが聞こえた。なんて言ってるか解らなかった。どんどん、声が遠くなっていく。僕は、目が見えなくなっても最後だけでも…ねぇ、君の視線の先には何が映ってるの?
…私の方を見る彼。動かなくなったからきっと、死んだんだろう。私は、最後まで私から目を離さなかった彼に好意を抱いた。
「ねぇ、初めてこんなにも綺麗な抜け殻を見たわ。有難う。貴方には感謝しているわ。」そう言い私は、スケッチブックに貴方の血と人物画を描いて持ち帰った。
私の視線の先には、これまでに無いほどの美しい抜け殻が映っていた。
いつも、気づいたら
私の視線の先には
貴方がいる。
好き、なのかな。
貴方も、私のことが
好きだったなら、、
なんて、考えちゃう
私、バカなのかな。
視線の先にあるものは、いつも自分が追いかけてるもの
届かない距離が、ちょうどいい
お題:視線の先には
視線の先には
木陰で本を読むあなた
名前を呼ぶと、顔を上げ、こちらに手を振ってくれる
私も振り返す
あなたの顔は、少しやつれていた
あなたは本に視線を戻した
風が吹き、葉が揺れる
陰も揺れる
私はまだ見つめている
あなたの力になりたいと、声を出せずにいる
視線の先には猫がいた。その猫はお腹が空いていたらしく、猫を家に持ち帰っておやつをあげた
『視線の先には』
いつぶりの喫茶店だろう
何気なく椅子に座り
珈琲を頼んでみる
こんなに落ち着く場所だっただろうか
前の記憶では
緊張して
苦い思い出があるが
今日
私の視線の先には
「懐かしいですね」と
微笑む君がいる
私は受験生。
平日は6時間。休日は12時間。勉強をしている。
もうこの生活を3ヶ月している。
スマホ・ゲーム機は没収された。
私はお菓子をたよりに頑張って勉強していた。
ある日お菓子を食べようとしたら床にこぼしてしまったので吹いていた。
そして目の前にあった鏡をのぞいてみると、
視線の先にあったのは太った自分の姿だった。
"視線の先には"
ふと隣を見ると、ハーネスを着けたハナと戯れながら夕焼け空を眺める大我がいた。
穏やかな優しい微笑みを浮かべており、まるで母性が溢れているような、柔らかな雰囲気を纏っている。
夕焼け空と相まって、有名な絵画のような神秘さを感じた。
夕焼けの景色を受けた大きな目は橙色に瞬いて、とても美しい宝石のように輝いている。
「……」
しばらく見惚れていると、恥ずかしそうに目を細めながら、おずおずとこちらを向いた。
夕日に照らされているが、なんとなく頬が赤い。
「……なんだよ」
「いや、何でもない」
「そうかよ」
訝しげに顔を歪ませると、大我の腕の中に収まっているハナが、構って欲しそうにこちらに視線を向けながら「みゃあ」と鳴いた。近付いて頭を撫でてやると、気持ち良さそうに目を閉じて喉を鳴らしだした。
「綺麗だな」視線を上げて口に出す。
「そうだな」
視線を夕焼け空に向けて、同意の言葉を発した。
去年に引き続き、俺の『綺麗』は夕焼け空に向けていると勘違いして同意した。
いつか『綺麗』が自身に向けられている言葉だと気付く日が来るのだろうか。もし気付いたら、どんな反応をするのだろうか。
視線の先には
がらんとした部屋に
一人、椅子に座っている人がいた。
部屋にはその人だけだった。
その人は時計をじっと見つめていたかと思うと、
今度は風に揺れるカーテンを眺め始めた。
少しすると、人が増えてきた。
その人は窓の外を眺め始めた。
瞬きと呼吸以外ほとんど動かなくなった。
よく見ると、その人は何も見ていなかった。
正確には、
時計もカーテンも景色も見えてはいたのだろうけど
それを見ていたのではなく、なにか思考に耽っていた。
心ここにあらず。
その人の視線の先には何があるのだろう?
それは、誰も知らない。
その人しかわからない事だから。
ただ確かなことは、
その時、その人は思い出か、
あるいは想像の中の世界にいたということだけだった。
視線の先には
視線の先には知らない景色。夏の日差しが手招きするように道を照らす。少し先にはキラキラ光る海と青い空が広がる。何度目かの夏に、私は思い切って来てみたかった場所に降り立ったのだ。年甲斐もなく何の計画も立てないで。
それでもなぜだろう。今、一番息がしやすい。胸が楽しみで満たされる。
何か起こりそうな夏の空気に身を任せてしまえ。そう思った。
日々家
「視線の先には」
視線の先には
ぷくぷくの赤ちゃん
電車の中で
パパに抱えられて
ほんわかしてる
もうそろそろと
ベビーカーに乗せられても
なんのその
静かにキョロキョロあたりをみてる
あとから乗ったばぁちゃんが
ママに向かって声かける
「社会的な子で、助かるわねぇ」
そうだよね。
大人は助かるよねぇ。
この子は、どんな大人になるんだろう?
泣きたいときは、
泣いていいんだからね〜
我慢は、身体にわるいんだよ〜
「視線の先には」
過去と未来。後悔と期待。
相手の心を読もうとしすぎるから今の自分を見失う。
たまっている有給休暇を使い少し早い夏休みをとり、1人温泉旅館に来た。
最近は女のお一人様でも偏見なく泊まらせてもらえるので嬉しい。
鄙びたその旅館は木造で、部屋も5室しかなく、まだ夏休み前の平日ということもあり、泊まり客は私しかいなかった。独り占めだ。
2泊目の夜だった。
「いいお風呂だった。」
部屋の明りを落とし、枕元のランプシェードだけにして、敷かれた布団に横になり天井を見上げると、節目模様と目があった。
え?あぁ、点が3つ三角形になっていると顔と認識するあれね、何とか現象って名前がついているんだったっけ。
あれ?昨夜はこんな節目あったっけ?
あぁどうしてだろう。とても眠くなってきた。まぶたが完全に閉じる直前、その節目模様の口元がニヤリと笑ったような気がしたが、私は猛烈な眠気には勝てなかった。
節目模様の顔の目の奥には、視線の先の獲物を見つめるぎょろりとした目玉が光っていた。
お題「視線の先には」
視線の先には
無数の人影
渾身の咆哮を
世界に轟かせて
今こそ
「seize the glory」
覚悟は出来てる?
乗り遅れんなよ
退路を断った
瞳は前を向いて
突き進む
かけとし!
主な
登場人物!
とっしー、、、かけのことが気になっている、(好き)
かけ、、、とっしーのことを可愛いと思っている(好き)
百合香ちゃん、、、生徒会委員長、とっしーとかけが近くにいると、なんだか嬉しい感じがする、
うーち(^^)、、、バッチバッチの腐女子まあまあ成績がいい、
花ちゃん、、、バッチバッチの腐女子うちと仲がいい
信濃高校にて、
キンコーンカンコーン