『裏返し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「裏返し」
いつも小言を言ってくる母の元を離れて生活を始めたとき、その小言をどこか寂しく感じた。
好きの裏返しなんて言われてもさ、わかんないのよ。
お前の言葉の裏をわざわざ読もうとするほど、仲良くもなってないんだから。
ただ傷ついて、お前のことは何とも思わない人から嫌いな人になりました。
何とも思ってなかったから、ちょっと優しくするだけで好きになったかもしれないのにね。
次の子にはそうしな。
【裏返し】
“裏返し”
ドスドスと必要以上に響き渡る、聞き慣れた足音が聞こえた途端クラスメイトの憐れみの目が一斉にこちらに向くのが、顔をあげなくてもわかった。俺はため息を付く暇もなく、慌てて持ち帰るべきノートや筆記用具をカバンに詰めて立ち上がった。
足音が聞こえなくなると同時に、手をかけていた目の前のドアが勢いよく開いて、目の前には見慣れた顔。いつにも増して不機嫌そうな顰めっ面をしている彼は何も言わずにただ顎をクイと動かして教室を出るように促した。
まるで決闘でも始まるのではないかというほどピリついた空気にクラスメイトの不安そうな視線が背中に突き刺さる。ほぼ毎日のことながら、怖い怖いと噂の先輩に呼び出されては怒鳴られている俺の心配半分、こんなところで暴力沙汰でも起こされては堪らない、という心配半分のその視線たちにハラリと手を振るだけで答えて、俺は教室の外へ出た。
週末の放課後に浮足立った下級生を蹴散らすかの様に、肩で風をきって歩く彼の斜め後ろをついていく。蹴散らされた彼らからみれば、怒り狂った先輩に呼び出されてついて行く何かをやらかした後輩に見えているんだろうかと思うと笑いがこみ上げてくる。
一瞬振り返った彼は、笑いを堪えて口をムズムズしている俺に呆れているようだった。
「随分と間抜けなツラだな」
「ちょっと、おかしくなっちゃってさ」
「……はぁ?」
声を荒げた彼を、すれ違った名も知らない同学年の生徒たちがギョッとした顔で顔色を伺うように覗き見ているのがおかしくて、思わず笑いがもれてしまった。
俺に向ける彼の不機嫌そうな態度も顔も、本当は全部優しさの裏返しなのに。道行く生徒皆に大声で言ってやりたい様な、彼の優しさをずっと独り占めしておきたい様な、複雑な気分だ。
私にとっての裏返しとは、人間関係だと考える。
なぜなら、表てではいい顔をしていても、何か少し嫌なことがあればすぐ、裏返しをする人が現実に多いからである。
私は、すぐに裏返しをするような人間にはなりたくない。生きていく上で、嫌なことは必ずあって、でもその度に人を裏切るような言動、行動をするような人に、人は集まらない。人を信頼し、少しくらい嫌なことをされてもその人を信じられる、そんな心の余裕を持って生きていきたい。
裏返し
悪と善は紙一重
よく聴く言葉だ
そのせいで当たり前なことだと
世間一般はそう思ってる
いつも作った善を見せている
笑顔でいてくれればいいんだって
本音だけど、時々苦しくなる
ほんの少し悪を出しちゃう時
一瞬にして独りぼっちに逆戻り
まぁ、慣れてるけど
介護職をしています
施設には軽度重度問わず、認知症の利用者でいっぱいです。
介護歴が長い方ほど、認知症は一意に「悪いこと」という認識ではない、という認識になっていると感じます。例えば服を裏返しに着てしまうこと、表裏に着てしまうこと
こういったことは「服を正しく着ることからの開放」
例えば昼夜帯の混同
これは「時間感覚からの開放」
といったように、認知症は様々なものからの開放、といった認識です。
長い時間をかけて積み重ねてきた荷物 言い換えて、これまでの人生で囚われてきたもの(時間や常識、なにかを覚えるといった感覚でさえ)
これらを下ろしていく過程、自分にかけられていた枷を外していく過程
これが認知症だよね、と感じます。
でも、考えてみれば「服を着る」という考えは残っているんです。例え裏返しであろうと、服は着るもの、着ないと恥ずかしいという概念は染み付いている(認知症の進行によってはこの考えも薄れてゆきます)。だって本人はそれでいいと思ってるんです。合っている、正しく服を着れている、と思っているんです。個人主義である現在、言ってしまえばそれで良いじゃないですか。本人が満足しているならそれでいいじゃないですか。
でも世間はそうじゃない。服は裏返しせず正しく着るものだという常識があります。なにも間違っていない。正しすぎるほどに正しい。
我々の仕事はそういった「裏返し」を直す、または「それ裏返ってますよ」と声を掛け、ちょっとだけ世間と合わせてあげる。
介護ってそういった仕事なのかな、と思っています。
上段落の言葉を使うと、我々の仕事は「開放されたものと世間とのズレを修正する」というのが正しいのかな。
以上、個人の見解でした。必ずしも正しいわけではないのであしからず。
久しぶりに長めに文章書いて疲れた😫
「っはは、アホ面すぎんだろ」
『失礼な』
こんな風にいつもの如くあいつはわたしにだけ意地悪をしてくる。けど実はわたし知ってるんだ、こうやって意地悪したりするのはわたしだけだって、これは不器用な彼なりの″愛情″だって。だって彼、わたし以外にはすごくぶっきらぼうで冷たいもん、わたしに意地悪してくるくせに砂糖煮詰めたかのようなあんまい目で見てくるんだもん。
『ふふっ』
「は?なんだよ」
『好きだな、って思って。』
「……あっそ」
___そうやってわたしが愛の言葉を紡いだ時そっぽ向くけど赤い耳は隠れてないの、愛おしいな。
Theme : 「裏返し」
裏返し
何でもかんでも裏返し!
嫌いは好きの裏返し!
恨みは愛の裏返し。
怒るは笑いたいの裏返し!
悲しいは穏やかになりたいの裏返し。
一人で居たいは皆を見ていたいの裏返し。
みんなで居たい淋しいの裏返し。
裏返し裏返しネガティブ全部裏返し!
何事にも裏はある
光に闇があるように
朝に夜があるように
笑顔に涙があるように
優しさに怒りがあるように
怒りに苦しみがあるように
知っているけど、分からない
分からないから 知りたい
どれだけ嫌でも暴いてみたい
私を隠しながら
そっとひらいてみるの
背徳と期待の上で綱渡りをしながら
裏返し
裏返し。
靴下を裏返しのまま脱ぐ
誰でも一度は、したことがあるのでは
無いだろうか?
そして誰かに怒られても、ついうっかり
そんな事を繰り返してしまう人もいるだろう。
個人的には、別に良いんじゃないかと思ってた
そのまま洗って、履く人がちゃんとしたら
良いだけの話だと、そう思っていた。
しかし、裏、というのは一般的に
見せてはいけない所なのだ
うっかりで済ませられない裏も
あると言うことを忘れてはいけない。
ゴムマスク、陰謀論
会社の先輩から聞いた話でそんなのがある
曰く、世の中には権力者に成り代わり
裏から世界を操る人達がいるらしいのだ。
当然僕は、馬鹿馬鹿しいゴシップだとしか
思わなかった、だってそうだろ?
それだけの、力があるのなら
そんな回りくどい事をしなくても
力付くで変えられると思うからだ。
大体、明らかにメリットよりデメリットのほうが
大きいだろう、権力者ともなれば
決して一人で生きてきた訳が無い
周りすら騙さなきゃいけないなら
バレた時のリスクが大きすぎるだろう。
僕は、そうは思いつつも、波風を立てぬよう
適当に相槌をうち、聞き流していた。
最初に異変を感じたのは、その話をまったく
しなくなったからだ、いつも
口を開けば、ワクチンがどうとか
支配層がなんてとんでも話ばかりしていた
人が、世の中の、ニュースでしか見ないような
事しか喋らなくなったのだ。
それだけなら単純に、飽きただけとか
過ちに気が付いたのかと思えたが
その人は、仕事だけは本当に出来たのに
それがミスばかりになったからだ。
歳、と言われれば納得仕掛けたが
技術的な事ばかりミスをすれば
どうにも疑わしくなる。
僕は、もしかしたら
この人ゴムマスクなのでは?
と思っていた。
会社の休み時間
昼食の後は自家用車の中で昼寝をする習慣が
職場にはあった。
しかし、その日はたまたま車の調子が悪く
普段先輩が一人で昼寝している
休憩室で寝ることにしたのだ。
もしかしたらもう寝ているかも、と
思いながら、少し遠慮がちにノックをして
部屋に入ると、先輩は壁に向かい
横になっていた。
部屋は薄暗く、微かに寝息が聞こえるだけ
僕は、少し離れたところに腰を下ろし
スマホを開いた。
日課のゲームが一段落つき
さぁ、寝ようかと言う段階で
先輩が起き上がっていることに気付く。
スマホの明かりで見たその顔は
ゲームでバグった時に見る顔の裏側に似ていた。
筋肉、血管、良く分からない白い筋は
脂肪だろう、とにかく、人体模型のような
顔に驚いたが
すぐスマホに目を落とし
あっ、すいません起きちゃいましたか?
等と軽く会話をしながら抜け出す機を伺った。
眩しいから、寝るなら早く寝ろ、と言われ
いや、普段車の中なので逆に暗すぎて
落ち着かないし、寝たら起きれないかもと
適当にはぐらかし、退室した。
その後、何事もなかったかのように
仕事を再開し、気の所為だったかな?
と思い始めた時
先輩が話しかけてきた。
なぁおまえ、夜目は効くほうか?
どうですかね、最近夜は、暗い所で
スマホを弄ったりしてるので視力は
落ちてきてますが、どうしたんですか?
いや、それならいい。
探りを入れてきたのは
その一回きりだったので
なんとか誤魔化せたのだろう。
しかし、ゴムマスクを
裏返しにするなんて
間抜けなやつがいたもんだ。
地球に来てまだ日が浅いのだろう
僕のが先輩だろうな。
まぁお互い不干渉のほうが
都合が良さそうだが
裏返しに被ってたらどう注意を促すか
僕は、裏返しのままのマスクを
洗濯に放り込みながら考えるのだった。
理想と現実は裏返しだ。少なくとも今の私の理想が現実に近づくことはない。
「〇〇高校に合格する」
「小説を一作書き上げる」
「部活でレギュラーに入る」
たいそうな理想を掲げるが、現実はそれらとは程遠いものだった。
「努力」が無いから。
己が中の怠惰がそうさせる。ほとんどがスマホを触って過ごす日々。未だに現実が理想の遠い対角線から動かない。
正直、一生懸命な努力をしてこなかった。中途半端なラインで満足していたからだろうか。
少しづつでいい、今から頑張っても遅くないだろうか。本気で頑張って、死ぬ気で頑張るというのを体感できるだろうか。
理想が現実となり、その裏返しが過去になれるために、今は進むだけだ。
お題『裏返し』副題『理想と現実』ジャンル『随筆』
私達はたまに裏返す
シャンプーの容器を
庭の煉瓦を
長毛のネコを
お手入れが目的であるが
座布団を裏返し
タンスを動かし
引き出しをひっくり返す
全てのものに風を通したい
そんな日がある
リバース リバース リバース
白は黒へ 黒は白へ
置き方一つで 世界は変わる
リバース リバース リバース
緑の盤上で 白と黒
貴方と楽しい知恵比べ
リバース リバース リバース
多勢に無勢も裏返る 盤上で
リバース Reverse Rebirth
世界が生まれ変わっていく
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Reverse─裏返し
────────────────────────
盤上における心の読み合いは
時として互いに異なる景色を見てしまう
自分にとって大したことない一差しが
相手にとってとんでもない一差しであったり
くるり くるりと変わる白黒の世界で
相手の心を読みあい
一差し、二差し、
心が満ちるにつれ
手の内は、空っぽになる
キレのある一差しも
相手を出し抜く事も
悪戯も思い浮かばない
ただ、満ちた思いと言葉だけが降り積もる
悪意なき一手が投了へと繋がるならば
盤上での思いは胸に秘め
笑顔で握手してお別れを
記憶の片隅に名前だけが残れば
それで良いのだから
裏返し
大好きなあの子が、男と歩いてた。
背が高くて、オシャレで、何だか君とお似合いな気がして悔しかった。
いつもの帰り道、君に聞いてみた。
______僕のこと、好き?
「嫌いじゃないよ」
君はそう言って、僕をみて困ったように笑った。
そういうとこ嫌いじゃないよって、笑いながら君が言うのが好きだった。
でも、そのとき知ってしまったんだ。
嫌いじゃないを裏返しても、好きが隠れているわけじゃないってこと。
【裏返し】
今まで見えてなかった所が見えたり
浮き彫りになったり
より確信が持てたり
割と大事な作業だと思う
「ねーコレやってえ」
何度キミにお洋服を着せてあげたろう。
裏返しになったTシャツ。
半泣きなのは直そうと自分で頑張ったから。
くちゃくちゃに丸まったTシャツのなんと愛しいこと。
私が直すと泣きそうな顔がぱぁっと明るくなって
両手を広げてちゃっかり着せてもらう。
「脱ぐ時に裏返しにならないように脱ぐの!」
そういうと決まって
「むずかしいんだよぉ」とほっぺを膨らませる。
今でも時々
裏返しに脱いだ服を見ると思い出す。
でももう私が直すことはない。
「これやってえ」と泣かれることもない。
自分で直して自分で着られるようになった。
ああ、大きくなったね。
「ちょっと! 靴下は裏返し直してから入れて!」
「あ。……面倒臭いんだよぉ!」
[裏返し]#136
裏返しにしたとしても
表と裏が逆転したとしても
裏になった表は存在している
たとえ見えなくなったとしても
確かにそこにあるのだ
表と裏は逆のもののようだけど
見る視点が違うだけで
本当はひとつの同じもの
裏返しにすることは
消してしまうことではない
その時々に合わせて
相手にどの一面を見せるのかを選ぶことだ
相手に見せたいものは表に出せばいい
相手から隠したいものは裏返せばいい
けれど裏も表も
その人を形作る大切な要素だから
どちらも大切にできれば
それが一番いい
テーマ 裏返し
罰則なき 法を守らせる 難しさ
社会からの 躾かと 我が身と我が子を見比べる
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我が子は自分の裏返し。…裏返しと鏡って似てますね。
躾と称して虐待するのはダメだという総論に異論はそこまで出ないでしょう。でも、大声で怒鳴って叱ったり、叱る時に机を叩いて怖い親になることが虐待かどうかは異論があると思っています。なるべくならば、本当にしたくないし、滅多にしないのですが、こちらからしたらヒヤリハットなのに実感していない子どもからしたら、怖くない親に従える子どもって少数なのではとも思うのです。
大人でさえ、一見自分には不利益がないこと、自分だけではないことは、守らない人も多い。もちろん法を守れば、マナーを守ればそれでいいわけでは決してないし、ちゃんと考えて判断した結果ならそれでいい場合もあるけれど、なんとなく破ってるってのが怖い。例えば、大人の自転車のヘルメット、図書館の返却期限、自転車の左側通行の徹底、マナーに至っては、さて。
うーん、真面目な標語みたいなのになってしまった。たまにはそういうのもありかな。
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・リバーシブルの子供服が便利でお気に入りな話
・畳は日焼けしたら裏返して使うものなの知らんかったSDGs
・愛情の裏返しはどこまで許されるかを人類ずっと悩んできたとこあるけれど(急にクソデカ命題)、結果論みたいなとこあるよね。
・ちくわを一生懸命裏返しているブログを見つけてただただ和んだ。
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テーマ 鳥のように
背泳ぎし 飛ぶ夏空に 鳶鳴く
たんこぶを 冷やしに潜る ドルフィンキック
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屋外のプールでは、浮くのが好きです。潜水して底にキラキラ反射する光を見るのも好きです。背泳ぎして空飛ぶ鳥を眺めるのも好きです。まるで自分も鳥のように大空を飛んでいる気分になれるから。
そうやって、頭をぶつけたり、手を擦ったりするのはまぁいつものお約束というやつで。
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鳥のように翼があればなと思うことはあれど、鳥のように嘴があればなとか、卵で子どもを産めればなとか、羽毛が欲しいなとか思わないのは何故かについて考えていたら昨日は寝落ちしました。
ちなみに本当は翼だけあっても空は飛べないわけで天使という文化に対する肯定的感情は外せなさそうではあるけれど、翼を得ても腕は失わないからかもしれないというのが私のいったんの仮説でした。
角とか尻尾とか隠せる牙とかも多分そう。嘴を得たら唇と歯を失い、羽毛を得たら肌を失うもんね。卵を得たら臍を…いや卵は、別の理由かな。
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夜行性の鳥はいるし、鶏が酷いだけで皆が鳥目なわけではないけれど、恐竜の子孫である鳥は基本昼行性で、恐竜に捕食される側だった哺乳類は基本夜行性って話は面白かったです。
だから人間は夜目が割と効く方なのだとか。鳥のように昼行性になれなくても仕方ないのだ。哺乳類だしな。という良い言い訳を手に入れました。
何でいつも裏返しのまま洗濯機に放り込むの!
裏返しの方が汚れもよく落ちて、干した時に色褪せが防げるだろ!
こうやってお互い譲らずに、今後も同じやり取りをする人々。
人はわかりあえない。
『裏返し』
厳しい言葉は、その人を思うからこその裏返し。…それって本当?
「もう誰もお前に期待しなくなるぞ。」
「このままつまらない人生でいいのか?」
「俺は怒ってる訳じゃ無い。ただ、お前のために言ってやってるんだ。」
…私のため。上司はよくそういう言葉を使う。なんて部下思いの素晴らしい上司。彼は事あるごとに為になる話を聞かせてくれる。
彼曰く、私の人生はもっと先のことを考えて、動いていくべきなのだという。今をただ怠惰に生きるのではなく、将来のことを考えて行動を起こしていくべきなのだ、と。なるほど。確かにその通り。これぞまさしく人生の先輩からの有難いアドバイスである。
「今みたいなつまらない人生は嫌だろう?」
そういう話をした後、彼はよく私に問いかけてくる。だから、私も決まってこう返す。
「…はい。嫌です。」
その言葉を聞くと、いつも上司は口先をにんまりと上げて満足そうに笑うから。
いつ、私が自分の人生をつまらないと言った。なぜ、私の人生の価値を他人に決められなければならない。私のため。そんな大義名分で行われる彼のご高説は、いつも私を否定する。
「もう誰もお前に期待してないんだから、好きにやりなさい。」
そんなことを私に平然と言ってくるのは、私に発破をかけるため?申し訳ないことに、私には逆効果のようです。
厳しい言葉は、その人を思うからこその裏返し。…それなら、そんな言葉も、思いも私はいらない。彼は私のためを思って言ってくれている。例えその気持ちが本物だとしても。
───そんな裏返しの言葉、裏があるかなんて、もう分からないのだから。