未希

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介護職をしています
施設には軽度重度問わず、認知症の利用者でいっぱいです。

介護歴が長い方ほど、認知症は一意に「悪いこと」という認識ではない、という認識になっていると感じます。例えば服を裏返しに着てしまうこと、表裏に着てしまうこと
こういったことは「服を正しく着ることからの開放」
例えば昼夜帯の混同
これは「時間感覚からの開放」
といったように、認知症は様々なものからの開放、といった認識です。
長い時間をかけて積み重ねてきた荷物 言い換えて、これまでの人生で囚われてきたもの(時間や常識、なにかを覚えるといった感覚でさえ)
これらを下ろしていく過程、自分にかけられていた枷を外していく過程
これが認知症だよね、と感じます。

でも、考えてみれば「服を着る」という考えは残っているんです。例え裏返しであろうと、服は着るもの、着ないと恥ずかしいという概念は染み付いている(認知症の進行によってはこの考えも薄れてゆきます)。だって本人はそれでいいと思ってるんです。合っている、正しく服を着れている、と思っているんです。個人主義である現在、言ってしまえばそれで良いじゃないですか。本人が満足しているならそれでいいじゃないですか。
でも世間はそうじゃない。服は裏返しせず正しく着るものだという常識があります。なにも間違っていない。正しすぎるほどに正しい。

我々の仕事はそういった「裏返し」を直す、または「それ裏返ってますよ」と声を掛け、ちょっとだけ世間と合わせてあげる。
介護ってそういった仕事なのかな、と思っています。
上段落の言葉を使うと、我々の仕事は「開放されたものと世間とのズレを修正する」というのが正しいのかな。

以上、個人の見解でした。必ずしも正しいわけではないのであしからず。
久しぶりに長めに文章書いて疲れた😫

8/22/2024, 1:55:52 PM