『裏返し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
裏返し
ー買い物に行ってきます。
一人だからって、私のおやつ食べないでね!
嫌いになっちゃうぞ!
机の上に置かれたカードに書かれたメッセージ。
そんなことするか!ってツッコミを入れながら、カードを手に取り、裏返してみる。
ー嘘。 大好きです。
すみっこに小さく、別に見つからなくていいというように書かれた本音。
「・・・早く帰ってこないかな・・・」
時計を見ながら一人つぶやく顔は、いつもより少し赤かった。
「裏返し」
私はあなたに心奪われた
なのに天の邪鬼な私は
裏返しの心をあなたにぶつける
ああ、リバーシブルー
人は外見と内面は裏返しの事が多い。
わたしはどちらかというと軽く不真面目に取られていそうで
時々眼鏡👓をかけて見ようかとおもうが似合わない!
天ノ弱
私は、私。
なんて想っていても、違う自分にもなりたい奈〜。
強くなりたい私、。でも、弱いままの私の方が役に立つ時もある。
教室のの先生に、『あんずちゃんは、繊細やね〜、でも、繊細過ぎても世の中大変だヨ〜』と、言われました。
『でも、強すぎても読書とか創作活動するのに、むいないかも〜^_^♫』と、先生が言われた。
芸人さんなら『どっちやねん〜✋』と、突っ込まれたすネ』
先生も、答えは、見つからないみたいです。
優しくなりたいし、強くもなりたいです。 明るくてカワイイ女のコにも、憧れるし、無口なミステリアスなお姉さんにも憧れます(*^^*)✨
何考えてはるんだろう〜につい🤔と、前のめりでも話しても、ねこみたいに躱さされるのがオチだった。
笑顔で、何時も明る接して下さる優しいお姉さんも、大好きですharuhi19701112@gmail.comー
私も、優しくてカワイイあんなお姉さんになりたいな〜と、想います。
でも、ねこのような知的なミステリアスなお姉さんにも、惹かれます。
美容室のお姉さんに、『あんずちゃんは、ないものねだりやな〜』とも、言われました(^_^;)
緩〜い、ウェーブのヘアースタイルにしてもらった、後に、となりの座られたお姉さんがストレートのキレイな髪をされてはりパーマかけなければ良かった〜(T_T)なんて、
すぐに、想う私がいます。
想先生のことだって、神社に、参拝した時は、『乗り越えられますように』と、願って、
でも、想先生のことがが忘れられない私もいます。大好きでした〜(´;ω;`)
ーーなりたい、私は、なんですか??
鏡よ、鏡、教えておくれ。
あんずちゃんは、あんずちゃんだから。それが、いいヨ^_^♫
ーーと、鏡の私は言ってくれますか?? Itinkso。 終わり
柳の木が生い茂る、一見して幽霊屋敷のような佇まいをした木造の料理屋が、昨年からの私の気に入りだった。
「お待ちしておりました」
禿げ上がった頭のてっぺんをこちらに向けて、店の主人がうやうやしく出迎える。建物と同様に彼もそうとう年季が入っているが、その外見はみすぼらしさや汚ならしさとは対極にあった。
「で、どうだい?」
奥座敷に通されたと同時に注がれた日本酒を舐めながら私は訊ねる。
「今の時季はフグでございます、産卵期前ですから、味も濃く歯応えがあります。あとで刺身にして持って来させましょう」
それと、と、主人がもったいぶるようにして付け加えた。
「御用命の火薬類、弾薬十万発と火砲五十門、全ての仕度が整っております」
たるんだ瞼に隠された細い目に鋭利な光が宿っている。そこには微かな喜色さえ浮かんでいた。彼の本業がこちらなのは明らかだった。まったく憂うべきことに、近ごろ我が国の内乱は熾烈さを極めている。
「ふ、ふ。毎度ながら貴殿の仕事の早さと扮装には驚かされる。見事を通り越して恐ろしいよ」
私は癖で、将兵の軍功を称賛するような口調で言った。
「中佐殿からの御言葉、身に余る光栄でございます」
「食えない男だ」
「なにせこの世は裏と表を使いこなさなければ到底生きて行けませぬから」
さてお食事にいたしますか、そう言う主人の顔は、すでに品の良い庶民風のものに変わっていた。
▼裏返し
裏返し
彼女はとても優しい人だった。
いつもリバーシブルになっている洋服を着ていて、
表がブラウン、裏はわからなかった。
チャックの付いている丈の長いパーカーだったが、雪の日も風の吹く日も雨の日も晴れの日も春夏秋冬、チャックを全部閉めて着ていたためだ。
暑くないのかと聞いたが、彼女の巧みな話術の前では何も出来なかった。
とても、優しい人だった。
少し紅く染めた頬、色の抜けた暗めの茶髪、人懐っこい笑顔、切長な細い瞳。彼女の全てが好きだった。そばにいると、とても暖かくて、優しい気持ちになれる。
ある日、街で彼女を見かけた。
声をかけようと思ったが、いつものおっとりとした足取りとは違う、一刻も早くここを立ち去りたいとでもいうような、とても速い動きについて行けなかった。なんとか追いつくと、そこに彼女はいなかった。
とても薄暗い路地裏で、彼女の雰囲気とも合わない。
代わりに、濃い赤の、すこし色褪せた丈の長いパーカーを着ている女性がいた。背丈やパーカーの長さ、髪色などが同じだったため、声をかけようかとも思ったが、やめた。なぜか?
それは、明らかにその女性が、彼女ではなかったから。
彼女もその女性も美しい切れ長な目をしていたが、その瞳に映しているものが、全くと言っていいほど違った。
いつもの彼女は瞳に、たくさんの光と、希望と、美しいこの世界を映している。
だが、目の前の女性は、瞳に何も映していなかった。
正確には、何も映したく無い、そんなようなことが伝わる何処までも深い闇があった。
世界を憎んでいる様な、全てを諦めている様な、、、、
この女性の瞳に映る世界は、暗く、淀んでいた。
ここの路地裏が薄暗いからなのか、彼女が心に何かを抱えているせいなのか、定かではなかった。
そんな事を考えながらその場に立ち尽くしていると、女性は隣をするりと抜けて、自信を持った、確かな足取りでこの場を後にした。
横を通る際、微かに、いつも彼女からする匂いがした。香水でも、柔軟剤でも無い不思議な匂い。
信じたく無いけど、「彼女だ」と体が言っていた。
呆然としていると、不意に体から力が抜けて膝から崩れ落ちた。下に水溜りがあって服が汚れてしまったのに気づくのは、今じゃなくていい。
着ていた上着を無造作に脱ぐ。
裏返しにして、着た。
リバーシブル用の服でないため、処理し忘れの糸や不自然な色合いなどが目立つが、しっくりきた。
彼女は服を裏返して着る時、いつもこの様な気持ちになるのだろうか。
たちあがると、その近くに倒れている人がいることにようやく気づいた。その周辺に紅い水たまりがあって、それで服が汚れたことにも。
服を裏返して着ると、こんなに気持ちが変わるものなのか。ふと、何時か気になってスマホを確かめると、目を疑った。見たことのない様な怪しい光と、闇を映していた。
初めてよく見てみた瞳には、つまらない、
本当につまらないクソみたいな世界が映っていた。
でも、彼女の瞳のなかにみた世界と同じだった。
こころから、微笑んだ。
スマホに映る自分は、どうみても微笑んだというような優しい笑いはしていなかったけど。
【裏返し】
「飲み会に行ってくるね」言わなくてもいい報告。
わざわざ言う理由は、君の反応を見たいから。
少しぐらい心配してくれたら、と期待している。
いろいろ尋ねられるのは面倒だから嫌だけど。
「そっか、行ってらっしゃい」君の反応は薄い。
まるで気にしていないかのように、穏やかに笑っている。
行ってもいいの、って聞くのはおかしい気がして。
「帰り遅くなったらごめんね」口にしたのは余計な言葉。
サークル内の飲み会とはいえ、メンバーは女友達だけ。
彼氏のいる子が「止められちゃったよ」と笑う。
女の子だけだって言ったら安心してたけどね、だって。
君は男の子がいるかもわからないのに送り出したんだよ。
いいなぁ、なんて心から羨みながらお酒をごくり。
「どうだったの?」と私にも彼氏の話題の矛先が向く。
「私は全然。なんなら快く、行ってらっしゃいって」
今日は飲んでやる、と自棄になる私に友達は笑っていた。
「大丈夫そう?」「ダメだね、よく飲んでたから」
そんな友人たちの会話が聞こえて目を開ける。
「お、起きた」知らぬ間に眠っていたらしい。
「自分で帰れる? 無理そうなら送っていくけど」
「帰る」と言ったのに、呂律が回っていなかったらしい。
一人で帰らせるのは心配だ、と友達が私の手を引く。
「一人で帰れる」「何言ってんの、危ないからダメ」
家に着いたら、出てきた君は泥酔した私に驚いていた。
謝罪と感謝を友達に述べて、君は私を中に連れていく。
「なんで心配してくれないの」酔った勢いで言葉が出た。
じっと目を見つめると、君は「忘れないでよ」と笑う。
「もし男がいても浮気しないでしょ、だからいいの」
物事の裏側を見なさい
知らぬが仏と言わんばかり
目を背け舌を出した
物事の多面性を知る前に
生き方の多様性を知りなさい
人々の複雑性を知りなさい
裏返し
「俺の投稿スタイルなら簡単なお題だと思ったんよ」
それがまさか、16時までかかるとはな。某所在住物書きはため息をつき、スマホを見つめた。
「『裏返し』だ。俺は前半の『ここ』で300字程度の無難な話題入れて、『――――――』の下に長々連載風の小話書いてるからさ。これを単純に、裏返しにすりゃ良いと思ったわけよ。
つまり前半でバチクソ短い小話書いて、後半で長々『ここ』で書いてるような話題1000字程度」
試した結果が酷かったワケ。
物書きは再度息を吐いた。
「300字程度の短い小話は普通に読めるが、後半で長々校長のスピーチレベルのハナシされるとか、何の拷問だよっていう」
――――――
最近最近の都内某所、某アパートでのおはなしです。
人間嫌いと寂しがり屋を併発した捻くれ者が、家具最低限の寂しい部屋に、ぼっちで住んでおりまして、
そこには何故か、リアリティーガン無視の子狐が、時に二足歩行で、時にしっかり人間に化けて、1週間に1〜2回、不思議なお餅を売りに来るのでした。
ファーストコンタクトは3月3日のひな祭り。
1個たったの200円。主食から主菜、低糖質、甘味までなんでもござれのラインナップ。おまけに食べると少しだけ、心の毒を抜いてくれる、現代人の懐にも精神衛生にも優しいお餅なのです。
今日もコンコン子狐が、防犯意識強化の叫ばれる昨今、唯一扉を開けてくれる捻くれ者の、子狐にとってのお得意様の部屋にやって来ます。
右手に透かしホオズキの明かりを、左手に葛のツルで編んだカゴを持ち、
ドアを開けて、狐を部屋の中に招き、お餅を売って買ってそれでおしまい、
だった、筈なのですが。
「お花さん、こんばんは」
鼻の良い子狐、捻くれ者がその毒性ゆえに隠していた花の底面給水鉢を、くんくん見つけ出し、引っ張り出して、コンコン、おしゃべりを始めたのでした。
「お花さん、なんていう名前ですか」
それはそろそろ見頃を終える、捻くれ者の故郷の花。
毒にも薬にもなる、白いキンポウゲ科の花でした。
「子狐、こぎつね」
「おとくいさんとは、長いの? そっか。お花さん、ずっとずっと、おとくいさんと一緒に居るんだねぇ」
「何をしてる、花が喋るのか」
「たまに、お部屋が暑くなる?光が無くなってから?きっと深夜エアコン切ってるんだよ。『暑いからエアコンつけて』って、伝えてあげる」
「エアコン?」
「そろそろ窮屈?根っこ?うん分かった。伝える」
「おい、まさか本当に、」
「おとくいさん、昔々初恋のニンゲンの毒にやられて、一晩だけお花さんを抱えて泣いたことがある?」
「待て、何が望みだ、取り引きしようこれ以上私の黒歴史暴露するのやめてくれ頼む」
「『自称人間嫌い』は優しさの裏返しで、『自称捻くれ者』も実は真面目の裏返し?」
「こ ぎ つ ね」
コンコンコン、コンコンコン。
今回のお題が「裏返し」なばっかりに、藤森の部屋ではその後10分程度、捻くれ者の「捻くれ者」である由縁と、その裏返しの大暴露大会が、続いたとか、いくらかの賄賂で穏便に収まったとか。
不思議な子狐と捻くれ者による、「裏返し」をお題にした苦し紛れのおはなしでした。
おしまい、おしまい。
うちのベランダにも、とうとう今年初の蝉の亡骸。
何故に我が家のベランダを選ぶ。
緑の芝生は目と鼻の先だろうに。
ここから放って自然に還ってもらおうと裏返しの骸に近づく。
ジジジジジーーー!!
うわわわわーーー!!
バタバタと散々に暴れ回って飛び去って行った。
無事に土のある所まで辿り着くことを祈ろう。合掌。
え、「蝉ファイナル」って言うの?あれ…
さよなら
分かっていたことだろう?
何がって…君が裏切る側の人間で私が裏切られる側の人間ってことさ。さあ、だから早くこの手を離すといい。
裏返し
嫌い嫌い大嫌いお前と付き合いたいとか言うやつ絶対居ないわホント大嫌い
そんな言葉をずっと言って来た彼が転校することになった。転校する日、私は、呼び出され、メモを渡された。聞き返すまもなく走り去る彼。開けたメモに書いてあったのはただ一言
「鏡文字」
最初は何を言っているか分からなかった。でもやっとわかった。今まで言ってきた言葉は全部反対の意味だったと。
好き好き大好き君と付き合いたい人は絶対いるよ本当に大好き
~裏返し~
愛情の裏返し?
普通に両面とも愛情であってほしいよ
【裏返し】
きらいよ きらい だいっきらい
あなたになんか あいたくない
こえも ことばも しぐさも すべて
あなたのものなら ほしくない
書かれていたのは 鏡文字
ひねくれ者の ラブレター
すきです すきです だいすきです
あなたにあいたくてたまらない
こえも ことばも しぐさも すべて
あなたのものがいとおしい
私は○○さんが嫌いだ。在り来りなお世辞や綺麗事ばかりでまるで作り物を見ているみたい。あの笑顔の面の裏側に何が隠れているのかと思うとゾッとする。
そんな誰でも思うような苦手意識を持ちながら学校に通っていた時に先生から呼び出しをくらった。提出物もちゃんと出しているしまわりからの信頼度にも最善を尽くし注意している。陰口もあまりまわりとの交流が深くなくてある程度仲がいい子に限定もしている。先生に「どうされましたか?」と声をかける。
「前に出した作文で入賞を取ったぞ。おめでとさん!」
一瞬そんなことで昼休み終了残りわずかで呼び出したのか...と不服に思ってしまったが、「ありがとうございます!!」と笑顔を顔に貼り付けた。
「お前って欠点とかあんまりないよな」
「漫画とかの優等生キャラっつうか。作り物みたいだな!」
「え...あ...」
褒め言葉なのだろう。一見褒め言葉に見えるそれは私の中で1番刺さる言葉だった。他人のお面の裏側を気にしすぎて自分の面を裏返して確認するのを忘れていた。言葉の鈍器で叩いてきた相手に私は
「そんなことないですよ笑!」
と在り来りな言葉を渡した。
太陽が霞むくらいの笑顔をする君
皆が君を慕い、尊いと言う
しかし私は知っている
君の笑顔の中には蔑みが混じっていることを
#裏返し
裏返し
「愛情の裏返しとか言うけど、いや普通に表面の愛情くださいって思うんだよね。」
「あはは。それはそう。」
恥ずかしいとか言ってはいられない。この人は僕の愛を信じてくれているのだから。
表の裏
裏の裏
あれ?裏の裏は表?
どっちにしろ どっちも私なの
裏返して見えたのは、僕が知る価値観の真反対の世界だった
これは私が育った村で伝わる言い伝えの話だ。
その言い伝えは多分どこにでもある陳腐なモノで、幼少期はともかく思春期を迎える頃には年寄りの世迷い言だと思っていた。高校生になる頃にはその言い伝えを聞かされることが、子供扱いされているようで妙に癪だった。けどその旨を伝えても、お婆ちゃんは悲しそうな顔をするだけでやめてはくれなかった。老人の信心深さが煩わしくて、私はその言い伝えにある種の反感を抱いていた。
その言い伝えとはこれだ。
新月夜の御稲荷さんに行ってはいけない。体を裏返しにされてしまうから。
御稲荷さんは、私の村にある土着の神社だ。寒村にあるものだから鳥居の丹塗りは所々剥げていたし、ともかく寂れた有り様であった。
信仰の薄い世代であった私はとうとうその言い伝えを信じなかった。そもそも、時間帯に限らず御稲荷さんにお参りすることなんてないのだから。
だが、私はその考えを覆される事になる。
ある夏祭りの日、私は御稲荷さんに携帯の忘れ物をしたことに気づいた。灯りのない夜の村を歩きたくはなかったがせっかく遠出して買った携帯が、雨でも降って潰れてしまっては不愉快だ。私は親に黙って深夜の御稲荷さんへと向かった。
闇に包まれたあぜ道からは、ウシガエルの鳴き声ばかりが聞こえてくる。やっぱり怖かったが歩いてみれば御稲荷さんはすぐそこだった。そこで違和感に気づいた。
少し離れた所から見た御稲荷さんはぼんやりと明るかった。どうやら提灯をまだ灯しているらしい。私は夜に刺した灯りに安堵して、虫けらのように妖しい光へと誘われた。近づくと、境内へ向かう階段に一人の男性がいた。まだ人がいる事にも驚いたが、よく見るとその人に見覚えがない。こんな狭い村に知らない人など居ない。この人は他所からの人だ。何をしに来たのだろうと思ったのも束の間。
私は今でもその光景を覚えている。
まるで靴下を裏返すように、つま先からメリメリと人間が裏返っていく様子を。血しぶきがびちゃびちゃと舞って、鳥居よりも紅い色が辺り一面に広がった。
そこからの事を私は覚えていない。気がつくと家の布団で目を覚ました。アレは夢だったのか。覚えているのはあの日は新月だったという事ばかり……。