『街へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「遊びに、行きませんか」
週末、もしよかったら……だけど。貧弱な声で、うわずってもいて、それでも人生で一番、強気な僕が、やっと発した言葉だった。
それなりに仲良くなった。自負があった。でも、僕の好きな君は、僕の事なんてきっと、眼中にないんだと、なんとなく思ってた。
決めつけるなよ、やる前から。それも君の言葉だった。だからチキンな自分を、精一杯にぶっ叩いて、挨拶をして通りすぎる君の背中に声をかけた。
「となり街に…かっ、買い物…とか……」
君は返事をしなかったけど、ヒラヒラと軽く手を振った。
それが、五日前の昼休みの出来事だった。
週末は雨になるでしょう。そんな予報が出たのが、三日前。待ち合わせ場所だけ一方的にラインで送って、返事が着たかも確認しなかった。
季節外れの土砂降りの雨の中、君はついに、来なかった。
【街へ】
ふんふんと鼻歌を歌いながら夜の明るい街を闊歩する。
この街には仕事、締切、寒さ、不安感…様々な理由で今日も眠れない人が沢山いる。
俺の隣をとぼとぼと歩く少女も理由あって眠れない子。
ウロウロと視線を彷徨わせ、不安そうな瞳には街の灯りが反射する。
その煌めきに目を奪われていると彼女が口を開く。
「眠ったら死んでしまうの。」
俺の目を見て今にも泣き出してしまいそうに顔を歪ませ、小さく消え入りそうな声で話す。
「おじいちゃんもおばあちゃんも…お母さんだって、おやすみって言って死んじゃった。」
彼女の目線に合わすようにしゃがみこむ。
ぎゅっと結ばれた両手を優しく解き安心させるように手を握る。
ここは夢の街。俺は案内人で君は迷い子。
朝になったらお別れだ。それまでは手を繋いでいてあげよう。君が安心して眠れる日まで。
『街へ』
私の場合は
町へ行こうとなる
街へとなると
一張羅の服を着て緊張する場所
いつもよりもおしゃれをして、君と出かける。
街で二人で歩いた日を絶対に忘れない。
まだ薄暗い街へと繰り出す。
少しずつ明るくなっていく美しい街に、私は目を細める。
こんなときに貴方を思うの。
明けの明星が、綺麗ですね。
『街へ』
君の香りをうつしたいんです
君は街のうつくしいウィンドウに君自身がうつることに嫌悪していました
君の囁きを触りたいんです
君は街ゆく人のとぎれとぎれの会話を聞いていました
君のはにかんだ顔を汚したいんです
君は街のネオンの光に目を細めていました
君の幸せを知りたかったです
君は今もあの寂しい街に生きているんです
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#街へ 2023/01/28
「このまま歩いてこ」
街へたどり着こうとする雲と
静かな街並みを行こうとする雲
二つの雲はどう違うのだろう?
街の方が賑やかで楽しそうだけど
静かな街の方が私には似合うかな
でもその雲に乗れたとしても
私は貴方に出会えますか?
今日の風はでも
少し強めで
思っていない所にたどり着きそう
だから人生はでも楽しいのかな
何が起こるか分からなくてね
いいや 流れのままに
歩いてこ
この街へ
私の想いのまま
歩いてこ
2023年 14
街へ
商店街、かつて栄えていたその場所は、僕を吸い寄せる。
1月、週末、受験勉強、図書館の横、昼ごはんを食べに僕は、まっすぐに商店街を歩く。
今ではシャッターがしまっている、この店、古びたこの壁もにぎやかな声を聴きながら、沢山の人を見てきたと思うと、少し寂しく思われる、
盛者必衰、僕がおじいさんになっているときは、何が残っているのだろう。
だが、たとえ、商店街の街並みがなくなったとしても、僕だけは今日食べた肉うどんの味を忘れないでおこう。
繰り出すのもいいよね。けれど、お家でゆっくり、ひとり時間も大切……なはず( ◜ᴗ◝)…
‹街へ›
自分を変えたい
世界を変えたい
そう思って何年が過ぎただろうか
自分は変えれず
世界は変わらず
それなら一体何ができるだろうか
すがる思いで飛び乗った列車で
発車5分前に目を瞑った
奇劇の開幕か、はたまた終焉か
さあ行こう
あの街へ
『街へ』
足を踏み出してみた
そこに広がるのは赤青黄緑に紫、橙
カラフルな世界だった
僕の住んでいた町は白かった
僕の見た街は彩やかだった
黒い僕が混ざっても何も違和感がなかった
誰も僕を見なかった
#個性#街へ
普段は着けない大人っぽい下着を身につけ
トレンドを押さえつつ自分の好きな服を着て
髪はゆるく巻いて
清潔感のあるメイクをして
普段はコンタクトなのに眼鏡に変えたり
マスクは控えめベージュ
いつもと違う甘めの香水をワンプッシュ
いつもの場所でもお洒落一つでこんなにワクワクする
「街へ」
私はきっと箱入り娘だ
しかも過保護な環境で育ってしまったタイプだ
そして今
家から逃げてきて、見知らぬ街へ行く道中だ
ひとり
有り金はまだ底を尽きていない
家族が見せてくれなかった世界を
今度は私ひとりで独占する番
……街はまだ遠い
突然、そこには誰も知らない街があった。
綺麗に澄んでいる空
古びた色とりどりの建物
ずっと先に続く道
そのまわりに
広がるお花畑や草原
自分にしか見えない街へ。
街へ
時々街に行く。
毎日は行きたくない。
映画館に行くために映画を見る。
好きな時間。
歩き出した先に、ふとあるものがある。
それはありふれたモノで、知らなかった音で、見たかった景色で、出会いたかった人で。
そんな様々なモノに、目を奪われて、心を踊らせて、気づけばとっぷりとおちていく。
煌びやかな夢に踊り明かし、すっかり奪われた視界は逆光にさえ気づかず、ようやく得られた安心に浸り、止める間もなく突き進んだ真夜中に散らばる、どちらとも言えない優しさに呑まれ、その成れの果てに行き着く街がある。
何千、何万もの命を内包する”命”は、いつだって死と再生を繰り返して生きる”人”でもあるのだから。
もう朝か…。
とりあえず着替えよう……。
駅に着いた。
乗る電車は…あ、あの電車か。
電車から見える風景は自然豊かで暖かい、だが進めば進むほど建物が増えていく。歩いている人も車内にいる人も増えていく。
ザワザワ……。
電車から降りると人通りが多くて、酔いそうだ……。
今日も頑張るか。
【街へ】
いつかの夢を叶える為
なんちゃって本音は目立ちたい
人生も思考も行動も
ありふれてるなんて言わないでさ、
ちょっと賭けてみた、なんてどう?
街へ飛び出せば
似たようなモブが整列して
君と僕の境界は幸せに結婚
列席も割愛して整然と並ぶ
やっぱり運命は拒否して
唯一無二の自尊心と踊ろう
街へ飛び出せば
君と僕は息の根を止め合う
なんちゃって生きてる人だから
動画の中に永遠があればいいね、
とか寒い言葉で満たされた
愛し愛される世界線で逢いましょう
街へ
繰り出したい
遠出したい
だんだんいいかなと
思いつつも
県境を越えることに
まだためらってしまう
暖かくなったら
行けるといいな
自暴自棄になった訳でもない
何か欲しくて行くのでもない
誰かにモテたいなんて端から無い
街でただ知り合いのお店のおばちゃんと
いつも通り過ぎざまに逢うおじさんと
たまによる喫茶店へ。
癒しに行くためのお出かけ。
みんな大好きで、
苦手な人もたまに優しい。
街なんて種類はそれぞれだけど
街の人と触れ合えて
お互い世間話して
ストレス発散。
相談もみんなで聞いてくれて。
街って良いよな。
町も良いよな。
癒される。
その分無知ながら癒したい。
皆さんいつもありがとうございます。
言わないと伝わらないか。