『街の明かり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
いつの間にか迷い込んだ
真っ暗闇の峠道
曇っている様で真っ黒の木々と真っ黒の空の境目がわからない
ハイビームの映し出す明る目な真っ黒い木々と路面、そしてインストゥルメントパネルの光とそれを反射するウインドーガラスだけの世界で、いつもよりけたたましいエキゾーストノートに思考を掻き消され、延々と登り続けていたはずのワインディングロードはいつの間にか更に暗黒化を増す下り坂
もうこの闇からは絶対に抜け出せないのでは無いのか?
このままこの道は地獄の底へと・・・・
それ以外の選択肢を持たぬ一本道
怖い、心の底から震え上がる思い
どこかUターン出来る場所で引き返そう
・・・そんな気持ちと裏腹にスピードはドンドン増していく! 怖い怖い!
タイヤのスキール音が止まらない!
何度もスピンしかけては反射的にカウンターステアを当てて立て直す、俺はいつの間にこんなドライビングスキルを身に付けたのだろう? いや、そんなに俺の運転が上手い筈はない!
やはり地獄へと導かれているからだ!
・・・・・・すると突然!暗黒の視界が開けた
いよいよ地獄の入口か?
・・・・いや、違う、
宝石の輝きの如く美しい
街の明かり だ!
俺は ほっとするのと同時に
何故か、恐ろしく落胆した
勾配もなだらかに、道幅も広がり
自然とアクセルを踏む足の力も抜けた
・・・・・・・・
だけどこの失意は何だろう?
何故 俺はこんなにガッカリしているのだろう?
いつの間にか 街の明かりを薄めながら
空が白んできていた。
疲れ果ててヘトヘトの状態で、
出汁やスパイスの香りに誘われたら、
そりゃ、その明かりに吸い込まれるでしょ。
『街の明かり』
鳥居の周りは、明るく人で賑わっている。
丘の上の狐は耳を立て、首をピンと伸ばしその光景を眺めていた。
それは毎年夏が訪れると、催されるものである。
ゆらゆら揺れる提灯に、小気味いい囃子の音。色とりどりの屋台と、景気の良い話し声。
人間たちは、各々、自分とは違う誰かの面を頭に引っ掛け、やや動きにくそうで涼やかな衣服を身に纏っている。
何かの匂いが鼻をくすぐる。肉の焦げたような、胃袋を刺激するような匂いは、普段の狐が口にすることのない匂いだ。
きっと、あれだ。母親に手を引かれた小さい子供が、焦げ目のついたとうもろこしにかぶりついていた。
もう少しだけ、近づいてみようか。そう考えるも足の動かない日々が続いている。
いつか行ってみたいと思う。それにはもう少し上手く、この尻尾を上手く隠さなきゃならないんだけど。
"街の明かり"
月の明かりが街を照らす
もう誰もいない街を白く照らす
ひとりぼっちになった私にも白い光が降り注ぐ
一か月前までは活気があった街に孤独だけが残った
この街で戦争が起こった
誰も止めようとしなかった
街の明かりは消えた
ひとりぼっち
月の光の下で、小さな芽が出てた
ぼろぼろになった私の家の前に
月の光に照らされて、私は1人旅に出る
お題「街の明かり」
高層ビルや高層マンションの明かりは綺麗だなとは思うけど、高層ビルの明かりは、つまり人が夜働いているという意味なので大変だなと思う。
一時期流行した工場のライトアップだかも同じ理由で大変そうだと思う。
静岡に転勤させられていた頃、近距離に好きな会社の本社があったのだけど、夜八時頃まで電気が点いていて、意外と長時間労働なのだなとちょっとがっかりした。(好きな製品を制作していたのは県内にある支社の方)
なお、本社ビルは高層ではなく四階建てか五階建てぐらいと割と低い。田舎だから土地が安いんだろうか。
そして高層マンションには絶対住みたくない。阪神淡路大震災の時に倒壊したマンションの住人と管理人だか土地所有者だかとの間で揉めたと聞いているし、地震でエレベーターが止まると復旧までは階段で昇り降りする羽目になるから。
現住所が四階で、これより上層階に住むと昇るのが辛いから嫌だなと思う。
東北の大震災の時も三十階まで毎日通勤で昇り降りと聞いたし。
夕刻のタワーから見る地上の銀河
またたく星のひとつはきっと誰かが
誰かの帰りを待つ明かり
ヘッドライトの流星はきっと誰かが
誰かを迎えに行く明かり
誰かのもとへ帰る明かり
#街の明かり
街の明かり
夜の静けさ
寂しい人であふれる街
今宵も何処かで孤独埋めるために
ネオンの輝く街の明かりを彷徨うだろう
街の明かり
少し小高い坂の上にある公園は夜になると夜景が綺麗なプチスポットで気にいっている。
ご多分にもれず一人でみているのだが。
チラホラとデートらしき組もいる。
いつも思う。あの明かりの下には知らない誰かがいて、
楽しい、苦しい、嬉しい、哀しい、ムカつくなんて、
喜怒哀楽フルコンボあるんだろうな。
知らない誰かは自分の事で精一杯だったり、元気な子供を追い回したり、病気の誰かの側にいたり、フラれたりしてるのかな?
人がいるって不思議だ。街の明かりにホッとする。
自分の家の明かりも誰かがホッとしたらいいな。
そうしたら生きていてもいいんだって安心するかもしれないし、どんなに嫌でも時間は過ぎて明日は来る。
明るくなったら、見えないけれど今度はイキイキとしたエネルギーが満ちていく。
今夜の明かりをつける為に。
No.53『街の明かり』
街に明かりがあってよかった。
だって、なかったら大好きな君の細かな表情の変化に僕は気づけなかっただろうから。
街の明かり
(本稿を下書きとして保管)
2024.7.8 藍
夕方…
裏庭にある家庭菜園に野菜を採りに行く
この時期は、夏野菜のオンパレードだ
「また、きゅうり〜」と家族の嘆きが
聞こえてきそうたが、そんな意見は無視し
節約と健康を考えて献立を決める…
「何がたべたいの?」なんて女神様みたいなお言葉を掛けていたら、毎日毎日の料理
担当は身も心も保たない…
いかに、安く!早く!簡単に!見栄え良く
この業務をこなす為には全集中しなければ
ならない…苦行なのだww
「街の灯り」がともる頃…
車の止まる音がして、愛犬がちぎれんばかりに尻尾を振り出した
「帰ってきたか…」今日のミッションも
何とか間に合った…我ながら良い出来だ。
「おかえり〜!」「腹減った!ご飯何?」
「ただいま」が先だろ…と内心思うけれど
食べる事は生きる事…素直な発言である
8時も過ぎた頃。
これから夏を迎えるというのに、すっかり日も落ちてしまった。
7時頃の夕闇と『街の明かり』が混ざり合う、この時期が一等好きだった。
雨降り後なら尚の事。
夕涼みなんて言葉が出てこないほど、日が暮れてもたっぷり日差しを浴びたコンクリートがいつまでも熱を放っていて。
あまりにも暑すぎるから、蝉すらも声を上げられないでいる。
吸い込む空気も熱を感じるほどに。
そんな酷暑だろうと、夏は一等好きだ。
街の明かり
夜、出歩かないからなー
TVで夜景を鑑賞するくらいね
函館や香港の夜景が素晴らしいと言うけれど、観に行けそうにもないね
当直中のほんの束の間、職員入り口外の囲われた喫煙スペースに向かう。
今日はまだ、救急の患者は少なく余裕がある方で、深夜の薄ら冷たい夜の空気と一緒に煙草を吸う事ができた。
深く濃い夜とたった一つの街灯。夏らしい青い匂いが花壇より漂う。喫煙スペースのベンチに座り、夜を仰ぐ。
病院の周りを囲う街路樹の向こう側では、夜の街の灯りが点滅するように光り、此処に囚われているような、好き好んで此処にいるような不思議な感覚に襲われる。
短くなった煙草を挟む自分の手を見る。
人の命が絶えずやってきて、この手で救ったり、もちろん救えなかったり。
医師という仕事には誇りを持っている。
けれど、此処は命を少し支える通過点でしかなく、自分の力など微力に過ぎない。
煙草の煙と共に思いに耽っていると、青のスクラブの胸ポケットのPHSが震えた。
急いで踵を返し院内に戻った。
題:街の明かり
寝静まった街
真っ暗な夜空に
グレーの雲が流れている
時折覗く満月は
蒼く冷たい
街の明かりを見下ろすと
満天の星空のようで
あのひとつひとつで
現代の神話を紡ぐひとたちが
星座になっているみたい
それは、とても綺麗で美しい。
夜空に浮かぶ天の川のようにキラキラと光を放つ。
私達はそれを眺めては羨み、近づくことを望む。
そこが本来どんな所なのかなど知りもしないで。
『街の明かり』
『綺麗な願望の遺書』
この世で厄介なものの一つは『思い出』だよ。
喜んだ記憶は何気ない日々
怒った記憶は憎しみに縛られ
哀しみは傷をえぐられた数
楽しい記憶に溢れていたら素敵
別れ際、思い出すのはお金のことじゃない
あの人と過ごした空間の香りや
あの人との食事の時の会話や
あの人の言い出さない気になる癖
そんなことばかり思い出されて
私はこの世を去りたい…
夜が降りる
月が満ちる
橙の照らす
光は優しく
気をつけて
おかえりよ
海が広がる
空に泳ぐ鯨
地上にある
宝石箱の色
星を探して
夜を越えて
おやすみよ
おやすみよ
『街の明かり』
街の灯りから遠く
裸にされて
山に捨てられたことがある
7歳だった