『街の明かり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
題【街の明かり】
私は、不安なとき、いつも街の明かりを見ていた。
安心するから。
「あー、私だけじゃないんだって。」
だから、街の明かりが大好きなんだ。
一人暮らしをしていた頃。
仕事帰りの電車の窓から、街の明かりを見るのが好きだった。
仕事に疲れ、人に疲れ、世の中に疲れて…
それなのに人の営みを象徴するような街の明かりにほっとした。
マンションの明かり。家々の窓から漏れる明かり。
街灯。広告塔。
その明かりの中に、人々の生活を感じながら
自分はその中に入れないと思いながら
そして明かりのついてない暗い一人暮らしの部屋に帰っていく。
今。私は家族の待つ家に帰る。
明かりのついた我が家へ。
或いは私が明かりをつけて家族を待つ。
街の明かりの中に、私は居る。
お疲れ様です。
町の灯りの件についてご連絡いただきましてありがとうございます。
お忙しいところご連絡いただしまして申し訳ございません。
その件につきましては早急に
部長と相談いたしまして
詳細が決まり次第
改めてこちらからご連絡いたします。
ふらり ふらりと
玄関から交互に投げ出した爪先
夜の散歩で静けさに輪郭線を忘れ
それでも消えぬ、根深いしがらみ
いっそ誰も彼もを忘れられたなら
本当に自由でいられるのか?
答えと応えのない独白は
暗闇に呑まれてしまった。
なんとなくだが
解っているんだ。
この地上で溢れかえる星灯に
身を置く人生では、叶わぬ話と
遠の昔に思い至っていたのに
自分勝手な私では
生きる事を辞めたいとは
到底、思えなかったんだ。
ー 街の明かり ー
街灯に明かりが灯る頃
公園のベンチに1人
サラリーマンが草臥れたスーツの上着をベンチの背に
掛けるとベンチに腰掛け
どこからか買ってきたホットの缶コーヒーを持ち
見るとも無しに公園の草むらにチラッと視線を向け
おーい
と呼びかけた
と
草むらから黒い猫が て て て と
男の足元に擦り寄ってきた
にゃお
黒い猫が鳴くと
男はベンチに掛けた上着のポケットから
ちくわを取り出し
今日は これな と
猫にちくわを向ける
昼飯の残りだよ
美味いぞ
そう呟くと
ひと齧りサラリーマンがちくわを頬張り
もぐもぐしながら
猫にちくわを再び向けると
猫はちくわを齧って
あっという間にパクパクと食べた
にゃお
それから
黒い猫はまた鳴いた
もうねえぞ
サラリーマンは言うと
冷めた缶コーヒーを飲み干した
次は何がいい
刺身は無理だな
サラリーマンは呟きながら
上着を羽織る
黒い猫はそれを見届けると
スッと闇に溶けるように
草むらに消えた
サラリーマンは今度はタバコに火をつけると
ぷかぷか吸いながら
明日はまた明日考えよう
と鼻を啜り
ベンチから立ち去った
そこには
静かに佇む街灯と
ベンチが残り
サラリーマンは
街の明かりに消えた
街の灯り
夕暮れ時にすれ違うあの子
家族団欒 賑やかだろうなぁ
「町の明かり」
町に明かりが
点る頃
僕のお家
は
真っ暗だ
僕のお家に
明かりが点る頃
町の明かりは
真っ暗だ
街の明かりは照らしてる
男の暴力を
あの子の母親の涙を
男の情事を
あの子の処女の喪失を
全て照らしている
お前等の犯罪と被害者の悲しみを
暗い。
窓から街を見てみた。
街の灯りが消えたみたいだ。
暗い空に星が散りばめられている。
とても素敵だ。
夜って素敵だなあ。
夜の街 そこにはいくつもの光が輝いている
まるで星空の様な光景
高層ビルの最上階そこには絶景が広がる
1つ1つの光が何かをアピールしている様な感覚になる
赤,青,緑,黄色,白と様々な色のライトが光る
ライトにもそれなりの個性がある
赤,熱情
青,嫉妬
緑,ピュア
黄色,陽気
白,純粋
それぞれ違う色だから意味も違う
だから色にも個性がある
またあのビルからの絶景を眺めたかった
あの日
あんな事件が起きなきゃ
田舎に住んでいた時は暗いなぁ
都会に住むと明るいなあ
街の明かりはあんなに必要だろうか
ふと思う。
この街はとても綺麗に輝いている
でも綺麗なのは誰かの苦悩があるから
その苦悩があるのはなぜだろうか
この輝きを見るためだったりするのだろうか
『街の明かり』
ギラギラしたネオン。嘘でつくられた街の明かり。はぐれないように君の手を固く握った。週末の街はいつもより揺れてる。
夜になって暗くなり、街の明かりがつき始める頃も好きだが、私はさらに夜が深くなり、街の明かりが少なくなる時間も好きだ。昼間は賑やかな街が、夜になって静かになるのもその良さを出している。
「よくデートスポットで、綺麗な夜景スポットとかあるじゃん?」
「ありますね。今度のデートはそういう所に行きたいのですか?」
「それも良いんだけど、深夜にベランダから見る明かりの少ない夜景も、特別感があって好き」
「あぁ確かに。夜更かしする中でも優越感に浸れますよね」
そんな感じで、夜景についての話をしていた。お互いに好きな物は似ていて、夜景でも都会のネオンが光る街並みよりも、建物の明かりがちらちらと光っている方が好きなのだ。
「夜景デートよりも、私は星空を見る方が好きかな」
「プラネタリウムとかは如何ですか?」
「いいね!満天の星空を見られるところは少ないから、プラネタリウムは大好きだよ」
それなら次のデートはプラネタリウムですね、と彼は微笑みながら言った。
テーマ「街の明かり」
街の明かり
深夜3時。
スマホばかり触っているとほんとにあっという間に時間が経ってしまう。
目の奥が痛い。
一度スマホの電源を切り、横に置く。
なんかあっついな。
掛け布団をはいで静かに天井を見つめてみたが、
なんだか落ち着かない。
心がざわざわする。
1回外に出て落ち着きたいな。
なるべくゆっくりと起き上がる。
音を立てないように。
隣で寝ている母を起こさないように。
いびきをかいてぐっすり眠っているので、
ちょっとやそっとの物音では起きないと思うが、
今目覚められたらまずい。
そーっと敷き布団から足を出した。
今は裸足で床はフローリングなので
普通に歩くとペタペタ足音が鳴る。
真夜中に寝室から抜け出すのは初めてじゃないので
そこらへんは対策済みだ。
爪先立って、フローリングとの接着面をなるべく小さくする。
足をゆっくり踏み出しては徐々に床から離す。
それを繰り返して寝室から出て、リビングまでやってきた。
恐る恐る廊下を振り返る。
ようし。オッケー。母も父も私の脱出劇に気づいていないようだ。
そのまま静かに窓辺まで移動し、ベランダに出る。
外は、静かだった。
ベランダからは近所の家やマンションがたくさん見える。
夜はそれぞれの家の明かりがついていて綺麗だが、
さすがに真夜中の3時ともなると、起きている家庭はほとんどない。
夜風が気持ちいい。
やっぱり昼より夜の方が落ち着く。
ベランダにおいてある錆びたベンチに腰を下ろす。
あー、いい。
夜っていい。
目を瞑って、感覚を研ぎ澄ませる。
風の音。
カエルが鳴く音。
そよそよと風が肌を優しく撫でる感覚。
足で感じるコンクリートの硬さ。
ベンチがざらざらとしている手のひらの感触。
ああ、落ち着く。
少しずつ、少しずつ、心のざわざわが消えていく。
瞼をゆっくりと開ける。
スローモーションのように立ち上がり、ベランダの手すりと壁に体重を預ける。
「……あ。月。」
空には、ぼんやり白っぽく光る月があった。
今の今まで気づかなかった。
満月だが、薄黒い雲がうっすらとかかっている。
勿体ないなあ。
満月なのに。
そういえば、今日は星が1つも見えない。
曇ってるんだな。
よく目を凝らして見ると、厚い雲がどんよりとしている。
明日は曇りかなあ。
曇りぐらいなら良いけど雨は嫌だ。
出かけないなら好きだけど、予定がある日は嫌だな。
ずっと家にいる日なら、困るのは洗濯物くらいで、
そこまで困らない。
何なら雨の音に癒されるから好きだ。
しとしとと降る雨の音。
透明な水たまり。
窓に付く小さな水滴。
雨が上がれば、濡れた葉っぱはキラキラ光るし、
運が良ければ虹も見えるし。
しばらく空を見上げながら考えていた。
ふと、時間が気になって、
リビングの壁に飾ってある掛け時計をベランダから
覗き込む。
うーん。
暗くてよく見えない。
目を必死に細めて見ると、ようやくぼんやりと見えた。
3時半くらいだ。
そろそろ戻らないと。
そうっとベランダから家の中に入る。
音を立てないように細心の注意を払いながら寝室まで戻ってきた。
ようし。ミッション完了。
でも、最後まで気を抜くわけにはいかない。
母の枕元に置いてあるエアコンのリモコンを取る。
「ピッ。」
エアコンの電源を入れた。
よし。おっけー。
そしてゆっくりと寝転んだ。
瞼をゆっくりと閉じた。
うんうん。
心もリラックスしているし寝れそうだ。
しばらくするとうとうとしてきた。
だんだん眠りに落ちながら考える。
明日も良い日になりますように。。。
街の明かり
普段
見ることはない
ネオン
街の明かり
いつかまた
美味しいものでも
食べたいなあ
なな🐶
2024年7月8日1686
一人で見るとただの 明かり
きみと見たら イルミネーション
【街の明かり】
(街の灯り。)🦜
・すずめは・・・ね。
街の灯りが
灯る頃、
もう。
皆揃って
眠るんだよ。🦜
(でもね、
内緒にしてよね。)
「街の灯り、には
大好物の
虫達が
いっぱい、
飛んで
居るから
・僕と、娘雀しゃんと
仲良く
お腹いっぱい、
食べるんだよ。」🦜
【此れは、僕達だけの、
秘密なんだ。】
仕事の帰りに見える明かり
なんとなく、眺めながら
ふと実家のことを、思い出す
そう言えば、しばらく帰ってないなぁ
あーあ、久々に母さんの作った
オムライス食べたいなぁ、
街の明かり/夜凪
街灯り
私の家の裏には長い滑り台のある高台の公園がある。
そこにいるとその地区のすべてが見える。
住宅区域、産業区域、発電区域と昼と夜ではそれぞれ違った様子を見せる。
住宅区域からは温かい灯りが漏れ、それがまとまっていたり、真っ暗な中にポツンとあったりする。
一つ一つは小さくてもそれが集まれば、大きな灯りになる。
しかし、いくら集まってもその灯り一つ一つ……街灯にさえ何かしらのドラマがある。
そのドラマは、小説のような話ではないが、人生という誰もが歩むドラマなのだろう。