『街の明かり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『綺麗だなぁ』
あの子は言った。
『人工物じゃん』
私は思った。
あの子は少し驚いてから、
『それもそうだね』と笑った。
……………チッ、
今日も私は、言葉を間違えた。
今回のお題も、私とあの子の境界線だった。
[お題]街の明かり
帰る場所。
こんな私に、帰る場所なんて、ずっとないと思ってた。
でも、待っててくれたのかな。ただの妄想かもしれない。
でも、そんな感じがするんだ。
ヒールで足が痛いけど、街の明かりを見るとそんなのどうでもよくなってきた。
引っ越して正解だったかも。
ただいま、私の街。
*街の明かり*
街の灯り
「ココロオドル」反面
「ふっとした時に寂しい」
#街の明かり
やっと明るいところが見えた
たくさん辛いこともあったけどやっと、
自由な人生が送れるのかな、
ビルの群れ
光が川面に揺れる
缶ビール片手に
煙を吐き出した
点滅する街灯が
今にも消えそうだ
―街の明かり
『消灯時刻、十分前』
消灯時刻、十分前。僕はこの時間が大好きだ。
寮の部屋に付いている小窓をカラカラと音をたて開ける。
少しだけ冷たい風が、干からびていた僕の体を湿らす。
山にある高校だと人口の明かりもなく、
星星が、眠る寮生の夢を照らす。
親に無理を言って田舎の高校に来た都会っ子の僕は、
少しだけ街の明かりが恋しくなっている部分がある。
百万ドルの夜景には到底及ばないほどの明かりだったが、
僕にはそれが心地よかった。
しかし、こうやって田舎の星空を眺めるのも、
また風情があって大変いい。
街の明かりには、色んな話が詰まっていた。
八百屋の話。
床屋の話。
本屋の話。
でも、僕が今見ている星星にはもっと色んな話が詰まっている。
浮気の話。
悲恋の話。
戦の話。
数万数億とある星星は今日も僕たちに語りかけてくれる。
街のぼんやりした明かりで見えなかった星星は、
今、はっきりと輝いている。
人口の明かりに身を隠し、いつまでも優しく照らし続けている。
そういえば友達からキャンプのチラシを貰っていたな。
そろそろ夏休み。たまにはキャンプで日々の疲れを癒すのもいいかな。
消灯時刻、一分前。
もうそろそろ、街の明かりも恋しくなくなるかな。
お題『街の明かり』
もうそろそろ夏休みですね。ただ、今年の夏は例年よりも暑くなりそうです。体調管理、気を付けて下さいね。
今年は花火大会に行きます。皆様もどこかへご旅行に行かれるのでしょうか?思いっきり楽しんで来て下さいね。
今回は、街の明かりが恋しい少年が星星の美しさを見て、恋しさを忘れてゆくお話でした。都会もいいですけれど、たまには虫の声が聞こえる田舎も心が落ち着きます。
何かに疲れてしまったら、田舎に来てみてはいかがでしょうか。きっと、星星が貴方達を優しく受け入れてくれますよ。
それでは皆様、よい夢を。星星が照らしてくれていますよ。
『私だけの明かり』テーマ:街の明かり
街の明かりの数だけ生活がある。
そんなような言葉がある気がするけれど、私はその考え方が好きだ。それだけの数が生きていて、そして無関心であるという証拠だからだ。
見てほしい。見られたくない。
話したい。話したくない。
そんな矛盾する感情を抱くのが人間だと思う。
だからこそ、自分が街の明かりの一部分として溶け込んでいるときは気楽な気持ちになるし、虚しくもなる。でも嫌いではない感覚だ。
そして、街のどこにでもある明かりとして扱わないでいてくれる人がいることに感謝できるのが、一番好きだ。
バイトで遅くなった日。
帰り道の公園を抜けて、少しだけ広い通りへ出る。
もう明かりの消えた店。
橙色に照らされた二階の窓。
すぐ横を静かに通り抜けていく車。
寂しさと、不思議な心地良さ。
履き潰したスニーカーの足音だけが、等間隔で聞こえてくる。
ガス灯のやわらかな橙色が
心の奥にじんわり沁み込む
時間は忙しなく流れるのに
この景色は何も変わらない
いつも此処にあるのは憂い
微かに立ち込める潮の香が
思いを一層強く感じさせる
誰かが置き忘れた哀しみも
静かにそっと心を濡らして
嗚呼今日も僕はこの世界を
『街の明かり』
生息地、田舎。
でも数年前から街灯が全てLED化した。
おかげで夜、犬の散歩が出来るぐらいには街が明るい。
家の近くにコンビニや商店街もあるので、その灯りで真っ暗な闇夜にもならない。
今の時期はビアガーデンのざわめきと灯りが街に落ちてもくる。
今日は商店街で夜市もあったので、いつもより人通りも多く街自体がザワついていた。
ただ普段は本当に静かなThe田舎。
閑散としてるし静寂してる。
世間がコロナ禍になって夜に出歩く人も激減した。
閉店してしまったお店も多く、空き店舗も目立つ。商店街はシャッター街になりつつある。
そもそも人口減少に歯止めが掛からず、毎月数百人単位で人口が減っている。
コレが俗に言う消滅可能性都市というやつだろうか。
今日見た街の明かりも数十年後には存在してないかもしれない。
灯り、その影を見てしまうと、とても寂しい。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、だなと。
【街の明かり】#22
夜の街。街灯、建物の明かり、車のライト、
いろんな明かりがある。
久しぶりに、そういうのを見てみたい。
夜に外出すること、ほとんど無いからなぁ。
ちょっと、特別感がある気がする。
今夜は雨が降っている。
街の明かりは、雨に滲んで見えるのだろうか。
「街の明かり」
彼に出会うきっかけ
新宿歌舞伎町
そこは田舎者の私にはキラキラした世界だった
初めはちょっとの好奇心と、機会を作ってくれたお友達との出会い
私はこの友達が居なかったらこの町とは無縁だったかもしれない…
軽いノリで友達が通っていたホストクラブへ行くことになった
5-10分の間くらいで沢山のホストが私の隣へやってくる
緊張しすぎて何話したか、ホストの顔も名前も何も覚えることは出来なかった
ただ流れ作業のように、名刺を貰いグラスで乾杯
最後にLINEを交換してまたグラスを合わせる
そんなことをしている合間に時間は流れ、送りを選ぶ時間に
お店を出る時、外(エレベーター等場所によって変わる)まで見送って貰う人のことだ
友達に何枚か名刺を選んでもらい
目を瞑って適当に指を指した人にした
それはまだ彼との出会いではなかった
街の明かり
夏の夜はなかなかやってこない。
夜更かしする子どもたちや、寝苦しさで晩酌する大人、夜遊びする若者。煌々と灯る明かりだけでなく、一瞬で散りゆく花火の閃光も、夜を明るく照らす。
それでも、日付が変わってしばらくすると街は落ち着き始める。
家々から明かりが消えていくのを高台から眺める。
24時間営業を辞めたコンビニの電灯が消えると、夜明けまでのわずかな時間、街は寝静まった。
代わって、ポツポツと星が騒めき出した。
夜僕はよく散歩に行く。お気に入りのスニーカーを履いて、近くの公園まで。
公園でコンビニで買ったソーダアイスを食べて、街の灯りとチラホラと輝く星を見る。暗い誰も居ない公園。僕も居ないよ。
街の明かりは、人の寂しさをまやかし、夜も忘れさせてしまう。
見下ろす街の明かりが眩しいほど
自分の立つ土地の暗さを感じる
人が生きる光からは孤独を感じても
月明かりと星の瞬きは私に寄り添う
それがとうの昔に消え去っている命の最期の輝きだとしても
見上げた私の瞳は柔く照らされ、それを明日への灯火とするのだ
#28 お題:街の明かり
「お父さま!帰ってこられたのですね!エミリー、ずっと待ってたよ!お帰りなさい!」
真夜中に玄関の開く音がして思わず、部屋から飛び出した迎えに行ってしまった。
久しぶりに会えたのが嬉しくて、ニコニコしてお父さまの返事を待っていたけれど、それはなかった。
私の横を通り過ぎる一瞬、目の端で私を一瞥して使用人に向かって、「部屋に連れて行け」といって行ってしまった。
ああ、やっぱりお父さまは私のことが嫌いなのね。
今までお父さまは私が話しかけても、返事をしてくださったことがない。私がどれだけ頑張っても褒めてくれたことはない。
銀髪で目のシュッとしたお父さまは、他の貴族のかたと話すときはよく笑っている。でも、私の前で笑ってくれたことは一度もない。
お父さまは私がいらなかったんじゃないかって思ってしまう。私はお父さまが大好きだけど、お父さまは私のことが好きじゃないみたい。
使用人の中で一番仲のよい、ルシーに部屋へ連れて行かれる。
「やっぱり、あなたからの目で見てもお父さまは私を嫌っているわよね?」
「旦那さまは、お嬢様のことは嫌っていないと思います。ただ、態度がちょっとアレなだけで』
「いや、目もまともに合わせてくれないのよ?話すのを諦めようかしら」
「何事も挑戦です。明日の朝食でこの三ヶ月会ったことを話してみるのはどうでしょう」
「そうね、そうするわ。おやすみなさい」
翌朝、いつもより少しだけ早起きをして、いつもより可愛い新しいドレスを着て、朝食の場へ向かう。
「お父さま、お母さま、おはようございます」
「おはよう、エミリー」
「……」
やっぱりね、お父さまは挨拶さえ返してくれない。
娘からの挨拶を返さない人なんて、人じゃないわ。
やっぱり、私はお父さまと話すことは一生無理なのかも。いやいや、取り敢えず言ってみよう。挑戦大事。
「お父さま?この三か月であったことをお伝えしますね」
庭の花が綺麗に咲いて綺麗であること。新しいドレスを買って、今それを着ていること、家庭教師の先生に勉強を褒められたこと。初めて食べた料理が美味しくて、お父さまにも食べてもらいたいこと。
色々話したけれど、反応なし。
よし、これだけ言ったらお父さまと話すことをもうやめよう。
「お父さま?私、公爵家のフェンデル様と仲良くなったの。今度町にお忍びでお出かけすることになったわ。
それじゃ、お先に失礼します」
お母さまとは、話すのになんで私とは話してくれないのかしら?もう、いいけれど。
私には密かな趣味がある。
私の部屋の大きな窓を開け放ち、その先のギリギリ立つことのできるところへ立って、街の夜景を見ること。
小さな手すりに寄りかかって、真っ暗な闇の中に浮かぶ家の灯を眺める。この夜景を見ることで私の心は安らぐ。気持ちよくなって瞼がだんだん重くなってきた。
今夜は、満月なのもあっていつもよりも良く街を照らしている。眠いのも我慢してもっと見たい、と身を乗り出した。
その時、「エミリー!危ない!」
「え?なに?」
気づいたら誰かの腕の中にいた。後ろのベッドに倒れ込んでだれか確認すると、お父さまだった。え?なんで?
「お父さま?なぜ、ここにいらっしゃるのです?」
「なんでって、エミリーが話しかけてくれなかったからだよ。なんでだ?なにか悩みでもあるのか?」
何を言っているんだろう。
「なぜ話しかけられるのが当たり前なのですか?それに話しかけてもお返事をいただいたことが私にはありません。話しかけたくなくなるのも、当たり前でしょう?」
衝撃を受けたような顔をしたお父さま、バカなのかしら。
「……、え、あ、う、その。エミリーが可愛くて見てられないくらい可愛くて、声がうわずってしまいそうで。すまなかった」
今度は私が目を丸くする番だった。
だって、こんなに長く会話したの初めてだし、しかも可愛いって!二回も!二回もよ?!
「お父さま、私、記憶の限り今初めてお話ししました。これがどういうことか分かりますか?私の気持ちを考えてくださったことはないのですか?私は話しても話しても相槌のない会話は、悲しくて寂しかったです。もう、そんなのしたくないのです」
「すまなかった。気をつけることにする。これからも話してくれるだろうか?」
「ん〜、そうですわね。仕方がないので許して差し上げますわよ?」
パァっと明るくなったお父さまの笑顔。
私が本当に見たかったのはこの光だったの。
この日以来、一緒に街の灯りを見るようになった。
忙しい日もここでなら、ゆっくり話せるもの。
「ところで、エミリー。フェンデル君とは、どれだけ仲良くしているんだ?」
「ふふふ、お父さま気になるの?」
あの日、私が飛び降りるつもりだったと勘違いしていたお父さま。その誤解を解けたは良いけど、また別に問題ができちゃった。
私の答えを待って少し不安げにしているけれど、もう少しいじめてあげたくなっちゃった。いいわよね?ちょっとだもの。
「将来を誓い合ってキスまでする仲よ!」
お父さまがどんな反応を示したか、貴方たちなら想像つくわよね?
最近はずっと部屋にこもってたから、ネオンを見るのは久しぶりだな
実はお酒を飲むのも久しぶり
でもよかった
君とお近づきになれて
たまにはこういうのもいいね
君も楽しんでくれたならよかった
またときどき、こんなふうに他愛ない話をしながらおいしいお酒を飲みたいね
部屋の電気を消した。
其れでもまだ、部屋が明るかった。
何故だと思いながら、光が当たっていた窓のカーテンを開けると、街の灯りだった。
でもそれは、当たり前の明るさ。
僕は都会で一人暮らしをして一日目。
田舎の月灯りや星の灯りではなく街の灯りを沢山見たのはこれが初めて。
だが、其れもまた悪くないなと感じた。
田舎も、都会も、さほど変わらない灯り。
何故か少しだけ少しだけホッとした。
# 57
ここ最近ずっと大雨で、
元気もないし外に出る気力も湧かない。
また雨は止まないまま、
日が暮れ夜が訪れる。
会社に用があったのを思い出して、
急いで車に駆け込む。
真っ暗な夜の街に響くは雨(あま)の音。
雨(あめ)によって街の明かりは揺れている。
音によって車の音が聞こえない。
いつも遠くまで見渡せるのに、
今日は雨に遮られ、
遠くの街の明かりが揺れ、車が止まる。
晴れの夜の街は美しいが、
雨の夜の街がどんよりと色褪せている。
今週末には晴れるという。
それまでの辛抱だ。
みんな雨夜を満喫しよう。
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