『行かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
紺色のテーブルクロスにばら撒かれた宝石のような夜空、私は寝れなくてずっとこの空を見ていた。
そろそろ寝ないと明日が心配だからベッドに入った時、メッセージが送られてくる。
誰だろう?と思って通知を見ると、貴方からだった。
私は恐る恐る通知をタップして、トーク画面を開く。
「話があるんだ」と、送られてきていた。
持っていたスマホを落としてしまった。
すぐに持ち直そうとしたけど、手が震えていて全然スマホを掴むことが出来なかった。
数分後、ようやく文字を打てるようになって「どうしたの?」と送る。
「別れよう」と送られてきた。
目の前が真っ暗になった、血の気が引いているのがすぐに分かった。
「どうして?」と送った。
「海喑に幸せになって欲しいから」と返された。
どういう事。私は今までに無いくらい幸せだ。
でも、これをあなたは知っているはずだ。
何回も言っているから。
「私、今すっごい幸せ。それに、貴方が居ないと生きていけないよ。」
そう送ると、頬に熱い筋が伝った。
「いや、大丈夫。海喑は強いから。俺が居なくてもいっぱいの人と仲良くできるし、好きな人だって出来るはず。」
そう送ってから、時間を置いて
「そろそろだ、じゃあね。」
と送られてきたかと思ったら、あなたはもうトークから退室していた。
行かないで
って言いたかった。
私は弱い、貴方以外の人と仲良くなんてできない。好きな人なんて、貴方以外誰もいないよ。
私は私の前から消えた貴方を思って、涙を流していた。
─行かないで─
「行かないで」
僕はそう言ったときにはもう手遅れだった。
君はもう僕の手の届くところにはいない。
きっと、彼自身の人生を歩んでいることだろう。
それが、何より腹立たしくて、許せなかった。
僕は君のせいでこんなにも苦しんでいるというのに、当の君は何も知らずのんきに過ごしている。
君のことが憎い。この世の何よりも嫌いだ。
それと同時に、やはり君のことが好きだった。
愛していた。
尊敬していた。
君さえいれば、生きられると思った。
本当は知っている。これは僕の逆恨みだってことを。
こんな僕から逃げてくれてよかった。
きっと、僕なんていない方がいいんだろう。
さぁ、さっさと僕のことなんか忘れて、どこかへ行ってくれ。
もういいんだ、僕のことなんて。
また僕の口から、強がりが零れた。
「行かないで」
そう口にして目を覚ます。
ああ夢かと思うには、現実味が無いどころか実感も無い事なのに、随分とリアルな夢を見たと思う。
その言葉を、言いたい相手に発せた事は1度もない。
お題:行かないで
「行かないで」
どこにも行かないで
ずっと私の側にいて
行かないで。
どうかずっと傍にいて。
自分の世界をどんどん拡げ、
段々離れていくそのちいさな背中を見て、
ついそう言ってしまいそうになる。
近いうちに、振り返ってわたしを探すことも、
なくなるのだろう。
いまはまだふと焦って周りを見渡しては
「ママ!」と駆け寄ってくる君だけど。
その日が来る時には、
いってらっしゃい!と笑って言えるように、
ママも頑張るから。
どうか、もう少しだけ、お願いだから、
行かないで。
【行かないで】-page4-
「行かないで」
そう感じたことは16年間で数回しかない。
片思いのままの何も知らない恋、
全てを出し切った夏の大会の終わり、
明日が来るのが怖い日の夜、
孤独な夜を迎える前に落ちていく夕日。
でも、時間が私を待ってくれたことはなかった。
嬉しい時も悲しい時も、時は平等に過ぎていく。
でも、私たちにはそれがいい。
全部の時間が平等じゃないと困るから。
1秒1秒を大切に生きるのも、時の流れに任せて生きるのも私たちには平等な時間が与えられる。
時の法則上、私たちは自由のままでいい。
そう考えると、肩の荷が降りたように思えた。
好きな人はどんどん遠くにいってしまう。距離的にも生活的にも。彼は来年から都内へ就職し学生から社会人になる。行かないで。というよりも置いていかないで。という感覚に近いかもしれない。置いていかないで欲しいと思いつつ今の場所から動くことも億劫になっていて好きな人との距離はどんどん離れていき心の距離まで離れていった。変化する彼の環境や心境に気付かず今まで通り甘えていた。私の日常は変わらないけど彼の日常は日々変化をしていていつの間にか私のわがままが彼の負担になっていた。
親友が事故にあった。自分の目の前で。
びっくりして何も考えられなくなっている間に誰かが救急車を呼んでくれていたようだ。流されるまま病院について行った。そのうち頭が冴えてきて現状が理解できるようになった。しかし今できることは親友の命が持っていることを祈ることだけだった。
どれだけ時が経っただろうか。こう告げられた。「命は助からなかった」と。
なぜあの時何も出来なかったのだろう、助けられたかもしれないのに。
そんな考えが頭から離れない中、ぽつり
「いかないで」
テーマ「行かないで」
みんな俺を置いて行く。
俺が弱ってる時何をした?
自分が弱ってる時「助けて」?
都合のいい時だけ話しかけてくる。
それでもいいから。
俺を置いていかないで、
彼女は気がついたら、あたしのそばにいた。
どんな辛いことがあっても、どんなに嬉しいことがあっても、笑ってあたしの話を聞いてくれた。
「友達」なんて都合のいい呼び方なんてしたくないし、「家族」なんかよりも上っ面な関係じゃない。
あたしにはそんな人達はいないし、信じたことないからわからない。
彼女と一緒にいるときは、本当のあたしでいれる気がするから。
でも、本当は知ってる。
あたしがいつまでも子どもでいられないのと同じように、彼女との別れがいずれ来てしまうことに。
手離したくない。いや、手放さなければいけない。
あたしが、前に進むために。
いつか、あたしは彼女を忘れてしまうだろう。
それでも、あたしの全ては、寒くも暖かかったあの日にあったことを、絶対に忘れないから。
だから、せめて思い出の中では生きていてよ。
存在しない彼女に、あたしから都合がよすぎる最期の言葉を残そう。
「行かないでよ。」
とっとと失せて
目の前から消えて
サヨナラもゴメンネもアリガトウも
私を置いていくのであれば
全てあなたのための言葉
私のためと思うなら
口を噤んで
目を閉じで
振り返らないで
帰ってこないで
二度とその姿を見せないで
どうか早く思い出になって
『行かないで』2023/10/25
行かんといて!お願い!
会えなくなっちゃうよ!お願い!天国なんかに行かんといてよ……
4歳の時の自分の声が今でも出てくる。
あの時は我ながら死に関して凄い経験したなって思う。弟よ…姉は未だに泣いてるからたまには帰ってきて一緒にお菓子とか食べながらゲームでもしようよ。ほんならお母さんもお父さんも喜ぶし。次はなんのゲームする?
行かないで
そう願っても
遅かれ早かれ
あなたは逝ってしまう
私よりも先に
手の届かない
遠くへ
一緒に暮らした動物達が
人間より寿命が短いのは
幸いだと思うのだ
命を預かる身としては
あなた達を残していく方が
おそろしく罪深いと想像できるから
行かないで
その一言が
どれだけあなたを苦しめてきたのかわかってる
それでも、言わずにはいれなかった
私のワガママを…
涙とともに溢れた言葉はあなたの心に届くだろうか
最後は笑って見送るから
どうか少しだけでも長く側に居させてほしい
行かないで
お願いだから…
行かないで
どこにも
思い出の場所へも
あの人のところへも
他の誰のところにも
「行かないで」
なんて
私らしくないでしょう?
私が私じゃなくなるほど
あなたにひどく
恋をしているの
『行かないで』
あの時そう言えたら良かったのに
今頃になって後悔を募らせる
何度も君を夢に見る
それが無駄だと分かっていたはずのに
最後まで利口な私で居たいが為に
今なお続く責苦に苛まれたまま
また喉まで出かかったこの言葉を飲み込んだ
行かないで。って思う人ってどんな人だろう。
母?友達?
大事な人だとは思うけれど、行かないでって思う対象がピンと来ないな。
きっといなくならないと思ってるからかな。
行ってしまうとわかったら、その時初めて行かないでって思うのかな。
オカルト
300字小説
終着電車
「……飲んだぁ~」
飲み会帰り。私は何とか終電前に駅のホームに着いた。
酔った身体に夜風が気持ちいい。ふらふらと待っていると一両編成の古びた電車がホームに入ってきた。
「あれ?」
こんな電車、この駅で見たっけ?
車両に乗ろうと歩き出す。そのとき、足の前を艶やかな毛並みの感触が遮った。
『行かないで』
引き止めるように毛並みはくるりくるりと両足の周りを回る。
電車が出発する。一両だけの電車はホームを出た後、ふっと虚空に消えた。
「……何? 今の……」
『にゃあ』
三年前に亡くなった飼い猫の声が聞こえる。あの子は私の足にじゃれつくのが好きだった。
また毛並みが触れる。
『にゃあ』
満足げな声がホームの闇の向こうに去っていった。
お題「行かないで」
君の背を掴みたかった
でも 嫌われたくなくて
空を切ったこの手に
虚ろな目を落とす
「掴んでいれば」
ただそれだけ。
ただそれだけだったのに。
/行かないで
『行かないで』
僕より先に産まれたあなたへ
こんな田舎から出ていきたいんでしょう?
僕も連れてってよ。
まだまだ高校生で、できることは少ないけど。
あなたと離れたら僕は
何もできなくなっちゃうから。
ねえ、都会になんて行かないでよ。