行かないで』の作文集

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行かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

10/24/2022, 1:00:38 PM

行かないで


「行かないで」
そう言った弱々しい声と優しすぎる拘束に、仕方ないなぁ、なんて思う。
どこにも行かないよ、と嘘をついてそっとその腕から逃げ出す。少し寒くなった体を縮こませながら、置いてあった上着を羽織る。
フローリングの冷たさが素足から伝わって、小走りでリビングへと急いだ。暖房器具の電源を入れて、はやくあたたかくなれー、と目の前で待機する。
徐々に暖かくなる部屋でお湯を沸かして、ココアを作る。出来上がると同時にのそのそと歩いてきたその人に捕まる。
「……さむい、ねむい」
そんな文句に、はいはい、と腕を軽く叩きながらココアを差し出す。猫舌のせいでちびちびとしか飲めないその様子を見て、自然と頬が緩む。
おはよう、そう言ってその腕の中へと飛び込む。
「うん、おはよう」
抱きしめ返された腕は相も変わらず優しかった。

10/24/2022, 12:59:25 PM

ふわふわの白い毛。
子猫の時に近所のゴロツキ(大きめの目つきの悪い猫)を箒で追い払って、ベッドに保護してから、この子は少しだけ私に心を開いてくれたと思う。

本当は大家さんの家の子だけど、
それなりに私達は仲良かったと思う。

今でも不思議なんだけど、私が引っ越しをする数日前から、とても甘えん坊になって、たくさん鳴いてたね。

いつも足元に擦り寄ってきて、
だけど抱っこされるのは嫌いみたいで、
私は気の利かない友達だったと思う。

小さなあなたの声が聞こえた気がして、
私は手を伸ばした。

そして、目が覚めた。

昨日の夜、昔の大家さんから連絡があって、
あなたが亡くなったと聞いたの。

まだ10年もたってなくて、また、会えるって、思ってたの。

10/24/2022, 12:54:55 PM

|行かないで|




さくら


私の好きな花だ


4月上旬、さくらが満開になるのを見計らい
毎年地元の堤防沿いにある桜の並木道を見るのが私の中で恒例となっている


道路の両側を何十メートルと桜が並んでいる
このピンクのトンネルを通るのが大好きだ

風に揺られ、花吹雪が舞う
花のいい香りがこの空間を包む

年に一度この時だけは特別な空間に変わる



しかし、その時間も長くはもたない
あっという間に緑と変わり、ピンクの絨毯のみが残される


最後の桜の花が風に乗って散っていく
"行かないで"
咄嗟に声が出た
年に一度の特別な時間


お別れする準備もできないまま私の春は去っていった

10/24/2022, 12:53:13 PM

(行かないで)

「さみしい……。」

「そんな悲しい顔すんなって!ほら、また、すぐ会えるからさ。」

「……うん。わかってます。じゃあ、またね。」

「おう。またな。帰ったら連絡入れるわ。」

付き合って三年の恋人とは遠距離恋愛中です。彼とは、たぶん上手くいってると思う。

ぼんやりと彼の乗った電車を見つめる。どんどん遠ざかっていき、とうとう、目では追えない距離になってしまった。

「もうそろそろ帰ろうかな。いつまでも一人で駅にいたってしょうがないですし。」

流石にもう慣れたとはいえ、彼を見送るのが寂しいことには変わりはなかった。

「はぁ、大学わざわざ県外にしちゃったのが失敗だったんですかね……」

こんなにも会うのが難しくなるなんて。
でも、彼と付き合い始めたのは、高校を卒業するまさにその日だったから、どうしようもなかったんだけれども。

ふと、考えた。
もっと、彼に「一緒にいたい」だとか、「行かないで」って言えたら、もう少し傍にいてくれるのだろうか、と。

なんて、

「そもそも、僕なんかが言った所で可愛くもなんともないんですけどね。」

一人、寒くなった空の下で呟いた。

10/24/2022, 12:51:05 PM

今日は
コンタクトレンズ3枚重なって入っていたから
死にたくなった
いかないでと
いわないで

10/24/2022, 12:45:00 PM

今日は手巻き寿司よ。

マグロ、サーモン、はまち、エビ
納豆、たまご。

あ、イカ無いで。

10/24/2022, 12:43:45 PM

#行かないで
懶げな表情を浮かべ、裾を強く握りしめる。言葉が喉元で突っかかってしまい、先立つ吐息のみが漏れる。焦りと不安が身体中に広がり、心臓がぎゅっと締め付けられたように痛い。そんな私の態度に愛想を尽かしたのだろう、貴方は私を一瞥した後、背を向け歩き始めた。鼓動が高まりじんわりと汗がひたいを伝ってゆく。手は死人のように冷たい。
「行かないで」
その5文字を言えないまま。



















懶げ(ものうげ)…心が晴れないように見えるさま。 気分が重そうなさま。

10/24/2022, 12:39:54 PM

―行かないで―

『行かないで?
そんなこと言わないでよ
君のために行くんだからさ
そりゃあ怖いし、本音言うと、
行きたくないよ
でも、君のためだと思えば、
そんなの、容易いものなんだよ

んー…強がってる…か、確かにそうかもね
でもさ、最後くらい、僕に強がらせてよ?

あぁ、ごめん、最後なんて言っちゃダメだね
兎に角、少しは君にかっこいいとこ、
見せたいんだよ
こんな僕の我儘に、
ちょっとだけ付き合って、ね?』
「…!じゃあ、絶対、逝かないでよね!!
約束だから!ね!!」
『うん、じゃあ、行ってくる
…絶対戻ってくる』

別に、君のためにここへ来る事は怖くなかった
それは本音だったし、
死を目の前にした今だって、怖くは無い
後悔もしてない
けど―零れるほどの涙を目に溜めて、
約束だから、と言った君が脳裏を過ぎる
君との最後の約束を守れなかった事だけは、
悔やんでも悔やみきれない
…もう嘘はつかないと静かに誓ったあの夜でさえ、
僕は嘘にしてしまうんだね
そんなことを考え、自嘲の笑みを浮かべた
諦めるようにふっと息を吐く
そして、謝罪の言葉と
愛する人の名を口にして…
僕の前に立ちはだかって、
大きな口から雨ほどの涎を垂らす"怪物"の糧となった
僕が流した一滴の涙が、
どうか死者の跡を残しますように

それが僕の最後

10/24/2022, 12:35:17 PM

行かないで

理想の俺。
遠い彼方にいる。
追いつこうと思ってるけど、
なかなか追いつけない。
どうしたら追いつける?
理想を下げる?
いや、そんなことできない。
理想は常に追いかける。
それでしか俺は成長できない。
絶対負けないぞ。

10/24/2022, 12:18:54 PM

行かないで




ヤバい…!


目を開けると白い天井が目に見えた

「貧血だってさ」

振り返ると……誰

「誰?」

「その言い方はないよ?笑」

「あの、誰って聞いてんだけど」

腹立つ

「僕__」

__君?

はぁ、なんで男子のくせに優しいんだろ

合ってない

「僕が運んだんだよ」

「あっそ」

さっさと出てけよ

「じゃあ、もう行くね」

はぁ、早く行け

、、、

「待って」

「なに?」


行かないで…

「もうちょっと居てほしい」


私はそっぽを向いたけれど、

彼が微笑んだと分かった

10/24/2022, 12:09:23 PM

行かないで


あの人との会話が
ちくりと胸に刺さったまま

もう何も考えることもできなくなってしまった

あの人はなぜ、私の前から消えてしまったの……?

10/24/2022, 12:05:17 PM

”行かないで”

ピンポーン
「はーい」
誰だろう。こんな時間に。
私は玄関のドアを開けた。
そこにいたのは大好きな彼だった。
彼は暗い顔をしていた。
「急にどうしたの?なんかあった?」
そう私が聞いても彼は何も言わない。
「上がる?お茶でものむ?」
そう聞くと彼は
「別れよう」
そう言った。私は一瞬何を言われたのか分からなかった。時間が止まったように感じた。私は何も聞かなかったように
「外寒かったでしょ。早く上がりなよ。緑茶でいい?」
と早口で言った。彼が言った言葉を信じたくなかった。
すると彼は
「ごめん、もう終わりにしたいんだ。分かってくれ。」
と言った。訳がわからない。あんなに好きだと言ってくれたのに。私しかいないと、ずっとそばにいると言ったのに。私と結婚したいと言ったのに。おばあちゃんおじいちゃんになるまで一緒にいようと言ったのに。
「どうして?私の事好きじゃないの?他の女の子と遊んでもいいよ。最後に私のとこに戻ってきてくれたらいいから。ね?見て見ぬふりするから。だからお願い、別れようなんて言わないで。私は貴方のそばにいれたらそれでいいから、私には貴方しかいないの。」
「ごめん。」
彼はそう言って出ていった。



行かないで。

涙を流しながら
そう呟いた時には彼は部屋にいなかった。

10/24/2022, 11:57:53 AM

『行かないで』

シャツの裾を

つかもうとしたけれど

あなたをひきとめることは

できないってわかってた

右手はちからなく落ち

言葉にならない

「行かないで」

10/24/2022, 11:40:42 AM

行かないで

私を置いて行かないで。

貴方と居ることで

私は幸せになれるのに。

神様がいじわるだから

私たちは運命じゃないみたい。

それでもどうか私の隣に居てください。

10/24/2022, 11:36:23 AM

待って…

畳の匂いと
セミの鳴き声
兄のシャツを掴むと
汗の臭い

あたしもアイス欲しい
一緒行こう
待ってって
置いて行かないで

#行かないで

10/24/2022, 11:33:01 AM

巻かれた栗色の髪はいつも艶めき、落ち着きのないくせにふわふわと揺れる危ないスカートを好む、トイプードルのように騒がしく無邪気な彼女。
感情を顔や声に出すのが苦手で、人間という物を理解できなかった、いわば人間もどきである俺の、唯一の理解者だった彼女。
いつもいつも笑顔で、どんな文章を書いても、決してそれと俺を否定しなかった、人間のくせに優しすぎた彼女。

雨の夜、ただ夜道を女一人で歩いていたというだけで、悪意ある人間に追いかけ回され、このマンションの手前でぐっさりと刺された不憫な彼女。

俺の目の前で、遠く、遠くへ行って、もう二度と、帰ってこない彼女。


冷たい、冷たい、彼女。


……何故?何故俺は、一緒に行かなかった。たかが近所のコンビニ、だったら共に行っても良かったじゃないか。それか、雨だし暗いから。そんな感じの言い訳で、引き留めていれば良かったのか?

通り雨が衣服を濡らしていくのにも構わず、俺はベランダからあの道路を見下ろし、一人過去の幻想を描いていた。

行かないで

10/24/2022, 11:31:02 AM

遠ざかる景色に憂鬱を感じる。
過ぎ去って行くものに示す感情は無意味か。
故郷への郷愁も記憶の中の貴方さえも、遠ざかって行く。
痛みや慈しみも、悲しみや怒りも。
もはや朧気な思い出と成り果てた。
行くなと言えば良いのか、
それも無意味と知っていた。
口遊むのは別れ唄、別れは駅の車窓にて。

#行かないで

10/24/2022, 11:27:19 AM

Blut auf Glas



透き通る器
秤に掛け
朱雫流し 刻み廻り

虚像との残像…

孤高を纏い
裂いた聲
叶わぬ望み
哀しげな薄笑み

足跡が傷み
想い馳せ
届かぬ祈り
色褪せてく陽炎


「在ルベキ 其ノ願イ…」


透き通る器
秤に掛け
朱雫流し 刻み廻り

虚像との残像…


儚げに煌き
瞳に映し
瞼閉じて 描き彩り

虚像との幻像…


「静カニ破片ハ…」

10/24/2022, 11:26:49 AM

数年経ったのに

あの時の自分の言葉が、時々脳内を乱反射する

「行かないで」

何度唱えても、彼女の足を止める事は出来なかった

むしろ、速度は速まるばかり

同時に、身体は震え、息を乱す音すら聞こえる

それに気づいた瞬間、怖くなった

彼女の顔を見る勇気が、自信がなくなった

僕は卑怯者だ、呼び止めておきながら

それを受け止める覚悟がなかった

あの時、それでも呼び止めていたら…

金木犀を眺める、最後に一緒に眺めた花

香りが、陶酔を呼び込む

10/24/2022, 11:24:57 AM

今日、小学校時代からの付き合いの友が遠くへ引っ越してしまう。
遊んでいたらもうこんな時間。
私は帰らなきゃだし、友達は駅に行かないといけない。
もう会えないかもしれないんだ。
友達が別れを告げようとしたところを割り込んで、駅まで一緒に行くことを告げた。
友達は泣きながらありがとう、と感謝の言葉を発していた
友達のご両親と合流して、電車に乗った友達。
ドアが締まる直前で

「こんな私とずっと遊んでくれて、友達になってくれてありがとう。」

と涙を頬に伝わらせながらこちらに微笑んでいた
泣かないでよ。
そんな事言わないで。
私まで泣いちゃう。
止めたくなっちゃう。
本当は行ってほしくなんかない。
ずっとこっちにいて欲しい。
行かないで。
そんな私の願いは、電車の音と共に消えていった

行かないで

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