『蝶よ花よ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「蝶よ花よ」
蝶よ、花よ、とは
あなたはまるで蝶や花のように美しい
と、
相手をチヤホヤするときの表現だが
蝶も花も 驚くほど寿命が短い。
それを知っていて使うのであれば
結局はバカにしているのだろう。
その道でのトップに立った人に対して
「いつまでも現状維持してください」
と声をかけるのなら
「象よ、亀よ」といったところか。
どちらも成体になってから長生きだ。
いやもう こっちにしても
結局はバカにしているのだろう。
「蝶よ花よ」
【蝶よ花よ】
「鳶が鷹を生んだと持て囃されて、蝶よ花よと育てられて期待されて、蛙の子は蛙だったって諦められて。おれはただ、ひとでいたかったよ」
自分の膝に顔をうずめて小さく丸まる夜雨の背中を、肩を、頭を、そろりそろりと何度も撫でる。隣に座ってぴたりとくっついて、ただひたすらにゆっくりと撫でる。
人の形を失いやすいこの人の、輪郭はここだと教えてあげたかった。あなたはひとだと、ひとのかたちをしているのだと、気づかせてあげたかった。
傷つきうずくまるこの人は、蝶でなくとも花でなくともただ、春歌の大事なひとだった。
自然な こと
なくなっている
人の 頭の中 から
蝶も 花も
強く吹かれながら
どこかにある
何かを
探して
探して
探して
…
風のなかの
軌跡
それを見て 微笑む
いつかの
人
短絡する
愚かな
私
蝶よ、
花よ。
陽を浴びて
香りの中
とまっては
また
飛んで
…
*「蝶よ花よ」、2023/08/09 加筆修正
蝶よ花よ
あなたは私の憧れで
一番の友だちで
ずっと傍にいたかった人です
招待状の『出席』に丸をした
あっけないものだった
きれいな人に成りたい。
容姿のきれいな人は、それだけで優遇される。
容姿が整っていたら、貧しくともお金持ちの男性と結婚できる。
わたし自身、容姿には自信があった。でも、所詮は井の中の蛙だった。
此処には、わたしより美しく、色っぽい女たちで溢れていた。
美しいと綺麗は、違う。と、此処で思い知らされた。
わたしは、美しくは、成れなかった。
「おまえは、きれいだが、美しくは無い。」と、楼主に、客に、言われた。
わたしには、変えることの出来ない容姿に烙印を押されような、呪いの言葉に思えた。
しかし、わたしの姉様となった人は違うと言った。
「綺麗な容姿とは、それだけで武器だ。
一見すると、その綺麗という武器は 無敵のように思えるかも知れない。
しかし、それは違う。
それだけでは、人を魅了することは出来ない。
それだけでは、美しいとは、言えない。」と、姉様が言った。
「では、美しい方々と綺麗な方々の違いは、何なのでしょう。」と、わたしは
姉様に問うた。
「内面だよ。見かけだけでは、人は魅了することは叶わない。
美しさとは、心に響くものだと思う。
美しい者は、知っているのだろう。
己の心の有り様は、玻璃の鏡のように、周囲の目に、はっきりと映すことを。
だから、美しい者は 芸や容姿だけではなく、学を身につけ、内面を磨く。
見かけだけでは、到底、測ることの出来ない『心』を。」と、姉様は教えてく
れた。
だから、わたしは、内面を磨いた。
『心』が鏡なら、『学』は、絵画だと思う。
自分の『心』の鏡に映したものを、『学』は言葉に表すことで、互いに見せ合い、写しあうものだと、感じた。
蝶よ花よ
蝶よ花よ。いろんな種類と形がある。
それと同じなのが人間だ。
【蝶よ花よ】
庭に咲いたペチュニアに蝶が集まる。白に黄色にピンクといった様々な色の花びらに、モンシロチョウやアゲハチョウがワルツを踊るみたいに舞っていた。
ヒマワリの、絵の具で塗ったように明るい黄色が空を彩る。アサガオのつるはネットに巻きついてするすると伸び、立派なグリーンカーテンを作っている。
アジサイは、土の酸性度によって色が変化するらしい。庭のアジサイは赤の混じったような紫色。「昔は濃い青色だった、きっとアジサイも歳をとっているんだね」と、おばあちゃんは言っていた。
薄い緑色のじょうろに水をたっぷり入れる。今は芽すら出ていない植木鉢にも、しっかり水を与えておいた。湿った土の匂いが鼻をくすぐる。
ホースで水を撒かないのは、足でしっかり土を踏んで雑草を生やさないようにするためだ。梅雨の時期なんかに少し庭を歩かないだけで、雑草はすぐに生い茂ってくる。根っこが土に埋まっている花もあるから、除草剤は使えない。
「ふう・・・ちょっと休憩」
じょうろを置いて、ベンチに腰かける。今日は鉢替えをしたし、水もいつもよりしっかり撒いた。
これをおばあちゃんも毎日やっていたんだと思うと、本当に頭が上がらない。いつも腰が痛いと言っていたのに、庭の手入れだけは決して欠かさなかった。私はおばあちゃんと同じ歳になっても、変わらずこれを続けられるだろうか。
思い出す。よくおばあちゃんが言っていた言葉。
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「昔、『秘密の花園』っていう本を読んでね、おばあちゃんは自分だけのお庭を持ちたくなったの」
そんな話を聞いたのは、おばあちゃんと一緒に水やりをしていたときだった。
夏休みに入る前に学校から持って帰ってきたアサガオ。クラスの誰よりも早く花が咲いて、自慢げにおばあちゃんに見せていた。
おばあちゃんはそれはもうたくさん褒めてくれて、それからはおばあちゃんの家で水をやるのが日課になっていた。
「ひみつのはなぞの?」
「そう。偏屈な女の子が、自分だけのお庭を見つけて、だんだん明るく元気になっていくお話」
そう言って庭を眺めるおばあちゃんの横顔は、なんだかいつもより若くて、まるで夢見る少女みたいだと思った。
おばあちゃんの庭の手入れは、それはもう丁寧だった。苗替えから始まって、鉢替え、水やり、剪定。全部に愛がこもっているようで、私はおばあちゃんのそんな姿を見るのが好きだった。
「花園っていうほど豪華なお庭にはできなかったし、秘密でもなんでもないけれど、それでも私はこのお庭が好きよ。お花に誘われてやってくる小さいお客様も、とても素敵だと思うもの」
「はちさんとか、ちょうちょさんのこと?」
「そうね、ミミズさんやダンゴムシさんなんかも。特に蝶々さんなんか、色んなドレスを着てるみたいじゃない?」
「うん!わたしね、あお色のちょうちょさんがすき!」
「あら、そうなの!毎日お庭のお手伝いをしてくれたら、来てくれるかもしれないわね」
「ほんと!?じゃあわたし、いっぱいおてつだいする!」
約束ね、と言って、私とおばあちゃんは指切りをした。それから二十年ほどたった今も、私はまだおばあちゃんとの約束を守っている。
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ふと見ると、ひらひらと、目の前を蝶が舞った。
「あ、」
それは、空の色を分けてもらったような、淡い青色をしていた。
まるで、おばあちゃんと話したあの蝶のように。
思わず立ち上がり、蝶の行く方へと駆け出す。蝶はふわふわと飛び、やがてアサガオの花にとまった。
「私のアサガオにとまった・・・」
おばあちゃんが枯れないようにと、ネットに巻き付かせたアサガオ。昔、私が持って帰ってきた、あの夏休みの、アサガオ。
まるで秘密の花園のコマドリのようだと、思った。
それとも、おばあちゃんが褒めてくれているのだろうか。
少し羽を休めたあと、蝶はすぐに羽を広げて飛んだ。
どこに行こうか迷うように、蝶はひらひらと宙を舞う。と思うと、行先が決まったのか、一直線に飛び始めた。
上を見上げる。そこには二、三羽ほど、同じ青色の蝶が飛んでいた。
太陽の光に透けて、羽の青色が地面を照らす。薄く染まった土は、きらきらと輝いて見えた。
「また、来てくれるかな」
今度は、あの蝶たちも一緒に。
気づけば、さっきまでの疲れが嘘のように吹き飛んでいた。
思わず笑みがこぼれる。今日はいつもより、頑張れる気がした。
『人生はごくたまに、自分がいつまでも永遠に生きられると確信できる瞬間が訪れる』
蝶ではないが最近テレビで蛾の事で興味深い話があった。
雄の蛾は全く動かないらしく、動くのは雌のフェロモンに反応しているらしい。
それにしてもカイコのサナギは食され繭はシルクになり最後は蛾になる運命。
最後は最高に綺麗な蝶ならよかったのに…ちなみに私は蛾が苦手です
蝶よ花よ
そんなふうに育てられなくてよかったと思ってる。
本当に親に感謝しかない。
私は自然か好きだ
落ち込んだ時
悲しい時、寂しい時
花壇を見た
蝶が花に止ま
ゆうがに飛んでいく
それをみながら
こころがやすらぐ
蝶よ花よ
ありがとうと感謝
cat
『ヒロイン』
炙り出す 胡蝶の夢は花々に 儚く綺麗な希望をくれた 短いリボンがはらはらと 木々の間を結っていく
そう、私は純白でなければ あらぬ噂をたてられてしまう 純白でいなければとこの身を汚す 赤褐色になり吸い尽くされる
蝶よ花よ
君は蝶のようだね…って昔流行った歌にあったけれど…本当に貴女は、華やかで艶やかで、いつも不安になってしまう…否、僕のただの勘違いかも知れないけれど、本当は解ってる、貴女にとっては、ただの雑草の様な存在ってこと…でも、時折見える貴女の優しさに、淡い期待しまう…この想いいつか…
そもそもの意味はなんでしょう
子供を非常に可愛がり愛する
そんなことが書いてありました
育て方には様々あるので
個人差はあると思います
そして
血は繋がっていなくとも
蝶よ花よと育てることの出来る
そんな方も大勢いらっしゃることでしょう
子供は溢れる可能性と
屈託のない笑顔を与えれば
とても面白い存在になるでしょうね
全ての子供よ
健やかに
蝶よ花よ、どうかあの子を笑わせてくれ。
早くに希望を見い出せなくなったあの子を。ただ、心の底から笑ってほしい。花も蝶も今のあの子の希望になるから、僕じゃ力不足だから。
君の笑顔が見たい。でも君は手折った花も捕まえた蝶にもきっと言葉をかけるのだろう。
「可哀想だよ」と。
そこで咲いて舞うだけでいいから、僕の力に、あの子の笑顔のために協力してくれ。
あなたならできるわ
大丈夫
愛してる
期待してるからね
もっと頑張ろう
この言葉を使うひとは
きっとこの言葉のおもみを
きちんと理解できていない
重圧だらけの愛
/♯蝶よ花よ
蝶よ花よ____
塾の先生の言葉。
目に見えるのは結果。
目に見えないのは努力。
目に見える結果にするには、
目に見えない努力が必要なんだ。
中学の担任の言葉
適当に生きてこうぜ。
中学の顧問の言葉
俺の指揮だけ見てろ。怖くなったら逃げればいい。
親友の言葉
一緒に青春のチケット取ろうね。
男友達の言葉
裏の裏ってもう表じゃん。そんな深く考えんなよ。
母親の言葉
周りの心配より自分の心配をしなさい。
とある国の、とある県の、とある地域に、一輪の花が咲いていました。その花はずっと、ずっと周りから、花なのならば花らしくあれ、と言われ続けていました。花はそれを信じ、花らしくありました。
しかし花が花らしくあったとしても、周りは花を否定しました。
花は疲れてしまいました。
花は自身を枯らしてしまおうとしました。しかし、止められてしまいました。
花はまた、花らしくあろうとしました。
暑い夏がやってきました。
花は誰もいない静かな場所で、一人話始めました。
「僕は僕らしくしていたいのねにね。世間体ばかり気にしてるから僕の異変に気づけねえのさ」
花は自身を枯らそうと、首を絞めました。
だんだん耳に空気が詰まり、音が遠くで聞こえるような気がしました。だんだん口周りが痺れてきました。だんだんあたまがぼーとしてきました。
そこに、ちょうはあらわれました。
驚いた花は紐を首から外し、隠しました。
「あ、いやごめんね。そんなに怖がらないで。」
蝶は怖がられたと思い、優しく言いました。
花は首の痕を隠しました。
それに気づかないで、蝶は話し続けます。
しかし、花はその話を聞いていません。
見られた?聞かれた?通報される?怖い。
「ね!友達!友達からでさ!私と交際を前提にお友達になろう!」
花は驚きました。咄嗟にいいえといっていました。
「じゃあ、普通の友達!お願いっ!」
花は訳も分からず、それならばと了承しました。
それから、花と蝶は仲良く過ごしましたとさ。
蝶は花を見つけました。その花は堂々としていました。
「僕は僕らしくしていたいのねにね。世間体ばかり気にしてるから僕の異変に気づけねえのさ」
蝶は惹かれました。
花であるはずの彼女は自身を僕と呼んだのです。
蝶は、花でした。花であるのに、恋愛対象は花でした。
蝶は自身を僕と呼ぶ花になら、受け入れて貰えるような気がしました。
蝶は花に惹かれてしまいました。
お題【蝶よ花よ】
ひらひら ひらひら
ぱたぱた
ゆらゆら
夢色の蝶が 夢色をはこぶ
花は夢色に まどろんで
そして 静かに 揺れている
幼い頃から大切に育てられてきたぼくは、
もう立派に成長できたんだ
すごく速く走ったり、
ご飯もお皿いっぱいに食べられるし、
ちょっとの間ならお留守番だってできる
でもまだこれからも、ずーっと甘やかしてよね
だって、猫って可愛いでしょ?
僕には双子の妹がいる。兄の僕が言うのもなんだけど、それはそれはもう可愛くて。そこら辺の女子より断然眩しい。しなやかな黒髪と青みがかった瞳、長い手脚とやや厚めの唇。どこを切り取っても妹を超えられる同性の生物はいないんじゃないか。目に入れても痛くない。むしろ妹になら、踏まれたって痛みなど感じない。僕は彼女の1番の理解者であり、1番そばに居ていい存在なんだ。だから、お前が何かに怯えている時はその対象物を全力で排除するし、笑顔を奪うやつは断じて許さないよ。
だからいつ何時であってもお前には笑っていてほしいのに。最近の妹は気づくと一点を見つめて固まっている。塞ぎ込んでいる、とでも言うべきか。食事も残すし早々に自室へ籠もってしまう。一体どうしたというのだ。なにかの病に侵されているのか?そう考えただけでもう何も手がつかない。どうかいつものようにお兄ちゃんに笑いかけてくれないか。手を取り妹にそっと囁いた。だが彼女の表情は変わらない。困った顔も相変わらずキュートだ、が、そんなことを言ってる場合ではない。何をそんなに悩んでいるんだ。お兄ちゃんに話してごらん?優しく問い掛けるとようやくこっちを向いてくれた。お前を悲しませるものは全て排除してやろうではないか。何でも言っていいのだよ。さぁ、お前の悩みは何だ?
「あのね、担任の先生が、その……気になってて」
……………………………………………恋煩いか!
いや待て、色々待て。担任の先生……だと?教師に恋してるのかお前は?お前の担任は確か30代の妻子持ちの奴だろうが。もうこれは、アウトだ。そんなこと決して許されないぞ。下手すれば法に引っ掛かる恐れもある。というか、待ってくれ、そもそもお前は……恋をしていたのか?【恋】。異性(時には同性)に特別の愛情を感じて思い慕うこと。恋すること。恋愛。恋慕。ウィキペディアよ、助かった。
兎にも角にも、そんなものに翻弄されていたのか僕の可愛い妹は。駄目だ、断じて、あってはならない。だってお前は、ずっとお兄ちゃんのそばにいると言ってたじゃないか。あの約束を忘れたのか?僕はずっと覚えてるし信じてるぞ。お前が僕のそばから離れないことを。僕を第1に思っていてくれてることを……!なぁ、そうだろう、僕のモンソレイユ!?
「……なにそれ。キモい」
Oh, mon Dieu !!!!!