『落下』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
・落下
落ちていく
「どこまで?
『そこまで
「そこってどこ?
『だから底まで。
一緒に落ちない?
空から女の子が降ってきた。
自由落下してきたので優しくキャッチするなんてできるはずもなく、俺は見事に押しつぶされた。セクハラだなんて言うなよ、ちくしょう。
彼女は見たところ高校生くらいで、若いのに大変だなぁと感じてしまう。まあ、俺が言えたことでは無いが。どうしてここに来たのかと聞いてみれば、階段から落ちたんだと言う。なんともそそっかしい理由だ。俺が何も言えないでいると、彼女はのこしてきた母親が心配だと泣きだしてしまった。
勘弁してくれ、こちとら十数年前に子供をあやしたきりなんだ。わたわたとハンカチをとりだし、彼女に差しだす。あ、鼻水拭いた。まあいいけど。
ふと彼女が俺のハンカチを見て何事かを呟いた。
「あれ、これ…」
突然、ぐるり!と彼女が回転する。そうしてそのまま空に落ちていった。
あまりにも急なことだったので、湿ったハンカチが頭に落ちてきてようやく我に返った。来るときもそそっかしければ、かえるときもそそっかしいのか。まったく誰に似たんだか。
「…ま、母さんによろしく。」
「飛べ」
危ういんだよね、いつも。
これ以上はダメだ、その線を飛び越えるな。
怖がりのくせに、その先へその先へ。
見えない地面を蹴ろ。
足を放り投げ、前へ上へ。
落下速度はますます上がる。
ビューン。
羽が生えるまで、何度でも落ちてやる。
「落」という字を見て
いつ私が恋に落ちたんだろうなって
決定的な瞬間なんてなくて
きっと徐々に気持ちが高まっていって
ある日ふとこんなところが好きと気がついて
もっと深まってしまった
落下と言うにはあまりにしずかで終わりがない
もう落ちた先で、未だズブズブと
飲み込まれるように落下しているんだと思う。
最初に恋に対して落ちるという言葉を繋げた人はきっとめちゃめちゃモテたんだろうな〜
目に見えない重力の作用を恋から見いだすその感性だけで生きた時代の違う現代人の自分が惚れ込める
しかもfall in loveやtomber amoureuxのように世界各地の他言語圏にもそんなふうに恋と落下を繋げてる人がいたという事実も面白い
落下することの原始的な恐怖とそのどうしようもなさはスリルを伴う恋と通ずるものと気付けるセンスが遍在していたなんてこの世界ってわりといいじゃんと思えてくる
そんなふうに言葉について最初に立ち返って考えてみれば当たり前だけどことわざや慣用句も最初は誰かのセンスによって作られたものだと気付く
ほとんどの人は既に死んでいると思うがことわざや慣用句を最初に作った人はそれが現代まで残ってることを誇ってもいいと思うし、その言葉を墓に刻んだ方がいいと思う
「死人に口なし」とか刻んであったらめっちゃお洒落だし最初にそれを表現した人はぜひ名乗り出てほしい
あ、死人に口なしか
自分はいま......
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今日も学校に通う
優しくて天才な自分 ((
今日は自分だけが知っている
楽しみなことがある
そのためには学校のあそこに
行かなければならない
ようやく4限目が終わり
昼休みだ
昼休みが終わるまでにあれを
終わらせなければ、、
早く、、終わらせよう、
そう思いながら校内の階段を登り
あそこに着いた
弁当を持って来たが
今から行うことが終わってから
食べる時間などない
いや、もう食べなくてもいいと思っている
じゃあ、、
寝ますか、
それを行うために
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此処に居る
もう何処だか分かっただろう、、
そう、
学校の屋上だよ
自分は ニコッ と笑いながら
そう言い此処から飛び降りた
そして、、
永遠の眠りについたのだ、、
お題_落下
あっ、落ちた。
気が付いたときにはもう手遅れだった。
チャイムが鳴ると、皆一斉に机の上を綺麗にし始めた。黒板の前に立つ先生は、まだ続けたそうな顔をしていたが、諦めたように手の中の教科書を閉じた。
「続き来週やるから、その時はキリがいいところまでやるからな!」
そう先生は言い残して教室を去っていった。
私は教科書やノートをしまって、財布を取り出した。今日は暑くて持ってきた水筒のお茶がなくなってしまったのだ。自販機で追加のお茶を買いに行こうと思った。
「サキちゃんごめん、私購買行ってくる」
椅子から立ち上がった私のそばに、ナナコちゃんがやってきて両手を合わせてきた。
「私も飲み物欲しいから、一緒に行こう」
私がそう言うと、ナナコちゃんはニコッと笑った。そうして二人で話しながら一階の購買と自販機コーナーまで連れ立って歩いていた。
階段に差し掛かって、上から急いで降りる人や下から上がってくる人たちを避けて端っこを通っていた。それでも話は途切れなくて、いよいよナナコちゃん所属している部活の先輩の恋愛話になり、つい、会話が盛り上がってしまった。夢中になって話していたから注意散漫になっていた。だから、ナナコちゃんが急いで駆け上がってきた人と肩同士がぶつかったときに、咄嗟に反応できなかったのだ。
「きゃあっ」「ってぇな」
その声はほぼ同時に聞こえた。こちらをギロリと睨んだだけで、その人はどんどん登っていったけどこちらは違う。バランスを崩したナナコちゃんは前のめりになって、階段を落ちそうになったのだ。
咄嗟のことで声すら出なかった。必死に手を伸ばしてナナコちゃんの腕を掴んだ。
その時、横から別の腕がナナコちゃんに伸びてきた。私よりも速いスピードでナナコちゃんの腰に手を回していたのだ。その手のおかげで、ナナコちゃんは階段から落ちずに済んだのだ。
「あっぶねぇな」
そう呟いた声には聞き覚えがあって、伸びてきた手の持ち主を見上げた。そしたら、同じクラスの西岡くんだったのだ。私はすごく驚いてしまった。
西岡くんはクラスの中でもその輪から抜けていて、いつも隅っこの方でゲームしている大人しい子なのだ。なんだか声も掛けづらいし、いざ話すことがあってもボソボソ喋るから何言っているか分からないし。
そんな子が、階段で滑り落ちそうな女の子を、助けたなんて。
なんで少女漫画なんだろうと場違いに考えてしまった私は、まだナナコちゃんの腕を握っていた。
西岡くんはナナコちゃんが立ったのを確認して手を離し「大丈夫っすか」とぶっきらぼうに聞いてきた。ナナコちゃんは言葉が見つからないのか、大袈裟に頷いていた。
「ありがとう、ございました」
「っす」
そう返事して、西岡くんは手早く床に落としていたパンを拾って階段を上っていった。
私はナナコちゃんに咄嗟で何もできなかったことに対して謝ったのだが、ナナコちゃんはなぜが上の空だった。何度か呼びかけて、やっと返事があったくらいだ。
「どうした? やっぱり怪我してる? 保健室行く?」
心配して何度も問いかける私に、キッパリとナナコちゃんは言った。
「大丈夫、外傷はないから」
「いやでもボーッとしてるから」
「それは、だって」
ナナコちゃんは何故か顔を赤らめて手をもじもじさせている。私は特に何も言われてないはずが、どういうことか察してしまった。
「西岡くんって、彼女いるかな?」
人が恋に落ちるところなんて、初めて見た。
『落下』
お気に入りの白いふわふわのスリッパが足から滑り落ちるのが見える。
(え、嘘——)
一瞬の、浮遊感。
そして即座に全身に悪寒が走る。
(お、落ちる——……ッ!!)
ジェットコースターの頂点から叩き落とされるような下降感に体中が軋む。
悲鳴すら上げられず、溜まった息が気管支の中で爆発しそうに——……
「ッ——ハァッ!!」
全身が波打つようにして、ベッドで目覚める。
心臓はドクドクと激しく鳴り、こめかみが痛むほど脈打っている。
「夢……」
荒く息をつきながら、足を両手で撫でる。
落ちていく感覚は足にまだ残っていて、ザワザワとした嫌な感触を振り落とすように。
——何で、あんな夢を。
落ちる夢なんて、縁起でもない。
時計を見れば、いつもの起床時間より数十分早い。
大きく溜息をつきながらもう一度横になり、不安を払拭したくてスマホを覗きこんだ。
夢占いのサイトを開いてみる。
落ちる、落下、の項目は残念ながら良いことの前兆などではなく、言葉の印象そのままの事象が並んでいた。
「……疲れている、ということかしら」
食生活もこの頃は出来合いの物ばかりだった。
たまには自炊しようかな、と考えて少し早目に起きだした。
自炊を頑張り。
眠る前と起きがけのストレッチをしてみたりと、少しは私生活を整えているつもりだった。
それでも、『落ちる』夢を見る。
「何なの、どうしてなの……?」
落ちていく時の。
全身に走る落下感の空気、風の感触が生々しすぎて、眠るのが段々と恐ろしくなっていた。
眠って、あの夢で起きるのが嫌で仕方がない。
けれど、眠らずにいられる訳がなく。
休日の午後、ソファでうたた寝をしてしまった。
ふと寝覚めたのは、雨の音。
(いけない! 洗濯物……!)
慌てて起きて、ベランダに面した窓を開ける。
勢いあまって。
そのままベランダに出かけて、咄嗟に窓枠を掴んだ。
ビタッと前のめりになって体は止まったが。
ベランダの床につきそうになっていた右足から、白いふわふわのスリッパが。
するりと、足先から抜けて。
緩やかな放物線を描き。
手摺の柵を抜けて、階下へと落ちていった。
落下
たまに、寝てる時崖から落ちる?ような感覚になる
ゾワッとするけど、布団にいて安心する
※お題以外の投稿
タイトル:嫉妬すらできない
世界が暗い。暗いのは誰のせいだろうか。自問自答したって答えはいつも決まりきっていて。
「自分、なんだよな」
何度目ともしれないため息が零れた。
手にしたままのスマホを覗き込む。そこには可愛らしい顔立ちの、きらきらと輝く女の子、幸せそうなカップル。素敵な化粧品に、美味しそうなパンケーキ。
私は目を伏せた。見続けると何か、黒いものが込み上げてしまいそうだから。
分かっている、本当は分かっているのだ。
この人達は決して楽をしてその状況を勝ち取ったわけではないと。
だけど。
私は小さく首を振って、近くにあった紙の袋を引き寄せた。ひっくり返してみれば、中からざらざらとこぼれ落ちる、錠剤のシート。
ひときわ小さいそれをひとつだけ出して、口の中に放り込む。
忘れよう。そう、呟きスマホをベッドへと放る。静かな部屋の中、苦みだけが口の中を満たしていた。
昨日、仮眠中にバンジージャンプする夢を見た。でも実際はやったことはない。それなのにやけにリアルな夢だった…
夢だから変な状況満載で…若い男性と2人組になって一緒に飛ぶとその男性だけ紐が切れて落下してしまう。1人でぶらんぶらんしてる私はパニックとやたらと目が乾く感覚を体験しながら「これ自分も死ぬんじゃないか…」と思ったところで目が覚めた。
寝ていた時間わずか15分…そんな短時間でも夢を見るようになったのは5年くらい前からだ。
ちなみに気になって(普段はほとんど気にしない)夢占いで検索してみた。
バンジージャンプの夢…「大きな決断や新たな挑戦をする」
すっげぇの見ちゃったよ(笑)
(ちょっと思い当たる節あり:挑戦中)
テーマ:落下
"落下"
どうしてこんなことになってるんだっけ?
逆さまの街を見ながらわたしはポツリと呟いた。
人からお金をたかったから?
気に食わないやつを虐めてたから?
軽い冗談で階段から人を突き落としたから?
友達の彼氏奪ったから?
さっきは…あ、そうだ、
いつも虐めてるやつから屋上に来てって言われたんだっけ、
こんなこともうやめよう、とかなんとか言ってたような、
そのあとあいつが私にハサミ向けてきて…
ああ、柵が壊れてるところから足滑らしたんだ。
私、このまま落下して死ぬんかな、
あいつが最後なんか言ってたな、なんだったっけ
……『ざまあみろ』
【落下】
信じ難い事に、
私は上空にて誕生した。
その後はただ落下していくのみ。
身体の向きを変えながら。
落下する事や地面が近づく事に恐怖は無かった。
それで死ぬ事は無いと本能的理解があったからだ。
着地後、仲間が次々降ってくる。
隣に着地した彼とは仲良くなれそうだ。
私の頭上に着地した女の子は、真四角だった。
仲間達でこの世界の隅から隅まで埋まった時
私の半分が消え、隣の彼も半分消えた。
間もなくして私は、おそらく隣の彼もだろう
その全てを失った。
何故私達は生まれ、消えたのか。
理解する前に生涯を終えた。
異世界からこちらを眺め
どうやら意図的に私達を消した生物は
この無慈悲な世界を
テトリスと呼んだ。
雲一つない青空を見上げていると、無数の白い玉がピュンピュンと飛び交っているのが見える。
ブルーフィールド内視現象というらしい。
青空の妖精とも呼ばれている。
なんだ、幽霊とか魂とかじゃないのか。
ちょっとガッカリ。
でも、妖精かあ、なんてメルヘンな名前。
ヒリヒリする目をギュッと瞑ってから、真っ青な空をヒラヒラ舞っている妖精を振り仰ぐ。
テーマ「落下」
「おめぇは空気読めねぇのか!あ゛ぁ!
空気読めねぇのに息吸ってんじゃねぇよ!!ボケが!」
「…すいません」
上司に怒られた。
私は全く悪くない。
頼まれていた資料を渡しただけ。
私は悪くない。
上司が浮気相手にお別れメールを受けたタイミングで
資料を渡しだけ。
私は悪くない。
私は悪くない。なのに怒られた。悪くないのに。
私は資料を渡しだけで、怒られる必要性は全くない。
悪いとすれば上司の浮気相手が悪い。
こんなときにメールするのが悪い。
そもそも浮気するのが悪い。
身の丈に合わないことをするからこんなことになるんだ。
キーボードを打ちながら考えていると打つ力が強くなる。
キーが壊れそうになる。
私は怒っている。上司に。あんなやつに。
あーー、あんなやついなくなればいいのに。
涼しい風が頬を撫でる。丑三つ時。
私は歩道橋に立っている。
下に目をやると、人が倒れている。
頭らしき所に赤い水溜まりが出来ている。
その人呻き声をあげながら立とうとしている。
私は階段を降り近づく。
私の気配に気づいたその人は顔を上げた。
その人の顔はみるみる歪み、嗚咽を吐いた。
「ゆし…ゆるして…すまない…すまなかっ…た」
あーなんて惨めなんだろうか。可哀想に。
楽にしてあげないと。
『次のニュースです。19日未明に○○区○○にて
歩道橋下で男性が血を流して倒れていると110番通報があり警察が現場に駆けつけると会社員男性(48)が頭から血を流して倒れておりその場で死亡が確認されました。警察関係者によると歩道橋から突き落とされ鈍器のようなもので頭を殴られたような痕があり殺人事件として捜査してます』
意識はない、という認識はある。
真っ暗で、でも俯せて下を見ていると解った。
何も無い、どん底を見ているのだと思っていた。
そのうち、視線の先、昏いそこが四分割されて、パネルのように一枚ずつくるくると回転しながら、ゆっくりと落下していく。
暗い此処よりなお黒い先へ落ちていく。
ああ、まだ底があるのだなと思った。
“落下”
夕方公園に集まって花火
最初にやるのは決まってる
落下傘花火
ひゅーっと音を立て打ち上げられた花火が割れ
バラシュートがゆらゆらと落ちてくる
子どもの頃上だけを見て必死に追いかけた
あれを掴めば、今日この公園のヌシは僕だ
最後のロケット花火だって
点火させて貰える
首が痛くなるほど上を向いて追いかけたけど
パラシュートはお隣さんちの
柿の木によろよろとひっかかる
ロケット花火点火の栄誉は
来年までお預けになった
『落下』(ゼルダの伝説 ティアキン)
ハイラル城の上空に生きているのかいないのかもわからない姫様が現れ、地上へ向かって落ちていく。どうすれば空を速く駆けられるかはここに至るまでの道のりで身についた知識と技術が教えてくれるけれど、もう会うことも叶わないかもしれないと思っていた人が目の前にいて気が逸りそうになる。幾度となく空を巡り、空を渡ってきたのはきっとこの瞬間のためだったのだろう。地下遺跡の足場が崩れて姫様の手を掴み損なった記憶が蘇る。もうあの喪失感を味わいたくはない。今度こそはあの手を掴むのだと心が叫んだ。
内腑のひっくり返る感覚
たった3秒前のような
あるいは15年は前からのような
風を泳ぐ袖口が
ずっと擽ったかったような
引き千切れるように痛かったような
目の前の景色より
脳内の光景が光速に過ぎて行くような
悔しさも苦しさも全部置いて
でも自由には程遠いような
そんな永遠のような
けどずっと刹那のような
そんな
潰、
‹落下›
それは光り輝く美しいものでしょうか
誰もに万遍無く与えられるものでしょうか
カウントダウンに等しいものだったでしょうか
不公平に奪われ消費されるものだったでしょうか
あるいは
あるいは、
そうきっと、
航海の先、君にとっての宝島となる、
その未知を選び掴めるなら。
‹未来›
落下
暗闇の底に落ちていく
どこまでもどこまでも
底では何を思ってもいい
唯一私だけが入れる場所
今日
辛かったことも
腹がたったことも
悔しかったことも
怒りに震えたことも
全部底で吐き出す
1日でも早くこんな環境から抜け出せるように
私は努力する
絶対負けない
あんなやつに
怒りを乗り越え、私は頑張る