『落下』(ゼルダの伝説 ティアキン)
ハイラル城の上空に生きているのかいないのかもわからない姫様が現れ、地上へ向かって落ちていく。どうすれば空を速く駆けられるかはここに至るまでの道のりで身についた知識と技術が教えてくれるけれど、もう会うことも叶わないかもしれないと思っていた人が目の前にいて気が逸りそうになる。幾度となく空を巡り、空を渡ってきたのはきっとこの瞬間のためだったのだろう。地下遺跡の足場が崩れて姫様の手を掴み損なった記憶が蘇る。もうあの喪失感を味わいたくはない。今度こそはあの手を掴むのだと心が叫んだ。
6/19/2024, 4:10:02 AM