意識はない、という認識はある。真っ暗で、でも俯せて下を見ていると解った。何も無い、どん底を見ているのだと思っていた。そのうち、視線の先、昏いそこが四分割されて、パネルのように一枚ずつくるくると回転しながら、ゆっくりと落下していく。暗い此処よりなお黒い先へ落ちていく。ああ、まだ底があるのだなと思った。“落下”
6/19/2024, 4:21:06 AM