『落ちていく』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
釣糸垂らして数分
アタリすらない
釣り餌が乾いてカピカピになっていくのにも構わず、針に餌をつけ投げる
移動しようかな? でももうすぐ魚が寄って来るかもしれない。
おっ!アタリだ!
魚が川から上がったと思ったら針が外れて落ちていく。
タモロコだったな。
「落ちていく」
落ち葉が私の目の前に舞い降りてきた。
見上げると、この木には葉がもうなかった。
前まで綺麗だと思ってた紅葉。
いつの間にか砕け散ってしまって。
私もいつかこうなってしまうのかなって、
いつか誰も私を見なくなってしまうのかなって、
考えたらもう生きてる意味わかんなくなっちゃって、
楽しそうに遊ぶ子供たちを見つめて刃物を握った。
【#114】
落ちていく
重い体。
沼に落ちていく、
落ちていく、
○落ちていく○
カサカサと乾いた音を立てて、枯れ葉が降り積もる。
赤や黄色…色とりどりの葉が、木枯らしの奏でるメロディーで舞い踊る。
足元に溜まった落ち葉を爪先で蹴り上げ、君は楽しそうに笑っていた。
転けやしないかとはらはらしている僕の事など気にもしていない。
日が傾き、世界はオレンジ色に包まれる。
そろそろ帰ろうと手を差し出せば、小さな手で握り返された。
目を擦る君を抱き上げて歩き出せば、眠りに落ちるのにそう時間はかからないだろう。
僕の小さなお姫様。
いったいどんな夢をみるのかな?
落ちていく……ずっと底へ。
子供の頃は純粋無垢だったのに、今は醜くなって……地の底へと落ちていく。
大人になるに連れて、醜い心を持つようになり……人に対して嫌な見方をするようになってしまった。
そんな自分が私は誰よりも大嫌いだ。
お題、だんだん落ちていく
目の前に、広がる
ゴツゴツとした岩肌に
僅かに、手をかける隙間を探して
大勢の人たちが
その頂を目指して登っていくんだ。
そのてっぺんには
星よりも輝き
どんな、金貨よりも価値のある
世界で1番の宝物があるのだとか。
だけど、登った人は
誰も戻らない。
いや、本当は戻ってはきているよ
身体だけになって。
空から、落ちてくるんだ。
沢山の人たちが
何ひとつ、持たずに。
僕はこの絶壁の辺り(ほとり)で
最後に声をかける番人だ。
『本当に登るのかい?』と。
ある人は、怒ったように僕を突き飛ばし
また、ある人は如何にその宝物が
必要かを僕に伝えた。
けれど、結局はみんな登っていくんだ。
太陽が沈み、誰も訪れる人が居なくなる頃に
僕は落ちて来た彼らの側を歩き回る。
そうすると、身体は瞬く間に朽ち果て
少しの間だけ、光を放ち花を咲かす。
命が燃え尽きる光だ。
僕は番人。
ただ、問うだけの存在。
行かないでとは、決して言えない存在。
【お題:落ちていく】
今まで来たことも無い道を辿って
全てにさよならをしようと思った
崖を登った時にはもう何も考えていなかった
崖から見える景色は
これまで見た事ないくらい壮大で
そしてこの世の全てを映し出してくれる
今まで感じた苦しみも悲しみも虚しさも
全部全部忘れ去るような景色だった
家や学校や友達よりも
ずっとずっと心の安らぎを感じられる景色だった
最後に何かを遺しておこうと思ったがそんなものはなかったので 「誰からにも愛されてなかったんだな」 と他人事のように思った
深呼吸をして空を見つめる
今までの出来事全部
これから起きるはずだった未来全部
私は背負って
思いっきり
崖から飛び降りた
どんな日よりも素敵で
どんな日よりも輝いていた
ゆっくりと目を閉じながら
私は
落ちていった
「落ちていく」
一瞬だった。
何気ないひとことのつもりだった。
キミの顔がこわばって
大粒の涙がぽたりと零れた。
とんでもないことをしたと理解しても
狼狽えて言葉を出すことが出来なくて。
僕はキミが立ち去るのを黙ってみていた。
"さようなら"とだけLINEが来て
ブロックされていることも確認して
僕まで涙が出てきた。
辛いのは彼女なのに。
『ごめんなさい』と放った言葉は
誰に届くこともなく落ちていった。
【落ちていく】
自然とこうなってるよね。どこで踏み外したのやら。どこで転んだ?原因は全く分からないけど深淵に招かれてたよ。風圧だけは感じる。地獄の底にて待ってるよ。会いに来る者なんていないだろうけどね。
ー落ちてゆくー
ああ、
星が落ちてゆく…。
流れ星を見たのは一瞬だった。
何故か突然、君の顔が浮かぶ。
…変な私。
一つ願いが叶うなら、君と一緒にいたいなんて。
いつから、そんな願いを胸に抱いていたんだろう。
君には知る由もない。
わたしのこの想い。
ああ、まただ。
君に溺れて、落ちていく。
この無数のカケラと共に、落ちて落ちて、
そして、燃えては煌めいて。
…切ないな。
もう二度と恋なんてしないと思ったのに。
きらり、きらりと、
私は、君に、落ちてゆく。
町中で警察や野次馬が集まるビルがあった。
興味本位で近づいてみると、ビルの屋上から飛び降り ようとする少年。
皆がやめろと騒ぎ立てる中、少年が飛び降りた。
少年は、ぐしゃりと鈍い音を立てて私の前に落ちた。
その瞬間、ドンッと突き飛ばされた。
野次馬は私を突き飛ばし、少年の写真を撮る。
そしてネットに晒して自分のアカウントを
バズらせようとする。
スマホから、通知音がしてみてみると
「〇〇市のビルでガキが飛び降りたんだけど!!」
とフォローしている人がポストしていた。
翌日、少年はネットニュースになった。
人々は少年に何があったのか探り、少年を叩いた。
「人に迷惑かけて死ぬとか最悪」
だからといって少年をかばうと偽善者扱いされる。
私はあの日の少年のように、面白いと判断されたら
人に弄ばれる世の中の醜さに落ちていった。
私も、少年と同じく飛び降りたくなった。
あれ?
落ちていく。
ずっとずっと落ちていく。
奈落の底まで。
勘弁してくれ。
夕暮れに母親の呼ぶ声を聞いた。
夕飯の時間だから、すぐに食卓に戻れと。
今夜はハンバーグ。
でもお前のケチャップは緑色。
昨日、ホームセンターで買ってきた。
何故?
落ちていく。
ずっとずっと落ちていく。
奈落の底はお前が望んだ終着地点だ。
満喫してくれ。
黒猫が言う。
お前の人生で一番の誤算は男に生まれたこと。
右足をハシゴにかけて、左足を縄で縛られたまま、大きく息を吸い、小さく悲鳴を上げて。
選ばれた人間であることは、お前をいつもその気にさせた。
空を舞う。
バラバラになる体。嘘にまみれた生活が歪む。
光り輝いた時代にはもう還れない。
私のケチャップは緑色。
空を舞い、撃たれ、落ちてゆく。
不意に目覚め、雄叫びを上げる。
閃輝暗点の視界に揺れる、幾ばくかの幾何学模様。
ジリジリと心が答えを知りたがる。
ねえあなた、一昨日の風は幸せを運びましたか?
落ちていく夢の中で、そんな壊れそうな望みを抱いて。
その時は落ちていく様なんて知らず、
突然落ちていることに気がつく。
気がついた時にはもう戻れなくなっている。
さあ、何についての話でしょうか。
麦わら帽子がひらひらと落ちていく。
風に吹かれてふわりと舞い上がり、あっという間に手の届かない場所へ飛んでいってしまった。
あれは、おかあさんのぼうし。
橋の上、眼下には深い深いお堀の沼。
私は母の腕に抱かれて、上から降ってくるパンくずを当てにしてバシャバシャと群らがるたくさんの鯉たちを見ていた。
その日は風が強かった。
落ちていく帽子を捕まえられたらよかった。
何もできなかった。
私はどうしてもどうしても悲しくなって、声をあげて泣いた。
別に気に入りの帽子だったわけではない。
まして自分の帽子でもない。
“おかあさんのぼうし”があの沼に吸い込まれてしまったことが、どうしたって悲しかった。
沼は怖い。
暗くて深い。
きっと落ちたら助からない。
そんな場所に母の一部と思えるものが落ちてしまったことに、言いようのない恐怖を覚えたのかもしれない。
そんな私を見て母は笑っていた。
“あんたの帽子じゃないのにね”と。
今でもときどき思い出す。
幼少の頃の少し切ないこんな思い出。
❄︎
ところであの落ちた帽子は結局どうしたのだろう。
きっと拾ってもらっただろうとは思うが、まさかあの食いしん坊の鯉たちが食べてしまっていないといいのだが。
『落ちていく』
【落ちていく】
落ちることが心地よくて
みんなの期待を裏切ることが快感で
地の底へ転がり落ちていく
這い上がり方も知ってるから
あなた達のその信頼を蔑ろに
泥まみれにするためだけに
2024-11-23
『落ちていく』
だんだん落ちていく
あなたに
初めてあなたに会った瞬間は
落ちることなんてないと思っていたのに
あなたの声で
あなたの仕草で
あなたに会う度に
あなたという沼に引きずり込まれる
次はいつ会えるかな?
あなたのことを四六時中考えるようになっちゃった
責任取ってね
「わかってしまう」
「どこで覚えてきたの、そんな台詞」
妙な気持ちになっていることを悟られたくなくて、私は彼を突き放した。
ただの幼馴染。
そのはずなのに。
それまで見たことのない彼の表情に、胸の奥が跳ねる。
こんなに長い年月、一緒に過ごしていたのに、なぜ今こんな気持ちになるのだろう。
全身を駆け巡る言葉が甘くて溶けてしまいそうになる。
私を見つめているその顔も声も他の人には見せないものなのかもと思ってしまう。自惚れだと解っていても。
「こんなこと言うの、お前だけだし」
これがトドメでなくて何であろうか。
どういう意味──なんて、白々しく訊かない。訊けない。
「わかってるよ」
それだけ言って、顔を背けた。
顔が、体が熱い。
どうか今、触れたりしないで。
無自覚だったものを、自覚してしまう。
この気持ちが何なのかを。
────落ちていく
────────────
「私は両親みたいにならない」
環境というのは恐ろしいものだと、つくづく思う。
世の中の夫婦は皆していると思っていたことが、常識ではなかったということに気がついたのは、高校生になってからだった。
そう、私の両親はとんでもないバカップルなのだ。
挨拶のハグとキスは日常。
ナチュラルに行われる「はい、あーん」
月の半分以上は一緒にお風呂に入っている。
シミラールックなんて言葉が流行る前から、ふたりの服装は統一感ばっちり。アルバムでも確認済だ。
「仲良くて良いなー」
うちの両親を見て呑気に呟く彼氏。
私は決意した。
「絶対、私は両親みたいにならない……」
────夫婦
昨日 ライブハウスに行ってきた
だいすきなバンドと
だいすきな曲たちと
だいすきな爆音に包まれて
久々に生きていると感じた
MCで
―今ここにいるみんなには
本当に、ずっと、生きていてくれ と
死なないでいてほしいと そう、本気で、思ってるよ
死ぬとか生きるとか 俺は結構 本気な人間だからさ笑
そんなことを言われて 涙が出た
音楽で世界は変わらないけど
言葉で世界は変わらないけど
少なくとも 私には こわいほどまっすぐに刺さったから
だからわたしは 音楽をできない代わりに
生きている限り 綴り続けようと思います
と言っても、大したことはかけませんがね笑
お題がループしている時は
ちょくちょくこうして
日記的な感じに書こうと思います
最近まったくかけてなかったですしね、ごめんなさい
でも はーと の数が基本的に変わらないので
こんな私でも
ずっと気に入ってくれている人がいるんだなと
画面越しににやにやしてました笑
結構ちゃんと 嬉しいんです ありがとう。
「あ……」
ペンを取ろうと手を伸ばしたのに、ぼんやりしていたからか、指からこぼれ落ちた。
落ちていくはずのペンは床に落ちることなく、彼の手に収まっていた。そして、彼は身体を起こして太陽のような笑みを向けてくれる。
「落ちなくて良かった!」
その安堵した声と笑みに、私の胸が高鳴る。
違うと否定していたのに、その笑顔と優しい行動は私の心を捕らえて離さない。
「ありがとうございます」
上手く笑えただろうか。そう思いながら彼からペンを受け取る。
でも、その不安はすぐかき消された。
もう一度眩しいほどの笑顔を見せてくれたから。それと一緒に私の心臓の音もうるさくなる。
小さいことだけれど、そんなことが積み重なって否定できないくらいの気持ちが溢れてた。
好き。
伝える勇気はないけれど。
きっと言葉にできないけれど。
この想いは大切にしたい。
おわり
一九一、落ちていく
中道より説得されがち極端
張り巡らされた奈落への罠
霜が陽に解けて崩れて落ちていく
快感?浮遊感?受け止めて…
♯落ちていく