『自転車に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「自転車に乗って」
もう何年も自転車に乗っていない
駅まで運動もかねて歩くことにしたからだ
自転車なら楽なのにと思うこともある
でも駐輪場代もかからないし、
音楽を聴きながら歩く道も楽しい
今の暑い時期はしんどくて嫌だけど
旅行に出てレンタサイクルを借りることがある
久しぶりでも自転車に乗れることにいつも驚きつつ、
風を切って走るのは気持ちいい
いつもとスピードも違って新鮮で、
大げさに言えば特殊能力を身につけたような気分
次はいつ自転車に乗るだろう
𓍯自転車に乗って𓍯 №6
遠い海へ行こう。
波の音を聞いて 海のように深い呼吸をして。
現実から目を背けよう。未来のことを考えよう。
遠い森へ行こう。
風の音を聞いて 空のように広く呼吸して。
理想から目を背けよう。明日のことを考えよう。
「自転車に乗って」
毎朝自転車に乗って仕事に行く。
大体20分ほど。
時間に余裕を持って家を出るが、早く着いて安心したい気持ちで、少し急ぎめで20分だ。
この間何気なく帰りの時間を計ってみた。
12分だった。
どんだけ早く帰りたいんじゃわたし。
まだ子供だったあの頃、よく自転車を走らせた。
通学だけじゃなく放課後や休みの日にも自転車に乗ってよく遊びに出かけた。
何も無い田舎道だったけどあなたを乗せて一緒に色んなところに遊びに行った。
笑いあったりふざけ合ったり本当に楽しかった。
大人になり今は自転車ではなく車に乗って通勤したりドライブに行くようになったけど、あの頃の記憶は今でも昨日のように鮮やかに覚えている。
『自転車に乗って』
75歳の誕生日を期に、事の免許証を返納することにした。
ついては生活の足がなくなるので、自転車とヘルメットを購入した。アシスト無しの壊れにくいものを選んだ。
車を運転している時は自転車のマナーの悪さに閉口したものだが仕方ない。
何十年ぶりかで乗る自転車のカンを取り戻すのに、家の近所を2周するはめになった。
でもカンが戻ればこちらのものだ。初めて自転車に乗れた子供の頃のわくわくした気持ちも蘇ってきた。
そうだな、なるべく早く近所のスーパーと、月一で通院している病院へ、どれくらいの時間と体力が必要か確かめに行ってみなくては。
そして良い季節になったら、紅葉や桜を見にサイクリングにでも行ってみようか。
車を手放し行動範囲が狭くなるかとも思ったが、いやいや私の世界は新たな相棒のおかげでまだまだ広がりそうだ。
さて、今日は自転車に乗ってどこへ行こう。
私は新しい自転車のペダルを踏み込むと慣らし運転を決め込み、いつもの喫茶店を目指して走り出した。
お題「自転車に乗って」
自転車に乗って
自然にハミングするかどうか
私の心のバロメーター
大人になって久しぶりに
自転車に乗って近くのタウンまで
数km程の距離を往復してみると
なんとお尻が痛みました
筋肉痛かな…
自転車って普段使わない筋肉を
使うんだと知りました🤭
✴️119✴️自転車に乗って
自転車に乗って行くのもいいけれど、
のんびり歩いて行きません?
一緒の時間は、長い方がいい。
(#自転車に乗って)
「自転車に乗って」
だだっ広い青空の下、碧々とした田んぼの間を縫うような畦道をゆく。真夏の燦々とした太陽の光を、生ぬるい風が気持ち程度に薄めてくれる。今にもぶつかりそうな数々のトンボは、意外とぶつかることなく素通りしてくれる。どのくらい時間が経っただろう、先ほどとほとんど変わらない景色ーだだっ広い青空と、碧々とした両脇の田んぼの景色は、日常的な時の経過を忘れさせてくれる。ああ、夏休みだなあ。
自転車に乗って助けに行けたら良かった。
補助輪が取れない。
手のひらも、腕もこんなに心許なくて、走っていくにも僕の歩幅のなんと狭いことか。
びゅんびゅん風を切れたらよかった。
夏の色と一緒に、君が死んでいく。
褪せて、薄れて、汚れて。
顔さえもう分からなくて。
それでも。
「ずっと友達よ、わたしたち、離れてもずっと」
その、声ではなく言葉だけが、僕を追いかけてくる。
夏が来て、また。さよならの季節だ。
はぐるまのまち。
中心には高々とそびえる時計塔があって、裏手には古びた自転車が1台備え付けられている。
自転車を漕ぐのはエリックのやくめ。
時計が鐘を鳴らすと、エリックは控室から出てきて自転車に跨る。
ひとこぎ、ふたこぎ。
キィキィと音を立てながら、ゆっくりとはぐるまが回りだす。
そうすると、空の色もゆっくり変わっていく。
5回の鐘の音は夕刻の合図。
ゆっくり、ゆっくり自転車を漕ぐ。
空がうっすら、赤らんでくる。
ほら、一番星だ。
(お題:自転車に乗って)
【自転車に乗って】
追いかけたのは
自動車、電車、飛行機
自転車のきみの後ろから
自転車に乗って
追いかけた
自転車に乗って、どこへ行こうか?
今年の夏は特に暑いみたいだから涼しい乗り物が良いけど、暑い中風を浴びて目的地まで行くのも悪くない。
いつも見慣れた風景をのんびりと見て意外な発見をしたり、思い出を呼び起こして感慨の気持ちにふけるのも良い。
彼女であるまいちゃんとの思い出のベンチ、よく行くお好み焼き屋さん、酔っ払って寝転がった場所、トイレにこもったコンビニ、3年目になる大学のキャンパス‥‥。
いろんな見慣れたものが点在する街から見たことのない景色を見せてくれる街に移ろっていく景色を楽しみ、ワクワクしながらペダルの回転数を早めていくのも良いな。
目的地はあえて決めないこともできるが、今から行くならこのまま植物園に行こうか。
暑い中頑張って命を燃やす植物に感動をもらいに行こう。じいちゃんの畑と比べたり共通点を見つけて心を喜ばせよう。
【お題:自転車に乗って 20240814】
頬を撫ぜる風が気持ちいい。
カラリと晴れあがった空は、夏の茹だる様な暑さも、じめっとしたまとわりつく様な空気もどこかへ押しやって、半袖で居るのが心地よい、そんな季節を連れてきた。
天辺を幾分か過ぎた太陽が、静かに上下する海面に乱反射する。
キラキラとした光が、顳かみから流れる汗に反射し一瞬、時間が止まったように感じた。
「ねぇ、普通、逆、じゃない?」
「ん〜?」
「私が後ろ、あんたが、前で、自転車、漕ぐのが、普通、じゃない、のっ!」
立ち漕ぎで、一回一回体重を乗せながら漕いでいる少女の後ろで、少年は雑誌を広げて読んでいる。
道は緩い上り坂、右手にどこまでも続く青い海、左手に各々こだわって建てられた家々と、それを取り囲む石垣が並ぶ。
行き先は小高い岬を回った先にあるオシャレなカフェ、来た道の先には二人が通う高校がある。
自転車で10分程の距離、坂道なので若干時間はかかるけれど信号も車通りも少なく、快適な道。
「公平にジャンケンで決めたろ」
「公平、って、コレ、あん、たの、自転車、じゃ、ない」
「だから、お前が自転車で行きたいって言うから、ジャンケンにしたんだし」
「そう、じゃ、なく、て⋯⋯、もう、いいっ」
少女はチョット憧れていた。
好きな人が漕ぐ自転車に乗って、二人で海岸線をデートするのを。
何故なら少し年の離れた姉が、今は旦那さんとなった人と時折そんなデートをしているのを見ていたから。
子供ながらに二人とも楽しそうに、幸せそうに笑っていたから、羨ましくて。
姉とは違い、男勝りな自分が少女漫画や映画やドラマのようなシチュエーションのデートなど土台無理な話なのだ。
今だって、こいつと付き合っているのは夢じゃないかと思ってる程だ。
姉の旦那さんの母親違いの弟で、高校でも、上級生、同級生、下級生と全方位からモテている男。
高校入学当初から、数え切れないほどの告白をされている男。
見た目だけではなく、性格も頭も良く、非の打ち所がない、と言うのが周りの評価だけど、少女は性格は微妙なところだと思っている。
現に今、それを実感しているところだ。
「アトチョットダ、ガンバレー」
「ちょっ、棒、読み!」
姉に旦那さんの家族を紹介された時が初対面で、あの時はお互い13歳。
同い年なんだから、という、訳の分からない理由で一緒に行動させられ、気がつけば少女の部屋で寛ぐ姿が普通になった。
いつも漫画ばかり読んでいるのに成績は良いらしく、受験の時などは家庭教師のような事もしてもらった。
もっと良い高校にも通えたのに、少女と同じ高校にしたのは、海が近いからという本当かどうか分からない理由。
今は義兄と姉が営むカフェで少年は暮らしている。
両親の元で暮らさないのは、あちらに小さな兄弟がいるから、とか何とか。
高校に入って、少年が告白ラッシュに疲れていた頃、少女は冗談で言ってみた。
『私と付き合ってる事にしたら?』
彼女がいると分かれば、少しは告白する人も減るのでは、という考えから発した言葉。
ほんのちょっとだけ、自分の本当の気持ちも混ぜていたけれど。
少年は暫し考え込んで、首を振った。
ツキリと痛んだ胸に手を当てて、悟られないように笑おうとした瞬間、少年は言った。
『それなら 本気で付き合う方がいい、嘘はいずれバレるから』
その言葉にキョトンとしていると、返事を促された。
『よろしく、お願いします?』
『こちらこそ』
つまりは、普通に付き合うという事で、恋人同士になったという事で。
でもあれから一年、進展はなし。
いつも通り、少年は少女の部屋でマンガを読むかゲームをするかで、いい時間になれば家に帰る。
時折、勉強を教えて貰ったり、家の夕食を食べて行ったりもするけれど、ソレだけ。
あぁ、告白する人は若干減ったらしいけど。
一度、意味がなかったかと少女が聞いたら、彼女がいるから、の一言で断れるから意味はある、とか言っていた。
「つ、着いたぁ」
「お疲れ」
頭をぽんぽんと叩かれ、自転車のハンドルを引き取られる。
そのまま店の裏手に回るのかと、後ろ姿を見送っていたら、少年がいきなり振り返った。
「⋯⋯何?忘れ物?」
「お前⋯⋯、後ろに乗りたいならシャツか何か腰に巻け」
「えっ?何で?」
「⋯⋯⋯⋯見えるから」
「見える?何が?」
「⋯⋯くま」
「⋯⋯⋯⋯!!!」
バッとスカートの後ろを隠す。
今更、遅すぎではあるが。
そう言えば、記憶の中の姉も腰にカーディガンを巻いていた気がする。
ん?でも。
「ちょっと待って、ジャンケンは?」
ジャンケンで少女が勝っていれば、後ろに乗れていたはずだが。
「内緒」
手をヒラヒラと振って少年は店の裏側に回っていく。
少女は自分の右手を見て、グーパー、グーパーを繰り返している。
そんな少女は気付いていない。
ジャンケンの時いつも一番初めにチョキを出す癖があることを。
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(´-ι_-`) 二人乗りは違反デス。
『自転車に乗って』
近所のコンビニのアイスケースにはシャーベットもありカップアイスもありコーンアイスもある。眺めているとどれもこれもがいつもの何倍にも魅力的に映るけれど、帰り道を思うとやや憂鬱になる。
コンビニを出ると雲一つ無い青空にジリジリと容赦なく照りつける太陽が輝いており、激しい気温差に冷凍室育ちのアイスたちが悲鳴を上げるのが聞こえる気がしてくる。今助けてやるからな、と心で呼びかけて意気揚々とサドルに跨ったそのとき、炎天下に晒されていた愛車が牙を剥いた。ハーフパンツからはみ出た素肌がアツアツのサドルに噛みつかれてリアルに悲鳴が出そうになり、あやうく立ちゴケまでしそうになる。ここで倒れるわけにはいかない。アイスのために。小学生のとき以来の立ち漕ぎを駆使して難局を乗り切った俺は、そのままの勢いで行くときよりも早く家へと一心にペダルを漕ぎはじめた。コンビニ内の冷房で一旦は引いた汗が溢れんばかりに噴き出してくる。普段使わない筋肉が突然酷使されて攣りはじめてくる。過酷な旅路は今始まったばかりだった。
お題『自転車に乗って』
黒い制服に身を包んだ令嬢が家の前で車を待っていると、執事が走ってきた。
「なんですの、こんなにきれいなお庭なのに走るなんてはしたないですわ」
執事は令嬢の目の前で頭を下げる。
「お嬢様、大変です。道路が渋滞してリムジンが来られません!」
「なんですって! そんなもの、他の車を轢き潰してでもこさせなさい!」
「それは犯罪です、お嬢様」
「じゃぁ、どうしろと言うんですの? わたくし、学校に遅れてしまいますわ」
「ご安心ください、お嬢様」
「いい方法があるのですわね」
「はい、こちらです!」
気がつくと執事の背後にワインレッド色の布がかけられている物体がある。布をとると現れたのは自転車だった。
しかもご丁寧に後ろの方に椅子が用意されている。まるでそれは、幼児が乗るための席のよう。しかも令嬢サイズに大きくしてあり、安全設計の他に無駄に金色に光り輝いている。
「絶対嫌ですわ」
「お嬢様、この際ですからプライドは捨てましょう。遅刻してしまいます」
「今日は休みますわ」
「皆勤賞を目指されてるのではないですか、お嬢様!」
「は! でも……こんなダサい乗り物……」
「大丈夫です、お嬢様はいつもダサくていらっしゃいます」
「な、なんですって!」
「リムジンで登校する時、自分が降りる時にレッドカーペットを敷き、その上を歩くことが本気でかっこいいとお思いですか?」
「あれは、わたくしの美学ですわ!」
「わかりました。ですが、レッドカーペットを歩くのは自転車でも変わらないでしょう」
「でも、かっこよさが」
「お嬢様、遅れてしまいます。そちらの方がもっとダサくていらっしゃいます」
令嬢は苦虫を噛み潰したような顔を浮かべ、拳を握ってため息をつくと、自転車に取り付けられている金ピカのチャイルドシー……椅子に腰をかける。
「安全のためです」
と言われ、ベルトを付けたあと、執事に無理矢理ヘルメットをかぶせられる。執事も同じ白いヘルメットを被っている。なんだかダサい。しかし、前のかごにいつものレッドカーペットが丸まって入っているからよしとしますわ、と令嬢は思う。
「では、行きますよ、お嬢様!」
執事は張り切って、ペダルをこぐ。そのスピードは意外にもリムジンに負けず劣らずだ。いつもと違うのは、外にいるから風を感じること。
時折視線を感じたが、令嬢は背筋を伸ばして前だけを見続け、お嬢様らしい振る舞いを演じていた。
自転車を漕げるようになったあの日
僕たちはどこまでも行けるような気がした
海と、山と、空の下
風を切ってまるで鳥になったように、羽ばたき駆けるこの地平線の先へ
『自転車に乗って』
自転車で通える範囲で
今の職場を選んだ
出勤は上り坂
退勤は下り坂
帰りに
その日の気分でスーパーを変えたり
本屋に寄ったり
友だちと会ったり
わざと知らない道を選んだり
なにより
朝少し早く出て
好きな場所へ寄り道してから出勤するのが
こんなにも満たされることを
自分だけの楽しみを
新たに獲得した幸せ
一般的って言葉と普通って同じようで全然違うなーと思う
個人の意見だ
『自転車に乗って』
ヘルメット、よし。
学校の指定カバンを背中に、そして制服のスカート部分はぐるりとマジックバンドで抑える。
前かごに入れておくのは素人のやること。(ヒョイと盗られたら一大事)
スカートをはたかめかせるなんて、以ての外。(車輪に巻き込んで怪我のもと)
チャリ通舐めんな。
今日は風が強い。迫る台風の影響だ。
今夜半から本格的になるらしいが、今のところは風が強いだけ。
そう、つまり登校せねばならない。
なぜ休みにしてくれないのか。
わかってる、雨降ってないもんな。
電車もバスも動いてる。
風だけって思ってるんでしょ?
強風侮るなよ。
こういうシチュエーションは何度も経験してる。
向かい風と自分の脚力が拮抗して、五分以上その場から1ミリたりとも進まなかったこともある。
横風に煽られ、田んぼに落ちて全身泥だらけになったことだってある。(制服のクリーニング代は高くついた)
苦い思い出だ。
自転車通学者にとって、風は大敵である。
しかし、行かねばならぬ。
義理堅いメロスのように、はたまた無謀なるドン・キホーテのように。
いざ、行かん。