はぐるまのまち。
中心には高々とそびえる時計塔があって、裏手には古びた自転車が1台備え付けられている。
自転車を漕ぐのはエリックのやくめ。
時計が鐘を鳴らすと、エリックは控室から出てきて自転車に跨る。
ひとこぎ、ふたこぎ。
キィキィと音を立てながら、ゆっくりとはぐるまが回りだす。
そうすると、空の色もゆっくり変わっていく。
5回の鐘の音は夕刻の合図。
ゆっくり、ゆっくり自転車を漕ぐ。
空がうっすら、赤らんでくる。
ほら、一番星だ。
(お題:自転車に乗って)
8/15/2024, 4:08:31 AM