『自転車に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
自転車に乗って
毎日がつまらない日々だ。
自転車に乗って学校行って、つまらない学校で勉強して、また自転車に乗って帰ってくる。
実につまらない。
毎日同じことの繰り返しだ。
そんなふうに思いながらも今日も自転車に乗って学校に向かう。
寝起きの悪い頭に嫌気がさして今日は無性にイライラする。
何か楽しいことはないのだろうか。
「はぁー、つまんねぇーの」
口に出してそう呟いた瞬間大きな風が吹いた。
バランスを崩さないように必死に漕ぐがあまりにも強すぎる暴風に目を瞑った。
目を瞑っていると頭に鋭い痛みが走った。
痛みに頭の中は支配され、そこで意識を手放した。
ここはどこだ?
俺はどうなっているんだ?
起きたら全く知らない景色が広がっていて呆然とした。
俺は学校に行こうと自転車に乗っていた。
けど、強い風が吹いて頭が急に痛くなってそこで意識が途切れたんだ。
ここにくる前の状況を思い出してみるがやっぱりわからない。
「今度は君か。」
誰かの声が聞こえた。
声の方を向いてみるとそこには俺と同じくらいの少年がいた。
「おまえ、は?」
そう聞くと彼は笑って言った。
「ついてきてよ。僕の名前はソラ。僕はここがどこかは教えることはできないね。でも君に害のあることはしないから安心してよ。」
少年はソラと名乗った。
それから少し歩いた。
歩いているとトンネルが見えてきて俺達はそこをくぐった。
トンネルを抜けた先は不思議だらけの世界だった。
花はどれも綺麗に咲いていて色も不思議な色をしている。セミの鳴き声もなんだか聞いたことない音を出している。
「なぁ、ソラ。ここは?」
「うん。不思議な空間だよね。
ねぇ、空を見てみてよ。」
そう言われて空を見上げる。
空には青空が広がっていた。
こんなに空は綺麗なのか。
知らなかった。
少しみたら次はどんどん空の色が変わってきた。
どんどん青、黄色、水色、オレンジ、ピンクとグラデーションのようになっていく。
綺麗だ。
「ねえ。空は綺麗でしょ?
青空もこんなふうにグラデーションしている空もさ。
空はね。綺麗なんだよ。
広いんだよ。どこまでもどこまでも繋がっている。
だからさ、迷った時とかつまんない時とかさ、上を見てみなよ。空が当たり前のように綺麗にそこにあるんだからさ。」
ソラはそう言った。
「でも、俺がさっきいた世界にはこんな綺麗じゃない」
そういうとソラは笑う。
「君はちゃんと上を向いて空を見たことある?
今日が初めてだったんじゃない?」
「そんなこと、」
ない、なんて言えなかった。
「君がいた世界にも綺麗な空あるんだよ。
視野が狭くて見えてなかっただけ。
帰ってから確かめてみるといいね。」
そうだ。
つまらない。つまらないって言うだけで周りを見ていなかったのかもしれない。
こんなにも綺麗な空があるんだ。
自分があまりにも周りを見ていなかったことに気づかされた。
「気づいたみたいだね。
世界の見方が変われば自ずと過ごし方が変わってくるんだよ。見方次第で変えられるんだ。
でも、もうお別れの時間だ。
帰ってから君がどんなふうに過ごすのか楽しみだね。」
お別れ?
もう元の世界に戻ってしまうのか。
少しまだいたいと言う気持ちが残っていた。
まだいたかった。
そう思うと同時に来た時の同じように強い風が吹いて頭が痛くなる。
大切なことを教えてくれた不思議な少年の姿を見ながら俺はだんだん意識が朦朧としそうになりながらも
お礼を言う。
「ありがとう。」
少年は笑って頷いてくれた。
そこで意識が途切れた。
目を覚まして1番に見たのは真っ白な天井だった。
保健室のようだった。
隣を見てみると友人がいた。
「おい、おい!お前びっくりしたぞ?
お前、道で倒れてんだもん。
何回声かけても目を覚まさないし。これ以上覚まさなかったら病院に行こうって先生が言ってたくらいなんだからな。
ちょっと待ってろ?先生呼んでくる。」
友人が先生を呼びに行ってくれた。
1人になって考えた。
倒れていた?
じゃあ、夢なのか?
少年と会って綺麗な世界を見て、あの感動した瞬間は夢?幻?
確かに現実であんな不思議なこと起きるわけがない。
現実ではないことにがっかりする。
残念な気持ちでいるとカサッと音がした。
制服のポケットに紙が入っていた。
なんだろう?
入れたっけ?
見覚えのない紙を開くとそこには
''君が見た世界を経験を忘れないで。
上を向いて、楽しく生きるんだ。
下ばかり向いているとその先に待っているものはないから。
上を向いて。
ソラ''
その手紙が夢ではなく今起きたことだったと信じさせてくれた。
ソラという少年は間違いなくいて、あの感動は嘘じゃなかったと言うことを確信させてくれた。
あの不思議な出来事がなんだったのかはわからない。
あんな世界がこの世にあるのかもわからない。
謎だらけだ。
けど、俺にできることは前を上を見て生きることだ。
今度、あの少年に会った時には堂々と楽しくいられるように。
そう願い、空を見上げた。
完
~自転車に乗って~
コンビニへ行こうと歩いていると、ある親子が自転車の練習をしていた。「絶対離しちゃだめだよ!!」と言いながら一生懸命自転車を漕いでいる。私も昔は後ろで支えてもらっていた。
後ろで支えてくれている父はとても心強がった。
「今も後ろで支えてくれてるのかな?」と考えながらコンビニへ行き、家に帰る。
私も久しぶりにやりたくなって、お父さんの好物を供えてから自転車に乗って出掛けた。
家を出る時、「ありがとう、いつでも支えてるよ」そう聞こえた気がした。
自転車に乗って
子供がまだ小さいころ、前乗せのチャイルドシートを着けて、自転車で買い物に出掛けていた。『レッツゴー』と言うと、『ゴーゴー』と小さな拳を突き上げる。風を切って走るのが大好きで、いつもご機嫌さんだった。
風が気持ち良すぎて、帰りはいつも寝てしまう。買い物の荷物と重いヘルメットを被りクタっとなった娘を抱えて、自転車を停めるのが大変だったな。
前乗せだから見える娘の成長と、後ろ乗せできるまで成長した娘を背後に感じ、2人乗りしていた時期を懐かしく思い出す。
「お前今、自転車に乗ってる?」
イアホン越しに声が聞こえる。
「こんないい天気の日に乗らないといつ乗るんだよ。」
そう言い返した。
「ってことはずぶ濡れになってんのか。」
「そうだねぇ。めちゃくちゃ気持ちいいよ。
心が洗われる。」
「授業で学んだけどさ、綺麗な水ではねぇよ。」
「大丈夫、向う先は温泉だ。」
「なんて客だよ。風呂入る前から浸かってるようなもんじゃねぇか。」
「温泉入っても長くて小一時間ぐらいだろう。
帰りはどうすんの?多分雨やまないよ?」
「ん〜、だって君がいるじゃないか
ってことでよろしく」
そう言っても通話を切った。
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「明日自転車取りに来いよ」
「わかってる、ありがとうな」
「ん〜、お互い様やろ。」
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「いつもならこのパターンだったんだけどなぁ。
あっちでも元気にしてるかな。」
「君の心の現れかい?」
「あの日から雨の日に自転車はやめたよ。」
「また、ね。」
そう僕は、虹に語りかける。
自転車にのって風切りたいよね
でも風で前髪がオールバックなったら整えていない眉毛が露になっちゃうから乗れん
完
「自転車に乗って」
向かい風になんて負けないよっ
好きなあの子にあうために
必死のパッチやっ!
あの頃は、自転車に乗って何処へでも行くことができた。
学校が終われば家まで走り、玄関にランドセルを放り投げ、愛車で勢い良く坂を上る。友人と合流し、路地裏を我が物顔で走り抜ける。暑さも寒さも気にならないほど、全身に浴びる風が心地よかった。自転車で走ること、それ自体が遊びだった。
移動を億劫に感じるようになったのは、いつからだろう。大人になり、免許を取ってからは、自転車に乗ることもほとんどなくなった。毎日車の中で渋滞に苛つき、たまに電車に乗れば人混みに揺られて目を瞑るだけ。のんびり景色を見ることすら、減ったように思う。
そんな私が子供の頃の記憶を辿って森の中を歩くことになるとは、思いもしなかった。
既に辺りは暗い。懐中電灯で足元を照らしながら、静寂に耳を澄ませる。
昔は、鳥や虫の声がひっきりなしに聞こえていた。時折、獣が枝を踏む音に息を潜めることもあった。だが、今は何もない。草木以外の命の気配が、まるで感じられない。皆、私という侵入者に警戒し、鳴りを潜めているのだろう。だがそれは、この二十年で人間という存在が彼らにとっての驚異になったことを意味する。
変わったのは、私だけではないのだ。
毎日通った駄菓子屋は、買い手のいない更地に。
魚を捕まえた川は、土砂崩れで立ち入り禁止に。
肝試しをした廃工場は、ショッピングモールに。
思い出の場所は次々と姿を消し、一緒に遊んだ友人との関係も、今ではすっかり変わってしまった。
唯一変わらずに残っているのが、この森だ。
鬱蒼と繁る木々に隠された獣道。少し進んだ先の開いた場所に作った、二人だけの秘密基地。
泥濘(ぬかるみ)に注意を払いながら、傾斜のある獣道を降りていく。足元に気を取られていると、何かが顔や手に纏わりつく。大きな蜘蛛が巣を張っていたようだ。どうやら暫くの間、人は通ってないらしい。新たに子供達が秘密基地を作っているかもしれない──そう思っていた私は安堵したが、同時に小さな寂しさも感じた。
私が死ねば、この場所を知る者はいなくなるのかもしれない。
大人の足で歩くと、当時長く感じた秘密の通路はあっという間に終わった。高い木々に覆われ、周囲から切り取られた広場。月明かりに浄化されているのか、少し湿り気を含んだ空気に心地よさすら感じる。夜に訪れるのは初めてだが、確かにここは私達の秘密基地だ。
だが、枝葉で作った小さな隠れ場は、とうの昔になくなっていた。獣が荒らしたのか、雨風に晒され崩れたのか。どちらにせよ、その面影はどこにもなかった。二十年以上経っているのだから、当たり前だ。他の場所と少しばかり土の色が違うのが、唯一の名残だろうか。
目を閉じて、当時のことを思い出す。
実を言うと、あの頃の記憶がしっかりと残っているわけではない。この場所での出来事を思い出そうとすると、楽しかったという漠然とした感情が先行し、それが具体的なエピソード達に薄く靄(もや)をかけてしまう。この場所を見つけたのはどちらだったか、何故他の友人には教えなかったのか、いつから来なくなったのか──そうした疑問がふと浮かび、答えのないまま靄の向こうに消えていく。
だが、それで良かったのだと思う。もし友人との記憶が鮮明に残っていたなら、私は今この場所を訪れることはできなかったかもしれない。美しい思い出のまま、記憶の彼方に追いやることを選んだかもしれない。
私はゆっくりと目を開けた。
何もない広場に一瞬、小さな隠れ家と、その中で笑う子供が見えた気がした。
私にとって、ここは忘れられない場所だ。
これまでも、これからも。
「まさか、またここに二人で来るとはな」
肩に背負ったブルーシートに声をかけ、私は笑った。
『自転車に乗って』
今日の天気予報は晴れ。
カーテンから差し込む朝日は、優しくカナリアを包み込んでいた。
こんな天気のいい日は家になどじっとしてはいられない。カナリアは、そそくさと朝食をすませ、身支度を始める。それを見ていた母親がため息を付いた。
「カナリア、夏休みだからって遊んでないで勉強しなさい」
「勉強も大事だけど、遊ぶことも大事」
お気に入りの靴を履きながらいう。
「遊んでばかりじゃない」
「お母さん、遊びは経験だよ。人間形成する上で一番大事なんだよ」
「もう、そんな屁理屈ばっかり言って」
「お母さん、私にとって16歳の夏は今しかないの。2度と経験できないのよ。だったらもっと楽しまなきゃ!」
「あ母さんは、遊ぶのも大事だけど、勉強も大事っていう話をしてるのよ」
「わかってる、帰って来てからやるから」
「必ずよやるのよ」
「気が向いたらね。行ってきます!」
そう言って、カナリアは家を出て行った。
「あっ、ちょっと」
もう! と、怒る母親に後ろから、「まあいいじゃないか」と、父親が声をかける。
「そんな怒るなよ」
「お父さんからもちゃんと言ってよ」
「俺はカナリアが元気であればそれでいいぞ」
「もう、本当にカナリアに甘いんだから」
「俺は娘に嫌われたくないんだよ。それに、お母さんがカナリアに厳しくしてくれるから、俺は甘く出来るじゃないか。アメとムチでバランスいいだろ?」
笑いながら言う父親に「物は言いようね」と、呆れたように母親は笑う。
二人は、カナリアが出て行ったドアを見つめ、
「こっちに引っ越してきて本当に良かったな」
「そうね。また、あの子の笑顔が見れたんだもの」
そう言って、涙ぐみ笑った。
今日はこの自転車に乗って何処へ行こう。あの白波がたつ海、あの猫達が集まる神社、緑が多く暗いが神秘的な湖。それともまだ知らない場所を開拓するか。
カナリアはワクワクしていた。ペダルに足をかけ勢い良くこぎだす。
「I am free!」
そう叫び、下り坂を颯爽と駆け抜けていった。
-- 終わり--
By ゆさ(noteにて小説と詩を投稿しています)
自転車に乗って
自転車に乗って、どこに行くでもなく風に任せて走ると、心が髪を切ったように軽く感じる。
前から受ける風は心地よく、背から受ける風で勢いに乗って、どこまでも走っていけそうだ。
最近、全然自転車に乗っていない。
学生の頃は学校までとかちょっと遠くへ行くために自転車に乗って行っていたけども、自動車に乗るようになってからはほとんど乗っていない。
というより捨ててしまった。
便利になればなるほど、前に使っていたものは過去のものになってしまうのかなと思うけども、あえて不便を楽しむ(ちょっといい言い方が見つからない)のもいいのかもしれんと最近思うこともある。
スマホ1台あればなんでもできる時代だけど、通販でポチるんじゃなくて実際お店まで行って買ってみるとかまあそんな感じで。
#7 自転車に乗って
自転車に乗る。なんて気持ちがいいの。前髪は終わるけど…
自転車は疲れる。汗だくになってしまう。でもスッキリするの…
自転車で友達と帰るの楽しいの。恋バナとかしちゃうよね。一人になると帰るのが寂しくなるよ…
自転車は事故が多い。友達は血だらけになってた。まぁそれも人生だし…
自転車と私。どっちが速いかなー?あ、自転車だわ…
自転車が壊れる。急いでるのに。テスト受けなくて済んだわ…
自転車なんて。待ち遠しいわ。いつ来るのよ…
自転車くるの待ってるよ。早く来ないかな。あゝにわではとがなく…
自転車に乗って
どこへ行こう
近くの公園?
水族館?
カフェ?
それとも宇宙?!
友達とどっか行く?
そんな妄想をふくらませながら今日は何時もの道を1人で駆け抜ける
自転車に乗って
君と遠くに行ってみたいな
何処かのドラマのワンシーンみたいに
長い下り坂を下って
晴れた空の下で
涼しい風をきって
まだ知らない景色を見てみようよ
僕はその景色を背景に君を写真に撮りたいな
─────『自転車に乗って』
自転車に乗って
男の母方の父は終戦直後、自転車泥棒と間違われて戦後の民主警察に連れていかれた。家は家宝や資産、千坪以上土地を所有していたにもかかわらず。薩摩士族の官吏だったので菊の御紋入りのドイツ製の拳銃ワルサーやルガーがあり、狩猟用のライフルもあった。
酔っぱらって他人の自転車のシートに座っただけなのに。自転車に乗って、どこかにいったわけでもないのに。時代がおかしかった、新車の自転車が何よりも貴重なものに思われた。その後、容疑は晴れた。地元新聞に載った。母の同級女学生の父が経営する新聞社だった。
その後、家は貧乏になった、地域も貧乏になった。日本は復興していったが、家は周りの家より立ち直るのが遅れた。最後まで学校に持っていく弁当は日の丸弁当だった。それでも戦時中の芋のツルよりましだった。
徳博
自転車に乗って パート2
高校生の頃、放課後、男女共学だったので自転車通学してたので、女の子に駅まで送って♡家まで送って♡とか言われて二人乗りしてました。今ほどやかましく注意されなかった頃でしたから。でも学校の教師なんかは、ひつこく車から幅寄せなんかしてきたりして怒鳴ったりして、そっちの方が危険運転で検挙されそうだったりして。これからは子供でも二人乗りしてたら検挙されたりして。
送る途中行き過ぎる車からチンピラにからかわれたりして、ぴゅーぴゅーとか、ちゃかされたりして、こっちは地元少林寺拳法道場四天王だぞ、しばいたろか、とか心の中で思いつつ、まぁいいか、ちょと酔っぱらってるのかな?こう言うシチュエーションは絵になるなと捨ておきました。
今となれば夢ですね、夏ですから麦わら帽子(夏帽子、ストーローハット、子供帽子とか)かぶてって純白のタンクトップのドレスの17才と11ヵ月30日の女子高生とか、あと一日で18才になる子を自転車の後ろに乗せてビーチサイドの坂道(道交法違反にはならないっすね)をゆっくりゆっくりくだっていきたいですね(ゆずの歌ですね♪)
前かごにはプレゼント用の小さな向日葵の花いっぱい載せて、18になったら僕のお嫁さんになってね♡とか言って花束渡したいですね。きょうび、逆ですね、僕を君のお婿さんにしてください、料理上手ですとか☆♡
徳博
自転車に乗ってパート3
或る男は、自転車に乗って何処まで行く、地の果て、道なき道も、マウンテンバイクに乗って、水とタンパク質と炭水化物と少しの脂肪とあとミネラルとビタミンと僅かの食物繊維さえあれば例え宇宙の果てまでもいける。数十年ぐらい前、確か自転車で世界一周した青年がTVて紹介されてた。
或る男はママチャリで行った、近くの競輪場(10㎞程先)へ、それを見た二十歳前後の青年はツブヤイた、ああいう自転車に乗ってくるのに限って速い!と或る男は練習用トラックレーサー(クロモリ鉄製)を借りてバンクを走った。1000mTT:1分40、
200mハロン:16秒05、59才過ぎでの記録だ。
60才になった今でも、ロードバイクで一日で100~200㎞(距離)は平気で走る。
ちなみに、プロの競輪選手のトップスピードは時速70㎞にもなるという、幾ら試合用の良く整備された自転車とはいえ、凄まじい速さだ。
一般道路でも50才台で時速55㎞までなら、カーボン製のロードバイクならだせるらしい。危険なので出す人はいないだろうが。
徳博
☆いつまでも捨てられないもの-エロ本、プライド
☆鏡-武鑑、八咫の鏡、シンデレラの鏡、合わせ鏡、堺鑑
8/13 お題「心の健康」
「心の健康を保つためにわが社全員心がけることー!」
「その1! 全員何があろうと定時で上がる!」
「その2! 同僚や上司の尻拭いを引き受けない!」
「その3! パワハラをする上司は殴り倒す!」
朝の復唱を苦々しく見守るのは、異動してきた部長だった。
「…我々"上"への負担が大きすぎませんかねぇ?」
「構わんよ」
こっそりと見回りにきた専務は悠然と構え、にやりと笑った。
「そもそもその一番"上"の決めたことだ」
(所要時間:11分)
8/14 お題「自転車に乗って」
どこまでも走ろう。君となら行ける。
登り坂はギアを切り替えて、下り坂は―――おっと、スピードを出しすぎないように気をつけて。
君と風を切って、君と風になって、滑るように走る。時には野山を。時にはビルの谷間を。
君の足が力強くペダルを踏む。そのたびに私は力強く前に進む。
さあ、今日はどこへ行こうか、相棒。
(所要時間:8分)
自転車に乗って。バイトに行くときは自転車に乗るけどそれ以外の用事で外に行くときは自転車には乗らないな。めんどくさいから。
最近は警察が自転車の乗り方にうるさいんだよな。逆走するなとか歩道を走るなとか。ごく当たり前のことなんだけどね。
でも自転車で車道を走るのって怖いわ。そもそも日本の車道って自転車が走ることを想定してるのか?自動車との距離が近すぎて昼間とかに自動車で車道を走りたくない。
逆走するなってのも当然なんだけどあそこ行くためにはここであっちに行っておかないと信号で待つことになるな、なんて場面があるんだよな。
だから夜勤帰りとかに逆走することは結構ある。人もほとんどいないからついやってしまう。昼間とかはやらないしそもそも昼間に自動車は乗らないけど。
それに結局歩きのほうが小回りがきくし安全だから自動車はバイトに行く時くらいしか乗らないってのが結論だ。安全第一に考えたらそもそも乗らないのが一番だよな。
そういや昨日バナナには幸せホルモンとか言われるセロトニンが含まれているって書いた気がするんだけどあれ間違いみたいだ。
正確にはセロトニンを発生させるなにかが含まれているだかなんだか。よくわからんがバナナは美味いから幸せになれることは間違ってないのは確かだな。
自転車に乗って
叶「自転車に乗ってどこまでもいこう君とならどこでもいける。君は羽で僕は足で、全速力で夕日をおいかけよう。楽しいよきっと!だからさ外にでてみない?」
「アレか。8月はエモいお題強化月間か何かか。『自転車』で何書けって……?」
今日配信のお題、随分手強い。
スマホの通知画面にうんうん悩み、時に苦し紛れを書き時に開き直ったエモネタを投稿して、かれこれ10連敗。そろそろ「こういうので良いんだよ。こういうので」的な題目と出会いたい某所在住物書きである。
「まぁ、少なくとも強風防風、大雨の中のチャリは、確実に怖いわな」
そういや皆、雨降ってるときの自転車、傘とかレインコートとか濡れの対策はどうやってんだろう。物書きはふと降雨時および強風時の自転車ライフハックが気になり、良いアイデアが落ちてやしないかと、他者の投稿分を漁り始めた。
――――――
「……朝がさむい」
「否定はしない。最低気温、20℃未満らしい」
「なぜだ。8月だぞ。8月なのに、朝が、さむい。毛布があたたかい」
「宇曽野」
「なんだ」
「ようこそ北国へ」
「はやくその茶よこせ」
コロナ禍突入直前。2019年のお盆のおはなし、まさかまさかの第2弾。
雪国の田舎出身という捻くれ者、藤森の里帰りに、「雪国の夏を見てみたい」と、都会育ちの親友宇曽野が、無理矢理くっついてゆきました。
1日目はひたすら田園を駆け回り、青空の広さを見渡し、沈む夕日を2ヶ月分見つめて、夕冷えの寒さに無条件撤退しました。
「さむい」
「さっき聞いた」
「茶がうまい。あたたかい」
「そりゃどうも」
そんなこんなで藤森の実家に宿泊中の宇曽野です。
東京のそれより5℃6℃低い、朝の寒さにたまらず起きて、毛布をよこせの救助要請。
東京と、最高気温の差は縮まっても、最低気温はさすが雪国。熱帯夜よりは良いでしょと、東京の春4月頃の数字をぶつけてきます。
宇曽野は後悔しました。北国に向かう前、藤森は「朝晩肌寒いから上着を一枚持て」と言いました。
んなアホな。宇曽野が持参した着替えは半袖ばかり。
『地元民の忠告は聞きましょう』
宇曽野がこの旅行で得た、一番の教訓でした。
そんな宇曽野、2日目に何をしたかと言いますと、
「……20年ぶりに乗った」
「にじゅうねん?!」
自転車に乗って、手作りサンドイッチと冷茶積んで、ガッツリ虫除けスプレー振って、チリンチリン。
都立滝山自然公園よりちょっとだけ小さい、草花キノコの豊かな最寄りの公園へピクニック。
「冗談だろう藤森、20年自転車に乗ってない?!」
「車社会だからなぁ」
一家に一台どころか、一人一台も過言ではない藤森の故郷。外に人の往来はほぼ無く、道路を行き交うのは自動車ばかり。
徒歩の人混みを気にせず自転車に乗れる。東京では考えられない状況です。
チリンチリン、チリンチリン。安全かつ快適に自転車に乗って、ふたりは完全貸し切り状態の、静かで涼しい公園に到着しました。
「公園が貸し切り!?」
「宇曽野。お前今日は随分驚いてばかりだな」
「何故だ、何故誰もいない?!公園だぞ!」
「公園より隣の隣の隣あたりの地区の、大型ショッピングセンター派なのさ。ゲーセンもあるし、ファストフードもカフェも揃っているから」
「それで貸し切りか?」
「それで貸し切りだ」
散策して、追いかけっこして、水辺でちょっと休んで、生えてるキノコの食える食えないを議論して。
池を見渡す広場を貸し切り、サンドイッチをぱくり。
『東京の価値観が地方にも無条件に当てはまると思ってはいけない』
宇曽野がこの旅行で得た、もうひとつの教訓でした。
#自転車に乗って
自転車に乗っているとどこまでも行けるような錯覚に陥る。
風に乗って、走って走って走る。
楽しい、その感情が自分の心を占めるけれど、自転車から降りた瞬間、何してたんだろって虚無に陥る。
少しぐらい、錯覚に支配されたままでも良かったなぁ。
毎日子供を幼稚園まで送った自転車。
卒園式の日
最後にその道を通ったは涙が出た。
正直雨の日な具合が悪いなどは大変だったのに最後だと思うと涙が出た。自転車の後ろに子供は体も大きくなり、もう1人で歩いて小学校に向かう
。
思い出の自転車です