『胸が高鳴る』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ああわたくしはこの感覚が来ると
どうしようもなく逃げたくなるのだ
平穏を乱す予兆 期待と恐れ
だから貴方に必要ならば
どうか離さないでいて
橋から落ちて終わぬように
胸が高鳴る(お題)
おわかりいただけただろうか……、と怖い声色のナレーションの後、あからさまにCGで造られた心霊映像が流れる。
お粗末な出来のソレを見ては、「ぎゃあっ」と悲鳴を上げて胸に抱きしめているクッションで顔を覆う君。
某ジャパニーズホラー映画が世界的に知られるようになってから、幽霊といえば白いワンピースを着た長い黒髪の女、とパターン化してしまった。
少し前なら墓場を徘徊する死神だったり、夜な夜な古城に現れる豪奢なドレスを纏った首の無い女とか、亡霊もバリエーション豊かだった。
不景気だからか、幽霊も質素になったんだろう。
世知辛いなあ、とひとりそんなことを思いながら苦笑。
温かいコーヒーの入ったマグカップを両手に持って、クッションと指の間からチラチラとテレビを見ている君の隣に座った。
テーマ「胸が高鳴る」
このアプリを見つけて今日から始める。期待感がある。これが胸が高鳴るとなるのか?
帰国した後で、寂しい日々を過ごした。どこでも見ると、日本の生活を思い出した。はやく卒業しよう、直ぐに日本に戻ろうと思っていたが、心の底にはもう無理だとよくわかっていた。一ヶ月経った後で、だんだん幸せな気分になっていた。
現在、母国の生活も無事に楽しめる。友達と再開したり、新しい友達もできたりした。大学も頑張っているので、卒業できそう。フランスを旅行したり、食べ物をたくさん食べたり、経験を積んだりするのだ。
だが、留学の経験を思い出すと、胸がドキドキする。脳も非常にワクワクする。身体全体が「日本に戻りたい」と怒鳴るみたい。
心の底から、その願いを叶いますように。
〘胸が高鳴る〙
たまたまだ。それはたまたま、偶然だっただけで、決して、故意に覗き見しようとしたとかそんなわけではない。断じてない。
帰ろうと教室を出て玄関まで行ったはいいものの、スマホを机に置いてきたことに気付いて、慌てて戻ってきた。そしたらどうだ。幼馴染の男子が、放課後の教室で、女子に告白されていた。
え、えぇぇぇぇ!?
あいつ、告白とかされるの!? でも、そういえばクラスの女子に、あいつが意外とモテている話を聞いたことがある。
怖い顔をしているが、困っていればすぐ声を掛けたり、誰かと一緒の仕事だとさり気なく大変な方を担当してくれたり、結構、いや、かなり気は利くし、そりゃまぁモテてもおかしくないのかもしれない。
昔はその顔のせいでよく怯えられていたから、ようやくあいつの良さをわかってくれる人が現れてくれたか。と、嬉しい気持ちになった。私はずっと昔から知ってたけど。
そう。私はずっと昔から知っていた。私だけが、ずっと。
扉の裏に隠れて、二人の様子を窺う。
たまたま教室に戻ってきたらこんな状況になってたから、わざとじゃない。スマホを取りたいだけだ。でも、今取りに行くのは違う気がするから、こうやって陰にいるだけだ。
あいつは、なんて返すんだろうか。
なぜかこちらまで心臓が大きく鳴り出した。なんでこんなにうるさいんだろう。聞かれてしまったらどうしよう。
私がドキドキするところじゃない。もし二人が付き合い出したなら、幸せなことじゃないか。ガサツで取り柄もない私なんかよりずっとお似合いだし。そう、胸が鳴ってるのはきっと、この素敵な瞬間に居合わせてしまったからだ。あいつの良さをわかってくれる人が現れたからだ。そういうことに胸が高鳴っているんだ。きっとそうだ。
「…………ごめん」
あいつが謝る声が聞こえた。
え、フるの!?
今まで女の子に怖がられてたくせに、あんなにかわいい子を!? なんで!?
「好きな奴がいるんだ」
……え。なにそれ、初耳なんだけど……。
胸がズキンと痛んだ。何、これ。
「好きな子って誰か聞いていい?」
女の子が尋ねる。
勇気あるな。私なんて、なぜだか聞くのが怖いって思ってしまっているのに。
「……ずっと昔から一緒にいる奴。一番俺のことをわかってくれてるのに、俺の気持ちには全然気付いてくれない奴」
思わず走り出していた。
昔からあいつの傍にはずっと私だけがいた。何かあるたび、「おまえのことを一番わかってるのは私だからね!」「そうだな」なんて笑い合っていた。だから、それはつまり――。
顔が熱い。胸が苦しい。
心臓が飛び跳ねている。そのまま高くまで飛んでいってしまうんじゃないのかというくらいに。
でも、さっきと違う胸の高鳴りが、なんだか心地良い。
この心地良さに、気付いてしまったんだ。自分自身の気持ちに。
『胸が高鳴る』
お題「胸が高鳴る」
どきどきどき、あと少し、あと何分
夢にまでみた大好きなあの人に会えるまで
暗くなる会場、眩しく輝く照明、身体全体に響く音楽
言葉にできない感情が迫り上がってきて、胸が高鳴る
チケットが当たっていれば今頃…なんて考える
あぁ…ライブ行きたかったな…
一歩を踏み出すのが怖い
私のことなんてみんな無関心だと分かっているのに
どう思われるかが怖い
かっこいい自分でありたい
不相応な自分でありたくない
不相応って誰が決めたの?
過去の、笑われてきた自分がいる
あの頃はみんな子供だった
世界が狭かった
だから今は大丈夫なはず
大人は挑戦を笑わない
みんな無関心だから
大丈夫
やってみよう
奮い立たせる
【胸が高鳴る】
俺は小学4年生。あと2日頑張れば春休みだ。
春休みと言えば宿題が無い。
毎日毎日、フォートナイトだ!
ウッヒョ~♪
【胸が高鳴る】
貴方がギターを掻き鳴らす姿を見れば
胸が高鳴った。
貴方の喉を震わせた嗄れた歌声を聴けば
こんな私でも無敵になれる気がした。
私のロックスターで天使は貴方だった。
ステージから放たれる彼らの音楽が
私に力強く手を差し伸べてくれた。
彼らの音を聴きながら ふと青空を見上げて
あぁ、やっぱり会いたいと思ってしまった。
貴方の掻き鳴らすギターは
あの嗄れた唯一無二のかっこいい歌声は
もうステレオからしか聴こえてこないけど
貴方の残した沢山の音は、歌声は
これからも私を救ってくれる。
支えてくれる。
そっと背中を押してくれる。
今度は青空から
手を差し伸べてくれている気がする。
──ありがとう、またね。
貴方の、声が聞こえる。
2024.3.20
「胸が高鳴る」
・胸の高鳴り
親戚の集まりでもうヨボヨボで耳も聞こえないおじいちゃんがどうにかぼやけた視界を凝らして私たちを見てくれる。補聴器をつけて僅かに聞こえる左耳を凝らして私たちの雑多な話と笑い声を聞いてくれる。私がゲラゲラ笑ったり、料理の皿を寄せたり、他愛もない話をしたりすると、時折たまにふらっと笑ってくれるのだ。奥さんが梅酒はほどほどにしなさい、という叱咤は聞こえない。無視してるわけではなく。ほんとはきっと私の声も聞こえてないのかもしれない。けれども、フリでも、もう目の前の奥さんの言葉さえ判然としない人に言葉が届くとき。そのとき胸が高鳴っている。きっと私も、おじいちゃんも。
買い物帰り家に向かう途中、姉から電話がかかってきた。
なんでもないそうだが姉のなんでもないは特に長い。
通りかかった誰もいない公園のベンチに腰を落ち着ける。
いい天気だな…、姉と会話を続けながら青い空を見上げた。
突然ふわりと黒い翼が目の前に舞い降りた。
ベンチから2、3メートル。近い。
いつもいるカラスより若干小ぶり、メスかな?
美しい。艶やかな濡れ羽色に目を奪われた。
しゃべりながら自分を見つめる人間を不思議に思ったのか
カラスはこちらを向いて小首をかしげた。
(くわっ!くゎ・わ・い・い~~~~~!!)
可愛い!あざと可愛い!
吸い寄せられるように立ち上がり、一歩踏み出す。
逃げない。戸惑っているようだが逃げない。
戸惑ってる感が更にあざとい!
胸の高鳴りを抑え更に一歩…
急に無言になった私に姉が何かわめいている、知らん。
だがその目の泳いだほんの一瞬に、軽やかに半回転したカラスは
あわてて青い空へ飛び去ってしまった。
あぁ、行ってしまわれた…
いやはや、久しぶりに魂まで奪われてしまったな。フフッ。
ふいに電話がかかってきた。姉から…いけね、電話切れてた。
今のペナルティ分、更に長い通話が始まった。
(胸が高鳴る)
『胸が高鳴る』
大切な人への贈り物も選んでる時
ラッピングのリボンを選んでいる時
人を想う時に胸が高鳴る
「ちょっと来て」
また俺の左袖掴んで呼んできた
つまらない職場
いつもと変わらないお前の呼び方
仕方ないなぁ。俺がいなくちゃ駄目なんだから
こいつ意外と気弱なのに誤解されるから、俺がしっかり守ってやんないとな。なんだかんだ可愛い女だよ
…ん?いや、こいつ俺の女じゃないじゃん
彼女が振り返って俺の名前を呼んだ瞬間
俺は思い知った
"俺。お前が好きだ"
「胸が高鳴ったあの日」
次は○○高校吹奏楽部、曲は「行進曲 勇気の旗を掲げて」
最後の夏のコンクール本番、今までずっと練習をして頑張ってきた。今から最後の演奏、「審査員や客席に居る人を驚かせる演奏にすると。」指揮者が手を挙げた、みんなで息を合わせ、最後までやりきる。
演奏が終わった、自分は結果に胸が高鳴った。
「結果発表」
次は○○高校。結果、金賞 県大会出場
審査員からのメッセージは、息が合った演奏で聞きやすかった。
この結果に後輩や同じパートの子、そして応援をしていた人が喜んだ、泣いていた人もいた。
次は全国大会出場に胸が高鳴る。
皆は、全国大会出場に向けて練習を始めた。
『胸が高鳴る』
どくん。
貴方を見るだけで
どうにかなってしまいそう
新しいものに出会いそうな予感
新しいことを挑戦できそうな自分
今までの閉塞感から解き放たれる瞬間
見たこともない美しいものを見た時
ここに別の生命体があるかのように
鼓動が激しくなり胸が高鳴る
そんな瞬間をまた味わいたい
胸が高鳴る
どきりとしてしまう、君は魔法使いみたい。
言葉ひとつに呪文をかけられて、隣にいると異世界に来たみたいだ。
平凡な毎日
ルーティンで始まる朝
慌ただしい街
そんな平凡な日常に
突然、貴方は現れたの
押し潰されそうになる
満員電車の中で、いつも
同じ時間に乗って来る
可愛い女子高生
遠目でわたしもあんな時が
合ったなって何時も観ていた。
ある日の朝に
その子が突然、わたしに
「おはようございます」と挨拶を
する。
わたしはびっくりして
その子にお返しに
「おはよう」って答えた。
その日から
土日を除く毎日
その子は挨拶をする様になった。
そして何気なくわたしの隣に
居る事が多くなり満員電車の中
押し潰されそうになりながら
その子と数十分、過ごす時間が
何となく楽しみになっていた。
ある日、わたしは体調を壊し
会社を休んだ、その翌日に
何時も電車に乗ると、あの子が
血相《けっそう》かいて、わたしの
傍に駆け寄って来て、
「おはようございます」の後に
涙目に
「もう会えないと思いました」と
言ってきた。
わたしは事情を話すと
わたしの体調を気にしながら
その子はわたしに告白をしてきた。
「好きです。1年生でこの電車に乗った時から
ずっと貴女の事を見てました。
彼氏さんはいるのですか?居ないのなら
わたしわたしと御付き合いして下さい!」
わたしは突然の出来事にびっくりして
「でも、わたし達は女の子同士だよ。」
その子言った。
「人を愛するのに性別は関係ないのです。」
わたしはその子の純粋無垢な眼差しに
心を奪われてしまい。
その子の愛を受け入れた。
二人の関係が今後どのようになったから
ご想像にお任せします。
ただ、初めてカラダを許し
キスをした時の
胸が高鳴る気持ちは
今もあの日のまま
時を経て
わたしはいつもの日常へ
戻り
あの熱い
胸が高鳴る思いを
胸に残し、忙しい日々を
暮らして居ます。
でも、その思いは
いつまでわたしの心の中に
残り続けるでしょう。
めぐみよりふ
胸が高鳴ること『ドキドキ』っていうよね
楽しみな事には『ワクワク』だし
それにさ、
アニメとか漫画で何かにぶつかった時
頭の上に星出るじゃん⭐︎
こういうの考えた人すごいよね
今日はさ、みんなで何か一つ考えてみようよ
じゃあ、みんな色々疲れてる時って
お風呂に入るのもしんどい時あるよね
あの感情につけてみようよ
自分だけの言語できちゃうね
町の図書館に出かけた。
読みたいと願っていた絶版の本が
すべて揃っていた。
帰りに古本屋さんに寄った。
今まで手に入らなかった本を見つけた。
今、帰り道。
こんな日もあるんだなあ…
図書館からの数時間、わくわくが止まらない。
早く帰ろう!
『胸が高鳴る』