『美しい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
この世に生まれた悲しさを
この世に生まれた愛しさを
あなたに出会った喜びを
あなたに出会った虚しさを
全部 全部 一緒くたにして産声をあげるの
"美しい"
「frigidarium」と銘打たれた絵の前で動けなくなった。
タイトルの意味を知った(というか調べた)のは随分後になってから。
古代ローマの公衆浴場にあった水風呂のことらしい。
ただその絵の主役は水風呂ではなかった。
ローマの遺跡を思わせる石造りの建物の中庭を覆い尽くす様々な草花。
匂い立つと表現すればいいだろうか、見事に咲き誇ったその草花こそが主役だった。
草花の奥に水風呂はあり綺麗な水が張られてはいたが、人の気配は全くない。
草花の生い茂るこの場所にもう利用する人のいないことを暗示しているよう。
つまりもうこの場所は草花のものなのだ。
人によって造られた場所なのに、人ではないものが主役の絵画。
この絵の世界観があまりにも美しくて、どうしても離れがたく思ってしまった。
お題『美しい』
美しい絶望に溺れた。
ああ、もうどうにもならない。
月明かりが水面に反射してゆらめいて
あなたがいた世界がその奥にあって
このまま、深く深く消えてしまえるのなら有難いと思った。
「美しい」
美しいものって
言葉にできない。
どんな言葉も
しっくりこない。
どう表現したら良いか
わからない。
「美しい」
たまに、みかける
年配の人は
美しい。
知らない事を、経験してきたのだと、思うから。
たまに、ふく風は
また、来るかな?
と、微笑んでしまう。
微笑みをくれる風は、旅をして、そっと、優しい。
美しいものばかり
美しいものばかりだと
忘れずにいよう。
美しい
美しい薔薇に刺があるように
とよく言うが
ときに美しいものには見えない鎖がある
「美しい」
その男は美しかった。学も地位も権力もない。ただ美しかった。美しさだけで生きられる程、美しかった。
男の美しさはしばしば争いを生んだ。男を取り合った争いは、大抵男が面倒になって離れていくことで収束する。争いを嫌った男は一処に留まることを避け、どこにも根を張らず根無草として流離うことで安寧を求めた。
路銀が無くなれば、美しさを使って稼ぎ、親切そうな人に一泊一飯を世話になり、極力顔を隠して生きてきた。故郷は捨て、何にも執着せず、ただ孤独に生きた。
人々が羨み、己の手に入れようと渇望するほどの美しさは、男にとってはただ煩わしい枷だった。美しさは男に多くを与えたが、それはどれも一時のもので、それよりも多くを諦めさせた。
そうして、街を流れるように生きた男は、とうとう誰も通る人もいない山奥で一人ひっそりと息を失った。後にそこにはこの世のものとは思えないほど美しい花が咲くようになった。今でもその場所には、季節を問わず美しい花が咲き誇っているらしい。
美しい
全部汚いはずなんです。
それでも綺麗なところに気がついて、
尊いと思えたあなたは、美しい。
そう、私も当然美しい。
美しい
俗に言う美しいとは?
知らなくても良い
知っていても良い
とにかく伝えたいのは、
あなたの生き様が美しいということ
❦
美しい あ〜、君の産まれたての姿は、本当に、とても、 美しい。
【書く練習】
今日の書く練習はお休みします。
美しい
貴方達は生きているだけで美しいのよ。
だから、どうか…。
あの空間はどこに行ったのか、
あの音はどこに消えたのか、
飾らない美しさでさ、飾ってよ。
僕が可哀想じゃんか。
ね。誰も分かりやしない、から。
つくづく美しいひとである。
教室の窓のすき間から流れ込んだ風に、つややかな黒がさらさら靡く。細い前髪の隙間からのぞく目もとは、甚く涼しげだ。長い睫毛が、透き通るほど色白い頬の上に、微かな影を落としている。
伏せられていた視線が、ふいに持ち上がった。ついドキリとして、息を呑む。冴えた月を閉じ込めたような双眸が、ファインダー越しに僕を射抜いた。
「撮れた?」
そう問いかけられて、数秒間固まっていた僕は、はっと我に返った。
「う、うん。すごくいいのが撮れた」
「そっか。よかった」
「ありがとう、瀬川くん」
僕は慌てて頭を下げた。瀬川くんは薄く笑って「どういたしまして」と言った。あ、今の顔も撮りたい、と思ったけれど、さんざん撮影会につき合ってもらった手前、これ以上お願いするのも忍びない。
「あ、そ、そうだ。これ」
僕は机に置いていた鞄の中から、購買で買ったお菓子を取り出して、瀬川くんに差し出した。
「撮らせてもらったお礼です。よかったら」
「…………」
瀬川くんは、僕の差し出したコアラのマーチの箱をまじまじと見つめている。何も言わずにただ見ているから、だんだん不安になってきた。
もしかして、コアラのマーチ嫌いだったかな。どうしよう。特に親しいわけでもないくせに、突然被写体になってほしいだなんて頼んだあげく、お菓子のチョイスを間違える。僕はなんて失礼なやつだろう。
泣きそうになっていたら、瀬川くんはふいに「よくわかったね」と言った。
「えっ?」
「俺の一番好きなお菓子、コアラのマーチなんだ」
「え、そ、そうなんだ……」
「うん」
瀬川くんは嬉しそうに笑った。さっきの微笑みとは違う、無邪気な笑い方。こんな顔もできるんだ、と思った。
「食べる前に絵柄を予想するのが趣味なんだ。的中したことは一度もないけど」
「そ、そうなんだ」
そんな趣味があったんだ。大人びたイメージを持っていたから、なんだか意外だ。
ともあれ、お菓子選びは失敗していなかったようで、心底ほっとした。
「ありがとう。家に帰って食べるね」
瀬川くんは、僕からコアラのマーチを受け取って、大事そうに胸に抱えた。
「文化祭、楽しみだね。写真部の展示見に行くよ」
「うん、ありがとう。瀬川くんは何部なんだっけ?」
「園芸部だよ」
瀬川くん、園芸部なんだ。たしかに瀬川くんは植物が似合いそうだ。瀬川くんと花。写真に撮ったら、きっとすごく綺麗だろう。
「文化祭は育てた花の展示をするんだ」
「そうなんだ。見に行くね」
「うん、ぜひ。ポチも喜ぶよ」
「ポチ?」
「あ、俺が育ててるチューリップの名前」
チューリップの名前、ポチなんだ。
それにしても、コアラのマーチが好きだったり、花に名前をつけたり、瀬川くんってなんだか、かわいいひとだ。
写真を撮らせてくださいと声をかけなかったら、きっと知らないままだった。ただ遠巻きに、その美しい横顔を眺めているだけだった。
勇気を出して、よかった。さっき撮った写真が宝物のように思えて、手の中のカメラをそっと撫でた。
【テーマ:美しい】
美しい
※雑談
美しいというお題を見た時に、入道雲が浮かぶ青空を思い出し、私は夏空が一番好きでこの世で一番美しいと感じている事に気が付きました。
暑さは厳しいですが。正直、手加減してほしいです。
ただそれでも、空気にさえ色をつけるようなあの深い青が好きなんですよね。
日々家
『美しい』
美しい人になりたいと思った。
見た目も心も、綺麗になりたかった。
自分の身体は綺麗に思えなかったし、
心は醜すぎて嫌になるほどだった。
いつだったか、無理だということを悟った。
私にはもう無理だと思った。
これが私なんだとも思った。
何ひとつとして綺麗にはなれなかったけど、
それでもこんな私を愛してあげたい。
美しいものってこの世にいくつもあって、感じ方も人それぞれ。
でも、あの人はもっと特別。
わたしはいつもあなたの後ろを歩いたわ。
優雅な歩き方も、風に靡く髪も、優しく微笑む目も、まるで世界の中心があなたのよう。
でも、あなたったらわたしの手をいつも掴んでくれたわ。わたしはあなたの後ろを歩きたいのよ。
隣を歩いてくれって笑うけど、わたしはあなたの後ろを見ていたいの。
でないと、わたしたち、違う道を歩いているじゃない。
わたしはあなたが歩いた道を歩きたいの。そうしたら、あなたが感じたもの、見たもの全部、わたしとの思い出として仕舞われるのよ。
わたしはそれがすごく嬉しいわ。
美しいあの人の、記憶の一部になれるのよ。
とある夏の日のこと。古びた暗い古民家の一室。
「夜なってもほんま暑ぐるしいなぁ…せやけど俺、
季節の中やと夏がいっちゃん好きやねん、まあ…
冬も好きやけどな(笑)」
「………」
「てか涼音(すずね)聞いてや!俺ら付き合ってもうすぐで4年くらい経つんやで?ほんま時間経つの早すぎひん?(笑)俺が涼音に告ったときのこと思い出すわ〜」
「………」
「あ、そうや。去年の夏、一緒に祭り行ったとき、
水色の浴衣着とったやろ?涼音の浴衣姿ばり可愛かったし、また着てほしいんやけど!(笑)」
「………」
「…ん?なんか、涼音肌白ない?まぁ、どんな涼音でも可愛ええからええけどな。……なんてな!(笑)」
「………」
「てか、ずっと瞳孔開きっぱなしちゃう?(笑)
あ、あれやろ!ようSNSで見る「好きな人を見ると無意識に瞳孔が開く」ってやつ!(笑)もう4年も付き合ってんねんから、好きくらい言うてくれてもええねんで!(笑)」
「………」
「なあ。なんで凪斗(なぎと)と浮気してたこと俺に隠してたん?」
「………」
「って言っても、答えなんかもう返ってこうへんか(笑)
肌もさっき白なったばっかりやもんな。その茶色のワンピースも、落ち着いた色で涼音によう似合っとるよ。世界に1つだけやもんな。」
「………」
「待っててな。今そっち行くからな。」
涼音にキスをし、酸化した血が染みている畳に寝転び、そっと目を閉じた。
テーマ「美しい」
題名「執着心」
美しく輝く宝石に酔い痴れるよりも、
少し石が残っているくらいの原石の方が、私は好き。
浪漫ってね、どれだけ綺麗か、なんてものじゃないのよ。
私が思うに、「浪漫」と「美しさ」は……
あら、また時間?……なら、…しょうがないね。
ふふっ、…答えは自分で…見つけてみて♪
どれだけ美しい思い出も
簡単に、脆く崩れていくのだから
涙が出るよりも先に
なんだか笑えてしまうわね