『美しい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
春に桜が舞い踊り、
夏に花火が咲き誇り、
秋に葉が紅に染まり、
冬に雪が街を包むと、
すべて美しいと思うのです。
すべて美しいと思うのは
あなたが美しいと思えるこころを
お持ちになられているから。
そんなあなたがなにより美しい。
__美しい
「鏡よ鏡。この世で一番美しい者は誰?」
『それは貴方様です』
「・・・・・・もう、嘘つきね。私なんかが美しい訳ないじゃない」
『いいえ、嘘ではありません』
「私なんてどこを見ても醜いわ。目は細いし、鼻はぺちゃんこだし、口だって大きすぎる」
『本当の美しさとは目には見えないものですよ』
「でも、だったらお前にだって見えないじゃない。お前は外見しか映さない鏡だもの」
『いいえ、姫君。私は魔法の鏡ですから』
「それが何だというの? お前は私の問いに答えるか、喋ることくらいしかできないでしょ」
『いいですか、姫君。この世にある美しさに明確な定義はつけられませんが、美しいという概念は一人では成立しないものなのですよ』
「そうかしら? 美しいものはそこに在るだけで美しいのではなくて?」
『美しいとは他者の心が伴っていなければなりません。感受する誰かの存在がなければ、それはまったく醜いただの独り善がりとなるでしょう』
「・・・・・・お前の話は少し難しいわ。私にはやっぱりよくわからない」
『では姫君、どうか私を信じてください。毎日貴方様をこの身に映す私が、貴方様の全てを映し通す私が、貴方様を心から美しいと思っていることを』
「でも私はそう簡単にお前の心とやらを信じられないわ。自分を信じるのも自分じゃない誰かを信じるのも、私にとってはとても難しいことなのよ・・・・・・」
『だから私が毎日魔法を掛けましょう。貴方様はただ毎日私へ問い掛けてくださればいいのです』
「鏡よ鏡。この世で一番美しい者は誰・・・・・・って?」
『ええ。そうしていつの日か必ずきっと──。私も貴方様も信じて止まない美しい人が、すぐ目の前に現れるはずですから』
【美しい】
涙は膨らみぽたぽたと振り落ちていった。愛しているわ、と言った。万華鏡のような瞳だった。彼女の手は冷たく、涙だけが温かい。
『美しい』
美しくなれたかな。
美しく私は君を愛せるかな。
濁りがあるこの文に誰が好むのだろうか。
美しい文には美しいのが見える。
美しくしないといけないから今もこうして誰かのものを
美しくしてあげている。
美しいなんて、きっと君は言わないだろうね。
最後の君はこの世で1番美しい瞬間だった。
最後が美しいなんて、おかしいだろ、、。
見るものすべて
美しいものだと
感じとれる人になりたい
捻くれ者の自分と
今日から少しずつお別れの準備をしよう
あなたの心は美しい
何があっても一生懸命生きている
そんな姿に人は共感する
いちばん苦しい思いをした人に限って
みんなが気づかないくらい
いつも笑っている
この人本当いつも楽しそうにしてるな
そんな人あなたの周りにいませんか
そういう人ほど闇を経験し
生き抜く力があるんです
闇を経験してるからこその笑顔だったりする
「美しい」
多分ショートショートです。
ある日、不思議な子が私の前に現れた。
背丈の小さいその子はどうやら子供のようで
何らかの原因で記憶を失ってしまったらしい。
何も覚えてないらしいその子の記憶を取り戻すべく親探しも兼ねて私はその子と街を歩く事にした。
その子はとても不思議な子で、見ず知らずの私になんの警戒心も持つことなく、記憶が無いことに戸惑う様子も無かった。
むしろそれが当たり前のように。
不思議な事はそれだけではない。
その子は本当に何も知らないようだった。
自分の名前、家の場所、親の名前、それだけじゃない、道に生える草、花、空、横断歩道、信号、柵、建物、橋、川、道路、目に見えるありとあらゆる物を「初めて見た」と言うのだ。
その様子はまるで喋れる生まれたての赤ん坊のようだと思った。
記憶を取り戻すにしろ、親を探すにしろ、これは相当苦戦しそうだと思わず深いため息を吐く私とは対照的にその子は目をキラキラと輝かせ当たりを見回していた。
どうやら、何も知らない無知な子にはこの世界が私とは違って見えるらしい。
私は当たり前に見ているこの光景も、今のこの子にとっては初めて見るものばかり。
そして新しい物を見つけては私に聞いてくる。
その姿はとても輝いて見えた。
その子が羨ましいと思った。
何気ないこの景色も輝いて見える事が。
見すぎてしまうというのは慣れてしまうというのは悲しいことなんだと痛感する。
この子も記憶を取り戻したらこの景色も一気に色あせて見えてしまうのだろうか。
そう思ったら、記憶を取り戻して欲しくないと思ってしまった。
今のまま、美しく、輝かしい世界のままこの子の目に映って欲しいと思ってしまった。
でも、きっとこのまま記憶が戻らなくても、いつかはこの景色に慣れてしまう。
そして知ってしまう。その瞳に映してしまう。
暗い影を、闇を、醜く霞んだ部分を嫌でも見ることになる。
そしたらこの子の瞳に映る世界は汚れてしまう。
綺麗なまま、何も知らないまま閉じ込めてしまいたい。
幼い頃の自分と重ねてしまったのか、随分と行き過ぎたことを考えてしまった。
その子の呼び声で我に返ると、その子は心配そうにこちらを見つめていた。
その瞳はとても澄んでいて、また先程までの考えが頭を過ぎってしまった。
複雑な気持ちのまま街を歩く。
その子は相変わらず瞳を輝かせて当たりを見渡している。
そして私に質問する。その繰り返し。
そんな中、ある公園の前でその子はとまると今までとは違い何かを知っているようにその公園に入っていく。
そして当たりをきょろきょろと見渡すと急に走り出した。
慌ててついて行く。
階段をタッタッタッと駆け上がっていくその子は子供とは思えないほど足が速かった。
そして、その公園の階段は有り得ないほど長かった。
まるで登山でもしているように険しくなる斜面
木でできた簡易の階段も上に行くにつれ階段と呼べるかどうか怪しくなってきた。
そしてやっと登りきり、肩で息をし呼吸を整える。
あの子を追いかけようと走りながら一気に駆け上がった反動が身体に来ていた。
普段運動をしているのにも関わらずあの子に全く追いつけなかった。
しかもその子は息の上がった様子もなく息の上がった私を心配しているしまつだ。
それにしてもここに何かあるのだろうか。
何かを知っているようだったが。
そんな事を思っているとその子は私の息が整ったのを確認して、また先に歩き出す。
まだ先があるらしい。
しばらく歩いていくと鬱蒼と茂る木々が無くなり道が開ける。
その子が私を呼ぶ声がして辺りを見回す。
そしてその子を見つけたと同時に思わず声を上げる。
その子の後ろには先程まで巡っていた街が夕日で色づき幻想的な景色が広がっていた。
美しい、思わずそう思ってしまうほど綺麗な景色。
そんな景色に見とれているうち
気づけばその子は居なくなっていた。
あの子は一体なんだったのだろう。
それにしても見慣れてしまった街並みが、こんなに綺麗に目に映る時が来るとは思わなかった。
見方によってこんなに変わるのか、と思った。
見慣れてしまって、色あせてしまった、あの街も
こんなに美しいんだとまた思えたことが嬉しかった。
どれだけ穢れても、闇を知ろうとも、美しく見える。
いや、そういった暗い部分を知っているからこそ、こんなに美しく見えるのかもしれないと密かに思った。
あの子はきっとそれに気づかせてくれたのだ。そう思うことにした。
「ガタンゴトン、ガタンゴトン」
一定のリズムを刻みながら進んでいく電車に揺られて、
窓越しに色のついていない外を見ている俺は
何を見ているのだろうか。
「やりたいことは沢山ある。
ありすぎて何をすればいいのかが分からないんだよ」
ボソボソと独り言を呟きながら
色無し世界を淡々と見ていると、
たった1輪の鈴蘭があった。
一体俺は何をしているのだろうか。
なぜ俺はあのたった1輪の鈴蘭を気にするのだろうか。
何十億という花があって、
花それぞれに個性があるのに、
なぜ俺はあのたった1輪の鈴蘭を気にするのだろうか。
あの鈴蘭はこちらを見ているかも分からないのに
いつまで経っても俺はあの鈴蘭が気になってしまうのだ
約1ヶ月をすぎた頃だろう。
寝る前にはよく思い出してしまう。
あの時の情景を。
見ていて癒されたあの一瞬を。
また来ないのだろうかと思うが、
そんな未来がくる可能性は低いだろう。
ただ
あの声をまた聞きたい。
あわよくば、、
ずっと聞いていたいぐらい
美しい
この世は美しいものばかり
自然のものや、
今の生活の中で得られる美しいもの
花や草木、動物、人間関係
生活の中で得られる美しさ
花は色とりどりに咲き、人の心の癒しとなり
草木は季節の流れを教えてくれる、
春になれば桜が咲き、
夏になれば緑の葉が沢山なる
秋になればもみじなどが咲く
冬になれば枯れて行き、新しい姿になる
動物は、冬になる前にご飯を集め、
森の中で暮らしている。
人間は、毎日会う人でも、
その中で生まれる関係性、
仕事の同僚、部活の先輩後輩、クラスの友達
幼なじみ、色々な出会いがあって人と関わる
これらが明日を作り続け、
新たな発見となる、
これが美しい以外に何があるのだろう……
🥀
美しいもの
誰にとって何が美しいと言えるのか。
いのちは美しいのか。
人生は美しいのか。
非常に抽象的である。
だからこそ
「美しい」
と言える
感じられる
他人の感情を否定せず、
自分の感情を受け入れ、
理解する。
美しさとは実は具体的なものなのかもしれない。
美しい
水の入ったコップ
照明でキラキラしていた
テーブルに影がかかる
綺麗だなと思った
美大に入りたいと思って
絵で有名になりたいと思って
時間の日の当たらないか、塾に毎日通う日々
カフェの水の入ったコップが
こんなに美しかったんだって気づいた
受験間近の私
私は美しいものを見つけられる
それだけですごく
私は私を認められる気持ちになった
『美しい』
気高き6枚羽根の御使
光の粒を纏う宣告者
祝福を
祝福を
祝福を
天上のオーケストラ
調和の重奏
荘厳たる旋律
罪深き迷い仔の導き手たらん
天使の羽が好きでした。空を自由に舞える白い羽が好きでした。次の日背中に穴が空いた人間が倒れて痙攣していました。
森の深い色が好きでした。どこまでも変わりゆく色が好きでした。次の日山火事で森がただの赤になっていました。
絵を描くことが好きでした。やはり色は素敵で好きでした。次の日僕の眼球が潰れました。
歌を聞くのが好きでした。近所でぶどうを潰しながら歌う少女の声が好きでした。次の日少女が僕の耳を喉に詰まらせて死んでしまいました。
悪魔の姿が好きでした。僕に唯一見えるあの恐ろしい姿がすきでした。次の日悪魔の死体が見えました。
僕のことを小説にして書いてくれる少年が好きでした。
短い小説 『美しい』
万里は町行く人々を眺めていた。
人々の顔を見るたびに思う。この人はなんでこんな面白い顔をしているのだろうと。
やけにふさふさした髪。ツルツルな頭。やけに濃い髭。やけに寄った目。広いおでこ。たらこ唇、etc…。
だから面白がって勝手に占ったりしていた。この人は肌が白いからインドア派だなとか、髭が長いから自信家なのかなとか。
だが、そんな中で美しいとしか言えない人を一度だけお目にかかったことがある。何と言うか、顔のパーツが全て美形で、尚且つ整った組み合わせなのだ。
その人を見た時、一瞬だけ目が合った。だが、向こうはこちらのことなぞ気にもかけていないし、見てもいないだろう。
こんな辺鄙な町に来るということは、この町に用があるということだ。もしや、誰かの恋人か?すると、やがて結婚するのだろうか?それならいつでも会えるな。と、にやにやと笑っていた。
そう笑っていた時のことを思い出す。夢のひとときは一瞬だった。その人はそれ以来一度もこの町に来なかった。
なんだ、恋人に会いに来たのではないのか。
もし恋人がいなかったら、ナンパしとけば良かったと、今も窓の外の遠くを見つめた。
「突然ですが、質問してもよろしいでしょうか? ……私、○○というものでして……あなたにとって、『美しい』と言えばどんなものがありますか?」
ある一人の少女が答える。
「やっぱり、友情でしょ! あたしとこの子、二人がいればちょー最強なんだから!」
元気いっぱいの回答、ありがとうございます。
ある一人の貴婦人が答える。
「ん〜、やはり、この宝石たちですわねぇ。私が世界中を巡って入手した、どれも貴重なものなんですから! こうね、太陽にかざすとね、みんな違う色を見せるのよ! 美しいわよねぇ〜」
ほんとだ。きれいですね。回答、ありがとうございます。
ある一人の男性が答える。
「……あの鳥。あんな風に飛べたらなって、俺はもう飛べるわけないんですけどね。今となっては社会のゴミだ。これでいいかい? 用が済んだなら帰ってくれ、俺は寝る」
……あらら、ベンチで寝てしまいました。回答、ありがとうございます。
――あ、ちょうどいいところに。ぜひ、あなたの声も聞かせてもらいたいです。
あなたにとって、『美しい』ものと言えば?
〜美しい〜
キンキンに冷えた日の青い空
ひだまり猫の透き通る目
サザンカの花びら絨毯
冷たくて白い月
冬、普段使いの美しいもの。
「美しい」
「生きとし生けるものみな美しい」だとかの言葉を聞くが、それは「生きとし生けるものみな美しくなくたっていい」ではダメだったのか?美しいことはそんなに大切か?などと1人不毛で無意味な言葉狩りをして遊んでいる
目を奪われた。
彼はこの世のものとは思えないほど、静かで、高貴で、
今すぐにでも、散ってしまいそうな儚さがあった。
手を伸ばす。でもどれだけ望んでも、コイツは俺に見向きもしない。彼は獣を飼い慣らすように、
「静かに。」
そういった。そして俺から背を向け、前へと歩いていった。
「待て───。」
その声は届くことも無く、静かに夜の闇へと消えた。
手に入れたい、手に入れたい。
その一心で俺は彼を探し続けた。
でも、どれだけ探しても、残っていたのは彼の鱗粉だけだった。
会いたい、手に入れて、俺のものにしたい。
ふつふつと心の中から何かが溢れる。
それを押さえ込みながらも、俺は目を光らせていた。
手に血を染めた。
殺した。人を殺した。
彼を殺した。
彼が悪いんだ。俺に目も向けないから。
彼の顔を両手で持ち、こちらを向かせる。
まだ息はあった。
「こっちを向いてくれたね。」
「なにをっ、、。」
静かに唇を合わせる。彼の口からは血が滴っていた。
「はは。愛してるよ」
彼はもう死んだ。動かなくなった。
彼の口やら首やら腹やらからでる赤い液体は何よりも綺麗で、美しい彼の白い肌を桃色に染めていた。
俺も行こう。せっかく恋人になれたんだ。
また会おうね。僕の美しい恋人。
#美しい
またヤンデレました、、。うぅ。
明るい話増やしたいです、、。
いろんな人から「美しい」と褒め称えられて、あなたはどんどんその言葉にふさわしい姿形へと変わっていく。
でも、忘れないで?
隣の引き立て役がいるからこそ、磨きがかけられているんだって。
隣を、忘れないで?
お題:美しい
風景。
芸術。
音楽。
言葉。
人の生きざま。
そして、命…。
世界は、美しいもので溢れている。
美しいものを、美しいと感じられる心があれば。
それだけで人は、豊かに生きていけるのだと思う。
美しい