ただの大学生

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「ガタンゴトン、ガタンゴトン」
一定のリズムを刻みながら進んでいく電車に揺られて、
窓越しに色のついていない外を見ている俺は
何を見ているのだろうか。
「やりたいことは沢山ある。
ありすぎて何をすればいいのかが分からないんだよ」
ボソボソと独り言を呟きながら
色無し世界を淡々と見ていると、

たった1輪の鈴蘭があった。

一体俺は何をしているのだろうか。
なぜ俺はあのたった1輪の鈴蘭を気にするのだろうか。
何十億という花があって、
花それぞれに個性があるのに、
なぜ俺はあのたった1輪の鈴蘭を気にするのだろうか。
あの鈴蘭はこちらを見ているかも分からないのに
いつまで経っても俺はあの鈴蘭が気になってしまうのだ

約1ヶ月をすぎた頃だろう。
寝る前にはよく思い出してしまう。
あの時の情景を。
見ていて癒されたあの一瞬を。
また来ないのだろうかと思うが、
そんな未来がくる可能性は低いだろう。
ただ
あの声をまた聞きたい。
あわよくば、、


ずっと聞いていたいぐらい




美しい

1/16/2023, 3:52:15 PM