『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
繊細な花。
花に限らず、繊細なものは美しい。
すぐに散ってしまう。
動物、植物、例外はあれど、散り際が美しい。
そう、私は思う。
「散る」というのは、「死」だ。
当たり前のことだが。
「死」は、「終わり」は、誰にでも訪れる。
遅かれ早かれ、それは一緒だ。
原因は様々だが、皆平等に訪れるものだ。
「死」は、マイナスに捉えられている。
それは、当然のことだろう。
「死んでしまえば、何もかもが終わり」であるから。
さて、ここで、これを読んでいる方々に問おう。
”「死ねば終わり」だと、誰が決めた?”
”何故、「死ねば終わり」だと分かる?”
この世界は、この世は、未知で出来ている。
死んだらどうなるかなど、生きている我々には分からないのだ。なのに、何故、「死ねば終わり」だと決めつけてしまうのか。
死後の世界ついては、色々な憶測がある。
”善い行いをすれば天国、悪い行いをすれば地獄へ行く”
”死後の世界は、何も無い虚無が広がっている”
一般的な憶測はこのふたつだろう。
だが、これはあくまで”憶測”でしかないのだ。
何故、他の可能性を考えない?
だから、”死が怖い”のではないか。
あぁ、未知だから怖いというのもあるな。
”未知が怖い”それは分かる。
だが、もっと”未知”を楽しんでみてはどうだろう。
あぁ、私の死生観を”疑問”という形で長々と語ってみたが、結論を言っていなかったな。
私は、”死後の世界”というものを見てみたいのだよ。
そして、”人の死は悲しい”が、同時に”美しい”とも思うのだ。不謹慎だとは思うがね。
あぁ、そうだ。
私は”死後の世界”を見てみたいし、”未知を楽しむ”とは言ったが、”死が怖くない”という訳では無い。
これは、人の本能のようなものだ。変えられない。
だが、私は”死にたい”と思う。
本当に私の考えと思いは矛盾しているな。
久々に少し話してみたが、今回はここらでお開きにしようか。では、また、次のお題でな。
触れたら壊れてしまいそうなくらいに
儚く咲き誇る花さえも
時の長さには耐えられなくて。
消えてほしくないその花を
私はわざと閉じ込めた、ずっとそばに置くために。
#繊細な花
繊細な花
俺は貴方を見かけた時に思ったんだ。
貴方は、繊細な花みたいな人だって。
毎朝、花壇で一人、色とりどりの花を咲かせる植物の手入れをしながら、微笑む貴方を見て。
なんて、身も心も綺麗で、素敵な人なんだろう、って。
帰宅部の俺が、部活の朝練のある友人に付き合って、早い時間に登校するようになって、数日。
教室の窓から見える花壇を手入れする彼を見かけてから、俺は毎日飽きもせず、その様子を眺めていた。
というより、見惚れていたんだ。
だから、直ぐに彼の異変に気が付いた。
彼はいつもの様に、近くの水道から引っ張ってきたホースで、花壇に水を遣っていたのだが。
どうも、その様子がおかしい。
いつもなら、色とりどりの花達を慈しむように眺めているのに。
今日は俯きがちで、花達をあまり見ていない。
ホースを握る手が揺れていて、何だかしんどそうだと思った瞬間。
俺は教室を出て、花壇へと向かっていた。
「大丈夫ですか?!」
なんて、俺の突然の登場に驚いて、目を見開く彼に。
躊躇いもなく声を掛ければ。
「……えっと、君は?」
「教室から花壇が見えて、貴方が体調悪そうにするのが見えたからきちゃいました」
ほら、あそこの教室です、と。
俺が見上げて、自分の教室を指差すと。
「そう、だったんだ。心配してくれてありがとう」
でも、大丈夫。
ちょっとフラついただけなんだ。
なんて、手を止めていたホースを動かし、花壇に水を遣り続けようとする彼に。
「無理しないでください」
花達に水を遣るのも大切だと思うけど。
貴方にはもっと自分を大切にしてほしいから。
もし、貴方が自分自身を大切に出来ないのなら。
俺が貴方を大切にしたい。
「これ、良かったら飲んでください」
と、俺はここに来る途中の自販機で買った、ペットボトルの水を、彼に差し出す。
「貴方が花達にしか水を遣れないなら、俺が貴方に水をあげます」
なんて、言葉も添えて。
すると、目を丸くしていた彼が、あはっと吹き出す様に笑ったかと思ったら。
「君面白いね。ありがとう、受け取るよ」
と、俺からの水を受け取ってくれた彼は。
俺がずっと間近で見てみたいと思っていた、花壇に向けるような、優しくて綺麗な微笑みを浮かべていた。
あぁ、やっぱり、貴方は花みたいな素敵な人だ。
End
『繊細な花』のような女性に、少し憧れたことがある。
決してたくさんを見せない佇まい。
静かにそっと存在している人。
近づくのに躊躇する。
その癖、見えない蜘蛛糸みたいに、何か引っかかってくる。
そんな不思議な存在に憧れ、挑戦し、疲れて去った。
彼は私に触れる直前、いつも微かに指が震えます。
そうしてためらいがちに、そっと、そっと触れるのです。
私が壊れることが怖いのでしょうか。彼は私のことをまるで硝子細工の花のように扱います。
壊れる心配なんてないのに。
「私」はとうに壊れているのですから。
けれどなんだか、その行為によって「私」が修復されているような感じがして、それに甘えてしまうのです。
心を失くした人間と、彼女を愛する人間のお話。
【繊細な花】
繊細な花
触れたら散って
すぐに枯れてしまう。
優しく水をあげて
じっくり育てて
枯れないように
丁寧に慎重に
そうすればいつか
大輪の笑顔が咲くから
焦らず急がずゆっくりと。
私に向かいほころぶ花をこの手で手折るくらいなら
そっくりそのままどこかの誰かに奪っていって欲しかった
私の目に二度と触れぬように
その花が新たな場所で
元居た場所など意に介さず
穏やかに咲き続けてくれることを願った
傷つけたくないからと
ひと思いに手折る事も
何度も握りしめた鋏でキレイに切る事も出来ず
望んで迎えた結末
まぶたの裏に焼き付いて離れないあの花は
今は別の誰かを笑顔にしているんでしょう
[繊細な花]
繊細な花のように大切にされたい
誰かに愛でられたい
ただ切り取られるだけではなく
大切に水を当れて大切に大切にされたい
無理かな…
キレイに咲かないから…
そりゃそうだよね…
繊細。
世界は繊細。1つの言葉で関係が崩れる。
そんな世界を愛したい。
2024 6 25
叶流(偽名)
昔から僕は花をいじめてた
そのたびに胸がチクチクして凄く苦しくなった
でも、なんだか止められなくて5年くらいやってた
そんなこともすっかり忘れてた今日
あの花があった
いやいやもう子供じゃないんだから
......
これ、無理だ
グシャッとつぶした
破いた
原型がなくなるまで引き裂いた
溶かした
煮た
焼いた
そして...
食べた
こんなこと異常だとは思ってる
だから嫌だったんだ
必死の思いであの花が視界からはいらないようにとおくにひっこしたのに
アノハナガぼクのし回から気えるように
嗚呼、モウモドレナイ
最期に築いた
タブン
この華は
ボクノ
ココロだ
オレハシラヌマニ自分でジブンを殺してた
このすぐこわれる繊細なハナは
私のこころをアラワシテイタノダロウ。
~完~
私は花が好きだ
触ったら折れてしまう
息を吹きかければ花びらが散ってしまう
少し扱いを違えば枯れてしまう
そんな花が好きだ
私は花が好きだ、が
私の好きではない花は好きではない
だから全て私の好みにする
なぜなら私は花が好きだからだ
繊細な花
わたしは水も肥料もあげすぎて相手を枯らすけど
わたしは一滴も、水も肥料ももらえずに枯れる
いつも水を待ってる
きれいだね、といたずらに花びらをむしられて喜ぶ
あなたから水がもらえると信じて
ほんとは肥料をもらっている子が羨ましいけど
水でいい
水でいいから、あなたからの水が欲しかった
さみしさに寄ってきた虫を、振り払わない
わたしの葉は穴だらけで、向こう側が見えてる
いくら食べてもいいよと葉を差し出す
ほんとうは痛いし、つらいのに、やめてと言えない
ひとりで泣いた
何日も泣いた
あなたからの水をもらえないと知って泣いた
あなたからの水を諦めて泣いた
何日も過ぎて
突然の嵐に、茎がポッキリ
嵐にのまれて、どうにでもなればいいと思った
嵐が過ぎ、太陽が出て気がついた
周りに散らかっていた、しおしおの、わたしの花びら
どこかへ飛んでったみたい
わたしの葉を、いつまでもむしゃむしゃ食べていた虫も、
もういなかった
雨水をいっぱい吸ったわたしは、立ち直る
穴だらけの葉で涙をふいた
繊細な花
春の訪れと共に、彼は彼女の美しさに心惹かれた。彼は内気ながらも、彼女の輝くシトリンの色に魅了され、その色を手に入れたいと願った。
彼は繊細な花のような彼女に対して、ただ僕のものにしたかっただけだと告白する。彼女は驚きながらも、彼の真剣な眼差しに心を動かされる。
彼は繊細な花への愛を込め、再び彼女の輝くシトリンの色を手に入れるために努力する。そして、彼女に心からの愛を伝えることを決意する。
やがて、彼の熱い想いが彼女の心にも届き、二人の間には深い愛が芽生え始める。彼女もまた、彼の純粋な愛に応え、二人はお互いの輝く色を共有することを誓う。
彼の欲望から始まった物語は、真実の愛に変わり、二人の間に永遠の絆を築いていくのだった。
「繊細な花」
繊細な花はきっと美しいだろう。
店で高い値段をつけられて、買われる。
大切に管理され、あっという間に散ってしまう。
そんな花も素敵だが、その辺のコンクリートの隙間から力強く咲いている花もきっと美しい。
値段なんてつけられず、誰の目にも止まらない。
時には車に轢かれ、散ってしまう。
2つの花は植物である点は同じだが、境遇も種類だって違うだろう。
人間だって全く同じの人間なんていない。
違う境遇、違う地域、違う言語。
同じように見えてもどこか違う。
どちらが美しくどちらが劣っているとか決めれないのだ。
あそこ!みて!とっても可愛い子がいるよ!
彼女は見とれるように“そのこ”を見る。
綺麗、可愛い…あんな子初めて見た。と目が離せないようだ。
彼女は病気だ。余命1ヶ月。いつ死んでもおかしくない状態らしい。最後の願いにと、僕と散歩に行くことを医者に頼んだ。いつも、元気にはしゃぐ彼女を見てると、どうしてももう少しで死ぬと信じられなかった。
でも、やっぱり彼女の死期はもう近いのだと思い知らされた。見えないものが見えてしまっているのだから。そこに「可愛い子」などいないのだから。
彼女が指したところには可憐な花が1輪咲いているだけだった。
繊細な花
包み込むように触れないと簡単に割れてしまうその花。
その花は何かに似ていた。
そっと触れないと些細なことで傷つくその繊細なものに、、、
「ねぇ、あの花なんて花?」
「知らないわよ、もう帰りましょ…買い物いっぱいしたから荷物が重いのよ」
「綺麗な花じゃない?なんて調べたら出てくんだろ?」
「だから知らないって…なんか花の名前調べるアプリとかあんじゃないの?」
「アプリねぇ…情緒ないよね…」
「なんでそんな古臭いのが好きなのあんた、、あんたのほうが若いんだからアプリとか詳しいでしょうよ」
「ねぇ本当に知らないの」
「知らないってば」
「お母さん好きな花なんなの?」
「花?あたしはチューリップが好きかな…色も綺麗だし芯がしっかり凛としてて見てて気持ちいいじゃない」
「凛とかぁ」
「あんたは何なの?好きな花」
「私?え〜〜…白い花?」
「なにそれざっくりして」
「あの花さ、白いじゃん?だから目に留まって」
「あーそう、繊細なイメージね、白って」
「でもチューリップも可愛いよね」
「どうでもいいから家の鍵出してくれない?手が塞がってるの!」
「はーい」
露に濡れても
咲き誇る
深く張る根
凛と伸びた背
誰も彼もが
きれいだと見惚れる
強さすら感じる
その花の弱さを
僕だけが知っていたい
【繊細な花】
繊細な花を咲かせるのは至難の業だが、その花は色んな意味で美しく手間暇かけて育てるだけの価値がある。見た目が綺麗なのかは人それぞれで、実際別に綺麗だとか可愛いだとか思わない花も沢山あるし、その花を咲かせるのにどれだけの時間と労力が必要だったかなんて素人には分からない。何年に1度咲くとか、気候だとか、地質、土壌の成分、水をあげるタイミング全て勉強して尚且つ正確にそれを再現する必要が繊細な花にはあるのだ。そういや最近は声かけもいいとか聞くけど、実際はどうなのだろう。繊細じゃないと言われる花にも水と太陽光、空気が必要なのだから花を育てる経験が小学生で止まってる私には難しい。出来るかもだから今度何か買ってみよう。サボテンとかがいいのだろうか?これは母に聞いてからにするべきだな。枯らしてしまったらお花が可哀想だ。どこのお店に行こうか。楽しみだ。
君は繊細な花だから、他の外来種と一緒にさせることはできない。
綺麗な儚い花だから、他と交わらないようにしなければ。
毎日愛と言う名の水をあげましょう。
毎日好きだよ愛してるよと声をかけてあげましょう。
栄養のあるご飯を毎日与えて、綺麗に土の管理もして、大切に育てていきましょう。
「ご主人様、私も外の世界をみてみたい」
「それはいけないよ、君は繊細な花だからね」
汚れないように、枯れないように、知らせないように、手放さないように。
俺は今日も、俺だけの繊細な花を育てていこう。
@ma_su0v0
【繊細な花】