『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
幼い時には難しかった着火をすんなりできるようになったのはいつだったろうか。
蚊取り線香を用意しながら思い起こせば、失敗ばかりが顔を覗かせる。
回転部分が回せなくて泣きじゃくったこと。
線香にうつった火に気を取られて熱くなったライターで親指を火傷したこと。
うつった火を消しきれていなくて、皿の上で小火を起こしたこと(親がすぐに気づいて無事消火された)。
火のつき方が甘く、1センチと減らずにさらに残っていた時の悲しみと言ったら、もう。
回転部を回す。
安い百均ライターから、かしゅ、と火がたちのぼる。
近づけた線香に火がうつって、炎が二重になったらライターはお役御免。
しばらく火のつきが均等になるよう眺めたら、一気に線香を振って、火を消す。
独特な香りと共にふわりと花が開くのを、満足感を持って眺めるまでが線香の醍醐味ではなかろうか。
あえて窓を閉めておけば(線香が室内の蚊を殲滅してくれる効果も狙いつつ)、停滞した煙が柔らかな曲線を描いて広がる。
息のひと吹きでで溶けて無くなるそれを眺めながら、寝る前のひと時を過ごす楽しみが今年もやってきたことが喜ばしくもあり、夜中に耳元にやってきて叩き起こしてくる隣人の訪れを思い物悲しいものでもある。
本格的な夏まで、あと少しである。
君は繊細な花のような人
なんて言いたいところだけど、違うよね
たしかに花のように美しく儚げに見えるけれど、本当の君はとても強い
それに元気で明るくて、ちっとも気取らない
そこがよけいに素敵なんだ
だからみんな君のことが大好きで、僕は気が気じゃないんだよ
凡その花は繊細だと思う。
独特の滑らかさのある上質な生地のはなびらはどれも奇麗だし、慎ましやかな雄しべと雌しべや溢れる花粉は気品に満ち溢れている。
はなびらに水が降りかかり、水が弾かれる様は、はなびらの瑞々しい弾力を思わせてまさに優美な美しさ。
特に今の時期は咲き誇る薔薇が絶品だ。
薔薇は育てるのも難しいと聞く。
当に、繊細な花。
人って生きていると、嘘ついちゃったり悪いことしちゃったりすることあると思う
繊細な花🌺のように、美しく生きていきたかった
庭園に咲いている立派な花より、雨の中必死に咲いている道端の花の方がよっぽど綺麗
必死に咲いている花のように、何事にも諦めず、めげずに必死にやることって大切なんだなと思う
繊細に美しく、生きていくのも大切だけど、人生にはそれいがにも大切なことが詰まっている
生きていく中一つ一つゆっくり見つけていきたい
愛し愛されることを知らないと
恐ろしい魔法は解けないまま
刻一刻と迫る時を知らせるのは
美しい薔薇の花弁たち。
花弁が落ちる
焦る心は
愛の芽吹きを遠ざける
彼女との距離も。
余裕がないんだ。
大事だから壊せないのは
自分の心より相手の気持ち。
心は繊細。可視化されたのは
砂時計の薔薇と彼女との愛。
–繊細な花–
繊細な花 繊細な花
繊細 繊細と言えば心
何が傷つくことを言われたら
すぐ壊れてしまう
花 花と言えば沢山の個性
繊細な心に咲く沢山の花
君の心は少しでも触れたら
壊れてしまいそうな 崩れてしまいそうな心 でもその中には沢山の個性があって 花が咲いている
でも君はそれに気づいてない
私は気づいているよ
君には個性があって とても綺麗な心を持っていると言うことを。
【繊細な花】 2023/06/25
清廉潔白。才色兼備。高嶺の花。誰もが憧れる完璧な存在。そんな言葉が似合うようなやつは、物語の世界じゃなくても普通にいる。みんなそんなふうに例えようとなんてしないだけで、普通にこの条件に値する人はいる。
よく言うじゃないか。
「頭も良いし、顔もスタイルもいいし。
ホントすごいよね!」的なこと。
-でも、俺は知っている。
清廉潔白。才色兼備。高嶺の花。
-でも、だからって、完璧だってわけじゃない。
それはこの俺が、いちばんよく分かっている。
「ただいまー」
「ああ!!やっっと帰ってきた!」
聞き慣れているが、それでいて、家で聞くには不自然な声が帰ってきた。
「なんでここに・・・」
言いかけた時に気づいた。いるはずのない彼女が半泣き状態で部屋にへたり混んでいたことに。
唖然とした俺に、彼女はいきなり飛びついた。
「・・・・振られちゃった。」
か細く、消え入りそうな声で彼女は言った。
「前から好きだった、卒業生の先輩のこと?」
前から好きだったというその先輩は、どちらかと言うと陰キャって感じで、いつも本を読んでいるようなタイプ。
「自分とは釣り合わないだって。住んでる世界が違うんだって・・・」
-なるほどな。そういう事か。
彼女は、まさしく花だ。
いつも可憐で美しく、誰にでも人当たりがいい。
だからこそ、みんなに一線を引かれてしまうことが多い。
-でも彼女は、普通の花でも、高嶺の花でもない。
誰よりも努力家で、誰よりも情に熱い。誰よりも友達思いで、そして誰よりも、もろく、弱い。
それは今まで、ずっとそばで見てきた俺だから知っている。
彼女は花だ。
みんなと同じ世界に住む、誰よりも繊細な花だ。
繊細な花
「君を温室の中で育てる花のように、僕の愛で包み込んで守るから・・・僕と結婚してくれないか?」
真冬に本来なら咲いていないはずの、真っ赤なバラの花束を持ってプロポーズした彼。
雪景色に映える赤い花を私は・・・
ーバサッ
雪の中に放り投げた。
ポカンとする彼に、ごめんと謝って、
「私は温室で育つような繊細な花じゃないの。野生で生きる強い野花が好き。誰かに守ってもらうような弱い花にはなりたくない」
と告げる。彼の静止も聞かず、背を向けて歩き出す。
いつか私の隣に立つ人は、きっと私よりも強い人。
ーそのくせ、道端に咲く野花が好きな人。
そんな人に出会いたい。
雨が降ったら花びらが落ちて沈みこんでしまいそうな花。
風が吹いたら花びらが吹き飛んでしまいそうな花。
当たりが強い日にも弱くて、孤独な夜は萎んでしまいたくなる。
か細い声を聞いてくれる人なんて居なくて、周りに流されてしまう。
繊細なの、優しくしてよ。
花なんだから、一生愛でてよ、
線が細く、強い風が吹くと折れやすい。けど沢山集まって咲く花で、観る人を癒す花
その繊細な花をさわると、
花は傷ついてしまった。
傷を心配し優しく撫でると、
さらに傷ついてしまった。
いっそのこと引っこ抜いてしまうと思うが、
俺にそんな勇気はない。
ただ花を抜くだけじゃないかって?
違うんだよ。
この花は、彼女と育てた花なんだよ。
あれは確か、ちょうど1年前くらい?
彼女が「これ育ててみようよ!」と突然買ってきた。
その後半年くらいは仲良く育てたんだけどな。
次第に喧嘩が増えて、浮気された。
浮気でもしないと心が持たなかったんだろうな。
俺と別れてからは一途に頑張っているらしい。
わかってると思うが、
俺はその花も捨てれないくらい未練タラタラだ。
本当に好きだったし、今も好きだ。
まったく、繊細な彼女だった。
少しのことで傷ついて、
1度傷つくと何でもネガティブにとらえて。
まるでこの花のようだったよ。
『繊細な花』
繊細な花ほど枯れやすく散りやすい。それは人の心もそうであるべきだと思う。本当に愛した人ならば枯れる様さえ美しいだろう。本当の愛に気付けない人ほど大胆かつ鈍感である。
「繊細な花」
繊細な花ほど強い
それは
自分の弱さを知ってるから
風の心地よさを感じて
太陽のあたたかさに
身を委ねて
空の青さに感謝して
今を精一杯
生きている
繊細な花
それは儚い、故に美しい。
私は、美しくなくていいから、繊細よりかは強くありたい。雑草のように。
ハイビスカスは派手なイメージの花だけど
花言葉は『繊細な美』
真っ赤な口紅を指でなぞり、鏡を見る。
舞台の上に立つ僕は
二人の兄に恋をして二人の兄に愛される令嬢だ。
「スタンバイお願いします」
ハイビスカスは理想の華。
ドレスをふわりと揺らし、スタッフの声に艶然と頷いた。
#繊細な花
触れたら壊れてしまいそうで
触れなければ崩れてしまいそうな
繊細な花
いつもの散歩のコースには、3階建ての小洒落たビルがある。誰かがワークショップや展覧会を開いたり、ライブをしたりするような場所だ。
今日はそのガラスの壁に、『繊細な花展』と書かれたポスターが貼られている。生け花かと思ったけれど、立体切り絵作家の個展のようだ。よく見れば、ポスターに写っている蓮の花は、本物ではなく切り絵。触れただけで壊れてしまいそうなほど、繊細な模様だ。
吸い込まれるように、ビルに足を踏み入れた。
中には、作品が収められたガラスケースが点々と並んでいる。桜にユリ、コスモス、椿。その花びらに切り取られた、繊細で美しい模様を主張することなく、ただそこに花が存在している。切り絵は、こんなに静かなものなのだろうか。
ぽつりぽつりと歩いていると、ポスターになっていた蓮の花を見つけた。
水面を模した水色の上に、ただ白い蓮の花が静かにあった。ポスターで見た時は切り絵が主役だと思ったのに、ここでは蓮の花の一部でしかない。細かな花びらの花模様は、蓮の花の輪郭にゆったりと溶けて表に出ない。あるのは、一輪の蓮だけ。
題は、『蓮』とだけあった。確かに、これは蓮以外の何ものでもないだろう。
近所に、桜が植わっている通りがある。
よく通る道なので、咲いている姿をよく見かける。
満開の時期は短く、そのうち花びらが落ちて、
あっという間に葉桜になってしまう。
そういえば、数年前に夜桜を見に行った。
散っていく前に見に行ったそれは、ライトアップ
されてとてもきれいだった。
昼の桜と夜の桜。
短い期間だけど、青空や夜空に映えている姿は
また次の年も私達を楽しませてくれるだろう。
「繊細な花」
液体窒素につけた花は触ると簡単に崩れてしまう。
人の手によって儚く散っていくその姿はまるで人間の
心のようだ。
強いように見えて、実は脆くて、一度割れて散ってしまえば、もう一生元の形に戻ることはない。
どれだけ必死にかけらを集めても、細かく割れすぎて、
触れた瞬間から崩れていく。
もう一度作り直そうとしても、その形はどこか歪で、
傾いていて、どこか違う、これじゃない、そんな思いを
抱えて過ごす。
人はそれを繊細だなんて言葉で持ち上げるけど、
私はそうは思わない。
テーマ:繊細な花
追伸
ハート100ありがとうございます(◍•ᴗ•◍)
これからも読んでいただけると嬉しいです。
「 繊細な花 」No.7
繊細な花と言われ一番に思い浮かぶのはサンカヨウという花が思い浮かぶ。
サンカヨウという花は、白い色をしていて、雨などの水に濡れると花びらが透明になる。まるで、透明になったらガラスのような花になる。
周りの人にいじめられ、傷つき、彼は姿を消して周りの人には見えない、透明になる。
この、サンカヨウという花はそんな事を表しているように、わたしは思った。
あとがき____
「周りの人にはいじめられ…透明になる」という文章は、いじめられていた人が自殺をして幽霊になったという意味で、書かせていただきました。