『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
繊細な花
何度か散るたびに
土の中でしっかり根を張ってきたから
いまの私は案外丈夫だよ
繊細な花
美しい花のもつパワーには凄いものがある。疲れていても、もう少し頑張ってみようと元気が湧いてくる。でもそれだけに寿命は短い。だから多くの人は美人に生まれるのを恐怖する。美人の奥さんを持ったご主人の気持ちは察するにあまりあるものだ。パワーがあるということは、それだけ充電に時間がかかるものである。次に現れるのをまだかまだかと待ちわびる。私たちは生きている間に稀な現象に出逢うことがある。何かパワーをいただいて良いことが起きるのではないかと。たとえ何も起きなかったとしても不思議なご縁をいただいたものだと感謝するものだ。
白百合様は
粗暴な雨と一夜
濡れて 乱れた後は
朝日に
優しく慰められて
繊細な花
それは私のことである
はい失礼しました
今日は日曜日
私には10分もかからないやるべき課題がある
10分なんて今やっても寝る直前やっても朝起きてやってもさほど生活に影響しないだろう
だがこの10分をいつ済ませるかで今宵の幸福度は大きく揺れる
当たり前だが今すぐやった方が最高の夜を過ごせるだろう
そう思った私はすぐ取りかかろうとした
10分後
私の心の中は今快晴だ
なぜかって?
それはね
やるべき課題を学校に置いてきたということが先程発覚したからだよ
今日はやらなくていいんだ というかできねえんだ
何はともあれ結果オーライ
私の心は無事、私の行いによって晴れたのであった
明日やる羽目になるのは分かっているがたかが10分
でもその10分の裏には、週末は思う存分怠惰に過ごさねばという強い意志のもと
授業の休み時間に友になんて(いた?)目もくれず、あいつガリ勉やんという視線をもろともせずせっせとペンを走らせ課題を終わらせた平日5日間の私の姿があった!!
そう、だから10分で済んだ
なんだ、私頑張ってるじゃん
と一人ベッドに寝そべり思う、今宵だった
なめらかプリン食べながらYouTube見よー
完
繊細な花
光を受けて、煌めく長い髪
長いスカートをはいていたってわかる
細長い手足
儚げな横顔は、いつも遠くを見ていて
君はまるで繊細な花
触れてしまえば、壊れてしまいそうで
僕はただ、見つめることしかできない
「こんにちは、サンカヨウさん」
「あら、珍しいわね。雨が降ったら私は透明になるから、中々気づいてくれる方がいないのに」
「いいえ。分かりましたよ」
ゆずの木が、葉をさわさわと揺らした。
「あなた、ずっとずっとここにいるけれど、どうして今になって私に話しかけてきたの?今までそんなことなかったのに」
「すいません。僕、明日切られてしまうんです。古くなって実も実らないので。だから、思い出づくりみたいなものです」
「…あなたいくつ?」
「木に年齢を尋ねてもしょうがないですよ。まあでも、サンカヨウさんがここに生えてくる前からいます。他の植物の方には内緒ですよ?」
暗に、自分が彼にとって特別な存在であるということを言ったのか。
「…あなた、私のこと好きなの?」
「流石サンカヨウさん。よくお分かりで」
「やめときなさい。私、こう見えて大胆なんだから」
「おや、そうなんですか?どうして?僕にはとっても繊細に見えるのに」
この木は今まで何を見てきたのだろう。
「…私は透けるでしょう。それが他の植物にとっては大胆なのよ。声をかけてきた植物みんな、最後にはそう言ってたわ」
さわさわとゆずの木が笑う。
「それは他の植物達が言っていることでしょう?僕、あなたが生えてきた時から知ってるんですよ?あなたは繊細で優しい、綺麗な花です。サンカヨウさんが、雨に降られて透明な雨色に染まるところ、僕すごく好きです」
意外と詩人なのね、と口を開こうとしたら、どやどやと人間の男達がやってきた。「明日は大雨が降る」とか色々話している。
ゆずの木は、泣き笑いみたいな音をたてた。
「…すいません。今日になったみたいです」
大きくて重そうな刃のついた機械を持って、男達が木を囲む。しばらくしてから、耳が壊れるくらいのうるさい音が響いた。
私、明日もまた綺麗な雨色に染まるわ。今日よりもっと、綺麗に染まるわ。
だけど。
「…そんなこと、言われたの、初めてよ」
サンカヨウがぽつりと言えたのは、それだけだった。
その花は美しい。
世界中のどんな花よりも光り輝いている。
その花は繊細ですぐに枯れてしまう。
でも、そんな儚さもまた楽しみの一つである。
お題 繊細な花
少し言葉を間違えると、その花は枯れてしまう。
声に出す音は丁寧に。
嬉しそうな声音で。
雫の代わりに、僕の言葉を。
これだけ頑張って育ててきた。
なのに、大切に紡いできた花が、枯れちゃった。
もっとよく考えてから言えば良かった。
*繊細な花*個人的にめちゃ好きだな。
生まれ変わりたい。
貴方のような繊細な人間に。
美しく、ツヤのある髪の毛。
何本にも重なった細い血管。
生きてるって感じがする。
…ほら。
僕らには…無いからさ。
羨ましいんだよ。
いや、僕たちも生きてるんだけど…
やっぱり人間として生きてみたいよね。
動けないし、呼吸して光合成を行うだけだもん。
…そんなこと考える時点で、ある意味繊細かもね。
ー繊細な花ー
娘は花が好きだ。
道端に花を見るとすぐに駆け寄って、ニコニコしながら眺めるのだ。
今日も幼稚園の帰り、土手を歩いていた時だった。
「うわあ…きれい」
娘の声に顔を向ける。
そこには見たこともないような美しい花が一輪咲き誇っていた。始めてみたはずなのに、どこか懐かしくて。ああ、彼女に似てるんだ、と高校時代のことを思い出した。
美しくて、なんでも出来る正に才色兼備な友人。なのに、いつも自信がなさそうで。彼女の困ったようなその顔が今でも頭から離れない。
大切な友人で、ただ凄く弱くて。少し目を話していた隙に彼女は…
は、と意識が戻る。すると、娘がよたよたと花に寄っていく姿が見えた。ああ、まずい。何がまずいのかなんて分からないけど、ダメだ。彼女と似てる花を、あの時のようにしたくなかった。
「まっ、待って!」
娘は花を手折ろうとしていた。
「駄目…」
娘が、花に手を触れようとした途端、強い風が吹いた。
余りの強さに目を瞑ってしまった。
目を開けると、娘が尻もちをついている。
「大丈夫?!怪我してない?」
娘は珍しく泣き出さなかった。
その様子を不審に思いながらも、駆け足で近寄る。
「おれちゃった」
娘は花を見ていた。
そこには、根本の方から折れている花があった。風圧で折れてしまったのだろう。
「ねえ、これもちかえってもいい?」
「……どうして?もう折れちゃってるよ?」
「いいの。すぐかれちゃうかもしれないけど、おせわする!」
娘が優しい手付きで花の根を取ろうとしていた。
「あの時も、こうしてあげれば良かったのかな」
「まま、どうしたの?……かなしいの?」
「うん…悲しい…」
どうしようもなく悲しかった。
あの時の私に出来なかったことを娘は出来たのだ。
何も出来なかった私が、今更ながらなんとも薄情で、間抜けな存在に思えて。
「ごめん、ごめんね、椿、ごめんなさい……」
娘は、土手に座り込んでしまった私の背中をひたすら撫でてくれた。あったかい手。
花は露を落とした。
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『諦念』
柔らかな
花を踏みしめ
爪先を
未練で飾った
私のネイル
[繊細な花]
『繊細な花』6/25
物事に永遠はないと、
滅びが、終わりがあるから美しいのだと
枯れゆく、有限を思い
咲き誇る、無限を想う
繊細な花
繊細だとよく言われる。
繊細ってなんだろう…
『繊細な花』
世界でひとつの
あなたの花になりたい
お題『繊細な花』
主様と俺はエスポワールの街にある美術館に来ている。以前主様が画集を広げて、実物をご覧になりたいとおっしゃっていた絵画が目的だ。
「すごい……近くで見ると絵の具がゴツゴツしているのね」
10歳にして初めての美術館だ。鑑賞の仕方は人それぞれではあるけれど、少しだけ助言を差し上げることにした。
「主様、近くで観るより少し離れた方が全体を楽しめますよ」
すると、どうだろうか。主様は、ごくごく小さなお声で「ひゃあ」と感動の声を上げた。
「すごい、フェネス。このお花の絵、本で見たもしゃの絵よりもずっとせん細だと思うの」
瞳をきらきらと輝かせながら一枚一枚を丁寧にご覧になっていく。
しかし、芸術鑑賞は自分が思う以上にエネルギーを使う。それは主様も例外ではなく、目的の絵画にたどり着く前にお腹がキュルリと鳴っているのが聞こえてきた。
「主様、ここの美術館にはカフェもございますよ。よろしければ少しご休憩されてはいかがでしょうか?」
俺の提案に主様の目はもっと輝きを放ち始めた。
最初の花の絵画を繊細だと感動していらしたけれど、芸術よりもまだまだ甘いものの方がお好きなご様子だ。
前の主様がいらした、あちらの世界で言うところの『花より団子』なのかもしれない。
花を育てる時、みんなはどうしてる?
時間帯関係なく水をあげている?
逆に常に水をあげている?
日差しの強い日光に常にあててる?
逆に室内でカーテンも閉めっぱなしにしてる?
花だって生き物で、ただ声があげれないだけ。
本当は今は水はいらない、って根腐れしてない?
本当はもっと水がほしい、って萎れてない?
実は花だって訴えているんだよ。
僕の好きな花は、去年咲かなかった。
こんなに愛を注いでいたのに、なんでだろう。
与えすぎるのもよくないらしい。
僕の好きな花は、今年は綺麗に咲いた。
色んな情報を見て、駆使してみた成果だろう。
繊細な花は、適当では咲かないらしい。
僕の好きな花は、来年も咲いてくれるかな。
【繊細な花】
君はこの世でたった1輪の繊細な花だ
君は脳に障がいを抱えながらも、色々なことに挑戦して、思い通りに動かない体を無理やり動かして、その細い腕で、足で、体で、色々なことをしていたね。
君が苦手とする細かい作業
それでも君は苦手な物があるのは嫌だから、そう言って何度も何度も繰り返して、出来なくても投げ出そうともしたけれど、最後には僕より上手に出来ていたね…
そんな君に聞いたことがあったね、
「なんで、君はそんなに頑張れるの?」
君は普通とは違うのに…どこからそんなやる気が出てくるのかな。
「んーまぁ、障がいがあるからって諦めるのは違うと思うし、それよりもそれで諦めるのだけはしたくないよね、それに、この世には色々なことがあるのに出来ないで死ぬのも勿体ないじゃん?それがさ苦手なことでも得意なことでも、出来るようになるのは楽しいからさ、」
あぁ、この考えがこの世に広まればどれほど平和な世界になるのであろうか。
差別かもしれないけど、日本人では珍しい考えだとも思ってしまった。
「それにさ、障がいがあるってだけじゃん?確かに他の人とは違うと思うよ。身体的な意味でもね、でも、挑戦できる環境をみんなが作ってくれるから、1人だったらきっとやらなかったと思う。でも、運動とか、芸術とか、見てる人も、勇気づけられたりするでしょ?それって誰でも出来るって思うんだよね」
「そうだね、君は凄いよ」
「それは、障がいを持っていてもここまでするからって意味?」
「んーん、障がいがあってもなくても君はきっと色々なことに挑戦したと思う。だから、凄いと思う。」
今、生きづらい世の中になって、なんでも差別だ。ジェンダーだって、うるさくて、理解があることは大切だけど、ここまで敏感になられると嫌になってくる世の中だけど…
そんな世の中に君のような人がいることがすごく嬉しくて、誇らしい。
君は繊細な花のようだけど、色んな可能性を秘めていて、それでも力強くて、比べる訳では無いけれど、僕の目には…
君がこの世で1番綺麗な花に見えるだろう
練り切りに描かれていく繊細な花。
和菓子職人の知恵と技術で、
お茶会に華か添えられる。
釜から出るお湯の音を聞きながら、
口いっぱいに広がる練り切りの甘さを感じてお茶を飲む。
日常を忘れられる贅沢な一服。
【繊細な花】
芯や筋肉はしっかりしているので蘇るたびに鮮やかに美しく映るもの。
でも消える時は一瞬。
繊細な花ってなんだろうサンカヨウとか月下美人とか?
まあ人間基準でいえば花なんてみんな繊細で脆弱だよね。人間の繊細なんて鼻で笑える