『終わらせないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
終わらせないで
昨年の二学期から、たまに部活に行けなく
なった。
三学期になると、たまに学校にも行けなく
なった。
2年生になると、ほとんど学校に行けなく
なった。
娘は頑張り屋さんで自分の心身に無理をさ
せてしまって、親の私も止めることができ
なかった。体調を崩してしまって、やっと
立ち止まることができた。
限界を決めるなと言うが、自分の限度を知
ることは大事だと気付いた。
自分の限度を知ったうえで、できることを
頑張ってきたが、出席日数がギリギリのギ
リギリで、進級できるかわからない。
それでも、今できることをあきらめずに続
けている。我が娘ながら、本当に尊敬する。
進級できても、別の新たな路に進んだとし
ても、娘の未来は輝き、まだまだ続くのだ。
「この句点を入れるとすべてが終わる」
彼は淡々とそう言った。
「君の物語はこれで終わるんだ」
朱で円を書いた。
「これは句点、そして、ご褒美のまる。お疲れ様」
仰向けになり、ただ天井の一点を見つめながら男は思った。
「終わらせないで…」
朱は男の体内からすべて抜けきった。
やがて体は固く干からびた。
ドライトマトをつまみながら俺は想像した。
「なんてこった。まったくレシピが浮かばない。
思いつくのはこんなつまらない話だけ。まったく才能がない」
そうしてひと口かじった。
ちょっぴり鉄の味がした。
「終わらせないで」
(終わらせないで...)と思いながら
続けている何かは案外、
終わらせてしまった方が得るものは大きい。
だけどそれでも終わらせたくないと願うのは
それが一度きりのものだと思っているから。
一度汚れてしまったら、
一度折れてしまったら、
元にはもう戻らないと、そんな癖がついてしまいそうで
それが何より怖いと思ってしまうから。
でも、その決断を相手に託してしまっている時点で
もうある程度の結末は想像できてしまう。
そしてそれは自分の弱さを建前にして
相手にその決断をさせてしまっている時点で、
その残酷さにそろそろ自分で気付かなければいけない。
で、なければ、それこそ、
この先もまた同じような事を繰り返す事になる。
乞い願う体質を改め、自分で選べるように
強く自分を磨いていこう。
やめて
お願いだから
殺さないで。
わたしのフィクションを終わらせないで。
お題『終わらせないで』
「主様、あの、主様」
ツカツカなんてかわいいレベルではない、どちらかというとドカドカと歩く私の後ろから困ったと言わんばかりの声がした。声の主はきっといつも以上に八の字眉になっていることだろう。
私が何に腹を立てているかというと、こけら落としをしたばかりの劇場の向かいにあるレストラン。そこで私と食事をすることになっていたはずだったのに。
だったのに。
このあんぽんたんは予約を入れていなかったのだ。
せっかくのデートだったのに。
フェネスの方から食事に誘ってくれたのに。
私からフェネスにプレゼントもあったのに。
フェネスにとって私のこの対応は理不尽以外の何物でもないだろう。そんなことくらい分かってる。それもこれもPMSによるものだということも。
「あ、あの、主様!」
不意打ちに、フェネスが私の手首を掴んできた。
「レストランの件は本当にすみませんでした! ですが、あの、俺、主様に大事なお話があって」
大事な話? なんだろう、ちらっと聞くぐらいはいいだろうか。
立ち止まってゆっくり振り向けば、ほっとしたのか、困り眉をほどいた。
「……まだ怒っていらっしゃいますよね」
それでも不安そうに揺れている瞳に絆されて、つい「怒ってないよ」なんて言ってしまった。そして口からまろび出てきた言葉は不思議なもので、私の凝り固まった心がほぐれていく。
「本当に、ですか?」
「本当に、ですよ」
私の返事に何か思うところがあったのかもしれない。口をはくはくさせてから、顔が真っ赤に染まっていく。
「や、やっぱり今日はやめておきます!」
「えっ!?」
な、ななな、何ですと!?
「それでは屋敷に帰りましょう!」
え、あ、ちょっと! 勝手に終わらせるとか、ないわー!! このプレゼントと私の想いはどこに行けばいいのよ!?
悪魔執事と黒い猫 二次創作
『終わらせないで』
主様と過ごす時間は、春の朝に見る温かな夢のようだ。
「本日の紅茶は林檎とバニラのフレーバードティーをご用意しました」
ふとした拍子にシャボン玉が弾けるように醒めてしまうことを知っているから、気が付いていない振りをしてその幸福に浸る。
「パウンドケーキもご一緒にいかがですか?」
浮き上がってしまわないよう、そっと海の底を蹴って歩くように。
「こんなに素敵な主様にお仕えすることができるなんて、私は幸せですね」
夢を夢だと自覚しなければ、それは現実と変わらないから。あともう少しだけ、知らない振りをさせていて。
「この後はお散歩はいかがでしょう。庭の千日紅が見頃ですよ」
だからどうか……
終わりたくないという願いは、決して悪ではない。
それが幸福の物語ならなおのこと。
だが終わりがあるから新たな世界が生まれる。
幕を引かなければ。舞台から降りるように。風呂敷を畳むように終幕を迎える。
もう一度誰かが乞う。だがあいにくととうに決めたこと。
駄目だよ。誰にいうでもなく答えた。
もうすでに、新たな物語の産声が聞こえている。どうか良き世界でありますように。
まぁいいや、明日やれば、だけで終わらせないでと思うことは多々あるものの自分の性格のせいなのかなかなか治らない。
そういう境遇に似ている人、同じ人に会えれば仲間意識を持つが、そういう性格を治してくれる人やものに出会いたい。
学生の頃や新卒の頃は何を差し置いても成し遂げなければならないことがあった。今でもその気持ちは無くなってないはずだけどあの頃に比べて言い訳がおおくなった。
風化していくことが怖い。
【終わらせないで】
海馬からbucket listひきあげてすべて手紙にかえてから死ぬ
終わらせないで
夢はいつか覚める。
多くの人がそうであるように、私もそう遠くない未来このやわらかな夢から現実へと戻る日が来るんだろう。
そうしてきっと有象無象に成り果てる。
ああ、だからこそ。
その日が来るまではこの甘い夢に耽けることを許してほしい。
奪わないで。
終わらせないで。
(いつかちゃんと手放すから)
「終わりにしようか」
私が放った言葉は彼女の耳に届いただろうか
おそらく、届いていないが
それで良い
奏でられているような波の音が響く海岸
水平線は幻のように美しく揺らめき
波は光を反射し宝石のように輝く
我が愛しき人は
その絵画のような景色の中、
女神のごとく佇んでいた
ふと彼女が振り向くと
その横顔から後光がさす
不意に目がくらみ私は顔をおおった
その時、私の耳に届いた言葉は
おそらく私の勝手な願望、白昼夢だろう
少しだけ俯いたあと、
手をおろすと、
彼女が駆け寄ってくる
形の良い唇が勢いよく
私の耳元によったかと思えば
「さっきの聞こえた?」
「ううん、なんの話しだった?夜ご飯の話?」
「違うよ、ちゃんと聞いていて」
彼女が小さく息を吸う
ああ、本当にずるい女だ
私の最愛の人、唯一の女神
この人の最愛は私では無いのに
私を離そうとしてくれない傲慢さよ
「終わらせないで、そばにいて」
彼女の目は澄んで煌めいている
私からの愛情と、
他からの愛情をたっぷり受け取って
「あなたが、
私だけのものになってくれるなら」
そう言うと彼女は目を大きく見開き、
私を黙って見つめた
永遠かのように思われるほどに
長く、尊いその時間は、
機械的なコール音により断ち切られた
その日の夜、
私はあんなに綺麗だった波の音も
夢のような空気感も全て思い出せないまま
不愉快なあのコール音だけを
耳の奥に響かせながら布団を被った
終わらせないことが、この世で一番難しいの。
この恋も、さっさと終わってしまえば、楽、なのにね。
終わらせないで
このひと時を
あなたの隣にいられるこの瞬間を
あなたの瞳に映って良いられるこの短い時間を
終わらせない…
一瞬のうち描き消えてもう
何も残らないとわかっているの
ずっとなんてありえないことも
永遠なんてないことも
奇跡の如く難しいことだとわかっている
だから、お願いだから、
もう少しだけで良いから
この時を終わらせないで
【終わらせないで】
メイはそれほど勉強嫌いというわけではなかった。
受験勉強は苦ではなかったし、宿題もすぐに終わらせるタイプだ。
それでもやはり、大学の長い講義は退屈である。
誰だってそう……だよね?
むしろ、多分だけれど、長時間の講義が楽しみで仕方ない人っているのかな。
そんなメイにも、楽しみと思える時間があった。
英語の授業で。
「やっほー。ハルヒロ!」
「ああ。今日も元気だね」
メイが手を挙げると、ハルヒロは少し周りの目を気にしながら、よそよそしく手を挙げた。
そんなに周りの目、気にしなくても良いのに。
誰も見てないよ。
ハルヒロはいつも通りだ。
高校生の時から変わってない。
ぼうっとしていて、優しくて、たまに本気出したらかっこいい。みたいな。よく分からない。
メイとハルヒロは高校の時からの友達だった。
ハルヒロは、そのままメイの隣に腰掛けた。
英語の授業では、座席指定がなされている。
たまたまだったけれど、ハルヒロと隣の席になることができた。
それがメイにとって嬉しかった。
いつも講義は基本的に一緒に受けるのだが、英語ではパートナー同士で会話したり、問題を解いたり。
とにかく接点が多いのだ。
「ハルヒロ。何読んでるの」
「うーん……。本読んでる」
「知ってるし」
メイは思わず、ハルヒロを見つめてしまっていた。
まつ毛長いな〜。羨ましい。
髪の毛さらさら。美男子っていうやつ?
寝不足かなぁ。眠たそうにしてる。
本を読む姿は、なかなか様になっている。
「どうしたの?」
「い、いや。なんでもない」
視線に気がついたのか、ハルヒロと目が合ってしまった。
不意に心臓が跳ねて、なんだか、ちょっと、気まずい雰囲気? みたいな。
微妙な空気になってしまった。
きもいとか、思われてない……よね。
ハルヒロは優しいから、絶対そんなこと思わないよ。
あー。
何か話したいけれど、そう思えば思うほど、話題が思い浮かばない。
いや、思い浮かばないわけではない。
いろいろなことを気にして、取捨選択していくと、いつのまにか話題がすっからかん。
10分後。講義が始まった。
20分。30分。50分。
やっぱり、この授業だけは、時間が経つのが早い。
退屈なはずなのに。
二人で問題解いて。話し合って。時間が余ったら雑談して。
こんなのいつでも話せるのに。
もう終わりの時間。
こんな時に限って、先生が早めに講義を終わらせてしまった。
終わらせないでよ。
もうちょっと、ハルヒロと間近で講義を受けていたい。
この後は同じ講義取ってないし。
明日まで会えない。
もうちょっと話したかった。
「メイ。講義終わったら飯食いに行こ。リュウも誘ってる」
ハルヒロは頬を掻きながら、恥ずかしげに、そう言った。
もしかして、心、読まれてる?
それだったら、嬉しいな。
子供たちが小学生の頃、子供会活動をしていました。
ポートボール ソフトボール ドッチボール
キックベース 将棋
クリスマス会 遠足 お祭り
たしかに大変なことがたくさんありましたが、
学校だけでないつながりと他ではできない経験、
たくさんの楽しい思い出ができました。
少子化と親子共に忙しい時代。
加入人数の減少でどこの地域も運営が難しくなっている。
”終わらせないで”ほしい。
つづくと思っていたものは
いとも簡単に
終わりをむかえる
またすぐにね、と言った
あの感覚は
しだいに遠い過去に
そうやって
ひとはまたひとりになっていくの
ひとりで生まれてきた世界
いくつもの
朝をむかえ
食卓を囲み
花を飾り
生活した記憶に
彩られた
旅の終わりに感じるのが
旅した時の流れの速さであるように
死ぬ間際きっと
人生の旅はあっという間だったと言うだろう
木の椅子に腰をかけ
ぽつりと呟く
そんな自分の姿がいとも簡単に想像できる
さようならさようなら
ときどき
この世界にお別れを
告げる日のことを思って泣きたくなる
今のすべてが
愛おしい時であるはずなのに
どうしてもっと
大切にしないのだろう
#終わらせないで
終わらせないで
そうは言ってもね。
始まりがあるものは、
必ず終わりがあるのだよ。
終わらせないでと言われて
終わらせなかったとしても、
もう、以前のようにはいかないよね。
しかし。終わらせないで…か。
私の人生で
どんなときに使うんだろうこんな言葉。
paki
「 」
その二文字の言葉は
君からだけは貰いたくなかった
いつから君は
私と違う気持ちだったの?
あの時、応援してくれたのも
この時、慰めてくれたのも
全部、嘘だったんだ
君の期待には応えられないから
もう、会うのは最後にするね
バイバイ
私はずっと友達でいたかったよ
【終わらせないで】
『ストレンジフルーツ』
言葉巧みに乗せられて 禁断の果実をひと齧り アダムとイヴ キミとボク 淡い夢なら終わらせないで
古いアパートの屋上で踊る 映画の真似ごと 更紗が揺れる 天女と呼ばれるあの人はただの異世界の住人だ 奇をてらわなくていい 朝、しっかり起きて しっかりご飯を食べるんだ