『窓から見える景色』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
窓から見える景色
窓から外を眺めるのが私の日課です
私が外を眺めてると、家族は「何見てるの?」と私の後ろに立って窓の外を見ます。
でも家族には見えないようです。
私の見えるものが。
家族は私の10倍はある大きさですが、私より動きがゆったりしていて、私ほど俊敏ではないです。
目も私より悪いようです。
その上耳も悪いようで、私が耳を澄ましてると「何か聞こえるの?」と聞いてきます。
どうやら私の聞いてる音が聞こえてない様子。
私は窓から外を眺めるのが日課です。
こうやって、身体の大きな愚鈍で目も耳も良くない家族の代わりに警備してるんだニャ。
秋月と
ゲリラ花火に
溶かされて
あの邪魔なビル
消し飛ばせたら
【窓から見える景色】
大通りに面したビルに入っているカフェ。
仕事の日は、行きか帰りに寄るのが自分のルーティン。
目覚めの一杯を、朝日とともに味わうのも良し。仕事で疲れた身体を、夕日の温かな光と、香しい一杯で癒やすのも良し。
けれど、この窓から見える景色で自分が一番好きなのは、通学している学生を眺めること。
友達と楽しそうに話しながら歩いている。そんな姿に、自然と笑顔になっている自分がいる。
「よし、頑張ろう」
子どもたちにパワーをもらい、毎日仕事に励むのだった。
題 窓から見える景色
幼い頃に見えたのは活気あふれる街並み
よく、金髪の少女が遊びに来てくれるか楽しみにしていた。
一年前まで見えたのは訓練をしている“仲間”
訓練を楽しそうに頑張っている金髪の少女や仲間たちを見て、私のやる気を奮い立たせてくれる
…なら今は?
雪で覆われている街並み
所々に壊れかけている家もある。活気どころか寂れて見える。
巡回をしている“部下”
この状況にうんざりしている様な顔だ。彼らを見ると罪悪感が少しだけ湧いてくる…気がする。
そう思いながら窓の外を見ていると、金髪の女性が来る。
ああ、やっぱり…この狭苦しい心の中から救い出してくれるのは…この人だけだ。
心の中で整理出来ない心配事があった
考えても無駄な事と知りつつ、、
答えが見つからない
時間が解決してくれる日を待とう!
いつの日か
いつもの景色が温かく見える
日が来るまで、、、
#窓から見える景色
窓から見える景色
どんどん迫って来る
横を向くとどんどん過ぎ去って行く。
私はどこまで行くんだろうか
窓から見える景色
このあたりは まあ
不便なところではあるんだけれど
ほら
大和三山が一望できるよ
あれが畝傍山
右の方に天の香具山
左の方に耳成山
そのずっと向こうが三輪山で...
ね、この国の歴史の舞台が見わたせるんだ
ちょっと自慢 の景色 なんだよ
6階に住む部屋の窓からは、遠くに新幹線が走行する姿が見える。駅に近い位置であり、右へ行く新幹線も左へ行く新幹線もその速度は緩んでいる。
新幹線を見かける度、わたしは「お〜い!」と言いながらバンザイをして手を振る。速度が緩いとはいえ一瞬で通り過ぎる新幹線の窓に向かって。
「何してんの。そもそも遠すぎて見えるわけない」と母も呆れてる。でもいつかさ、あのどれかの窓から景色を見ている誰かが気づいてくれるかもしれない。なんて馬鹿げたこと言いながら、「いってらっしゃい」「おかえりなさい」を込めて大きく両手を振っている。
#8 窓から見える景色
休憩室からは隣のコンビニと青空
束の間の休息時間を楽しむ。
この年になって空の見え方も変わったなと
年取ったな、大きくなったな〜と
自分を褒めたい。
仕事がんばろ。
当時付き合っていた彼氏の家の窓からは
棚田が広がっていた。
「昔、俺あの山の傾斜でよく転がったよ」
「えーっ!よくそれを平気で言えるね、逆にすごい」
「まあ、今は普通に生きてるし」
彼の無邪気なその笑顔に、
私は母性を少しくすぐられた気がした。
転んでも泣かない強い幼子のようで誇らしく思った。
もし、今の旦那との間に子供が生まれたら
あの窓から見た景色のような田舎に引っ越そうか。
自然豊かな暮らしを幼い頃に経験させてあげたい。
商業施設は近くにないし、危険が多いのは承知してる。
でも、のびのびと育ってほしい。
しがらみのない場所で経験したことを、
いつか何かで表現できる子になってほしいから。
別に
好きで巣籠もりしてる訳じゃない
外に出れるなら出たいし
快晴の日なんて最高じゃないか
何処へ行こうと考えたら、心が浮き立つものだ
そんな自分だったが
外に出れなくなった
不登校ではない
ストーカー被害でもない
村八分でもない
自分の中の
生きるエネルギーが
枯渇したんだと思う
その現実と
向き合うのが怖くて
窓の外さえ見れない
そんな今日
#窓から見える景色
あ、俺はどうなったんだ。
確か俺は、学校の帰りだったはずなのに何故か分からない知らない部屋にいたのだった。
ただ窓から見える景色がここは現実ではない事を示している。
今日もあの頃と変わらない風景
間違い探しのように
貴方だけがいなかった。
『線路』
私の部屋の窓からは、線路が見える。
線路とはいっても電車は走らない。
廃線となった寂れた線路だ。
生えっぱなしの草が、今では我が物顔で占拠している。
ある映画のワンシーンに憧れて、線路をこっそり歩いたこともある。
夏だったこともあって、無数の蚊に刺されて二度と近寄らなくなったけど。
だけど、虫刺されを気にする必要のない、この部屋から眺めるのは好きだ。
視界に影が入り込んで、線路を見ると、遠くのほうから電車が見えた。
廃線だから、もちろんそんなことが起こるはずもなく……。
「あー、なるほど今週もか」
仕事疲れの寝不足状態、気力体力0状態ーーそんなコンディションのときにだけ、なぜか走る電車が見えるのだ。
幻の電車は陽炎の中を突き進んでくる。
私はそれに向かって手を振った。
「やっほー。元気ですかー?」
なんて、意味のない言葉を見えない乗客に投げかけてみる。
当然、反応はない。
「私は生きる屍じゃー!」
そう自棄になって叫んでも、やっぱり反応はなかった。
「そっちはどうですかー?」
と、聞くけれど、もちろんこれにも答えが返ってくるはずもない。
でも、なんとなくだけど、この線路の先に向かって本当に走っているんじゃないかなって。
私は漠然とそう思っている。
そして、たまたまこのコンディションのときだけ私の目にも見えるんだ。
だから、私は今回も語りかける。
「週明けから、またがんばります!!」
私の言葉が届いているかはわからないけれど。
それでも、こうして私は線路の先へと思いを馳せることが好きなんだ。
完
2024.9.26
✳窓から見える景色
田舎の山間部に住む佐藤は、深夜の夜道を車で走っていた。
街灯は少なく、辺りはすっかり真っ暗だ。
今は秋のシーズンというこどで、秋の味覚のキノコ狩りに行っていた。
隣の相席には、袋いっぱいになったキノコを見てほくそ笑む。
どうやって調理をしようか⋯⋯シンプルに焼きキノコや味噌汁は美味い、バター醤油炒めなんかは王道だ。
そんな事を呑気に考えながら走行していると、ふと前方から男女の悲鳴が上がった。
佐藤は、またか⋯⋯と思いつつ、そこにいた男女2人に向かって窓を開けて声をかけてやる。
「おめーら、まーた何やってんだべ!そんな事してっから、幽霊さ怒るだ!」
そう、ここは今流行りの心霊スポットらしい。
そのため他県から若者が後を絶たず、わざわざ田舎の山にやって来るのだ。
そして、突然声をかけられた2人はまたもや悲鳴を上げた。
「「ギャーーーー!出たーーー!」」
なんとも間抜けな声に、佐藤は呆れて言った。
「おめー達の目ん玉は、俺がどんなに写っとるさ?あ?俺はまっこと生きとるわ!」
そうツッコミを入れると、女がガタガタ震えながら佐藤の車の後部座席に指をさす。
そこにはボサボサのカカシが立てかけてあり、気付いた男もヒイッ!と悲鳴を上げる。
「あーー⋯⋯これは、あれさ。畑に刺したやつが古くて取替えてたんだ。大丈夫、ただのカカシだべ」
安心するように言うと、ホッとした表情になる2人。
良かったぁ〜と抱きしめ合う姿に、驚かせたお詫びに
、とっておきの場所を案内しようと声をかけた。
「驚かせて悪かったさ〜お詫びにいいトコ連れてってやるべ!」
「いいトコっすか?もしや新たな心霊スポットなら、もう大丈夫っす!!」
慌てる男に佐藤は、いんやと首を横に振る。
「地元でも知ってるもんがあんまいねぇとこでよ、秋蛍が観れる場所があるだよ。小川に蛍が飛んで、綺麗な場所だべ」
「えっ!この時期に蛍ですか?行きたいです!」
目をキラキラさせた女が行こうよと男を促すと、まあそこなら、と男が頷いた。
「おめーら、車もってるなら俺の車についてこい、車で5分にあるとこさ、安心せぃ」
そして車に乗った2人を確認したあと、先導するように車を走らせていく。
数分でついた先には、蛍が数十匹も舞っていた。
車から降りた2人に、佐藤は窓を開けて聞いた。
「どうさ?綺麗だべ?」
「はい!ありがとうございます!」
「心霊スポットの近くにこんな穴場があるとは、知らなかったっす!」
嬉しそうに言う2人に、うんうんと頷くと、そういえば何か忘れてるような⋯⋯と思いつつも何だったかと思いだそうとする。
2人は少し歩き始めると、暫くして悲鳴が上がった。
「「ヒィッ!!」」
2人が指差し震えている。
その方向には、ボロボロの地蔵が佇んでいた。
「地蔵が!地蔵がっ!!」
「あーーーー!思い出したさ!ここは昔、罪人が首を切られた場所だったべ!安心しんさい、地蔵が守って⋯⋯⋯⋯」
地蔵が守ってると言おうとした時、ドン!と車のボンネットの上にその地蔵の頭だけが落ちてきた。
「「「ギャーーーーーー!!!」」」
3人は叫ぶと、慌ててその場を離れ逃げて行った。
そしてそれ以降、新たな最強心霊スポットとして雑誌に紹介されていたのだった。
《窓から見える景色》
ある日の昼下がり。
書類業務に疲れた目を上げて、ふと窓を見る。
執務室の窓枠に切り取られた空は、高く澄んでいる。
夏には猛威を振るっていた太陽も今は物静かになり、差し込む光も柔らかな色に変わっている。
広葉樹は葉の緑を少しずつ赤や黄に色付かせ、針葉樹は冬に向け緑を深く落ち着いた彩度に塗り替えている。
庭を彩る秋桜や紫苑がさわさわと揺れ、秋の風の存在を教えてくれる。
休憩用のソファに腰掛け本を読む彼女に目を向ければ、同じように窓からの秋を楽しんでいて。
こんな何気ない光景に心を緩ませる。
かつての戦いの日々からは考えられない程の、この長閑な日々。
その幸せのありがたさを、僕はゆっくりと噛み締めた。
『窓から見える景色』
北海道の修学旅行に引率した。
3日間とも快晴で、
窓から見える景色はどれも素晴らしかった。
バスの窓から見た津軽海峡、太平洋、日本海
有珠山のロープウェイの窓から見た昭和新山
洞爺湖のホテルの窓から見た花火
改めて、みんなで行く旅行は楽しいと感じた。
この3日間が、生徒の人生の良い1ページ
となったら嬉しいな。
わたしは授業中、ふと顔を上げ、窓から見える景色が好きだ。
グラウンドを見れば、どこかのクラスが体育をやっているのが見える。
遠くを覗けば、街の様子が窺える。毎日同じではない一日だからこそ、違う景色が見れる。
だからわたしは、窓をまた今日も見てしまうのだろう。
【窓から見える景色】
普段見慣れてるはずの景色なのに
窓から見える景色は少しさみしくて
何故か自分がこの世界に一人取り残された気持ちになる
まるで本のような世界
そんな私の人生の1ページに過ぎない日々も大切にしたい
一生懸命走る生徒たち
腕を振り上げて応援する生徒たち
楽しそうに見守る先生たち
楽しげな光景から身を引いて離れる男女ふたり
日陰に並んで座りお互い夢中で話してるふたり
そのふたりの死角では泣く子と慰める子たち
離れたところでボール遊びをする男の子たち
あ、今先生に怒られてやめちゃった
ここまで怒号が聞こえてきて私の肩が跳ねた
去年まではあそこにいたのになあ
見学って楽だけどつまらないなあ
あの輪の中で一喜一憂の青春したかったなあ
課題のプリントを埋めるのも惜しいくらい
外が気になって仕方なくて白紙のまま
私は頬杖立て見下げるしかなかった
『窓から見える景色』