『突然の別れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「突然の別れ」
春は別れの季節。
しかし、春の別れは、予定された別れだ。
準備のできる別れ。
突然の別れは、季節問わず、時間も場所も問わず、ほんとうに突然やってくる。
備える方法はあるのだろうか。
「一日一日を大切にしよう」
よく聞く言葉だが、ひどく曖昧で、具体的になにをすればいいのか皆目見当がつかない。
私ができる備えは何なのだろう。
突然の別れ
“突然の別れ”
なんて本当に突然やってくる。
ただそれは運命だと思う。
俺はその運命に左右される。
だから…受け入れるしかない。
諦め事しかできない。
分かっていても、受け入れたくない。
いくらそう思っても、彼女が帰って来ることはない。
永遠に…
推しの突然の死
私が推してるキャラ死んでいくんだけど何事?
君と出会ってすぐ夢中になった。
毎日一緒に長い時間を過ごしたね。
朝起きたらいつもすぐ君の顔を見た。
仕事中も君のことが気になってソワソワしたり。
記念日には必ずお祝いをした。
君は楽しいイベントを思いついては楽しませてくれたから、何年経っても飽きることなんてなかった。
こんなこと言うのって嫌だしもちろん返せなんて言わないけど、お金だってそれなりに使った。
それなのに
嫌だよ
サ終だなんて
お題「突然の別れ」
道が突然行き止まりになるような
好きな曲が急に止まるような
宇宙の底に置き去りにされるような
#突然の別れ
この10日ばかり、私は幸せだった。
毎日心も体も満たしてくれて、その満足感に完全に虜になっていた。
そして今日も満たされたくて、私はここにいる。
この時間に確実にやってくることはリサーチ済みなのに、いつものところに見当たらない。
じらさないでよ。隠れてるの?
どこを探しても見つからない。
思いきって、そばでしゃがみ込んで作業している青い制服の女の人にきいてみた。
「あの、昨日ここに…。」
「ああ、ミント2倍大人のチョコミントパルフェデラックスですか?お客さん毎日買ってくれてましたね。ありがとうございます。でも昨日までの期間限定商品でしたので終了しました。今週の新商品は桃のプリンです。いかがですか?」
後半はもはや聞こえてなかった。
あっけない突然の別れだった。
私はかろうじてチョコミントアイスを買うと、青いコンビニを後にした。
また大好きなチョコミントフェアをやってくれることを祈りながら。
お題「突然の別れ」
お題『突然の別れ』
『別れてくれる?』
突然、付き合っていた人間からこんなLINEが来ても私の心はいつもと変わらなかった。
そいつは、街コンで一番マシな男を選んだ結果、たまたまカップリングになり、一回しかしてないデートで「好きなんだ」と告白されて、特に断る理由がないから付き合った人だ。恋愛感情なんて一ミクロンたりともなかった。
それが付き合ったら、いきなり手を繋いできたからその距離の縮め方にびびった。正直、居心地が悪かった。
何度かデートして、やはり展開が早かった。昨日もデートしていた。
そんな男が急にさっきみたいなLINEをしてきたのだ。
すぐに気持ちが盛り上がる男だからさめるのも早いのだろう。
「やっぱ、その程度の男か」
別れた理由は、どうでもいい。ただ彼氏が欲しいだけで付き合った男だから。私は、返信もせずLINEを閉じた。
『突然の別れ』
今日会うのがこれで最後になるかもしれない、とはお互いに思っていたことだろう。お互いに後ろ暗い仕事の同業で、助けられたり助けたりもする間柄だった。堅気だった頃を懐かしんで酒混じりに思い出を語り合ったこともある。荒んだ業界に於いて数少ない友と呼べる存在だった。
風の噂にそいつが消えたと耳にした。消えたの意味は様々だ。足抜けをしようとしてどこかへ高飛びしたか、どこかでしくじってやられてしまったか、それともついに嫌気が差して人知れず命を絶ったか。いずれそうなるだろうと分かっていたが、今だったのかと問い詰めてやりたかった。
別れは昨日のことになり、一月前のことになり、過去の物になっていく。胸にずっとわだかまっている言葉をもはや言う機会もないだろうにずっと手放せないでいる。
突然の別れ…
生き物はいずれ死ぬ。
これは避けられない。
ピンピンコロリになりたいという人がいる。
私は、ピンコロでなくてもいいが、恐怖の中で死ぬのは嫌だ。
ところで、私の寝室は、家族から隔離されている。
イビキがうるさいからだ。自分ではわからない。
睡眠時無呼吸症候群の人の特徴にイビキがある。
おそらく自分はそれである。
朝起きると、今日も生きていたかと思う。
無呼吸のとき、苦しいかというと、反対に気持ちよかったりする。
寝ているうちに死ぬのは、私の理想だ。
突然の別れを家族は悲しむだろう。
死んでからじゃ伝わらないから今のうちに言っておこう。
家族になってくれてありがとう。
幸せだったよ。
星は消え、涙は染み
別れの痛み、胸に深く
悲しみが舞う、揺れる心
別々の道へ、空へ消えていく
その報せを受けてから、この人は始終俯き表情を見せなかった。自分の知らない遠い昔の、おそらく大切な誰かのこと。ようやく顔を上げたかと思うと、気を遣わせてごめん、などと言ってこちらに気を遣う。今にも泣きそうに歪んだまま、力なく笑おうとしていた。どんな相手であろうと、傍にいなかった人間は何もできないし何も言えることはない。泣き虫のくせに真っ当な大人だから、肝心なときに限って涙はひとつも出ないらしい。こちらも何と言えばいいかわからない。黙ったまま腕の中にその体を抱え込み、背中に手を回させる。これが正しいとは思えないが、これくらいしかできることがない。少なくとも、受け止めるのは傍にいる人間の役割だろう。自分に縋る指の先がわずかに震えている。物音ひとつない夜、ただそうして互いの存在を確かめていた。
(題:突然の別れ)
「死別、夜逃げ、サ終、垢凍結、恋仲をフッて縁切り。メジャーどころはこんなモンか」
ちょっと変わり種で、今まで頑張って進めてきたゲームのデータを不注意で初期化?
かつて某モンスター収集ゲームで、129匹登録した図鑑を「はじめから」の「ボックスをかえる」でサヨナラバイバイした経験のある某所在住物書き。もう15年程度昔の失敗談である。
「……セーブデータとの突然の別れは、一部失恋より喪失感ハンパない説」
昔々のモノクロドットを思い出す物書きは、懐かしさに負けて、折り畳みの2画面ゲーム機を取り出す。
――――――
最近最近の都内某所、某アパートの一室、夜。
部屋の主とその友人と、何故か子狐1匹が、
テーブル上のそこそこ大きめな箱1個を見ている。
部屋の主は名前を藤森といい、その友人は付烏月、ツウキといって、
子狐は藤森のよく知る茶っ葉屋の看板子狐。どこからともなく入り込み、気が済むまで居座るのだ。
くんかくんかクンカ。ひとしきり箱の匂いを嗅いだ子狐は、更に情報を得るため、口を開け牙を見せ、
箱に噛みつく直前で、藤森に阻止される。抱き上げられ、箱の代わりに油揚げを突っ込まれたのだ。
途端、子狐は大人しくなる。
あむあむあむ。ああ、おいしい。
「マルチブレンダー。俺のおフルだよん」
箱を持ち込んだ付烏月が中身を説明した。
「ホイップクリームからスムージー、フローズンスイーツまでコレ1台!バチクソ便利だよ」
コレ覚えたら、手作業とはさよならバイバイだよ。
そう付け加える付烏月は小首を傾け、にっこり。
スイーツ作りに凝っている付烏月。食うより作る派で、ゆえに職場に製作物を持ち込み、支店の常連や勤務者に喜ばれている。
先週は怪物客に運悪く絡まれた新卒者のメンタルケアを兼ね、キューブケーキの納品を依頼された。
「先週のことはよく覚えている。付烏月さん、あなたが私の部屋に来て、私のキッチンにハンドミキサーもブレンダーも無いことに絶望していた」
「だって約20個分のケーキ作るのに、泡だて全部手作業だよ。おかげで翌日筋肉痛だったよ」
「つまりあなたの運動不足解消に、少しだけ」
「少しも役立ってないよ!ノーアゲインだよ!」
詳細は過去作5月14日投稿分参照だが、スワイプが面倒なだけなので、気にしてはいけない。
「ともかく!」
ビシッ!と付烏月。
「コレで、手動の重労働とはさよならバイバイ!
ウチの先々代、旧型ブレンダーあげるから、手作業に使ってた大量の時間を他に回しなさい!」
藤森の腕の中で油揚げを食い終えた子狐、目の前の人間が人差し指を突き出すので、
挨拶と勘違いしたのか、体をうんと伸ばして、くんかくんか。匂いなど嗅いでいる。
好ましい香りを知覚したのだろう。最終的にべろんべろん、子狐は付烏月の指を舐め始めた。
「具体的に、これは、何ができるんだ」
泡だて、すりつぶし、ときに製粉。
すり鉢だのホイッパーだのによる手作業、運動不足のささやかな解消を目的とした労働に対して、突然の別れを切り出された藤森。
マルチブレンダーを見て、指から子狐を引っ剥がして、小首を傾け付烏月に問う。
「よくぞ聞いてくれました!」
付烏月は答えた。
「ズバリ、今の時期だと、お前の好きな茶っ葉とかフルーツとかプラス生クリームとかバニラアイスとかで、簡単に自家製シェークモドキが作れる!」
「付烏月さん……」
「どう、便利でしょ、作ってみたいでしょ?」
「多分、不勉強な私が下手に作るより、作り慣れているあなたに『コレとコレでソレを作って』と手間賃を渡した方が、数倍美味いものが飲める」
「自分で心を込めて作った方が、」
「子狐も言っている。『食材を無駄にするのは、あまり好ましくない』と」
「それ絶対コンちゃん言ってないよね?」
「ほら、言っている。『全自動も電動も良いが、手作業の良さもある』と」
「さっきから『そんなこと言ってない』って不服そうな顔してる気がするけど?!」
突然の別れ
突然の別れを切り出してしまったことがある。そのときのことを思い出すと、心臓のところが押し潰されるように、苦しくなる。
お別れに悔いは無いけれど、相手のことを全く思いやれない、弱い私だった。謝りたい。突然ごめんね。
「また夏休みにね」
そう言って新幹線のホームで別れたうん年前。その夏休みは来ることなく、従姉妹はいなくなった。
私たち姉妹と向こうのきょうだいは年子のように交互に生まれ、長期休みの度に親族集まって過ごしてた。だからそれぞれ受験を乗り越えてからでもまた遊べるって思ってた。
ちょうど私が高校入ってすぐの定期試験の期間だった。春休みに遊びにきてて、またね、って言っていた矢先。
あまりにも突然すぎて、今でも信じられない。
もう貴女がいた年を大きく超えてしまったけど、進学や世界的情勢で向こうの家族とも疎遠になりつつあるけれども、私の唯一の年上の「きょうだい」だったんだ。
#突然の別れ
突然の別れ
いくら予期していても
心の準備をしていたって
それは突然やってくる
覚悟を決めて過ごしていても
運命には逆らえないから…
だからさよならを、
いつでもありがとうを伝えられるような、
そういう生き方がしたい。
「あった」
「ねぇよ」
「あったよ!」
「絶対ねぇよ!」
コンビニの店員が騒ぐ自分たちを見て少し心配そうに眉尻を下げている。
それもそのはず。ツレが泣きそうな顔で騒ぐのでおさえるこっちも必死だ。
「この前来た時おでんあったもん! ぜったい! あった!!」
「この前って先週お前と一緒に来た時すでに無かったわ! 店員さん困らせんな! ホットスナック買って大人しく帰れ!」
「かまくらはんぺん〜!!」
2024/05/19 突然の別れ(?)
あの日、俺は彼女と喧嘩をしてしまった。今思えば、何故あんなことを言ってしまったんだろう…彼女を傷つけてしまったという罪悪感が芽生えてしまった。
彼女は、あの後家を出て行ってしまい、何時間も見当たらなかった。流石に心配になり、俺は家を飛び出して行った。
彼女がいつも出勤するときに通る道___二人でよく通っている道など、探したが全く見つかる気配が無い。
「どこに行ったんだよ…!」
そう言いながら、繁華街や路地を走る。すると、目の前に人が倒れているのが見えた。よく見ると女性のようだ。何故か心臓の鼓動が速くなる。俺は恐る恐る倒れている女性に近づいた。
「………!!!」
そこに倒れていたのは、俺の彼女だった。背中や腹部、首などに複数箇所にナイフで刺されたような傷があり、その箇所から大量出血を起こしてした。
「オイ!しっかりしろ…!起きてくれ…!!」
そう叫ぶも、彼女はピクリとも体を動かさなかった。
その後、救急車を呼んだか、病院につく頃にはもう、彼女は亡くなっていた。
俺と彼女は、突然の別れを告げることになってしまったのだ。
『突然の別れ』
気が付いたら、妻が小さくなってしまった。
写真の中で笑う彼女は、いつもの様に花咲く笑顔。なのに、今僕の腕の中で眠っている。
全身を包む線香の香りがやたら強く感じて不快だ。
何が起こったのか分からないとでもいう風に遺影の前に座り話しかけた。
「今日はどうしたの?凄く静かじゃん。ほら、早く我が家へ帰ろ?もうすぐでご飯の時間だよ。」
親戚達がそんな僕を驚いた様に見ている。
口々に「おかしくなった」やら「可哀想に」とか聞こえるけどなんの事か分からない。
だって、妻はここにいて笑っているだろ?
でも……手に持つ冷たいこの箱は、何だ?
まぁ、いい。
ほら、帰ろう?
僕達の家へ。
「ほら、起きて!仕事遅刻しちゃうよ!」
ピピピピピと聞こえて来た目覚ましの音と、妻の声。
うっすらと開けた視界に見える見慣れた天井。少し頭をずらしてベッドの脇を見るとプンプンと怒ってる妻が僕の布団を剥ぎ取った。
寒い。
「今日は大事な会議なんでしょ?」
「ん……かいぎ?」
「うわぁ、今日はいつもより寝ぼけが酷い!ほら、起きて!」
いつものやり取り
いつもの風景
いつも………………あれ?
「ねぇねぇ、ぼくのかわいいおくさん?きょうはなんがつなんにちだい?」
「えぇ?そんな事も分からないくらい寝ぼけてるの!?やばいよ????えっとね、私のかっこよくて少し抜けてるかわいい旦那様、今日は×月×日(月)ですよ!どお?会議の事思い出した?」
「…………うん、そうだった。「今日は」会議だった。」
ようやく状況が分かりノロノロと体を起こす。
妻は苦笑いしたあと「寝ちゃダメだよ!」と言い残して部屋を出ていく。ベッド脇に座り立ち上がりスーツに着替えようと姿見の鏡を見た瞬間思った。
「僕の顔、こんな感じだったっけ?」
最後に鏡を見た時僕は確か40代後半の見た目をしていた筈だ。なのに、何故……
「この顔は、20代の時の僕だ……」
突然の別れ、そして再会。
僕が君にしてあげられる事全てする。
だから、どうか……僕の側から離れないで。
何度も何度も繰り返す妻の死。
僕はこの輪から抜け出せない。
あれ、なんで妻の死因が分からないんだろう。
これは、救済か破滅か。
今の僕には分からない。
「ダメじゃない。もうこれ以上は貴方の心が壊れちゃうよ。そろそろ受け入れてね。…………これが本当の最期だよ?」
あそこまでお膳立てしてやったのに、まさかどちらの席にも座らないとは思わなかった。欲しいと言うのに手に入るとわかると逃げ出す。あのときの私達の当惑は見物だったぞ。
『突然の別れ』
連絡が絶たれたとわかった後は大変だった。呼び戻すためにかなりの無茶をしたからな。よりにもよってな相手ばかりを追いかけ、逃げ場はないのに逃げていく。毎度呆れて驚かされる。その後始末にどれだけ振り回されたか。
ここが最後の部屋か
勇者がそう言って扉に手をかける
そこでふと
「おい、魔法使いはどうした?」
1人足りないことに気づいた
戦士の僕、勇者、僧侶
王道のパーティのはずが攻撃の要が居ない
ーーそこで僕はコントローラーを置いた
「またか……」
みんなの沈黙
そう、ソシャゲではあるあるかもしれない
寝坊?
体調不良?
急な仕事?
いや違う
「キャラデリされてる」
「そんなっ!なんで今!?
ここは組んで挑まなければ難易度が高すぎるからって今日のためにフォーメーションまで練習したのに!?」
インカムから流れてくる僧侶は涙声だった
泣きたいのは皆同じだ
この時のために装備や消費アイテムも揃えたんだ
それなのに引き返して改めてパーティを組まなくてはならない
「何か聞いてる?仕事で上手くいってないとか」
もしかしたら、何か僕たちは気を悪くさせる態度をとってしまったのかもしれない
「いや」
勇者は口を開いた
「人間関係リセット症候群だよ」
なにが気にいらないとかじゃない
衝動的にSNSなどをアンストしてしまう行動らしい
やっぱりか
恋愛沙汰があったとか
いじめがあったとかではない
それまでは普通だから
なんの兆候も得られず
突然の別れ
そして、ソーシャルネットワークでは
アカウント削除という行為で
彼女が自分で戻ろうと思わない限り
二度と会えない
そんな別れ
人との関係ってそんなにスッパリ切れるものなのだろうか
先細って連絡しなくなっていずれ会わなくなって、、、
そういうものじゃないのか?
簡単に切り捨てられる存在
少なからず捨てられた側には少しの澱がたまる
数日後、自身で戻ろうと思ったのだろう
普通にまたそのキャラクターで彼女は復活していた
明るく笑いかける彼女に
何事も無かったように話しているが
僕はまだ
このシステムに慣れることは出来ていない